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厚生委員会行政視察結果報告書

更新日:2011年12月28日

1.実施日

平成23年11月15日(火曜)から11月16日(水曜)

2.視察地

(1) 滋賀県湖南市
(2) 山口県山口市

3.視察項目

(1) 湖南市 : 湖南市発達支援システムについて
           湖南市ことばの教室について
(2) 山口市 : 発想を変えた高齢者支援について

4.出席者

  大塚恵美子委員長、福田かづこ副委員長
  三浦浩寿 村山淳子 土方桂 島崎よう子 各委員
  随行職員 : 健康福祉部 肥沼晋障害支援課長
           議会事務局 並木義之主事

湖南市役所前にて厚生委員写真
▲湖南市役所前にて 厚生委員会委員メンバー

5.視察結果報告

《1》滋賀県湖南市

【滋賀県湖南市の概要】
 湖南市は、滋賀県南部に位置し、大阪、名古屋から100km圏内にあり、近畿圏と中部圏をつなぐ広域交流拠点にある。
 地形は、平地、丘陵、山林に分かれ、特に山林が全土地面積の5割強を占めている。南端に阿星山系を、北端に岩根山系を望み、これらの丘陵に囲まれて、地域の中央を野州川が流れている。野州川付近一帯に平地が開け、水と緑に囲まれた自然豊かな地域である。
 国道1号とJR草津線が地域を東西に走り、湖南市には、三雲、甲西、石部の3駅がある。これらの交通基盤によって、京阪神の都市圏への通勤通学に便利な立地となり、京阪神のベッドタウンとして住宅地開発が進んだ。

  面積   70.49 平方キロメートル  
  世帯数  21,747世帯(平成23年11月1日現在)
  人口   55,135人 (平成23年11月1日現在)
  
  保育所数:11(公立8 私立3)   幼稚園数:6(公立3 私立3)
  小学校数:9              中学校数:4

《1》-1 湖南市発達支援システムについて

<視察施設: 湖南市健康福祉部社会福祉課発達支援室>

【視察の目的】
 湖南市は、平成14年度に「湖南市発達支援システム」を開始した。
これは、支援の必要な人に対し、乳幼児期から学齢期、就労期までの縦の連携、及び教育・福祉・保健・就労・医療の横の連携によって支援を提供する湖南市独自の仕組みである。
 この「湖南市発達支援システム」は、平成16年度バリアフリー化推進功労者内閣総理大臣表彰を受賞するなど、高く評価されている。
本視察は、この仕組みと運営について学び、当市でこの間議論されてきた発達障がいについての、今後の取り組みの中で参考とすることを目的とする。

【視察の概要】
1. 発達支援システムの構築まで
   平成11年 13,000人の署名が甲西町長へ
   平成12年 専門員の配置
          発達支援システムの構築と発達支援センターの開所準備
   平成13年 個別指導計画に関する要綱(教委内規)
   平成14年 発達支援システムの開始と発達支援室と発達支援センターの開所
          発達支援ITネットワークの開設
   平成16年 バリアフリー化推進功労者内閣総理大臣表彰受賞
          (バリアフリー=庁内のつながり)
   平成17年 湖南市障がい者就労支援検討会の設置
          障がい者雇用推進協議会の設置
   平成18年 障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例制定
          『湖南市特別支援教育ハンドブック』発行(教育委員会)
   平成21年 湖南市障がい者就労情報センターの開設
   平成22年 湖南市発達支援システムの運営に関する規則制定

2. 発達支援システム構築の根拠となる「障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例」の目的
(1) 障がい者及び発達に支援の必要な児童の自立を支援するための、市、市民及び事業等の責務ならびに各分野ごとに取り組むべき方向を明確にする。
(2) 「湖南市発達支援システム」を障がい者及び発達に支援の必要な児童に対する支援の基本的な枠組みとし、ライフステージに合わせて連続的、横断的な支援を実現する。
(3) 分野横断的に施策のあり方を検討する仕組み、計画的な推進を図る仕組みを構築する。
(4) (1)~(3)の取り組みにより、障がい者一人ひとりの能力、適性、発達段階及び社会環境に応じた保健、福祉、医療、教育及び就労に関する施策を横断的かつ計画的に推進し、もって、障がい者の自立と障がい者がいきいきと安心して生活できる地域社会を実現する。

