第4号 平成16年3月2日(3月定例会)
更新日:2011年2月15日
平成16年東村山市議会3月定例会
東村山市議会会議録第4号
1.日時 平成16年3月2日(火)午前10時
1.場所 東村山市役所議場
1.出席議員 26名
1番 渡部 尚議員 2番 桑原理佐議員
3番 島崎洋子議員 4番 佐藤真和議員
5番 朝木直子議員 6番 矢野穂積議員
7番 野田 数議員 8番 鈴木忠文議員
9番 肥沼茂男議員 10番 罍 信雄議員
11番 羽場 稔議員 12番 勝部レイ子議員
13番 荒川純生議員 14番 清沢謙治議員
15番 福田かづこ議員 16番 丸山 登議員
17番 清水雅美議員 18番 高橋 眞議員
19番 山川昌子議員 20番 島田久仁議員
21番 木村芳彦議員 22番 川上隆之議員
23番 木内 徹議員 24番 保延 務議員
25番 田中富造議員 26番 黒田せつ子議員
1.欠席議員 0名
1.出席説明員
市長 細渕一男君 助役 沢田 泉君
収入役 中村政夫君 政策室長 室岡孝洋君
総務部長 生田正平君 財務部長 杉山浩章君
市民部長 中川純宏君 保健福祉部長 浅見日出男君
環境部長 桜井貞男君 都市整備部長 小嶋博司君
教育長 小町征弘君 学校教育部長 桜井武利君
生涯学習部長 桑原 純君
1.議会事務局職員
議会事務局長
中岡 優君 議会事務局次長 野島恭一君
心得
議会事務局次長
小林俊治君 書記 嶋田 進君
補佐
書記 池谷 茂君 書記 須藤 周君
書記 山口法明君 書記 佐伯ひとみ君
1.議事日程
第1 一般質問(続)
午前10時2分開議
○議長(渡部尚議員) ただいまより、本日の会議を開きます。
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△日程第1 一般質問 (続)
○議長(渡部尚議員) 日程第1、一般質問を行います。
昨日は、15番、福田かづこ議員の質問が終了した段階で、延会になっておりますので、答弁よりお願いいたします。学校教育部長。
◎学校教育部長(桜井武利君) 初めに、卒業式、入学式の実施方法について、お答え申し上げます。
卒業式や入学式は、学習指導要領「特別活動」におきます「学校行事」の中の「儀式的行事」といたしまして、「学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機づけとなるような活動を行うこと」が位置づけられ、そのねらいは児童・生徒の学校生活に一つの転機を与え、児童・生徒が互いに祝い合い、励まし合って喜びをともにし、決意も新たに新しい生活への希望や意欲を持てるような動機づけを行い、学校、社会、国家などへの所属感を深めるとともに、厳かな機会を通しまして、集団の場における規律・気品のある態度を育てるとされ、入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導することも、明確に定められております。(不規則発言多し)
東京都教育委員会は、この趣旨を踏まえて、入学式や卒業式を実施するよう、都立学校に対して通達を出したものであります。本市教育委員会といたしましては、その実施に当たり、代表質問でもお答え申し上げたように、学習指導要領に基づき、入学式、卒業式等を適切に実施すること。入学式、卒業式等の実施に当たっては、東京都教育委員会が示した実施指針に準じて行うという通知を出したところでございます。
続きまして、子供たちや、そこに列席する保護者、教職員の内心の自由を侵すものであると考えるが、いかがかという御質問でございますが、児童・生徒や教職員の内心の自由を侵すものではないことについて、やはり代表質問の中で、教育長が明快に答弁しているところでございます。
また、列席される保護者の方々に対しまして、個人の内心に至ってまで強制しようとするものではございません。保護者や地域の方々には、学校教育における卒業式、入学式等の意義を御理解いただくとともに、進行についても御協力をいただき、儀式的行事のねらいを踏まえ、厳粛でより一層充実した入学式や卒業式になればと考えております。
続いて、2学期制の目的について、お答え申し上げます。
2学期制の導入の目的には、2つあるととらえております。
1つは、授業時数に余裕が生まれ、学習の時間的なゆとりができて、今まで以上に教師が1人1人の子供たちとかかわることができるようになることであります。
2つ目は、1つの学期の長期化を図ることができ、今まで以上に児童・生徒の変容を多面的にとらえた評価ができるようになります。このことは、より一層、指導と評価の一体化による指導方法等の改善に結びつけることができます。
次に、2学期制導入の経過について申し上げます。
2学期制の実施については、あくまでも各学校がそれぞれの学校や子供たちの実態、保護者や地域の皆さん方の願いを生かして、特色ある学校づくりを推進する一環として位置づけ、学校として主体的に取り組むものでございます。教育委員会では、各学校の特色ある学校づくりに対する積極的な申し出に対応できるよう、平成14年1月に東村山市立学校の管理運営規則の一部を改正いたしまして、校長の申し出により教育委員会が認めたときには、前期及び後期の2学期制をすることができると定めてまいりました。このことによります化成小学校と東村山第二中学校が、平成14年度からの2学期制実施に向けた導入の準備を進め、保護者や地域の皆様に対して、学校だよりの発行や保護者会などを開催いたしまして、2学期制導入の趣旨の説明を行ってまいりました。また、教育委員会といたしましても、広報「きょういく東村山」第35号におきまして、2学期制についての動向を取り上げ、広く市民にも周知しているところでございます。
次に、2学期制導入についての合意の図り方について、お答え申し上げます。
学校の教育課程の編成・実施は、校長の学校経営方針のもと、その具現化に向け教職員が一丸となって取り組むとともに、保護者や地域の御理解と御協力を得ることが重要であります。校長は、2学期制の実施に当たり、小委員会を設置したり、運営委員会などで論議したり、教育課程の編成・実施に向け、研究を進めてまいりました。また、保護者に対しては、導入の前後における保護者への説明会を開催するなどして、理解と協力をお願いしております。さらに、学年や学級単位の保護者会等でも、随時説明が行われ、保護者の疑問や不安にも、機会を逃さず対応しているところでございます。
次に、前期・後期の分割の仕方について、お答え申し上げます。
このことにつきましては、長期休業日等を除いた1年間の授業日数の中間点を算出しますと、10月20日ごろになります。御質問では、9月にすべきとのことでございますが、2学期制の目的として、学期を長期化することにより、指導と評価の一体を図ることや、学校行事の配置など勘案いたしますと、10月中旬で前期・後期の区分とするような現在の状況になってまいりました。
次に、今後の方向性について、お答え申し上げます。
中学校におきましては、平成16年度から全校が2学期制を導入することが決定しております。小学校におきましては、その導入に向け、前向きに研究を進めるという御報告もいただいているところでございます。
次に、2学期制の課題についてでございますが、2学期制の課題といたしましては、実施校からは、評価活動の充実、秋休み等、長期休業日のあり方、保護者や地域などに対する啓発活動等が挙げられております。教育委員会といたしましても、実施校における取り組みの成果と課題を踏まえまして、小・中学校の校長会と連携のもと、今後も2学期制のあり方について研究を進めてまいる所存でございます。
次に、北山小学校のトイレでございますけれども、現地精査の後、男女トイレの境目にありますトイレブースを換気性を考慮いたしまして、通気性のあるアルミ製の板で天井まで仕切らせていただきました。また、プールスタートの撤去でございますけれども、当校のプールは、アルミ製でできておりまして、スタート台を電気溶接機で撤去する予定でございます。作業の安全上、プールの水を抜いてからでないと作業ができないということもございまして、学校にありますプールは御承知のように、防火用水も兼ねておりますので、プールを使用する前に清掃時等、水を抜いたときに撤去する予定でございます。
次に、学校遊具等校庭のサッカーゴール、バスケットゴールなどの安全対策でございますけれども、御質問の1月23日の静岡での鉄製サッカーゴールが突風で倒れた事故、こういった教訓もございます。私ども、日ごろより学校内の体育施設や遊具等の点検につきましては、学校においても安全管理を行っているところでございます。庶務課所管においても、日ごろから学校を巡回しており、あわせて体育施設や遊具等の点検を行っております。御質問のサッカーゴール、バスケットゴールにおきましては、所管では、転倒防止用の金属のフックを作成いたしまして、サッカーゴール等の基礎部分に打ち込んで、転倒しないように固定しております。
最後に、箱型ブランコでございますけれども、市内の小・中学校に調査したところ、1カ所ございます。同種のブランコについて、事故が多発したということを聞いて、同校では、箱型ブランコはパイプを固定して、現在ベンチとして転用して使われております。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 東村山駅西口再開発事業につきまして、多くの質問をいただきましたので、順次、答弁申し上げます。
最初に、最終計画ということで、駅広、街路、区画道路、建築物に変化があるかということでございますが、建物の高さを28階から27階に見直したこと以外、現状、変化はございません。
次に、地下駐輪場の関係でございますけれども、台数 1,500台の計画で、その可能性について、現在、検討を進めているところでございます。
次に、財政計画の変更前と最終案の総額でございますけれども、本組合設立の事業認可申請におけます事業計画によりますと、総額では 104億 3,800万円となっております。個別の追加内訳ということでございますが、トータルでお答えいたしますと、追加内訳の1つは街路及び区画道路に電線類の地中化のための費用、あるいはバリアフリー化の視点から、新たに駅直結通路と再開発ビルを連絡するペデ・デッキをつくること。さらに、エスカレーターを追加したためであります。
次に、権利変換の関係でございますが、事業開始前の転出率はどうか。その際、土地の買い取りの評価はどうかということでございますが、現時点では転出予定者の方は、すべて権利変換期日後に行うことになっておりますので、事業開始前の転出はございません。今後、先行買収という形で権利変換前に転出される方がいらっしゃる場合には、当然、買収時点での評価で土地を買収させていただきます。
次に、事業終了後の転出率はどれだけか、権利変換後の資産価値は、どのように変化するかということでございますが、現在、権利変換希望者、転出希望者、一部権利変換、一部転出希望者がいらっしゃいまして、単純な権利者数で言えば、全15名のうち、約27%に相当する4人の方が権利変換を希望しております。これは、資産価値ベースで申し上げますと、再開発ビルの権利に権利変換する資産は36%であります。したがいまして、権利者全体における合計の資産価値の権利変換前後では変化はございません。
次に、道路予定住民への説明会の関係でございますが、説明会は平成15年5月13日に実施いたしまして、測量作業の工程、用地補償等の説明と質疑・応答でございました。各街路別の対象地権者及び説明会への参加数でございますが、区画道路1号、都市計画道路3・4・9号線につきましては、地権者12名中、参加者9名であります。区画道路3号線につきましては、地権者7人中、参加者4人であります。区画道路4、5号線につきましては、地権者3名、参加者1人でありました。
なお、この説明会に参加できなかった地権者8名に対しましては、個別に訪問いたしまして、同様の内容を説明させていただいております。もちろん、出席者も含めまして、個別折衝を断続的に進めておりまして、一定の理解を得ているところでございます。
次に、用地買収の計画ということでありますが、区画道路整備計画は、再開発事業と並行して実施予定でございまして、平成15年度から18年度の4カ年計画であります。16年度からが本格的に用地買収を進める計画であります。
次に、買収費の評価でございますが、これは当然、現況評価でございます。
次に、まちづくり総合支援事業でございますけれども、国の制度変更がここに来てございまして、来年度より、まちづくり交付金が新たに創設されることになっておりまして、平成16年度新規採択地区は、交付金の対象事業となります。補助率でございますけれども、一律に限度額算定対象額の5分の4、つまり80%に2分の1を掛けたものになります。おおむね事業費のベースでいいますと、40%が補助対象と考えております。
次に、駅広予定地を事業開始前に買収する必要があるかとのことですが、現段階ではございません。
次に、財政計画の関係でございますけれども、本組合設立に向けた事業計画では、建築物の工事費につきまして、57億 1,000万円強、保留床処分金収入が53億 300万円、したがいまして、さきの9月議会で答弁いたしました保留床処分金は建設工事費の93%に相当いたしますので、この工事費の大半を保留床処分金で賄うということを答弁したものであります。駅前広場や区画道路の建設費等に関しましては、当然、公共施設の整備でありますので、国・東京都・東村山市で全額負担するものであります。
次に、費用対効果の関係で固定資産税等の増税メリットということでございますが、基本的には固定資産税の増加につきましては、周辺部の評価増も見込んでおります。再開発ビル建設地に伴う固定資産税の増税分が約 5,000万円と見込んでおります。周辺部の土地評価の増加に伴う固定資産税の増加につきましては、再開発区域内の土地評価が従前に対し、約38%増加する見込みがあり、周辺部におきましても、特に隣接地では最大約30%程度まで評価増が見込まれる予定であります。
次に、所得税の関係でございますけれども、新たに住宅を 200、建設することに伴い、単純に再開発地区内につきましては、年間所得 1,000万円の方が 200世帯ということで、その負担する市民税の増額が約1億5,000 万円ということで見込んでおります。さらに、これだけではございませんで、この事業の費用便益費、BバイCの関係ですが、通常1を超えればいいんですが、この地区につきましては、3.95と非常に高い数値を示しておりますので、当然、周辺に及ぼす経済波及効果は計り知れないものがあると考えております。
次に、保育園と学校の教室不足ということでございますが、保育園につきましては、全市的な待機児対策、児童クラブにつきましては、制度的な問題も含めて抜本的な方策として、16年度において、さらに次世代育成支援対策を検討する中で方向性を見出していきたいと考えております。
また、学校の教室不足の件ですが、当該区域の学区域は化成小学校と第四中学校となっておりますが、両校とも、この開発による教室不足等は発生しないものと考えております。したがいまして、これらの影響額については、考えておりません。
次に、公益施設のアンケートの関係でございますけれども、何を目的に行ったかということでございますが、今まで行政所管の施設の調査、さらには地元団体で組織される公共・公益施設検討懇談会及び市民説明会で意見を聴取し、大まかな施設内容、基本的な機能を検討してきたところであります。目的でございますが、市民に使い勝手のよい施設とすることを目指し、市民利用者の利用意向をきめ細かく設計に反映させるために、実施したものであります。
次に、対象と期間、回収目標でございますが、公益施設は駅隣接ということでございますので、駅利用者の施設利用が考えられることから、駅利用者に対する調査も含め、2つの方法で実施いたしました。
1つは、一般市民アンケートといたしまして、住民基本台帳より抽出した市内全域の15歳以上の居住者1,000 名に対しまして、2月5日発送、2月15日投函締め切りとする郵送配布、郵送回収の形式で実施いたしました。
次に、回収目標ですが、40%と見込んでおりまして、2月18日の一たん締め切った段階では、回収率は33%であります。
もう一つは、駅利用者アンケートといたしまして、2月6日並びに8日の両日、改札を出た駅利用者に一般市民アンケートと同一の内容の調査票を 2,000部配布いたしまして、2月15日締め切りで実施いたしました。この回収目標ですが、これまでの経験値から15%を目標といたしております。今現在といいますか、2月18日現在では、約15%の回収率となっております。
次に、なぜ施設計画のみのアンケートなのかということでありますが、西口のまちづくりに対しましては、都市計画マスタープランの策定時におきまして、市民アンケートやワークショップを含めた市民の意見を取り入れて策定してまいりまして、その中で西口につきましては、市街地再開発事業が最適であるということで、既に位置づけられておりまして、長い課題を解決することで、都市計画決定も行われておりますので、今回は公益施設のアンケートのみとしたものであります。
次に、この再開発に東村山市がかかわっていいのかどうかということから調査をすべきであるという御質問ですが、市街地再開発事業は、単に民間がビルを建てるのと異なりまして、組合施行とはいえ道路等の公共施設整備を伴う1つのまちづくりの手法であります。これらの公共施設整備に、国や都の補助金や市の財政負担が求められますし、法令にのっとって事業を進める必要があります。したがいまして、当然、東村山市がかかわるものでございますし、組合に対する指導・支援・関与は制度上、不可欠であります。
次に、アンケートで地権者を中心とした組合施行ということを記述した点でございますが、都市計画事業は市施行の事業と組合施行等の場合がありまして、施行地域の方々、事業に直接かかわる地権者の支援・協力の度合いが事業を左右すると考えておりまして、このことに配慮した表現であります。御指摘のように、東村山市は、現在の道路用地等の所有者でありますし、新たに設置されます公益施設の管理者でありますので、東村山市もその一員であることは事実であります。
また、都市再開発法第 124条に規定されておりますように、組合施行の再開発事業に関し必要な勧告・助言、もしくは援助ができますし、事業が公正に進められることに対する義務があります。
次に、公益施設の床単価でございますが、公益施設については、施設の具体的な内容が未定の状況でありますが、事業の資金計画の全容を組み立てる必要があることから、一定の仮想条件を設定し工事費を設定してございます。都市計画決定時の設定では、電気設備、空調、衛生設備の最も基礎的な部分を加えた工事の内容を前提といたしまして設定してございます。公益施設については、他の用途に比べ情報メディア対応のための電気設備の高度化が最近の傾向となっているため、これらの傾向を加味し想定したものであります。商業床については、完了検査に最低限必要な防災設備までを含むスケルトンの部分でございますけれども、工事費を想定いたしております。これ以外の空調・衛生等、あるいは建築・内装・仕上げ、これらについては、当然、テナント工事として想定いたしております。
最後に、耐用年数でございますけれども、都市再開発法施行令によります減価償却の根拠となる年数でありまして、実際は耐用年数以上、使用できるよう維持・管理していくのが常であります。しかし、当然、建てかえ時期が将来、到来したときには、区分所有者がそれぞれ負担することになりますので、東村山市が所有する公益施設につきましては、相当の負担分が必要であると考えております。
◎生涯学習部長(桑原純君) それでは、私の方から多摩湖ゲートボール場の問題につきまして、何点か御質問いただきましたので、順次、お答えをさせていただきたいと思います。
初めに、設置のきっかけでございますけれども、これは御案内のとおり、平成10年3月まで、それまでありました多摩湖ゲートボール場が返還に伴いまして、それ以前より、当該地の土地の活用の申し入れがありましたので、その代替としてゲートボール場一面をメーンに、多目的な活用も視野に入れた施設として整備するため借用するということに至った経過がございます。
次に、借り上げの条件、それから契約期間でございますけれども、市といたしましては、当初、10年間ということで考えておりました。地権者の方は、3年という話がございましたけれども、お話をさせていただく経過の中で、結果として、10年間の借用期間で契約をしていただいたという経過がございます。
次に、設置までの費用内訳でございますけれども、1つにはゲートボールコートの新設、それからパーゴラ、ベンチ、自転車ラック等の施設設置で約 630万円。それから、境界ブロックの設置、フェンス、門扉、給排水工事、トイレの設置、上下水道の接続工事並びに植栽等で 1,060万 5,000円、トータル合わせて 1,690万5,000 円ほどかかっております。
次に、返還の理由でありますが、これは地権者の死亡による相続の発生によるものでありまして、地権者相続人代表から返還の申し出があったものでございます。市といたしましては、引き続き無償での借用を財務局の方に対して要請をしてまいりましたけれども、継続借用の条件の難しさによりまして、残念ではありますが、返還やむなしとの決断をさせていただいたものであります。
次に、返還までの経過でございますが、初めに平成15年3月の頭に、最初に議員からお話がありましたとおり、第1回目の市長面会がございまして、近隣の住民の方々から公園の継続について、確保してほしいという要請をいただきました。
それから、3月中旬になりまして、地権者相続人代表者及び税理士の方から市の方に、それまでの経過の報告がありました。それから、5月に入りまして、地権者相続人代表者及び税理士から、今回の件につきまして、物納申請をしていきたいという報告を受けました。9月に入りましてから、税理士及びコンサルタントと一緒に立川税務署に赴きまして、これまでの市としての活用状況と、それから、今後の利用形態について協議をさせていただきました。
11月に入りまして、2回目の市長面会を受けたところでございます。それから、12月に入りまして、関東財務局の担当官と税理士、それから立川税務署の担当官と、物納について、協議をさせていただきました。ここで、市としては引き続き無償貸借を前提として考えているということを一応申し入れをしました。このとき、関東財務局の方からは、すべて賃貸借については有償であるという見解を、ここで示されたわけでございます。
年が明けまして、1月に入りまして、3回目の市長面会を受けました。このとき、市長の方から、これまでの経過と、それから買い取りにつきましては、現在の財政事情からして、かなり厳しいですねということをお話しさせていただきました。それと、これまで国といろいろ話をしてきた結果、総合的に判断をした結果、借用不可能と判断して、返還をしていきたいという考え方を面会の方々にお示しをしたものでございます。
これが、これまでの経過でございます。
それから、次に、返還にかかる費用なんですが、現況を回復していく工事といたしまして、約 500万円近くの費用がかかるかなと目算をしているところであります。
次に、空き地等、地域に残していけないか、公有化にさまざまな努力をすべきではないかというお話でございますけれども、公有化に向けては、今後、活用できる物件があれば、そのときの財政状況等を見ながら努力をしていきたいと考えております。
それから、多摩湖ゲートボール場公園と同様に無償という形でもって契約しているスポーツ施設もあるかというお尋ねですが、現在、廻田ゲートボール場と野口町にあります健康広場の2カ所が、現在同様の契約をさせていただいています。
それから、公有地化に向けて、今後、計画化をしていくべきではないかというお話でございますけれども、これは先ほどちょっとお話ししましたように、スポーツ施設につきましては、やはり全体を見通した中で、計画を立てていくということは大事なことであると思いますけれども、公有地化につきましては、その都度の、その時々のケース・バイ・ケースで判断をせざるを得ないのかと考えておりますので、御理解をいただきたいと思っております。
◆15番(福田かづこ議員) それでは、何点か再質問をさせていただきます。
まず、学校教育についてであります。
内心の自由は侵さない、このように御答弁がありました。そうだとするなら、なぜ罰則が教職員に科せられるのかという問題と、それから保護者や子供たちの内心の自由を侵さないというのであれば、その日の行動は各子供たちにとって自由にしていいよと言うべきであります。起立する、歌う、歌を歌わないはあなたたちの自由だよ、こういうことを明らかにするべきであります。そうしてこそ、やはり内心の自由を侵さないということなのではないですか。子供たちの人権が守られないということでありますので、明確に御答弁をお願いいたします。
2学期制についてであります。
2学期制については、導入経過について、保護者は、ほとんど知りませんでした。そして、私たちが知ったのは、学校で来期からやりますよという御説明のもとでありました。そこで、多くの質問や疑問がありましたけれども、それについてはメリットがあるんだ、時間的なゆとりを持ちたいんだという御説明のみで、考慮されることはありませんで、4月から実施がされたわけであります。そういう意味で、本当に、今、既に始まっている中でも保護者は不安があります。時間的なゆとりは、どこにあるかということであります。夏休みが終わってすぐにテストがあります。その中で、子供たちのゆとりはないんです。しかも、9月1日から学校が始まったとたんに6時間授業が始まるんです。気持ちのゆとりがなくなるんです。こういう子供たちの実態を、どのようにとらえて、それをどのように課題とするかというのが問題だと思うんです。
私が9月を新学期にしたらどうだということを申し上げたのは、夏休みが終わって2学期、それからずっと3月まで2学期にしなさいというわけではなくて、西欧のように9月新学年が始まる、そういうものであれば、2学期制が有効だと思うんですよ。そのことを考えて、全体として考えて2学期制は取り組まなければいけなかったのではないですかと、私は申し上げたかったので、それについて、改めて御答弁をお願いいたします。
それで、この2学期制については、各学校が自主的にやったとはとても思えないんですよ、一斉に始まったわけでありますし、しかも保護者の同意は説明会で終わりでしたから、同意を求められませんでしたので、そういうことについての御答弁もお願いいたします。
西口再開発についてであります。
28階から27階へ変わったとおっしゃいました。なぜでしょうか。それによって、何メートルになったでしょうか。
それから、電線地中化、駅からの直接の何とかデッキ、エスカレーターを追加したよということであります。とめどもなく膨れ上がっていくような感じがしますよね。そして、後の御答弁とのかかわりで言いますと、東村山市がなぜこれにかかわるのか、そういうことも前提として申し上げますと、それだったら建築物は建てないで駅広と区画街路整備だけをすれば、東村山市は、それ以上の財政負担はないわけではないですか。私たちは、それをやって市民の便利なまちをつくりなさいと申し上げているんですよね。それで、再開発で駅前を整備をして、街路をつくって、地権者の人々にとっては、とてもメリットのある土地になって、そこに建築物をつくるのに、さらに公益施設を市が入れて、お金を投入する。それの正当性って、どこにあるんですかと私は申し上げているんです。
だから、駅広をつくるだけであれば、その公益施設の公共施設の負担金だけで済むわけですよね。だけれども、建築物をつくれば、そこに組合施行だからといって8億円もの補助金がことし投入されるわけでしょう。そういう余計なお金を使うことになっているのではないですかと申し上げているわけで、そのことについては、改めて御答弁をお願いいたします。
それから、一番新しい情報がほとんど市民には知らされず、もうこれ既に決まってから組合の申請がされている段階で、今、聞いて初めて、こういう御答弁がされるわけですよね。そういうものの中間経過が、どうして市民の皆さんに知らされないんですかということを、私は、再三申し上げておりますので、これも改めて御答弁をお願いいたします。
それから、財政計画についてでありますが、建築費の93%は保留床の売却で、これを賄うとおっしゃいました。その保留床処分の中には、東村山市が買い取る部分も含まれているのであります。ですから、公的な資金が投入されるわけであります。同時に、公共施設の駅なので、公共施設をつくるわけなので、公に負担をする必要がある。先ほど申し上げました、だったらこれだけでおやりになったらよかったではないですか。それであれば、市民の多くの賛成が得られたではありませんかと申し上げましたので、このことについても重ねて御答弁をお願いをいたします。
再開発事業の費用対効果についてであります。
教室不足などはカウントしませんとおっしゃいました。富士見町で 700戸のマンションができたときにも、市当局は、そのときに保育所不足、学校の教室不足は生じませんとおっしゃいました。しかし、 700戸が立ち上がったら、多くの子供たちが、そこに移り住んでまいりまして、そして、保育園不足が生じました。学童クラブの不足も生じました。定員を超えて、今、入所をさせていただいているという状況になっています。そうしたことをカウントしないで、効果だけが強調されるのはなぜでしょうか、御答弁をいただきたいと思います。
時間がありませんので、多摩湖町のゲートボール場に移ります。
所管の御努力はよくわかります。それでは、私、確認したいのですが、経過についてでありますが、契約10年とおっしゃいました。文書で、これが交わされているかどうかをお尋ねします。そして、拘束力がどの程度のものであったかということについても、お尋ねをいたします。
廻田、野口町についても、同様にお尋ねをしておきます。そして、地権者の方の、もちろん権利は守られなければいけないわけですけれども、それにしても行政が 1,600万円もかけて整備をしたものが、時間が来ないというか、タイムリミットが来ないうちに、さらに 500万円をかけて撤去するわけでありますから、スポーツ施設の整備をせっかくしたことの意味がなくなるんではないかなと思うんですよ。そういうことで、これについては公有地化を含めた計画を持つべきだと思います。そうしたところにこそ、お金は使うべきだと思いますので、お考えを改めて伺います。
◎学校教育部長(桜井武利君) 内心と2学期制、2つ再質問いただきました。
内心の問題については、代表質問の中でもお答え申し上げておりますし、先ほどの答弁でも申し上げております。指導要領の中で入学式、卒業式については、その意を踏まえて国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するもの。したがって、適切に校長が実施されるものと考えております。
それから、2学期制でございますけれども、保護者の不安という御質問がございましたけれども、ぜひ学校にも導入の経過なり、不安等がございましたら、問い合わせなり、協議、説明をいただくよう、お願いしたいと思います。
それから、9月にしたらどうかと、分割ですね。これは、市内の中学校が、あるいは化成小学校が、長期休業中の過ごし方等の問題、三者面談した中で、そういった中で分割の方法について、中間的なところで分割したらよいではないかという1つの中、これは小・中学校長会でも先進市を視察した中で、調査・研究し、学校が独自で決めてきたものを教育委員会が承認したものでございます。したがって、あくまでもこれは現場から出た主体的なものの2学期制の導入ということでつけ加えさせていただきます。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 東村山駅西口の再開発につきまして、再質問にお答えいたします。
施設計画、最初になぜ27階かということが全体の施設の規模の見直しをした結果、27階であります。高さでございますけれども、たしか塔屋を含めて97メートル前後ではないかと考えております。
それから、2点目に際限なくお金をかけているという御質問でありますけれども、再開発事業そのものは駅前広場をつくるという公共性もありますし、周辺の道路を整備するという公共性がありますし、国の補助金ですとか、東京都の補助金を充当いたしまして、整備する中身でありまして、当然、再開発事業の認可申請に当たりましては、その辺のところを十分チェックを受けまして、認可がされるわけでございますので、公益施設につきましても、かねてからの行政の計画にマッチして公益施設をつくる。公益施設をつくるから、逆に言えば採択されやすいということにもつながるわけであります。
それから、トータルでお答えしますけれども、駅前広場だけを街路事業でつくったらいいではないかという御質問でありますけれども、この地域につきましては、再開発事業以外には駅前広場をつくる方法はないということで、再三断言して答弁をいたしております。その理由でありますけれども、余りにも公共施設に取られる面積が多くて、権利者の権利変換対象の面積が少ないということであります。
したがいまして、いい例で申し上げますと、質問者が駅広は賛成ということでございますので、久米川駅北口の例をとります。これは、久米川駅北口は 3,500平米の駅前広場をつくるわけですね。事業手法は街路事業です。平成19年度末完成を予定いたしておりますが、ここに地下駐を 1,500台予定しておりまして、こちらの方の東村山市の負担の予定でございますけれども、41億円であります。当西口につきまして申し上げますと、市の負担は、恐らく40億円になるのではないか、起債を含めて。これを対比しますと、どういうことが言えますかということが、西口については公益施設の市の負担分も入って40億円前後でありますから、ある意味で久米川駅北口の街路事業と同等なものプラス公益施設が、再開発によって取得できるということが前提でありますので、そこのところはぜひ誤解のないように御理解をいただきたいと思います。