湖南市発達支援システム(図)
▲湖南市発達支援システム(図)

3. 湖南市発達支援システムの一貫した支援
(1)統括・調整機能
 湖南市発達支援システムによる、生涯にわたる一貫した支援の実施
 教育・福祉・保健・就労・医療の関係機関の横の連携によるサービス、個別指導計画と個別移行計画による縦の連携によるサービスを提供するシステムを立ち上げている。
 
 a発達支援室(支援システムの司令塔)
 行政における保健・福祉・教育・就労の統括調整機関として健康福祉部内に設置。統括・調整だけではなく、専門的な発達支援も担う。
 b組織
 発達支援室には室長(特殊教育の専門家)と保健師(母子・精神保健担当)が配属され、乳幼児健診・障害児保育・特別支援教育・障害者生活支援・障害者福祉サービス担当者と連携を取りながら、個々のケースの支援コーディネートを実施する。

(2)早期発見
 a健診における発見とフォロー体制
 b保育園・幼稚園における発見とフォロー体制

(3)早期支援
 a早期療育の体制
 b早期教育の体制
 c保育園・幼稚園における支援体制

(4)切れ目のない連携とツール
 a個別行動計画
 湖南市発達支援システムの大きなねらいは、生涯にわたる一貫した支援である。一貫した支援のツールとして、個別指導計画作成を市の条例によって義務づけているのである。
 療育の段階から、保育園・幼稚園・小学校・中学校まで作成される。高校へは保護者の了解の下、この計画書により引き継ぎがなされる。養護学校においては、市の作成した個別指導計画で支援の引き継ぎがなされていく。
 文書のみの引き継ぎではなく、必ず学校教育課指導主事もしくは発達支援室担当者が同席する中で引き継ぎが行われていく。
 b湖南市発達支援ITネットワーク(KIDS)
 市内に分散する各機関と家庭とを結んだ密接な情報交換を、乳幼児から学齢期、就労まで繋げるイントラネットモデル。