それから、市民へのお知らせということにつきましては、都市計画法、再開発法の手続にのっとりまして、市報に掲載し、申請される説明図書の認可申請の縦覧もいたしておりますし、その縦覧をぜひ見ていただきたかったということがございます。当然、市報等に十分PRいたしております。
それから、最後に教室不足、費用対効果等の関係でありますが、先ほど答弁いたしましたとおり、教室不足については、現状の中で対応できるということで考えております。それから、保育所の関係につきましても、先ほど答弁いたしたとおりであります。ただ、費用対効果だけを過度にPRしているということはございませんし、再開発事業そのものは何度も申し上げますけれども、補助金をもらうということが当然のように、国の厳正なチェックと東京都の厳正なチェックがあるわけです。そうしないと、再開発法では、もし破綻した場合には、東京都がこの事業を代行するという法律になっているんですよ。そういうことからしますと、適正な計画でないと認められないということが大前提にありますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
◎生涯学習部長(桑原純君) 契約期間の関係ですけれども、10年間ということで、一応、契約書の中で、実は平成11年に契約を結びましたので、平成21年までということで記載されております。ただし、そのただし書きの中で、「やむを得ない事情が発生した場合、協議の上、明け渡さなければならない」という条項は1項加えられております。今回のケースにつきましても、いろいろ協議した結果、やむを得ないと判断をさせていただきまして、このような対応をさせていただきました。
それと、公有地化、計画化すべきではないかということでありますが、お話のように、その施設の将来的な保障も含めまして、公有化の計画につきましては、必要であると認識はしております。
◆15番(福田かづこ議員) 久米北とあわせて御答弁をいただきましたので、そのところだけ反論をしておきます。公益施設を含めて40億円、だったら公益施設買わないで駅広だけやれば、もっと安いではないですか。そういう意味で、私は申し上げているのでありまして、補助金があるからといってやれるものだと、やってもいいということではないということを申し上げておきます。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 再開発は、何度も申し上げましたとおり、国の制度上の補助金を充当するわけでありますので、その補助金が獲得しやすい。それから、さらに公益施設については、かねてからの長い市の計画もありますし、計画がございますし、その計画にのっとって進めている内容であります。
○議長(渡部尚議員) 次に、14番、清沢謙治議員。
◆14番(清沢謙治議員) 通告に従いまして、質問させていただきます。
1点目は、児童クラブについてです。
毎年、3月議会が近づくころになると、児童クラブ入所申し込みがあり、希望者が年々増加する中で、ことしは希望者全員が入所できるのだろうかということが話題になります。各クラブには、一応定員があるものの、法律に明確な基準がないために、毎年、定員を大幅に超過した児童を受け入れるという状況がありますが、こうした弾力的な対応も、もはや限界に達しつつあります。こうした中で、希望者が全員入所できるかどうかという問題とともに、入所後、果たして児童が安全で充実した放課後を過ごすための条件が整備されているかということも問われてくるのではないでしょうか。
さらには、今日、子供たちが安全に楽しく放課後を過ごすための地域のコミュニティーが失われていく中で、子供たちの居場所づくりのために、全児童対象の放課後事業に乗り出す自治体もふえてきています。今後、こうした全児童対象事業への取り組みや、学童保育との関係を、どのようにとらえていくかということも大きな課題になってくるものと思われます。そうした問題意識から、順次、質問させていただきます。
①、今年度の児童クラブ申し込み状況と、全入の見通しについてです。
入所希望者は年々増加し、ことしはいよいよ 1,000人を突破したという情報もあります。1月23日に、来年度入所申し込みの一次締め切りがあったわけですが、まずは総括的に申し込みの状況と全入の見通しについて伺います。
②、特に、困難が予想される児童クラブの具体的な状況と対応についてです。
例えば、昨年、多くの子供たちが希望外のクラブに通うことになり、大きな問題となった秋津児童館育成室、また、狭隘で老朽化も進み早急な建てかえが求められている青葉児童クラブ、近隣のマンション建設や宅地造成が急速に進む野火止児童クラブなど、困難な状況にある施設が、ことしも何カ所か出ているという情報もありますので、その具体的な状況と対応策について伺います。
③、児童館の7館構想の中で残されている青葉と萩山の児童館計画についてです。
特に、青葉児童クラブは老朽化が激しい上に、定員を大幅に上回る児童を受け入れていることもあり、かなり危険な状況にあるという保護者の指摘もあります。青葉と萩山についての児童館計画の具体化を急ぐべきではないかと思いますが、所管の見解を伺います。
④、学校施設の利用についてです。
全国的には少子化が進む中で、空き教室を学童保育に利用するという取り組みも広く行われているようですが、当市では児童数は減少しておらず、また今後、少人数学級の実現も視野に入れれば、空き教室の利用は余り現実的ではありません。しかし、例えば、雨の日に外で遊べない児童のために、体育館を開放するといった程度のことは検討されてもよいのではないでしょうか。青葉小学校では、実際に雨の日の体育館利用についての具体的な話があったということも、保護者の方から伺っています。そこで、青葉小の例も含めて、学校施設の利用について、どのように検討されているのか伺います。
また、学校施設の利用に際しては、保健福祉部と教育委員会との連携プレーが必要かと思いますが、そうした部署を超えた協議は行われているのかどうかも伺います。
⑤、放課後の全児童対象事業についてです。
前段でも述べましたが、放課後の児童を受けとめるはずの地域コミュニティーが、急速に衰退する状況の中で、放課後の子供たちに安全で楽しい居場所を提供しようと、全児童対象事業に取り組む自治体がふえてきました。世田谷のBOPや新BOPについては、当議会でも何度か話題になりましたが、川崎市のわくわくプラザのように、学童保育を廃止して、全児童対象事業に一本化しようとする自治体。また、品川区のスマイルスクールのように、教育委員会が運営する全児童対象事業もあります。共働きや片親家庭の児童の生活保障を目的とする学童保育と、子供たちの居場所づくりを目的とする全児童対象事業は、本来の目的が異なるので、統合すべきでないと私は考えますが、全児童対象事業の必要性については、検討すべき時期に来ているのではないかと考えます。そこで、当市では、全児童対象事業について、どのように検討されているのか伺います。
⑥、障害児への対応についてです。
障害児の受け入れについては、全施設で2名の枠が確保されていることや、一部の施設で3名の受け入れが認められたことなど、この間の所管の御努力は率直に評価させていただきます。しかしながら、ノーマライゼーションの立場からすれば、障害児枠は取り払われなければなりません。そこで伺いますが、来年度は希望者全員が、希望するクラブに入所できるのでしょうか。
また、障害児枠の撤廃についての所管の見解も改めて伺います。
さらには、それぞれのお子さんの障害の程度には、かなり差がありますので、1人1人の個性を見きわめた上で、職員の弾力的な配置をしていくといったことも考えられるのではないでしょうか。障害の軽いお子さんならば、2名の枠にこだわらないといった対応も可能かもしれません。また、保護者の方からは、障害児の措置変更は精神的にも負担が重いといった指摘もあります。障害の程度に応じた職員の加配や異動など、柔軟な対応はできないのか伺います。
児童クラブについては以上です。
次に、保育園をめぐる問題について、今回は、特に国や都の予算措置に関することを中心に、その影響などについて伺います。
来年度は、小泉内閣の目玉政策の1つである待機児ゼロ作戦3カ年計画の最終年度になりますが、需要の拡大に施設整備が追いつかず、ゼロ作戦の看板倒れが明らかになりつつあります。こうした保育をめぐる厳しい状況が続いているにもかかわらず、政府は年末の予算編成時に突然、国庫補助負担金である公立保育所運営費の一般財源化を打ち出し、自治体に動揺が広がっています。一方、東京都も民間社会福祉施設サービス推進費の削減を打ち出し、これによって民間保育園は大きな打撃を受けることが予想されます。子育て支援の掛け声と逆行する石原都政に強い怒りを覚えます。こうした施策の当市への影響や、それに対する対応策などについて伺うものです。
①、来年度の待機児童の予測についてです。
小泉内閣の待機児ゼロ作戦が思うように進まない中で、待機児解消に最も効果があったのが、実は新カウントの導入であったなどという陰口もあるわけですが、旧カウントも実態を把握する上で欠かせない指標であると思いますので、新旧両カウントで来年度の予測を伺います。
②、待機児童解消に向けた具体的な方策について伺います。
特に、来年度予算に盛り込まれた(仮称)つばさ保育園は、待機児解消に向けて大きな前進となる施策ですので、開設場所や時期、各年齢ごとの定員など、現時点で明らかになっていることをお示しいただきたいと思います。また、長年の懸案である第九保育園の見通しなどについても伺います。
③、国が公立保育所運営費の国庫補助負担金を一般財源化するということですが、このことによる当市への影響を都の負担分のカットも含めて伺います。また、どのように対応するのでしょうか。
④、東京都は、民間社会福祉施設サービス推進費の減額を予定していますが、これによって民間保育所職員の年齢に応じた給与アップは困難になり、経験豊かな保育士が働き続けられなくなると言われています。これは、保育の質にも重大な影響を及ぼすものと思われますが、当市の保育への影響をどう見ておられるのか伺います。また、対応についてもお聞きします。
最後に、東京都水道事業の受託廃止、すなわち多摩地域の水道事業の都営一元化問題について伺います。
東京都は昨年6月、多摩地区水道経営改善基本計画を策定し、この計画に基づいて今後10年間かけて、当市を含む多摩の25自治体に対する水道事業の事務委託を廃止し、都営に一元化しようとしております。しかも、都営一元化と言いながら、その中身は、株式会社に事務運営を包括的に委託するという大幅な民間委託です。住民にとって、最も身近なライフラインである水道行政を地元の自治体が放棄し、民間に委託するということが公共性の高い水道事業に、どのような影響を及ぼすのか、きちんと見きわめる必要があるのではないでしょうか。そうした視点から、順次、質問いたします。
①、水道事業の受託廃止と都営一元化に向けた当市のプランについてです。
多摩地区水道経営改善基本計画では、今後10年かけて都営一元化を進めるとしていますが、当市では受託廃止に向けた事務手続や職員の配置転換を、どのように進めようとしているのか伺います。
②、水道事業の職員配置は、事業移管の前後でどのように変化するのか伺います。
③、大幅な民間委託が、公共性の高い水道事業に及ぼす影響についてです。
基本計画では、民間委託の範囲について、これまでのような単一業務のアウトソーシングを超えて、事務運営を包括的に民間委託するとしております。そして、浄水場、給水所などの施設管理業務だけでなく、窓口や未納整理業務なども民間委託するとしております。こうした委託の影響を、どのようにとらえているのか伺います。
④、従来の市役所の窓口にかわる新しい窓口はどうなるのでしょうか。
多摩地域全体で12カ所の窓口に集約されるようですが、これでは住民サービスの低下につながるのではないでしょうか。
⑤、下水道使用料徴収事務についてですが、下水道料金は、上水道使用料に見合って徴収されるため、移管後も一体的に事務処理されるものと思われますが、どのように扱われるのでしょうか。
⑥、水道使用料滞納世帯への給水停止や停止解除についてです。
水道をとめるということは、ライフラインを断ち切るということであり、本来あってはならないことです。また、そうした滞納世帯に対しては、行政がしっかり対応すべきで、場合によっては福祉のサポートが必要な場合もあります。都営一元化によって、今後、こうした世帯への対応はどうなるのか。また、給水停止の現状についても伺います。
⑦、災害やトラブル発生時の対応についてです。
昨年の市内での水道トラブルは記憶に新しいところですが、こうした際に、地元自治体に水道担当の職員がいなくなると問題は起こらないのでしょうか。災害時の応急給水などの体制がどうなるかということも、あわせて伺います。
◎保健福祉部長(浅見日出男君) 児童クラブ、保育園関係につきまして、10項目にわたる御質問いただいたわけでありますけれども、順次、お答え申し上げます。
まず最初に、児童クラブ関係につきましての御質問でございますが、まず1点目の来年度の入所申し込みということで、全入の見通しはということでございます。
平成16年度の児童クラブ入会に対しましては、約 1,000名と御質問者が言われるとおりでありまして、1,000 名の入会希望がございました。率直なところ、対応に苦慮しているところであります。特に、この中でも野火止児童クラブ、青葉児童クラブについては、入会希望者が相当増加してきております。今まで、市といたしましては、可能な限り入会要請にはこたえてまいりました。ただ、全入の立場ということでは、私どもでは再三申し上げていますように、立場をとっていないということであります。この間、施設整備の改修、また、人的配置によって、その要望にこたえてまいったわけであります。その結果として、効果があらわれてきているということで認識しているところであります。
次に、2点目のいわゆる特に困難が予想される児童クラブという御指摘でございますが、昨年、大分入所者が多かった秋津児童館の育成室につきましては、先ほど御質問者が言われていますように、15年度において入会困難で一時的に他のクラブに通い、その後、児童館の機能を最大限に活用することを考えた中で、育成室への措置変更を行ったところであります。16年度につきましても、引き続き同様の考え方の中で対応してまいりたいと考えております。
それから、野火止小学校の問題でございますが、昨日の御質問の中でもありましたように、生徒数の増加によりまして、校舎の増築が予定されているということでございます。当然のことから、児童クラブへの入会希望も現在の条件であります49名に対しまして、62名の希望があり13名の増加となっており、ここも要望にこたえるには非常に厳しい状況にあるということでございます。対策といたしましては、野火止小学校の余裕教室につきましては、ただいま申し上げたような状況でございますので、不可能であるということから、緊急対策としてプレハブ等の増築で対応できればと考えております。
また、青葉児童クラブにつきましては、この青葉地域におきましても、戸建ての住宅がふえている状況であります。15年度におきましても、78名の入所対応をしている中でございます。16年度の入会希望につきましては、82名ということで現状の設備では対応し切れない状況であります。4番の御質問と関係してまいりますが、現在、教育委員会、学校と協議を重ねているところであります。その中で、解決方法を探っていきたいということでございます。
それから、3点目の萩山、青葉についての児童館計画、具体的に急ぐべきではないかという御質問でございます。
将来構想といたしましては、青葉分室、また、萩山分室ともに児童館としての計画がありまして、7館の児童館構想につきましては、御案内のとおりであります。いずれにいたしましても、子育て推進の7エリア構想の核といたしまして、2館の建設につきましては、17年度以降の課題であると認識しているところであります。
それから、学校施設の利用については、4点目の御質問でございますが、先ほどの回答と重複するかと思いますけれども、特に、野火止の分室につきましては、敷地内での対応をしております。また、青葉分室につきましては、隣接する仲よし広場やゲートボール場を利用しているところであります。放課後の子供たちのエネルギー発散やコミュニケーションのためにも、こういう運動等の施設は必要であるということでございます。
御質問にございましたように、雨の日については、これらを利用することは当然のこと、できないような状況になってまいります。施設の状況から、確かに苦慮するところでございます。現在、その対応といたしましては、先ほど申し上げましたように、余裕教室や図書館の利用、さらには体育館の利用を雨の日に限らず利用できないかということで、現在、教育委員会及び学校と協議を重ねております。
それから、5点目の児童クラブと並行する形での放課後全児童対策についてでございます。
児童クラブだけで対応していくことが、施設的にも、制度的にも限界が来ているのではないかという現実であります。したがいまして、抜本的な方策につきましては、平成16年度におきまして、先ほど申し上げました教育委員会、学校を含めて、放課後児童対策についての検討、また、次世代育成支援対策の中でも、それらについて検討していくことによりまして、児童館、児童クラブのあり方を考えてまいりたいと考えております。
次に、障害児の問題であります。
全員が、希望するクラブに入所できるのかということですが、16年度におきましては、新規申し込み16名、継続児童が18名ということで、総計34名となります。したがいまして、15年度35名の在籍数から人数的には可能であると考えております。ただ、希望が地域的な偏りがあるということから、すべて希望どおりの場所への入会につきましては、困難であると考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
それから、障害児枠の撤廃についての見解ということでございますが、御承知のように、東村山市は他の自治体に先んじまして、障害児保育に取り組んでまいりました。また、さらには養護学校の児童を受け入れするなども、他市に比べまして先駆的に行ってきております。受け入れ児童の数なども標準を大きく上回る対応をしてまいりました。これらを、さらに発展させていくためには、当然、限界があるわけでありまして、枠の撤廃につきましては、困難性があるということから、現在のところ考えておりません。
それから、職員の加配や異動により柔軟性のある対応はできないかということでありますが、現在、障害児につきましては、御質問にありましたように、各クラブ2名の定員枠を設けております。その職員の体制といたしましても、嘱託職員を各1名、さらには常時見守りを必要とする養護学校の生徒が入会しているクラブにつきましては、臨時職員の加配をしておりまして、現在でも柔軟に対応していると考えておりますので、御理解賜りたいと思います。
それから、次に保育園関係で何点かの御質問をいただきました。順次、お答え申し上げたいと思います。
まず、1点目の待機児予測の新旧カウントということでありますが、第1次の入所申請につきましては、昨年12月19日で締め切りを行いました。申請件数は、転園希望を含めまして 598件、昨年と比較しますと若干の増加傾向となってきております。
なお、第2次の申請締め切りが2月末ということでございましたので、現在、入所選考中であります。最終的な待機児数の数値につきましては、いましばらく時間をいただきたいということで御理解いただきたいと思います。したがいまして、現段階では、新カウント、旧カウントの把握がいま少し時間が必要ということで把握されておりませんので、御理解いただきたいと思います。
それから、待機児童解消のための具体的な方策ということで、第九保育園、また、民間保育園の新設の見通しということでございますが、この内容につきましては、再三、御質問いただいておるわけでありますが、待機児解消策につきましては、我々としても重要な課題であるととらえております。他市に先駆けた延長保育や産休明けの保育の実施、それから一時保育制度の充実に取り組むとともに、民間によります保育園の認可化の推進や民間保育園の増築、それから市立第四保育園の建てかえに伴います乳児枠の拡大を初めといたしまして、定員の拡大、それから第四保育園を初めといたしまして、一時保育の実施及び保育ママ制度の創設等、保育園の待機児の解消に取り組んでまいりました。
今後につきましても、次世代育成支援対策推進法、これが制定されまして、現在、2次調査を実際してきたところであります。今後も議論が必要となりますが、保育園の設置につきましては、当市のまちづくり、また、子育て支援や待機児童解消の総合的な観点から、検討していく必要があると考えております。したがいまして、民間保育園の新設問題につきましては、代表質問におきまして、お答えしたとおりでありますので、御理解いただきたいと思います。
次に、国が公立保育園運営費に対する財源の一般財源化ということでありまして、このことによる当市の影響ということであります。
御承知のように、厚生労働省からの通知、平成15年12月24日付によりますと、三位一体の改革、国庫補助金の見直しの平成16年度における対応として、公立保育所の運営費の一般財源化が図られる。
なお、今国会におきまして、児童福祉法の改正も予定されているという状況でございます。これに伴います対応といたしまして、新設されます所得譲与税及び地方交付税等により、財源措置が行われるというものであります。当市への影響につきましては、国・都の負担分のカットに相当する所得譲与税が措置されることから、直接的には影響がないものと考えております。しかしながら、新たな財政負担増による保育サービスの低下を招く事態も危惧されることから、都負担金につきましては、影響のある市町村に対する財源措置について、対応を図ることと国に税源移譲に当たっては、財政運営に影響を与えることのないよう、十分配慮するように国に働きかけてほしい旨、東京都に要望してきたところでございます。
次に、東京都の民間社会福祉施設サービス推進費の減額廃止ということで、当市の保育園の影響はということでございます。
御承知のように、東京都は、利用者本位の新しい福祉システムを構築するために、平成12年12月に福祉改革推進プランを、また、平成14年2月には東京福祉改革ステップ2を策定してまいりました。福祉サービス提供主体経営改革に関する提言委員会、ここによりますと、この中間提言がなされたわけであります。この中間提言は、社会福祉法人の歴史的に果たしてきた役割や現状における課題を整理した上で、社会福祉法人における経営改革の必要性、またこれまでの東京都における施策の評価と総括を試み、民間社会福祉法人施設サービス推進費補助について、いわゆるB経費の廃止を含め、全面的な見直しを提起したものであります。
特に、この中で保育園に関係しますB経費につきましては、東京都地域福祉財団より、社会福祉施設を経営する施設経営者に対しまして、職員の処遇改善を図り、もって施設経営の近代化と施設入所者の処遇の向上及び均等に資することを目的といたしまして、施設従事職員の給与格差是正を要する経費として補助がされてきているわけであります。いわゆる、B経費の見直しにつきましては、東京都においても施設側の反対が強いということから、社会福祉法人の代表者との懇談会である民間社会福祉施設サービス推進費補助等に関する懇談会におきまして、数十回にわたる意見交換を行ってきたと聞いております。
このような中で、市長会におきましても自立的運営が可能な施策が確立するまでの間、民間福祉施設への適切な配慮が必要ではないかということから、東京都知事あてに対しまして、十分協議し、あわせて市町村の意見も聞くことを要望してきております。そういう中で、私たち市事務局といたしましても、努力や実績加算及び保育所地域子育て支援推進加算等について、市区町村及び福祉保育関係者と十分協議し、的確なニーズの把握に努めてほしいということ。また、市区町村による肩がわりなどの事態が生じるようなことがないよう、強く所管課長会を通じまして要望してきたところでございます。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 水道事業の事務委託解消について、お答えいたします。
最初に、受託廃止に向けた当市のプランでございますが、御質問にありましたとおり、東京都水道局は、平成15年3月に「多摩地区水道経営プラン21」、同年6月に「多摩地区水道経営改善基本計画」を策定いたしておりまして、平成15年度から10カ年で事務委託解消の移行期間としております。お客様サービスと給水安定性の一層の向上及び事業運営の効率化を推進し、経営改善に努めていくとしております。東村山市におきましても、この基本計画に沿って、円滑に事務委託解消に向け、東京都及び職員団体等と協議する中で、移行計画を作成していきたいと考えております。
次に、水道事業の人員配置でございますが、現在、水道事務所に勤務する職員は、正職員30名、都再雇用職員2名、合計32名であります。移行計画によります事務委託解消後の人員配置については、一般会計への配置転換により、段階的に削減していくものであります。
次に、大幅な民間委託が公共性の高い水道事業に及ぼす影響ということでございますが、基本計画によりますと、事務委託の解消に合わせ、東京都水道局に移行する業務の執行は民間委託し、民間の知識、経験等を積極的に導入して、効率的な事業運営を図るとともに、東京都の一元的な管理のもとに新規事業や業務改善等の迅速化、お客様の多数な要望を迅速かつ的確にこたえる体制を構築するものであるとしておりますので、影響はないものと考えております。
次に、サービス低下につながらないかということでありますが、基本計画による事務委託解消は、市、地域にとらわれない多摩地区全体を1つの生活圏としてとらえ、情報技術、ITを活用し、お客様の利便性を重視したサービスの展開を図るものであります。具体的には、お客様からの水道使用の開始、中止の受け付けや料金、断水、濁水、漏水等に関する問い合わせに、 365日、24時間体制で対応し処理する、仮称でありますが、多摩水道総合センターを設置いたします。また、料金等収納事務や給水装置に関連する業務に対応する水道お客様対応窓口は、御質問にもありましたとおり、12カ所設置し、市、地域にとらわれず、どこの水道のお客様対応窓口でも料金支払いや問い合わせ、相談が可能となるものであります。
なお、料金支払いにつきましても、都内及び他県の多くの金融機関で口座振替や料金支払いが可能になりますし、既に料金収納を委託いたしておりますコンビニエンスストアとあわせ、大幅に拡大するものでありますので、サービス低下にならないよう配慮されているものと考えております。
次に、下水道使用料徴収事務はどうなるかということでありますが、現行と同じ内容であります。
次に、使用料滞納世帯の給水世帯の現状、また今後、こうした世帯への対応はどうなるかということでありますが、滞納につきましては、基本的には東京都給水条例第32条の規定に基づきまして行うものでありまして、14年度において給水停止対象件数ですが 6,526件、うち 1,240件について給水停止を行いました。15年度につきましては、1月末ベースでございますが、給水停止対象件数は 5,670件、うち 932件について給水停止を行ったところであります。この件数のとらえ方ですが、1件は2カ月に一遍の料金ですので、そのことを1件ととらえておりますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、事務委託解消後における水道料金等滞納世帯への対応についてでありますが、東京都給水条例に基づく給水停止でありますので、これまでと何ら変わるものではございません。
最後に、災害やトラブル発生時の対応はどうなるかということでございますが、災害とトラブルによる事故発生は、その対応に大きく考え方が異なります。
初めに、大地震等の災害発生時の対応ですが、地中に埋設されている配水管が破裂し、広範囲に配水が不可能となることが考えられます。このような災害発生時には、市内の応急給水施設であります美住給水所、東村山浄水場、八坂給水所及び運動公園応急給水槽から給水対応するものであります。また、同給水施設から給水車による応急給水を行うものでございます。これら災害発生時においては、災害対策本部を中心に体制がとられる中、応急給水等の市民対応をすることになります。
次に、トラブル発生時の対応でございますが、美住給水所のポンプが電気機器の故障や停電等によってポンプ停止する場合の断水、濁水等が考えられます。このようなトラブルは、現状では故障の修理は東京都が行っておりまして、これにより発生する断水、濁水等は、市で対応することになっております。しかし、断水、濁水の時間や、被害区域の大きさによっては初期対応は市で行いますが、2次対応は東京都の応援によって対応することになりますが、現在までに東京都からの応援を仰いだトラブルはございません。今後、事務委託解消した後は、すべて東京都の対応となります。
◆14番(清沢謙治議員) 何点か、再質問させていただきます。
まず、児童クラブについてですけれども、全入について、はっきりとしたお答えがありませんでした。これは、ちょっと意外であったんですけれども、保護者の方々とのお話し合いの中では、第1次の締め切り分に関しては、何とか全員頑張って入れましょうというお話があったように伺っておりますけれども、何かその後、変化があったのでしょうか。きちんと、まだ全入の見通しは立っていないということなのでしょうか、確認させていただきます。
次に、青葉児童クラブについてなんですけれども、児童館について、明確なまだ見通しが立っていないということで、具体的な見通しがまだ示せないということでしたら、何らかの応急的な対応というのが必要になってくると思います。この後、島崎議員も、ちょっと質問をされるようですけれども、児童館の建てかえまでのつなぎのプレハブの建設なども必要になってくるのではないでしょうか。特に、青葉は本当に危険な状況だということを、再三、保護者の方からも指摘されておりますので、ぜひ応急の対応について、何とかしなければいけないのではないかということで伺います。
次に、学校施設の利用についてなんですけれども、お答えの中で、雨の日に限らず図書館や体育館の利用について協議しているということで、学校側や、それから教育委員会との協議がなされているということで、ぜひその協議を早急に進めていただきたいと思うんですけれども、少なくとも体育館については、なぜすぐにでも利用できないのかということが、ちょっと疑問なんです。体育館が利用できない、その足かせとなっている課題は何なのか、このあたりについて、伺いたいと思います。
また、青葉小学校で、過去に体育館の利用について、具体的なお話し合いがされたという事実があると思うんですけれども、このことについては所管できちんとつかんでいないのでしょうか、お答えがなかったので、もう一度、お伺いします。
次に、障害児についてなんですけれども、地域的な偏りがあって、なかなか全員の入所が厳しいということですけれども、障害児の2名枠というのが絶対これは固定したものなのかということで、例えば、障害の程度、お1人お1人の障害の程度をきちんと把握した上で、障害の軽いお子さんならば2名の枠にこだわらなくても、受け入れが可能ではないかということは、こういうことも考えられると思うんです。もちろん、職員の配置をふやすということが根本的な解決なわけですけれども、障害の軽いお子さんについては、もう少し柔軟に枠を広げられないかということを、御検討されているのかどうか伺います。
次に、保育園についてですけれども、待機児解消のための具体的な方策で、つばさ保育園について、予算にもきちんとのっているにもかかわらず、何か余りはっきりしたお答えをいただけないので、こちらの質問通告の書き方も、ちょっとはっきりと書いていなかったのも申しわけなかったんですけれども、再質問させていただきます。つばさ保育園の開設場所や時期、各年齢ごとの定員、当然これはもうはっきりしてきていると思いますので、この場で明らかにしていただきたいと思います。
次に、公立保育所運営費の一般財源化に関してなんですけれども、一般財源化された分については、所得譲与税でほぼ同額確保できるというお話でした。しかし、これは三位一体改革の中の一環ですので、全体として見なければいけないと思うんです。三位一体改革で補助金の削減の一環として行われておりますので、そうして見た場合に、確かに所得譲与税でほぼ同額確保されてはいるんですけれども、普通交付税と臨時財政対策債を合わせた分の金額が約2億円、当市で減額されております。これは、三位一体という全体で考えたときに、この一般財源化された部分をほかに回したいという誘惑も出てくるんではないかと思うんですけれども、また、それが政府の思惑というか、誘導というか、そういう非常に狡猾な誘導になっていると思うんですけれども、この一般財源化された分は、どうしてもほかには回さないでいただきたい。所得譲与税を保育以外の部分に流用しないでいただきたいということを、ぜひお願いしたいと思いますが、その点について、お約束していただけるでしょうか。
最後に、水道事業についてなんですけれども、使用料滞納世帯の対応については、これまでどおりの対応ということでした。ということは、これまでどおり行政が対応されるということでしょうか。先ほどの御答弁ですと、料金の支払いや相談については、民間委託された窓口での対応という御答弁があったようですけれども、そうした御答弁とちょっと食い違っているようなので、ぜひ滞納世帯に対する対応というのは、行政でやっていただいて、場合によっては保健福祉部につなげていかなければならない部分も出てくると思いますので、こうした部分、これまでどおり行政がきちんと対応していただけるのか、確認させていただきます。