湖南市担当者よりお話を伺う厚生委員
▲担当の方からお話を伺う様子

【考察】
 今まで障がい者福祉は、福祉サービスの給付や財政負担が大きく、議論が行き詰まったり、障がい者一人ひとりの個性に応じた継続的な支援がなされていなかった。
 文部科学省が平成14年に実施した全国実態調査では、小・中学校の通常の学級に、LD(学習障がい)、ADHD(注意欠陥/多動性障がい)、高機能自閉症等の発達障がいにより学習や生活の面で特別な教育的支援を必要としている児童生徒が約6%程度の割合(約68万人)で在籍している可能性が示された。
 平成17年4月には「発達障害者支援法」が施行され、発達障がいの早期発見・早期支援を行うことが国及び地方公共団体の責務として明記され、こうした子供については、早期支援により、障がいの状態がより改善されることが知られ、円滑な社会生活を促進するために、発達障がいの特性に応じた支援の必要性が高まっている。
 そこで、湖南市はいち早く、乳幼児期から成人し就労する時期まで一貫した発達支援システムを構築した。
 湖南市は、平成23年4月現在、身体障害者手帳所持者数が18歳未満は42人、18歳以上は1533人。療育手帳所持者数は、18歳未満は110人、18歳以上は255人、精神福祉手帳所持者数は、18歳未満は1人、18歳以上は188人。合計して湖南市における障がい者数2129人となり、これは湖南市の人口の約3.8%にあたる。
 さらに湖南市の発達支援システムでは、乳幼児期から、ライフステージに合わせて発達相談を行い、発達障がいの早期発見・早期支援を実現させている。
 早期発見、早期発達支援、特別支援教育は、こうしたシステムによって支援が確立されたが、今後一層、高校や大学、就労等の支援の充実が課題であると担当者が話していた。
 一人ひとりに、その都度、状況に合った支援をし、情報を一括して管理し見守ることができるシステム。支援に携わってきた人達の気持ちを繋ぎ、一人ひとりの成長を共に喜ぶことができる環境によって、支える側の士気も高め、情報の蓄積にも役立つ。障がい者が社会に参加できる機会の創出も、一人ひとりの個性に対して理解があるからこそ増加するものだと考える。
 情報管理についても、ネットワークガイドラインを規定し、セキュリティとプライバシー保護が図られており、どの時点においても必ず保護者に相談し、支援の方向性を決めている。各機関の連携によって、成人する頃までの将来計画が立てやすくなり、それまでに抱えていた保護者の精神的負担を軽減させることにもなる。
 支える側と支えられる側、共に成長を喜び、誰にでも出番がある地域社会の構築の方法の一つとして、湖南市発達支援システムは画期的である。障がい者の自立及び障がい者がいきいきと安心して生活できる地域社会の実現には、発達支援システムを充分に機能させる為の理解と協力がなくてはならない。
 子は社会の宝だという。昔は、子を社会全体で見守り育て、育った子がやがて大人になり社会に恩恵を与えるという考えがあった。発達支援システムは、いわば子が生まれ就労するまで継続的に見守り育てるシステムである。何人もの人の手と目、想いがこのシステムの生命線であり、行政の横の繋がりが必要条件である。湖南市は庁内のバリアフリーを実現したとのことから、バリアフリー化推進功労者内閣総理大臣賞を受賞したが、縦割りの弊害を叫ばれる行政に、子を育て上げようという意志が、本システムを通じて与えた恩恵といってよい。
 しかし、軌道に乗って運用が成功した手法を見聞きして涎を垂らしているようではいけない。我が市において充てはめれば運用が出来るか、課題は多いと感じる。

《1》-2 湖南市ことばの教室について

<視察施設: 湖南市発達支援センター ことばの教室 三雲教室>

【視察の目的】
 ことばやコミュニュケーション、学習面にいろいろな課題を持つ幼児・児童および生徒に対し、幼児期から学齢期終了まで、保健・福祉・医療・就労との連携を図りながら、一人ひとりに合わせた適切で継続的な特別支援教育を行っている先進市の手法、課題などを学び、今後の応用に資することを目的とするもの。

【視察の概要】
〇スタッフ                       三雲教室  水戸教室
  通級指導担当教員(ことばの教室兼務)     1名     1名
  ことばの教室指導員 市職員           1名     1名
                市嘱託員          2名     2名
                   計           4名     4名
    
〇通級児・通級生の人数(2011年11月1日現在)
            三雲教室   水戸教室
        学齢  47名    59名
        幼児  47名    57名      総計210名

 
〇対象となる子ども
ことばの教室は、次のような子どもに対して、個別または小グループでの指導を行う教室。
(1) 発音が不明瞭である、または誤りがある
(2) 耳の聞こえが悪いため、ことばの発達に課題がある
(3) ことばを聞いて理解する力や自分の思いを話す力など、ことばの発達  に課題がある
(4) 話しことばのリズムが乱れる(どもる)
(5) 不注意や多動の傾向があり、集団活動につまずきがある
(6) 周りの状況をうまく読みとれないために、対人関係や集団活動につま  ずきがある
(7) 一方的な話をしたり特定のことにこだわったりして、コミュニケーションがうまく取れない
(8) 聞く・話す・読む・書く・計算する・考える能力にかたよりがあり、対人関係や学習につまずきがある
(9) その他、発達になんらかの課題がある

 これまで「ちょっとかわった子」「自己中心的なわがままな子」「落ち着きのない子」と言われ誤解されたり、見過ごされたりしていた子どもの行動の原因を本人や家庭の努力不足とせずに、子どもの特徴を理解して、その子どもに応じた教育的支援を保護者、学校、幼保園や関係機関と連携して一緒に考えて取り組んでいる。