◎保健福祉部長(浅見日出男君) 大変多くの再質問をいただきました。
私の方でも、一部通告の内容と我々が用意した答弁、つくったときと若干、読み取れない部分がございましたので、その辺は御勘弁いただきたいと思います。
全入問題でございますが、先ほどもお答え申し上げましたように、我々としては過去から可能な限りの入会の要望にこたえてまいったということでございます。先ほども申し上げましたように、はっきりと全入という立場は今までの中で表明はしていないと思っております。16年度につきましても、先ほど御質問者が言われたような形で、極力、全員が入所できるような形で努力はしていきたいということで、御理解していただきたいと思います。
それから、次に青葉児童クラブ、御質問者から再三、強い御質問がありましたように、確かに非常に老朽化しているということがございます。ここの中で、先ほどもお答え申し上げましたように、周辺の戸建て住宅がふえてきているということから、希望者が82名ということで相当ふえてきているのが現状であります。この中で、現状の設備で対応し切れない状況であるということもお答えしたとおりであります。これにつきましても、現在、教育委員会、学校と保健福祉部の中で体育館、それから図書室とか、そういうところが利用できないかどうかということで、現在、協議を進めているところであります。学校側におきましても、いろいろ問題があるということでございます。そういう中で、先ほど申し上げましたように、それらの利用が雨の日に限らず、普通の中でも利用できないかということで、もし利用できるような状況があれば、先ほどの82名の入所も、ある程度可能ではないかと考えておりますので、現在、この3月中に結論が出るような形で努力していきたいと考えておりますので、いましばらく時間をいただきたいと思います。
それから、障害児枠の問題でございますが、これも非常に強い要望を受けていることは事実でございます。これにつきましても、現状の中では2名の枠ということで進めていきたいと考えております。特に、その中で軽度の障害の方の場合、ある程度、柔軟な対応はできないかということでありますが、過去の例を見ますと、例えば、軽度の方ですと、いわゆる障害を持っていないということで、一般健常児に扱った中で対応してきておりますので、それは今後も従来と同じような形の中で、その状況を加味しながら考えていきたいと考えております。
それから、先ほど言いましたつばさの関係でございますが、先ほど、お断り申し上げましたように、通告の中では、そこまで具体的に聞かされておりませんでしたので、今後、どうするのかということで考えておりましたので、これにつきましては、代表質問の中でも何回か、お答えしておりますのでということでお答えしたわけでありますので、ぜひその辺、御理解していただきたいと思います。
それから、最後の社会福祉サービス費ですか、推進費のことで三位一体の中でのということであります。
総体的には、三位一体の歳入、財源移譲とか、一般財源化という問題は、財務部の方でいろいろ貢献されてきたわけでありますけれども、御質問の中でも、保育の一般財源ということで、先ほど申し上げましたように、歳入につきましては、全体の中での財源移譲があったということで、特に保育の一般財源化ということを見てみますと、国の方が約1億 600万円、それから都の方が 5,300万円ということで、合計で約1億 6,000万円程度の一般財源化ということがありましたので、今回の予算編成におきます所得税、譲与税等の中では、その辺は吸収されていると我々としては判断したわけでございます。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 水道料金の滞納者世帯の対応ということで、再質問いただきました。
移管後に、だれがどのように行うかということについては、今現在、未定であります。東京都の職員が直接やるのか、あるいは嘱託職員なのか、委託業者なのか含めて、今後の協議の中で一定の方向が出されるものと考えております。
○議長(渡部尚議員) 次に、12番、勝部レイ子議員。
◆12番(勝部レイ子議員) それでは、1番、里山・多摩湖緑地の地域づくりについて伺います。
多摩湖緑地に関連します「せせらぎとみどりの散歩道整備事業」はLET'S 2010「東村山市総合計画」に位置づけられる「文化ともりのネットワークプラン」の一環として実施されました。その後、隣接する雑木林の買収等、市も力を入れて整備に取り組んできました。また、市民活動で維持・管理を行ってきていますし、したがってネットワークとしての線的な緑から、里山全体を保全・活用する面的な位置づけに、さらに市民主体の活動の場になりつつあり、当初の位置づけから成長してきていることは事実でございます。とするならば、緑の基本計画はもちろんのこと、緑化部門のみならず、まちづくり、生涯学習、福祉、農業振興、教育など、総合的な観点から、改めてその位置づけを明確にしていく必要があるのではないかと考えております。
そうした総合的な行政政策の位置づけのもと、単に公園緑地の維持・管理として見るのではなく、むしろ多様な市民活動のフィールドとしてとらえ、その一部に維持・管理活動も包含される方がよいのではないかと私は考えております。
この事業は、ワークショップ方式といいますか、市民参画方式で一歩一歩進められてきた経過がございます。当時、私も職員の声かけをいただきまして、ワークショップに参加するきっかけで、幸いにも現在もこの事業にかかわらせていただいております。計画づくりの3年間には、地元自治会の皆様や近隣する地権者の方々、あるいは近隣の住民の方々、そして、多様な市民活動グループのメンバーから意見交換があり、出会いと学習の連続だったことを記憶しております。人や自然と実践的かかわりのプロセスが、結果として地域の魅力を発見し、愛着を持つ大きな要素となると体験をいたしました。
さて、里山という言葉を使わせていただきましたが、最近、多方面でよく使われているのは御承知のことと思います。里山とは、薪炭林や農用林として利用されてきた林や、それに隣接した農地や集落などを含めた環境全体を指すということで使っております。農業が中心だった当時は、雑木林など、大切に育てられ、管理されてきたものの、御承知のように、高度経済成長以降、利用がされなくなり、宅地開発などで里山と呼べる風景は、どこでも失われつつあります。
そこで、市内に唯一残された里山環境をどのように利用していくのか。その筋道を市民とともに考えていく段階に来ているのではないでしょうか。強く認識しておりますので、現状の課題と今後の取り組みを問うものでございます。
①、事業完成後の維持・管理等現状について、明らかにしていただきたい。
私も、年何回か周辺の草刈りや落ち葉掃きなどの作業に継続的に参加してまいりましたので、現場の状況は大方把握しておりますけれども、市として適切に対応していると考えているのかどうか、お答えをお願いします。
②、この事業は、完成後の維持・管理を見通した市民参加形態で進めてきた経過があります。現在、周辺における市民の主体的活動を、どのように支援・育成しているのか。市民の活動実態の把握と、市のかかわりを明らかにしていただきたい。
③、先ほども説明で述べましたように、里山の機能は、農地とのかかわりは欠かせません。周辺の農地の耕作状況を踏まえ、今後の事業展開について、市の考え、方針を明らかにしていただきたい。
④、せせらぎの整備以前は、水路などに蛍が見られました。現に、市が最近設置した看板にも、トウキョウサンショウウオ、これは水が大変きれいなところでなければすまないと言われている生物ですが、それとゲンジボタルがすんでいたと過去形で明記してございます。カラーの図鑑のような写真が載っていまして、さらにこのように書き加えてございます。「僕たちのふるさと、早く戻ってきたいな。きれいな多摩湖緑地」と記されています。本当に、生き物がそういう気持ちを持っているのかどうか、とても現状では考えられませんけれども、私は、この看板をとても気に入っております。
もちろん、蛍の復活というのは、すなわち里山にあった環境全体の保全・育成につながると考えております。市内では、蛍の育成に詳しい方の意見を最近聞きましたところ、貯水池、ここは現在、工事中で空っぽの状態ですが、雨が降らなくても湧水が出ているので、手を加えてあげれば蛍の復活は可能ではないか、こんな御意見も聞いております。看板にあるように、蛍が戻ってきたくなるような復活のための取り組みを明らかにしていただきたい。
それでは、2番の相談事業について伺います。
市報の毎月1日号最終ページに、相談事業一覧が載っております。拝見しますと、相談内容も多岐・多様にわたっています。今回は、その中の2点の内容について、お伺いをいたします。
①、「総合相談」(子供に関する相談)は、子ども家庭支援センターでやっております。また、「幼児相談」、就学前幼児の心身に関する相談と言われておりますが、幼児相談室が行っておりまして、こちらは社会福祉協議会に委託をされております。聞くところによると、20年以上の実績があると評価されている事業でもございます。また、子ども家庭支援センターは、子供と子育て家庭の抱える課題に総合的にアプローチしていまして、その1つが相談事業と理解しているところです。それぞれの事業実態と課題は、どのようになっているのか。また、年齢のくくりは異なっているものの、共通性により統合できるのではないかと考えますので、この点、御見解を伺います。
②、「DV相談」、これは専門家ではない女性の担当者によるドメスティック・バイオレンス、すなわち夫や恋人からの暴力に対する相談として、国際・女性課で行っております。DV法も整備され、非常に重要性が高く、実施から2年くらいたっていますでしょうか、大変複雑な内容も多いと聞いております。
また、母子女性相談は、専門の女子自立支援員が担当になっていまして、経済的な相談の背景には、DV等の問題も含まれていると聞いております。そして、福祉の所管で実施しております母子相談は、相談内容、件数が事務報告に載っているわけですが、経済的な問題と子供の養育・教育に関する内容と並んで、家庭内紛争が、これにはDV関係の内容も多いと聞いております。このように、女性に対する虐待の問題が共通にあるのが実態でございます。そこで、それぞれの実態及び課題について、どうなっているのか伺います。
また、事業の充実及び窓口の一本化についてのお考えをお聞かせください。
○議長(渡部尚議員) 休憩します。
午前11時51分休憩
午後1時1分開議
○議長(渡部尚議員) 再開します。
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○議長(渡部尚議員) 答弁をお願いいたします。都市整備部長。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 里山・多摩湖緑地の地域づくりにつきまして、答弁を申し上げます。
ワークショップに御参加をいただいておりまして、大変ありがとうございます。御質問にありましたトータル的な今後の考え方につきましては、研究課題とさせていただきたいと存じます。
1点目の質問でございますが、維持・管理の現状でございますけれども、業務委託による定期的な除草作業や地域ボランティアによる清掃、そして、平成16年度からは、新たに再任用職員による日常の植栽管理体制の充実を図るための準備を進めておりまして、この事業地の適正な維持・管理に努めているところでございます。
次に、市民の主体的活動をどのように支援・育成していくかという御質問でございますけれども、ワークショップの論点においても、市民を主体といたしました維持・管理計画は、重要な位置を占めておりまして、この地域ならではの活動理念といたしまして、「手で伝える、手伝える」ことをテーマとして掲げていることが提言されております。したがいまして、手で伝えることの市民活動は、義務感で行われるものではなく、また一部の人々の活動のみによって支えられる活動でもなく、単発的なイベントでもございません。このことは、主体性や自発性によるものであるため、一見、余り進展性が見られない。あるいは、広がり方がゆっくりとした速度になるものと考えられます。逆に、その分、着実に地域に根づいていく形態となることを期待するとしております。
市といたしましては、ワークショップで提言されたこれらのことを尊重しつつも、その活動の広がりには大きな期待を寄せており、現在は、ボランティア活動の保険や活動に必要な機材等の支援を初め、ワークショップを通じた話し合いの勉強会など、市民の主体的な活動の育成に努めているところでございます。
次に、里山の機能と農地とのかかわり、今後の事業展開でございますが、里山の明確な定義はございませんが、一般的には人が何らかの目的で生活するために利用する二次林を中心にした地域を呼んでおります。御指摘のとおり、里山には農地とのかかわりが不可欠であります。この多摩湖緑地地域は、里山のよさを現代の私たちの生活にも生かしながら、将来に向けて人と自然が共生する新たな里山づくりを始めるという視点からも、大変貴重な地域であると考えております。今後の事業展開としては、涵養対策としての緑地、未買収地の公有地化促進や、その緑地を最大限に活用した新たな里山づくりの実現を図るための農地を含む、一定区域の都市計画決定の方向性の検討など、多くの関係機関を初め、広く市民の意見を伺いながら、事業の展開を推進してまいりたいと考えております。
最後に、水辺周辺での蛍の復活をどう進めるかということですが、蛍は御質問にもありましたとおり、生息につきましては、自然環境、自然体系にかかわるバロメーターとも言われております。この事業地は、里山と谷戸の自然環境を今に残し、昨年の夏にも蛍の観測をしたという市民の声も聞かれ、恐らく市内唯一の場所であると考えております。今後とも、多くの市民との協働により、この貴重な生息環境を今以上に大切にしていき、この事業の大きな目的の柱である生息生物環境の回復と育成は、人工的な行為を自然の復元能力を手伝うだけにとどめ、自然の復元力に任せることが肝要であるとするコンセプトに十分留意することで、この地に蛍が乱舞する幻想的な場面が再現できるよう、心から願っているところでございます。
◎保健福祉部長(浅見日出男君) 大きな2点目の相談事業につきまして、総合相談、子供に関する相談と幼児相談の関係、それから母子相談につきまして、私どもの方からお答えさせていただきます。
なお、DV相談につきましては、市民部、国際・女性課が担当しておりますので、市民部の方でお答えさせていただきたいと思います。
総合相談、子供に関する相談と幼児相談のそれぞれの事業実績と、また課題ということでございます。
さらには、共通により統合できないか、そこの見解を聞きたいという内容でございました。
まず、子ども家庭支援センターの位置づけにつきましては、子供と家庭にかかわる総合相談機能を担うものであると考えております。この中で、相談事業の対象でございますが、18歳までの子供、それからその保護者、家族、関係者、さらには子供にかかわるグループ、個人、またはグループ--サークルですね、これらがあると考えております。この子供に関する相談の方法といたしましては、種々考えられるわけでございますが、現在としては、来所して相談を受けるということ。それから、電話、ファクス等の方法で相談を受けております。相談内容によっては、こちらの担当者が直接相談者のところへ訪問するという方法も現在とっております。
それから、平成14年度の相談実績ということでございますが、相談件数、全体を見てみますと、約 410件を超える相談がまいっております。特に、その中でも相談を分類してみますと、養育不安が54件、それから精神発達遅滞関係が54件、それから精神発達遅滞以外の発達関係が73件、それから養育・環境が67件という状況になっております。
なお、ただいまの相談内容は幼児相談を含めてということで御理解いただければと思います。
この相談の中での進め方といたしましては、個別相談、それからグループ指導という方法をとっておりまして、個別相談の中では、親と子供の心理治療だとか、専門医の診察、それから子供の心理査定という相談が多くございます。
それから、グループ指導の中では、精神発達遅滞児の療育及び生活指導ということが中心になっております。
それから、共通性による統合についてという御質問がございました。
先ほども申し上げましたように、子ども家庭支援センターの中では、幼児相談室、さらには教育相談室の専門的相談機能と有機的な連携した運営が求められているということで、現在、この子ども家庭支援センターの中に、それぞれの相談室を設けているというのが実態でございます。
幼児相談室につきましては、ゼロ歳から就学前の児童の療育にかかわる専門相談機能といたしまして、子ども家庭支援センターと相互に連携・協力し合いながら地域の子育て支援事業の推進に当たっていくことが必要であると考えております。
また、小・中学生等学校の抱える諸課題にかかわります専門相談機能として、教育相談室があるわけですけれども、これらとの連携も大切だろうと考えており、事業を進めているところでございます。
次に、これらの子ども家庭支援センターの課題ということでございますが、相談機能の一層の充実はもちろんのことでございますが、子育て支援の中核的拠点として、機能の充実も求められていると考えております。その中で、特に今、社会問題となっております児童虐待の問題、これらの問題につきまして、児童虐待防止ネットワーク事業の実施、したがいまして、児童虐待の予防、関係機関との連携した取り組みが必要であるということでございます。
それから、在宅基盤の整備、これにつきましては養育家庭制度の普及などが上げられるということでございます。さらには、子育てひろば事業の拡大・充実ということでございます。また、母子相談等につきましても、現在、東京都から母子自立支援員ということで、相談員を派遣されております。これらの中で、相談内容を見ますと、だだいま申し上げました子育てに関する相談のほかに、一般生活相談、医療とか健康、これから市民部でお答えしますDVに関連する家庭の紛争、それから経済的な生活支援の相談が、それぞれ母子相談員のところに相談に来ているということで、母子相談員だけで解決できない部分が相当数ございますので、これを障害支援課の精神・一般相談との関連、さらには生活福祉課との関連ということで、それぞれ母子相談員の方から所管の方に連絡いただいて、連携をとりながら事業を進めているというのが実態でございます。
以上、相談関係につきまして、保健福祉部の方で所管しております内容につきまして、お答え申し上げました。
◎市民部長(中川純宏君) それでは、DV関係のことにつきまして、お答え申し上げます。
御承知のとおり、DV相談業務につきましては、現在、国際・女性課で行っております。この相談に当たりましては、平成13年10月のDV法施行から、国際・女性課の職員が担当をしてきております。14年度につきましては、再任用職員で対応しておりましたけれども、その年度で退職してしまいましたので、現在、また男女平等係の職員が相談業務を行っております。平成16年度からでございますけれども、ある程度、専門の知識を持った嘱託職員で対応をしていきたいと考えております。これは、相談業務として見ていきますと、どういう相談をしたいのか、それを見抜く力、それからそれに伴って調整する力、こういうものが必要になってまいります。決して、セラピスト、個人の精神的な部分を回復させるという、そこまでの専門性は基本的には要らないと考えております。
実態としまして、平成13年10月から相談を受けてまいりましたけれども、平成13年10月から14年3月までで相談件数は21件ございました。それから、14年度で見ますと相談件数として 140件ほど。それから、15年度1月末現在で見ますと、件数として 130件ほど、このようにふえてきております。相談に当たりましては、内容が多岐・複雑にわたっております。暮らし全般に及ぶことが多いわけですけれども、必要に応じて関係部署、また、警察や保健所などの他関係機関とも連携を密にして、問題解決に対応しているということでございます。
保健福祉部長からも話がありましたけれども、女性にかかわるDV相談ということでありますので、基本的には福祉的な支援が必要である。東京都から派遣されております子育て支援の母子・婦人相談員と連携をとりながら、具体的な場面で対応をしてきている。相談者に支援をしていくわけですけれども、もっと組織的に応援体制を組んで対応していかなければいけない問題であると感じております。現在、これもやってはきておりますけれども、この応援体制、あるいは調整がないと十分な対応ができないという状況も事実であります。
今後、窓口の一本化という御質問でございますけれども、応援体制をどうやって組むのか。現状のままでいいのかというのが1つあります。それから、業務が保健福祉的な要素、あるいは学校教育との関連、そういうことがございます。その場合に、DV担当を国際・女性課に置いておいていいのかという課題もあります。そうしますと、組織的な見直しの必要性があるのか、ないのかという課題も出てまいります。これらの課題については、組織を担当している総務部とも話をしながら、可能性を見出していかなければいけないだろうと考えております。
◆12番(勝部レイ子議員) 何点か、再質問いたします。
まず、里山の関係でございますが、私が把握しているぐらいの内容しか余り答えとして出てこなかったというのが感想でございます。そして、今後のことについては、研究課題にさせていただきたいという御答弁で、この辺、多分に、もの足らなかったということでございます。
それでは、私、日ごろの感想、あるいは自分なりの意見を述べながら、再度もし担当でわからなければ、理事者に市の見解を伺っておきます。
現状では、公共施設・公園施設として最低限の維持・管理が行われているのではないか。不足する部分を市民や自治会が行っている、これが実態ではないかと私は思います。先ほど、部長もそのような御答弁でございましたけれども、市民の主体的な活動、善意に行政が乗りかかるのはパートナーシップではない、こう思います。市民の活動のクリエイティブな動きを支援するのが、パートナーシップではないだろうか、こうも考えております。あるいは、せっかく税金を投じて里山環境を保全しつつあるのだから、いかに使うか、いかに利用するか。クリエイティブな活動を誘発する、支援することも行政の重要な課題ではないか。そして、市民の成長や意識の変化に応じて、施策もレベルアップ、質的な変化をしてほしいという要望を持っております。
公共施設の維持・管理をするために、公有地化したわけではないのは、もう御承知のことだと思います。そういうことでありまして、今後、検討するに当たりまして、里山の位置づけ、総合的な施策で緑の保護ということだけではなくて、先ほども申しましたように、生涯学習、あるいはまちづくり、あるいは暮らしというさまざまな機能として、総合計画的な視点で位置づけるべきだと思いますので、まずもって事業を進めるに当たって、この点についての見解を共通認識にしたいと思います。
それでは、②の市民の主体的な活動の支援について伺いますが、最近、維持・管理の考え方、発想をもっとクリエイティブにしなければいけないなと私も反省しておるところです。例えば、子供たちの総合学習の場として利用しているからこそ、親がその環境に関心を持つ、そして行動する、あるいは野鳥観察や生物観察に来る人が多いからこそ、あるいは観察しがいがある環境だからこそ、こうした人々が里山環境を愛し、その環境整備をみずから行う、そんなことが誘発されるのではないかと思います。
先ほど、部長の答弁の中でも、これは義務感でやるのではない、また一部の人がやるものでもない、そして、一過性のものでもない、地域に根差した活動にしていかなければいけない、私も同感でございます。だからこそ、今、どんなことを議論して、即、行動しなければいけないかということを伺っているのでございます。時間がかかるから、じっくり議論していいということではないので、その辺のところを、これまで3年ぐらいかかわってきた中で危機感を持ってお尋ねをしております。
農家が生活上、必要な仕事として、雑木林の維持・管理を行ってきました。その結果として、唯一、里山として残っているわけです。それを、いかに今の便利な都会生活の中に利用していくかという筋道を市民とともに考えていく段階に来ているなと思っております。その利用の筋道に合わせた維持・管理計画や活用計画がなされなければ、今後、この里山でのまちづくりは進まないなというのが感想です。そこで、行政がお金をかけずに、どんなことが支援できるのか、そのようなステップの中で市民とともに検討する内容が必要だなという要望でございます。
例えば、ここの独自のところでイベントとかないわけですけれども、利用・活用、あるいは保全活用を市民とともに計画立案をして実施していく、あるいは秋津ちろりん村と同じような農のある景色なわけですけれども、こういう既存の施設とコラボレーション的な活動をしていく。そんなことも考えられるのではないかと思いますので、もう一度、もう少し具体的に夢のある御答弁をお願いしたいと思います。
それから、農地のかかわりでございますけれども、これは聞くところによると、秋津ちろりん村のような体験公園が予定されていると聞きます。先ほど、部長の答弁の中でも都市決定の検討を進めていく方針が明らかにされましたけれども、どんなタイムスケジュールというか、時期的なことを伺っておきます。
それから、蛍の関係につきましては、私も毎年、数少ない蛍を楽しみに鑑賞させていただいておりますので、大いに期待をして、これは答弁はよろしいです。
それでは、相談事業の方に移ります。
大変、伺いましたら大きな検討課題が幾つかあるなというのが実感です。ぜひ、相談事業に関しましては、虐待の大きな、これからの課題も含めまして、中核的な機能を果たしていくということでございますので、窓口は1つがいいのか、2つがいいのか、それぞれ社協委託と市の職員がやっていますので、その辺は十分、御検討いただきながら、組織的な統一、連携を図って、さらに職員がいい相談業務に努めていただくようにしていただきたい。これはいつぐらいまでに、何年ぐらいかけて、できれば来年度中には十分な精査をしていただきたいと思いますが、その時期のことを伺っておきます。
それから、DVの関係は大分わかりました。その嘱託職員の配置をするということでございますが、何か具体的におっしゃっていましたけれども、資格としてはどんな専門的なものを考えているのか伺います。
それから、部署のこともそうなんですが、私もこの国際・女性という担当は、条例づくり、あるいはアクションプランをつくるために、多くの事業をしていると認識しておりますので、果たしてここがいいのかどうなのかとも考えております。ぜひ、もう一度、所管については検討していただきたい。
それから、このDVの関係なんですけれども、大変件数もふえている。深刻かつ緊急性があるものもあるのではないかと思います。最悪の場合は、被害者が役所に逃げ込んでくるということも考えられるのではないでしょうか。加害者が、また追いかけてくるということも考えられるという、最悪の事態を考えまして、窓口に限らず、庁内のトータルな連携が求められることがあるかもしれないと思います。暴力に対して、男性の配置や庁内対応方針などが求められると思いますので、その辺について、もう一度、御答弁をお願いいたします。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 多摩湖緑地の里山の再質問をいただきました。
御質問をいただいた趣旨は、ごもっともという認識、基本認識をしてございます。今現在、まだ全体の緑地の用地取得が実は完了してございません。恐らく、畑の部分も取り込んで全体をやはり公有地化すべきだろうというのが、今の市の基本的なスタンスであります。一方、補助金のスキームにつきましても、環境省の自然共生型の補助金が今年度、用地取得の制度に合わないという意味で、対象外になっている。したがいまして、それを打破するために、当面、都市計画決定等の手続が必要ではないかということを、今、現在考えております。あと3割程度になってまいりましたものですから、御質問の趣旨にあります、いかに活用するか、施策のレベルアップをどうするか、あるいは緑の保護だけではなくて、生涯学習部と連携したまちづくり、あるいは北西部全体のまちづくりに絡めて、戦略的にどうするかということについて、今からそのことを検討する時期ではないか。質問者のおっしゃるとおり、そのように考えております。
ちろりん村ということがございましたけれども、当然、今後の都市計画決定の中で、ちろりん村等のことも視野にいれながら、検討していくということであります。
それから、都市計画決定のスケジュールということでありますが、今、にわかに何年度までとかいう明快なことは申し上げられませんが、いずれそういうことをしていかないと用地の取得ができないという実態がございますものですから、市民の皆さんのワークショップの延長線上で、あるいはワークショップでつくり上げていただいた緑の基本計画をベースにしながら御質問の趣旨を体して、力強く進めていきたいと考えております。
◎保健福祉部長(浅見日出男君) 相談事業の一本化についての再質問にお答え申し上げます。
相談内容が非常に訴えになるものが非常に多種多様にわたってきているというところがございます。こういうことを考えますと、市民の方にとっては相談窓口が複数あった方が、逆には望ましいのではないかなという考え方もございます。そういう中で、特に、相談というのは一番最初にかかわり合ったところに集中して相談に来るわけです。ですから、やはりその中で例えば、平成15年度の東京都から事務移管のありました精神の一般相談等々を見ていますと、一度かかわり合ったところが、毎月、毎月、非常に長期間にわたって相談を受けていくという中から、例えば生活の問題だとか、それから医療の関係だとかというところにつなげていくということをしてきているわけです。
したがいまして、具体的にいつまでかという御質問でございますが、そういうこともあるということで、今後、それらを整理しながら、本当に一本化がいいのか、現状のような形がいいのかということを考えていきたいと考えています。
それで、相談事業そのものにつきましては、やはり連携、ネットワーク、こういうものの必要性があるだろうと考えています。特に、最近問題になってきております児童の虐待問題、これは市だけではなくて、東京都の児童相談所等との連携が必要になってくるということでありますので、その辺につきましても、今後、ネットワークを形成していく中で、どのように相談事業をしていったらいいのかということを含めまして、一本化という問題も絡めながら、検討を進めていきたいと考えております。
◎市民部長(中川純宏君) 3点、御質問いただきました。
まず、資格ということでございました。嘱託職員の資格、先ほども答弁申し上げましたけれども、セラピストは要りませんという言い方をさせていただきました。これは、どうしてかといいますと、心理療法士の資格を仮に持ったとしても、行政が例えば「うつ」にしても、精神にしても、治していくというところまではタッチできませんという意味です。それは、それぞれの専門機関でやっていただく。相談でございますので、先ほど申し上げましたけれども、何をこの人は求めているのか、どうすれば、この人の問題を解きほぐしてあげられるのかといった意味での見抜く力、それから、それをどうやって連携させて、それぞれの専門機関、あるいは行政内部の中で対応できるのかといった調整力、こういうものが必要なセクションである、そういう担当が必要であると思っております。
嘱託職員につきましては、女性相談も含めて、心理学を専攻して人間の心理の状態をわかる人という意味で、資格としてはそういう要件を設定させていただきました。
それから、国際・女性課でDVをやっていていいのかという御質問でした。
これは、13年10月にDVの窓口として国際・女性課に置きましたけれども、この時点と現在の時点と内容的に随分変わってきております。当初は電話で相談を受けて、それぞれのセクションに橋渡しをするだけですよという程度でした。それが、実際に来られて相談を受けて、中身を吟味して関係機関へつなげていく、そういう役割になってきているということでございます。
ですから、先ほど保健福祉部長が、最初に相談に来たところが--セクションがどうしても中心にならざるを得ないというところが1つあります。困って来ているわけですから、最初に対応した職員が、そこへ頼ってくるというのが人間の心理でありますから、どうしてもそういう形態をとらざるを得ない。ですから、国際・女性課という名前のところにあるか、ないかというのは別としまして、どこにあったとしても最初にDV相談で受けたセクションの人が中心にならざるを得ないと感じております。
それから、緊急時の庁内対応方針ということでございました。
これは、国際・女性課を見ていただくとちょっと変形しておりまして、カウンターを入りますとすぐ部屋がございます。相談室というネーミングになっております。そこで相談をするケース。それから市民生活課の相談室がございますが、そこを使ってやる場合と二通りあります。困って来られて人目をはばかるということがございます。ですから、まず何を求めてきているのかといったときに、その相談室を使わせていただいて、話を聞くというところから始めます。DVですから、緊急事態が生じるかもしれないということでございます。これは、所管の今、私が兼務しておりますが、課長がそういうときの対応をする。女性が対応してもいいんですけれども、暴力的なことを想定しますと、課長が対応するということになります。いろいろなケースが生じたときには、警察とも連絡をとるという形をとっております。