〇学齢部
 小学生・中学生を対象に、教育相談を受けたり、個別またはグループでの指導を行ったりしている。学習や遊び、また必要に応じて検査を実施しながら子どもの特性を見極め、効果的な支援方法を探っていく。通級して指導を受ける必要なお子さんには、指導計画を立てて行う。子どもや保護者がほっとでき、活力や自信をつけられる場所となる。また、年2回の学校訪問を中心に、日頃から学校や関係機関と密に連携し、ことばの教室での指導が生活全般で活かされるように心がけている。

〇幼児部 
 就学前の子どもを対象に保護者同伴の元で、遊びを中心とした指導を行っている。諸検査を行なうことで、わかってきた子どもの特徴の得意な所を、活用して伸ばしていくことで苦手な所をカバーしていく方法を取り入れている。「また、教室で遊びたいなぁ」「次はいつ来るの?」と子どもから言ってもらえる場所を目指し、また保護者からの様々な相談にも応じている。指導は毎週1回、50分~60分を基本とし、子どもの様子や、同席する保護者の都合に応じて対応している。また、年2回の保育園・幼稚園訪問で、集団での様子を観察し、園と連携し指導を進めている。
相談方法:保育園・幼稚園・小学校・中学校の担任、特別支援教育コーディネーターを通して相談する。

〇ことばの教室の役割 1
*発達段階に応じて発達検査・心理検査を実施
(WISC-3、K-ABC、新版K式、DN-CAS 等)
*結果を保護者、学校に説明、保育や学習、子育てに活かせるよう情報提供
*ケースによっては医療との連携
*通級児・生への指導
*校・園との連携
*教育相談(保護者・本人・担任の先生)

〇ことばの教室の役割 2
 <各種会議への参加> ※個々の発達に合わせネットワークで支援を進めるため
*ことばの教室 処遇調整会議
*発達支援センター会議
*湖南市専門チーム会議
*不登校ネット・巡回相談担当者会議
*湖南市就学指導委員会
*市特別支援教育コーディネーター会議

〇ことばの教室の役割 3
*ことばの教室の事務
*予算作成
*親の会(役員会・行事 ※は土曜開催が多い)
 ※総会、講演会、茶話会(年3回)、県親の会への出席、クリスマス会な

指導室の様子
▲指導室の様子

〇幼児部での指導(基本的には毎週1回の指導)
*プレイセラピー
 粗大運動、微細運動やりとり
*保護者とのカウンセリング
*インリアル法での分析
*特別な支援を要する幼児のクラス内支援

〇学齢部での指導
(隔週・月1回など、個に応じて指導)
*グループ指導によるSST
*状況認知絵カードを使った学習
*学力補充                 
*自己コントロールへの介入
*読み書きの習得
*微細運動(はさみ、ひも通しなど)
*粗大運動(ボールなど)
*色の弁別、大小比較、顔の弁別、言葉の概念形成
*口腔機能訓練
   

〇ことばの教室での取り組み
*スタッフ全員で事例研究、研修(月曜)
*市内全小学校1・2年生への読み書きチェック、採点、考察、学校への情報提供と連携
*年2回の園・学校訪問
*ことばの教室企画による夏季研修会開催
*ことばの教室開所式・通級児担当者会

〇結果の活かし方
*コーディネーターが結果を校内の支援委員会で報告
*支援委員会で個別・集団の支援・指導を検討
           ↓
       ・巡回相談につなぐ
       ・文字指導の検討
       ・個に応じた特別支援教育の具現化
       ・国語科での文字指導の在り方に生かす
 
〇主に読み書きで通級
*見通しの持てる場の設定で
*児の好きなキャラクターを使って・・・興味を持たせる
*極力「書く」ことを少なく
*予習的な内容を取り入れて
*得意な「おぼえかた」を自覚できるように・・・苦手をカバー
*視機能トレーニング
  ★失敗経験は積ませない

〇コミュニケーションに課題のある子の場合
*不安が高く、登校しぶりも見られるケース
*グループによるソーシャルスキル学習
*アンガーマネジメント
*社会的なふるまい方についてシミュレーション
*スモールステップで目標設定、評価して望ましい行動を強化