◆12番(勝部レイ子議員) 大分、共通認識に立てたかなとは思いますが、また日ごろのコミュニケーションをよく図っていきたいと思います。
先ほども理事者の答弁をということで求めましたけれども、ぜひ一番最初に、質問のときに申し上げました繰り返しになりますけれども、緑化部門、都市建設部門だけではなくて、あらゆる分野、総合的な視点に立った事業として位置づけが必要だと思いますので、その点についての見解を再質問したいと思います。
それから、相談事業なんですが、ちょっと順不同になるかもしれませんけれども、まず課長が暴力的な行為には対応するということで、そのときに緊急性があって対応できないことも十分考えられますので、共通の庁内体制に、共通認識にしておく必要があると思いますので、もう一度、これは御答弁お願いいたします。
警察の関係が出てまいりました。新聞等の事件で見ていますと、警察に訴えてもなかなか取り上げられず、悲惨な事件を起こしてしまったということも多々あります。東村山市と警察の連携をきちっとして、市から警察に連絡が行った場合は、無条件でこのDVの関係に対応するという連携はできないものなのかどうなのか、この点について伺います。
それから、一番最初に飛び込んできたところが、最後のところまで相談を受けるのが望ましいだろうということです。私も、そう思います。特に、DVの場合はいろいろなところに回されますと、何度もつらいことを話さなくてはいけない。相談に来た人が、2次的、3次的に精神的な負担を高ずることになるとも指摘をされておりますので、そうであるとすると、窓口が今の段階だとたくさんありまして、DVの入り口がたくさんある。そうすれば、庁内の中でどうこれを絞っていくのかということを、もう少し整理をしてお答えをいただきたい。その点について、御答弁をお願いいたします。
それから、もう1点、具体的に里山のことで急いで質問いたします。
すぐできることとして、これは可能かどうか、イエス、ノーでお答えいただきたい。
北西部関係のマップに、しっかりとせせらぎを位置づけること、市民への周知徹底を図るため。
②、市民とともに、利用・活用、保全計画をきちっと立てる。行事も積極的に立案することに、来年度は取り組んでほしい。これが、できるかどうか。
③、市民グループへの現地の貸し出しをできるかどうか。
○議長(渡部尚議員) 再質問の時点で質問がなかった事項については、再々質問では答弁は結構ですので、よろしくお願いします。答弁お願いします。助役。
◎助役(沢田泉君) まず、1点目の里山、あるいは多摩湖緑地ということにつきまして、大変、今的なというか、歴史の中で何を、この里山が機能してきたかということも含めまして、東村山にとって緑あふれる暮らし輝く都市にとって、大変大事なことだとまず認識しております。これは、例えば、具体的に多摩湖緑地の問題がありましたけれども、ここは北傾斜で南傾斜に上がっているところなんですね。大変、歴史的には例えば、単純にひなたぼっこという意味の延長から、人が寄り集まったコミュニティーの場所であったりもするんですね。そういう意味での基本を置きながら、人がどう現在的に、現代的に変わったか。したがって、そういう存在価値の問題を、より今的に膨らませていくかということだろうと思います。
そういう中で、具体的に来年度どうするのかという点もございましたけれども、随時お答えを申し上げてまいっておりますように、まだスタートの段階でありますし、パーフェクトにこの機能を充足させるという状況ではありませんので、これらの全体の計画推進に努力をするとともに、今、御指摘のような点も含めて、計画の一歩一歩の前進を図ってまいりたいと思っております。
それから、DV等、あるいは相談業務の連携の問題でありますけれども、これも大変、御案内と思いますけれども、難しい課題です。全庁的にという意味では、先ほどの里山も同じでありますけれども、この相談業務につきましても、専門家がすべての個人の生活や、あるいはさまざまな相談に乗り切れるかどうかという点ですね。それは、人間の健康ひとつとらえましても、例えば、高齢者が相談に見えるときと、あるいは今の健康課に相談に見える乳幼児を初め、一般成人、こういうものと似通ったところがありまして、相談の拠点というんですか、スタートの問題ももちろんそれぞれの組織の中で、どう分担していくかというのがあるわけでありますけれども、そういう意味では集積と分散ということが、時にはならざるを得ない。しかし、一般的な市民の相談については、今、答弁させていただいたように、円滑にさせていただいている。ただ、相談者というよりも、相談を受ける側も大変神経を使う。あるいは、今、警察の話等が出ましたけれども、あるいはDV等におきましては、相談者とあるいは加害者との関係、こういう問題は大変、相談を受ける方も苦労するところです。要するに、個人的な生活等も含めて、大変、苦慮しながら、その対応をしている。
いずれにいたしましても、全体的にいわゆる御質問にありましたワンストップ相談、こういうことを基本にしながら、そして、つなげるものをつないでいくネットワークをつくっているということであります。例えば、この発想として、これも前に御意見いただきましたけれども、いきいきプラザの3階におきまして、子育て支援センターがあります。ここで、これも質問にございました幼児相談があります。あるいは、相談室もあります。こういう連携を中心にする考え方の上に立って、当行政としては対応しております。ただ、1つ1つのケースが違うものですから、それなりに今のような御質問が出てくるということも承知をしているところであります。
○議長(渡部尚議員) 次に、11番、羽場稔議員。
◆11番(羽場稔議員) 通告書に従って、2点質問させていただきます。
まず、1点目として、子供を守るための学校の安全対策について伺います。
先日、NHKの番組で「子供を危険から守れ、通学路を点検」が放映されました。多発する登下校時の犯罪に対し、地域での防犯の取り組みや防犯ブザー、先生の夕方の見回りと子供と通学路を歩きながら、一緒に危険に対する認識を教える取り組みが紹介されていました。
ことし1月20日、文部科学省は「学校安全緊急アピール、子どもの安全を守るために」を出しました。この内容は、『今、「子どもの安全」が脅かされている。』という文章で始まり、次に「近年、学校を発生場所とする犯罪の件数が増加している。凶悪犯が増加するとともに、外部の者が学校へ侵入した事件が、平成14年には 2,168件と、平成11年( 1,042件)と比べて2倍を超える状況にある。」と続いています。学校安全に関する質問は、公明党を代表して山川議員が代表質問で取り上げました。したがって、重複を避け、通告書に書いた8項目のうち、4項目について、問題点も含め質問いたします。
まず、1点目の学校独自のマニュアルの策定であります。
代表質問では、小・中学校22校中、15校がマニュアルを作成、残り7校については、今年度中に作成するとの答弁がありました。早期作成を望むものであります。
次に、教職員の危機管理意識の向上についてであります。
代表質問の答弁では、不審者の対応を警察と協力して行っているということでした。今回、公明党市議団は市内全小学校15校を訪問し、防犯に対する9項目のアンケート調査を実施しました。アンケートの中で、教職員の危機管理の研修は行っていますか。また、緊急時の役割分担は明確になってますか。そのための訓練は何回くらい行われていますかの問いに対し、教職員の研修については、年3回学期初めに行っていると答えた学校を初め、ほとんどの学校で年1回以上の研修を実施しているとの回答がありました。そこで、この危機管理の研修の内容を、もう少し詳しく説明していただき、そのねらい、来年度の見通しについて、お伺いします。
たまたま、きょう朝のNHKテレビで同じくそういう研修の放映がありました。
次に、校門等の適切な管理であります。
文部科学省の通達には、「学校の内部から門を利用する者の動きが確認できるような施設設備の工夫や、死角の把握とそれに対する適切な対応も重要な課題です。」とあります。私は、アンケートをとるために小学校2校を訪問し、校長先生、教頭先生からお話を伺いました。この2校とも、受付、事務所、職員室、校長室が2階の中央にあり、校門が全く見えない状況にあります。2校とも、外部からの侵入に対しては、お手上げの状態ですとの認識を持っておられました。個人的な話になりますが、私は、長野県の小学校、中学校、そして、小平市の高校を出ましたけれども、いずれも正門があり、校庭があり、正面校舎に玄関があり、左右の1階に受付、事務所、職員室、校長室がありました。また、最近建てられている新しい校舎の学校の構造も、このようになっていると聞いています。
当市の学校の構造は、地域に開かれた学校、生徒との距離感を縮める等の目的を持ってつくられた構造になっていると聞いています。確かに、校門を入り、小学1、2年生の授業を見ながら玄関に入り、絵や展示物を見ながら職員室に行く。これは単に、職員室で用事を済ませて帰るよりは、はるかに楽しくほのぼのとした気持ちになります。しかし、最近は、スズムシ、コウロギの鳴き声を不快と感じる若者がふえています。また、アメリカでは学校内で銃を乱射する事件がありました。残念ながら、時代は変化しています。
アンケートの中で、学校の安全対策に関して、お困りのことや課題・御要望があれば、お聞かせくださいの問いに対して、外部からの侵入など、対応できるような校舎となっていないため、防犯管理が非常に難しい。職員室から正門が見えない。受付が2階にあり、児童玄関、職員玄関は無人である。1階の教室が外からの出入りができる構造になっている。緊急時に必要な備品、設備、各教室に内線電話、刺股等はぜひそろえたい。防犯カメラを要望といった記入がありました。
今さら、構造について、とやかく言うつもりはありませんが、校門で今、何が起こっているかを教職員が確認するため、どのような取り組みを考えるのか、お伺いします。
次に、子供の防犯教育の充実であります。
子供たちに、危機管理能力をつけさせること、これが最も大事であると、さきのNHKの番組では結論づけていました。アンケートの中で、児童も一緒に参加しての危機対応訓練は実施されていますかの問いに対して、地震、火災等の防災の避難訓練はすべての学校で実施していました。防犯訓練は、意識していない学校もありました。これは、防犯マニュアルを策定しない学校が7校あるわけですから、これからの取り組みと言えます。来年度に向けた子供の防犯、特に防災も含めて、防犯教育の充実について、お伺いします。
次に、公明党市議団は2月6日、子供たちの安全対策に関する緊急提言を市長並びに教育長同席のもと提出しました。市内の全小・中学校に防犯ベルを貸与・配布すること。また、各校に防犯カメラの設置をすることを提言しましたが、どうお考えでしょうか。
私のヒアリングした学校では、親の意識が高く、塾に通う子には携帯電話を持たせる。また、多くの児童が既に防犯ベルを持っているということでした。御案内のように、都内23区を初め八王子市、府中市、調布市などを初め、周辺市でも取り組みを開始しました。防犯ベルを持っていない児童を把握し、全児童が持つように取り組みを検討すべきと私どもは考えますが、いかがお考えか、再度お聞きします。
また、防犯カメラは先ほど述べたように、学校の構造上、必要ではないでしょうか。防犯カメラ設置と書いて、実際にカメラがあるだけで防犯にもなり、保護者は安心するものです。
次に、学校・公園・通学路など、安全確保のため、警察や父母、ボランティアによる巡回活動を強化すべきと提言しました。どうお考えでしょうか。これについては、先日の代表質問の折、教育長から答弁していただきました。アンケートの中で、日常の防犯活動の中で地域との連携は図られていますかの問いに対して、図られているとの回答がほとんどでした。しかし、地域によって課題があることも判明しました。また、アンケートの中で通学路の安全確保について、「子ども 110番の家」等の、児童が緊急避難できる場所を児童に通知していますかの問いに対して、通知しているとの回答がほとんどあり、「はっく君の家」の取り組みについて記入がありました。警察のパトロールをもっとしてほしい。学校に立ち寄って、敷地内の巡回もやってほしいとの記入もありました。いずれにしましても、PTA、地域の自治会、老人会、ボランティア組織との連携等の強化を要望するものであります。
現状を総点検した上で、緊急度の高い学校に関しては、警備員の配置などを行うべきと提言しました。代表質問では、この提言に対し、老人会等に依頼するとの答弁がありました。アンケートの中でも、学校に巡回警備員等を常駐させてほしいとの記入があり、検討を要望いたします。
犯罪の発生が懸念されている公園、通学路などに「子供緊急通報装置」設置すべきと提言しました。これに対しても代表質問で答弁がありましたので、この件は割愛いたします。
大きな2点目に、安心・安全なまちづくりの取り組みについて、お伺いします。
市の西部地域、特に、駐在所・交番のない富士見町、美住町地域に交番の設置を望むものであります。東村山警察署から、「東村山市痴漢・不審者出没マップ」が出されました。これが、出没マップでございます。不審者が出没した情報があった箇所に赤丸が示されています。大学時代、暇な友達がたばこのセブンスターの包み紙の星の数を1日かけて数えたことを思い出しながら、私も赤丸を数えてみました。市内の全域に93個赤丸が分布していました。市の中央を走る西武新宿線の東の地域には61件、西の地域には32件ありました。比率にして、東の地域には65.6%、西は34.4%。
次に、市内の13町の人口分布を調べてみました。市の東側、秋津町1万 5,739人、久米川町1万 4,007人、青葉町、本町、7町合計で9万 2,868人。次に、市の西側、諏訪町 5,186人、多摩湖町 5,286人、野口町、廻田町、6町合計で5万 821人、比率にして東の地域には64.6%、西の地域には35.4%、こうして見ますと、人口と犯罪の件数ともに65%対35%となっていることがわかります。
それでは、交番・駐在所の設置箇所を見てみますと、交番は市内に4カ所ございます。八坂、久米川駅前、東村山駅前、秋津3丁目の4カ所でございます。駐在所も4カ所ございます。久米川、廻田、萩山、青葉の4カ所で、交番と駐在所は市内に合計8カ所あります。これを、市の東と西に分けてみますと、東が7カ所、西が1カ所となります。市の西部地域には、廻田駐在所1カ所しかないのであります。しかも、市内で一番、人口が多いのが、私の住む富士見町であります。そこで、市として駐在所・交番の設置状況を、どのように把握しているか、お伺いします。
②、防犯に対し、市はどのように取り組んでいるか、お伺いします。
岐阜県可児市では、市が所有する50台の公用車を使い、公務の移動時間に地域をパトロールする取り組みをスタートさせました。あわせて、市の職員に対する防犯研修も行いました。
③、富士見町・美住町地域に交番の設置を要望する声が強い。特に、富士見町にある2つの小学校の校長先生からも、今回のアンケートでぜひとも設置をとの要望も出されました。市のお考えを伺うものであります。
○議長(渡部尚議員) 羽場議員、質問中に要望しますというのが何項目かありましたけれども、答弁はよろしいんですね。(「はい」と呼ぶ者あり)ということですので、よろしく答弁をお願いいたします。学校教育部長。
◎学校教育部長(桜井武利君) 初めに、子供を守るための学校安全対策といたしまして、教職員の危機管理意識を高めるための防犯に関する校内研修、こういったねらいや来年度に向けた取り組みについてという御質問でございました。
御質問いただいた防犯に関する校内研修のねらいといたしましては、不審者から子供を守るための具体的な対応策の共通理解を図る。それとともに、実技を通しまして、不審者への直接的な対応や実践力を身につけることだろうと思います。
それから、独自マニュアルがまだ7校作成されていないということの中で、本年度中に作成できるよう指導をしてまいりたいと思っております。
本市の小学校におきまして、こういった実技研修のねらいに基づきまして、警察関係者を講師に招きまして、不審者が侵入したときの具体的な対応方法や校内での連絡体制などに関する役割分担の確認、こういった実践的な研修をほとんどの学校が取り組んでいるところでございます。来年度は、小学校全校におきまして、不審者の侵入等を想定した校内研修を実施するような内容や方法に関する指導を、教職員の危機管理意識の高揚に努めてまいりたいと思っております。
続きまして、校内で、今、何が起こっているかを教職員が確認するため、どのような取り組みを考えているかということでございますが、御指摘いただいたとおり、校門は、常に監視できるような校舎の構造や職員室等の配置になっていないのが、今の学校でございます。これに対する対策として、代表質問でも教育長の方から答弁させていただきましたけれども、監視カメラの設置が防犯に効果を発揮すると理解しているところでございますけれども、昨年12月に、御案内のとおり発生いたしました京都の宇治市の小学校では、防犯カメラを設置しても、不審者の乱入を防ぐことができなかった。また、防犯カメラ等を導入している自治体からの情報では、防犯カメラを機能させるためには、日常の業務に大きな支障を来しているといった情報もございます。