〇構音・緘黙など
*構音検査
*口腔機能トレーニング
*プレイセラピー
 ☆文字言語でのやりとり→指導者と1対1のやりとりを楽しめるよう工夫

〇行動上の問題
*二次的な問題への対応
*保護者への支援
*他機関との連携
 問題行動の背景をさぐり、特別支援の視点から捉えなおし

〇タイムリーな連携・指導の蓄積・共有のためにKIDS(湖南市発達支援 ITネットワーク)
*校・園の担任からの子どもの様子
*ことばの教室での指導に関する情報
*関係他機関との情報の共有
 担任の先生にID発行
  コーディネーターは自校の通級生の会議室を掌握

【考察】
 湖南市発達支援センター『ことばの教室』は、視察の概要に記したように、各機関との連携など多くの取り組みが行われている。コミュニケーションに問題のあるお子さんや構音・緘黙などの問題は、その背景、なぜそうなったのかを探り、一人ひとりに適した支援・指導とそれを保障する様々な機関との連携が行われている。これにより、その子に適した支援が校・園においても安心して受けられる体制ができている。
 当市で現在行っている幼児相談室、教育相談等の体制も活かし、更に保健・福祉・医療・就労との連携を図り、一人ひとりに合わせた適切かつ継続的な特別支援教育を行うために東村山市発達支援システムを作り上げることが必要であると考える。

ことばの教室視察の様子写真
▲ことばの教室視察の様子

《2》山口県山口市

【山口県山口市の概要】
 山口市は、中国地方西部の市。山口県の県庁所在地であり、山口県の政治・教育の中心となっている。港湾都市として栄えた下関市、あるいは重化学工業で栄えた宇部市・周南市・岩国市などに劣り、谷間の地域ともいえる。一方で、市内中心部にある湯田温泉を中心として、萩、秋吉台、津和野などの観光の拠点となる観光都市でもある。全国の県庁所在地の中で最も人口が少なく、人口密度も最下位である。

面積  1023.31平方メートル
人口  196,496人(平成23年11月1日現在)

《2》‐1 発想を変えた高齢者支援について

<視察施設: 夢のみずうみ村 山口デイサービスセンター>

【視察の目的】
 東村山市にも様々な高齢者支援を行う施設はたくさんあるが、それは何処にでもある施設である。本当の高齢者サービスはどうあるべきか学びたいと、発想を変えた高齢者支援をしている山口市の民間施設を視察してきた。

【視察の概要】
視察先  :山口県山口市中尾宇木乃787-1 
       夢のみずうみ村 山口デイサービスセンター
テーマ  :発想を変えた高齢者支援について
職 員  :正社員48人  パート社員12人
利用者概要:登録は130人。男性の利用者が多く、「要介護度4」の人や最高齢95歳の利用者もいる。  
   
 民間のデイサービス施設である「夢のみずうみ村」は、普通の高齢者支援施設ではなくあくまでも「リハビリ」をする場所で、リハビリとは「生活出来る能力」を確認させる事。「生活出来る能力」とは、身も心も生き活きする素だと言える。また、生きるエネルギーを再生産することで、訓練することが生きがいではなく、訓練して掴みとった能力を使い、生きている事を味わい楽しむことがリハビリの目的である。その目的に向かい日々努力する方々のお手伝いをする施設といえる。
市内はもちろんの事、他の市まで送り迎えをするシャトルバス(20台)を完備し、一人でも多くの高齢者に「生活出来る能力」を身につけてほしいと所長以下、職員の方々が話された。

【夢のみずうみ村の一日】
 9時から4時まで開所している「夢のみずうみ村」に到着すると、施設の廊下各所にあるタンスに自分の荷物を保管。様々なタンスが伝い歩きの助けになるように配置されているなどの工夫もおもしろい。
 入口を入ったところは大きな食堂兼コミュニケーションスペースとなっていて、昼食もおおよその時間に好きなものを食べるバイキング形式とのことだ。使用し洗った各自の食器を各人ごとの保管箱にめいめいが納めるなど自分のことは極力自分で行なう。
 リハビリメニューも、一律の「おしきせ」ではなく、決まったスケジュールもない。団体行動の強制はなく一日の過ごし方を自分で決める自己選択・自己決定の場でもある。
 インストラクターのついたトレーニングマシンやマッサージ、温水プールなども自由に使え、ちぎり絵、木工、陶芸、パンづくり、左手での料理教室など利用者が講師を務めているプログラムが多数ある。
 午後も、専門の職員のついたパソコンでの機能訓練、囲碁やマージャンなどを各自が楽しむ。
 わざと傾斜をつけた廊下や、壁に貼ってある「目標」に促され、様々なクイズなどに挑戦しながら、施設内を移動するうちに、心身ともにリハビリを行なうことになる。2階建てになっている広い施設内を一周すると、かなりの距離があり、相当な運動量の訓練をしていることになる。         
 各自が好きな時間におやつやお茶を楽しみながら3時過ぎになると、帰り支度が始り、送迎車の車体に描かれた「夢」の文字の色で自分の乗る車を確認し、帰路につく。
 自分でできることは自分で行い、どうしてもできない部分だけ職員が手助けをする、あくまでも利用者主体、利用者の残存能力が発揮できる施設だ。

目標を促す文言写真


目標を促す文言
壁のあちこちに張られていた。

山口デイサービスセンター廊下写真

廊下は左方向に傾いて、歩くとかなり足に負担があり壁には難しい漢字も書いてある。同時に、頭も鍛えられるようになっている。

室内温水プール写真

室内にある温水プール

【ユーメ(村内通貨)とは】
 夢のみずうみ村では、村内通貨「YUME(ユーメ)」を発行している。プールなど各プログラムに参加する時はユーメを支払い、クイズに答えたり、カジノ、見学者の案内、リハビリの一環としてのタオルたたみなどでユーメを獲得することができる。
視察の案内人となってくれた利用者のAさんは、元白バイの警察官とのことで、ご自分の体験談を交えながら、施設内を案内してくれた。案内人にはユーメが支払われ、そのユーメを使って、私たちにコーヒーをご馳走してくれた。

【考察】
 多くの高齢者支援施設は、バリアを無くし、人が転ばない様にしているが、夢のみずうみ村は発想の逆転をし、写真の様に廊下を斜めにして、あえて「バリアアリー」を設け、バランス感覚を鍛える場にするなど、様々なリハビリの場を提供している。何処の施設もそうだが、一日の行動や作業は施設の職員が大体決めてしまい、それを機械的にこなす。高齢者は一人一人、得手不得手が有り、みんな一緒に同じ行動する事が出来ないし、やりたく無い人もいる。この施設は、まず多種多様で豊富なプログラムから一日のメニューを自分で決め自分のペースで行うので、誰にも気を使わずにいられるので、辛くても平気で出来る。また、村内通貨のユーメを稼ぐ為に、カジノや見学者に施設の案内(水先案内)を行う。実際、私たちもその施設の利用者に案内された。利用者だからわかる事も一緒に話すので、より一層わかりやすく丁寧に案内された。
 施設内はとても充実しており、絵を描く為の道具、壷を焼く窯などは、本格的な道具が揃っていた。特に、トレーニング室は当市のサンパルネの施設と同様に充実し、インストラクターの指示による適切なリハビリ機能が備わっていた。
 この施設の高齢者を見ていると本当に生き活きしているのがわかり、元気で絶えず笑顔で人と接する方が多かった。人間はいくつになっても自分で自分の事をしないと人間らしい生活ができない事を学び、高齢者支援の概念を根本から変えなければいけないと、強く感じる施設だった。

夢のみずうみ村玄関前にて写真
▲玄関前にて水先案内人さんと

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議会事務局
〒189-8501 東村山市本町1丁目2番地3 市役所本庁舎5階
電話:市役所代表:042-393-5111(内線2813・2814)  ファックス:042-397-9436
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