また、不審者が校門からだけではなく、侵入しようとすれば、どこからでも入ってくることができる状況があることから、本市におきましては、平成13年6月に発生した大阪教育大学附属池田小学校の事件直後から、全教職員に防犯ブザーの配置、それから全校に緊急通報システムの設置、それから全校を対象にした学校施設の保安状況の点検、校門やフェンス、昇降口や玄関、非常口等の改良や改修を行ってきたところでございます。これらのことは、平成16年、本年1月20日に文部科学省から出されました学校安全緊急アピールの中に、学校安全に関する留意事項として、「機器等を設置すること自体が目的ではなく、人による適切な運用が重要」であるとの指摘がされていることからも、御理解いただけるものと存じます。
続いて、子供の防犯教育について、お答え申し上げます。
子供の防犯教育につきましては、現在、学校が行っております避難訓練に防犯の視点を取り入れまして、避難訓練等を実施することにより、御指摘いただいているような児童・生徒の防犯意識を高めることや、不審者に対する具体的な対応方法などを指導することができると考えております。教育委員会といたしましても、各学校が毎月計画実施しております避難訓練の実施に当たりまして、消防署との連携にとどまることなく、警察との連携を図りながら、児童・生徒に対しまして、多様な危機への対応策を身につけさせるとともに、自分の身は自分で守ることや、お互いに助け合うことの大切さなど、防災・防犯に対する意識の高揚を図る工夫を、より一層行うよう指導してまいります。
続いて、防犯ベルを持っていない児童を把握し、全児童が持つように取り組みを検討すべきという御質問でありましたけれども、本市におきましては、代表質問でもお答え申しましたように、緊急避難である場所といたしまして、「はっく君の家」、「ピーポ君のこども 110番」、さらには東村山郵便局におけますポストマンパトロールが実施されている状況がございます。
また、これらの取り組みの充実に加えまして、児童・生徒に対しましては、1人でエレベーターに乗らない、あるいは大きな声を出して助けを呼ぶなど、具体的な防犯対策を身につけさせるよう各校に対しまして、指導・助言してまいりたいと思っております。
最後に、数点、御要望ございましたけれども、現代社会におきます学校の安全確保を図るためにも、教職員だけの対応では限界があることも事実でございます。来年度におきましては、防犯活動の充実に向けまして、校長会や生活指導主任会、あるいは情報等を行い、成果と課題を出しながら、点を線に結びつけまして、面に広げて、このことをキーワードとして、地域におけますネットワークづくりを推進し、内容の充実に結びつけてまいりたいと考えております。
◎市民部長(中川純宏君) まず、駐在所・交番の設置状況をどのように把握しているのかということでございます。
東西に分けてみますと、御指摘のとおりであります。交番として4カ所、それから駐在所として4カ所という配置になっております。確かに、地域によって偏りが見られるということは事実であります。これにつきましては、かねてからこのマップが出る前から長年、交番や駐在所にパトロールの強化をお願いしてきて、その都度やっていただくという状態で対応してきております。
久米川辻のところにあります駐在所につきましては、今、空きになっておりますが、この4月には配置をしたいという警察の回答もいただいておりますけれども、いずれにいたしましても、このマップの中に秋津駅のところにも1個あります。これは、清瀬市の行政境ということで、清瀬の領域になります。それから、富士見町の東京街道ずっと行きますと、清水のところにも交番がございます。これは、東大和市の分であります。この行政境の交番というのは、そこへ連絡があれば、行政境を越えて出動していただけるという話を聞いております。行政境で、東村山ではないから行けませんよということはないそうであります。そうやって対応していただいているというのが実態です。
それから、このように交番が4カ所、駐在所が4カ所ということでありますが、設置基準等についてあるのかどうか聞いてみましたけれども、明確なものはない、存在しないということでありました。これは、昼間人口、夜間人口、それから世帯数、それから行政区域の面積とか、区画の大小、事件の発生内容、事件内容と発生状況ですね。そういうものを勘案して、設置をするんだという話でありました。これらの要素を総合的に判断して、設置をしている状況であるという話であります。
それから、東村山市痴漢・不審者出没マップでございますけれども、これは小・中学校のPTAの連合会でつくったそうでございます。2月3日の新聞折り込みで出ました。この時点で私どももこういうマップがあらかじめ出るという情報はいただいておりませんでしたので、急遽、関係者からいただきましたけれども、この中で不審者・痴漢というのが、どの程度のことなのかということでありますけれども、例えば、アルコールを飲んでいる人がいたよとか、そういうものから、車に乗っている人から声をかけられた。それから、露出をしていたとか、そういういろいろないわゆる不審者というところで、赤丸がついているということでございます。これを、PTAの人たちがどれだけ交番なり、駐在所なり、あるいは署内に情報として提供されているのか、そこはよくわかりません、申しわけありませんが。こういう状況であります。
PTAの連合会で作成したということでございますが、二中、四中の中学校区の中でネットワークをつくって、今、活動しているそうであります。これは、パトロールも含めてですけれども、こういうものを例えば、二中ですと、久米川小学校、久米川東小学校、それから交番、駐在所、そういうところとも連携をとりながら、パトロールを防犯という意味で活動している。四中についてもそうです。これ、市内全域に広げていきたいという教育委員会の考え方もありますので、そういうものに片や期待していかなければいけないというところでございます。
それから、防犯に対し、どのように取り組んでいるのかということでございます。
今、申し上げました教育委員会は、教育委員会でそういう対応をしておりますし、地域の安全点検、あるいは安全対策を東村山署、それから防犯協会と連携を密にして、必要な支援策を講じてまいっておりますし、安全対策に取り組んでいるというのが現状であります。これを、東村山防犯協会、この組織の中に、防犯活動機動部会という組織がございます。これは、毎月10日、20日を防犯強化の日として定めまして、管内全域で防犯広報活動を行っているということであります。
また、「侵入盗防止」、「ひったくり防止」、「特別警戒実施中」の立て看板を作成し、市内の目ぼしいところに立てているというのが現状であります。こういうものによって、防犯の啓発をしているということでございます。
それから、駐輪場にとめてあります自転車の盗難防止の呼びかけ、これはワッペンでございますが、これを配布しておりますし、その結果、自転車の盗み、これも少なくなったと聞いております。御承知のとおり、小・中学生に対しましては、「はっく君の家」、それから「子ども 110番」と、このステッカーを個人の家、あるいは商店に張って出していただいて、防犯啓発に努めているという状態であります。
それから、またひったくり、ピッキング、出店荒らし、空き巣等に対する防犯チラシ、新聞折り込みによって行っておりますし、管内新聞販売店防犯協力会という組織を通じまして、全戸配布をしているという実態でございます。
それから、富士見町、美住町地域に交番の設置要望ということでありましたけれども、この地域につきましては、八坂交番が基本的に対応するということになっているそうであります。今後とも、警察署と調整を図って、要望はしていきたいと考えておりますが、過去何回となく設置要望については、やってきておりますし、今後ともやっていくという姿勢には変わりはありません。ただ、交番を設置すればいいということではなくて、やはり自分たちの地域は、自分たちの手で守るというのが基本原則であろうと思っておりますので、二中、四中の学校ネットワーク、あるいはいろいろな商店街で見られますけれども、パトロールを実施したり、そういうことについて、みずから自分たちでやる努力も必要だろうと思っております。
◆11番(羽場稔議員) 1点だけ確認させてください。
私は、警察署、警視庁に、交番については問い合わせをしました。そして、警官1人当たりの人口とか、そういう資料もありました。特に、富士見町の場合、中央公園とか、人口が、先ほど福田議員からもありましたように、マンションが建ったり、分譲が建ったりして人口の急増地域でございますので、常に見直しをお願いしたいと思います。これは要望でございます。
○議長(渡部尚議員) 次に、10番、罍信雄議員。
◆10番(罍信雄議員) 通告をいたしております道路行政ということで伺います。
内容は、信号機の設置ということでございます。きのうは、3・4・27号線に3カ所、信号がつくという大盤振る舞いの話がありました。これは冗談ですけれども、信号というのはなかなかつかないということで、前にも伺った中では、平成6年には5件の要望があって2基ついた。平成7年には、3件があってゼロ、8年度には4件あって1、9年には要望が5基あって1、10年度は6基の要望で4基ついたということで、年間本当に東村山で1基か2基つけばいいという状況があります。それはそれとして、ただ非常に危険だということと、市民要望が強いものについては、ずっと私どもも要望してまいりましたけれども、今回は、1つ目は、これは都道 129号線の危険な五差路というか、ちょっと変則的な六差路なんですけれども、ここの安全対策で伺うものであります。
この道路は、久米川辻から久留米の方に抜ける都道と、万年ケヤキから新青梅街道に抜けるちょうど交差点のところです。この交差点は、非常に危険でありまして、見通しが悪いことがあります。それで、これも以前から要望はしておりますけれども、理由としては都道が狭いということがありました。それから、下り坂でスピードの関係もあるとか、こういう話がありました。しかし、道路が狭いというのは、私は、余り理由にならないのではないかなということで思っております。
そこで、この交差点の現状について、市はどういう認識をしているかということで伺って、事故の状況等把握されておりましたら伺います。
それから、②としまして、これまでさまざまな形で、ここの交差点の安全対策を求める要請があったはずであります。市は、どのように対応してきたのか、その経過及び対応について伺います。
③としまして、たしか今までさまざま対応はされておると思うんですけれども、我々もあそこを通って、どれもこれも不十分といいますか、余り役に立っていない。かえって、危なく感じる場合もある。こういう状況が感じられます。そこで、どうしても信号機の設置が望まれるということで、さまざま要望があります。今度は、その角が宅地造成が始まりまして、道路が非常にというか、大分広くなります、住宅も多くなりました。そういうことで、事故の件数はどれぐらいあるか、まだこれから答弁を聞きますけれども、それをぜひ要望としてあるわけですので、今後の対応について伺います。
それから、2カ所目の信号設置要望の場所ですけれども、これは所沢街道の全生園の西側というんですか、ちょうど三恵病院の方に入っていくところの交差点ですね。ここも通学路にもなっておりますし、所沢街道は非常に交通量が多いです。大型トラックも通ります。そういうことで、ここもさまざまな形で要望があったと思いますけれども、やはり警察も含めて、難しいという回答があったわけです。しかし、そこを使う人たち、特に、児童・生徒の保護者からも、それからあの奥は病院もありますし、福祉施設もあるわけですので、あそこに通われる関係者の方も、やはり歩道橋はあるけれども、信号設置の方がいい、してもらいたいということがあるわけです。
そこで伺いますのは、①としまして、そういうこともあるけれども、その後の経過として、市はどういう対応をされたのかということです。
それから、②でございますけれども、なぜ信号機の設置ができないかということで、私もまちを歩いておりますと言われるわけです。そうしたことで、市民の声にどうこたえようとされているのか、今後の見通しと市の対応について、改めて伺います。
ここの信号については、下の所沢寄りの方に近くに信号があるから、そこの信号までの距離が非常に短くてつかない、こういうことも1つの理由であったみたいです。それから、あそこは変則的なクランクみたいになっておりますので、真っすぐの交差点ではないものですから、信号機をつけた場合に、たまりというんですか、信号待ちの場合のたまり場がとれないとかということもあったみたいです。しかし、信号機の設置距離が短いという話になりますと、全生園の東に交差点がありますけれども、そこに信号があります。そこから50メートルもしないところに1年ちょっと前に急遽、信号がついたんですよ。ここは、交差点でも何でもないですね。奥の方から住宅が何世帯かありまして、そこから出てくる出口のところなんですけれども、ある人が、よっぽど中に権力のある人が住んでいるのではないか、それなりの大物がいるのではないかということで、みんなが要望しているところにつかないで、そんな50メートルもしないところに何でつくんだと逆に怒っている人がいるわけですよ。そういうこともありますので、今後の考え方を伺います。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 道路行政について、答弁申し上げます。
最初に、都道 129号線の現状認識と事故の状況ということでございますが、この交差点は、変則的な一部六差路という交差点でございまして、都道 129号線及び補助道3号線ともに北側から南側にかけての下り坂になっており、スピードも出やすく、また一部見通しの悪い方向もあり、交通安全対策が必要な交差点であると考えております。交通管理者であります東村山警察署と現地調査をいたしまして、対策を協議してまいりました。
事故の状況調査でございますが、同交差点における平成15年度中の人身事故は、原付と自転車による接触事故が1件、普通自動車と原付の接触事故が1件、計2件で、けがの程度はいずれも軽傷でありました。いずれにいたしましても、交通安全対策が必要であると認識をいたしております。
次に、どのような対応をしてきたかということですが、今までに市が実施した交通安全対策でありますが、警察署並びに北多摩北部建設事務所と協議をしながら、都道部分と市道部分の段差の解消、外側線の表示、交差点マークの表示、ブリンカーライトの設置、カーブミラーの設置などを実施してまいりました。
次に、信号機設置の件でございますが、東村山警察署と協議してまいりましたが、交差点が変則であり、南側部分の都道幅員が4.55メートルと狭いため、車両が信号待ちした際、歩行者、自転車の通路がとれなくて安全確保が難しいという理由で、現況幅員での信号設置は困難との判断になりました。
また、今後の対応でありますが、道路拡幅が可能かどうか検討するとともに、東京都に対しましても、道路拡幅の要望をしてまいりたいと考えております。この場所につきましては、御質問にもありましたとおり、宅地造成が行われておりまして、若干、交差点の様子が変わってまいりましたものですから、危険箇所の交差点改良という点に絞りまして、東京都にも働きかけをしていきたいと考えております。
次に、所沢街道、全生園西側交差点の信号機設置に関する経過と市の対応ですが、東村山警察署交通課とさまざまな協議をしてまいりました。その中で、この場所につきましては、歩道橋がありまして、青葉小学校への通学に際しては、この歩道橋を利用するよう子供たちに指導しております。また、青葉小学校の児童の安全を確保すべく、東村山警察署及び教育委員会、学校、父兄と通学路の見直しを行ってまいりましたが、現時点では安全確保の面からは、歩道橋が不可欠であると判断いたしております。
最後に、今後の見通しと市の対応ということでありますが、交通管理者は交通量の激しい道路における歩行者の横断基準といたしまして、歩行者用信号機の横断歩道よりも、歩行者の安全確保を第一に考えるため、歩道橋が最優先としております。したがいまして、歩道橋のあるところへの歩行者用信号機の設置は難しい状況であります。
また、東京都が所沢街道の歩道設置事業をこの場所で計画しております。用地測量の準備といたしまして、地元説明会をこの3月に予定をしております。したがいまして、これが拡幅になりまして、歩道が整備されますと、交差点の状況が変化してまいります。したがいまして、それらの変化の機をとらえまして、信号機の設置要望について、東京都及び地域、学校も含めて、改めて強く要請・検討してまいりたいと考えております。
御質問の中で、信号機の設置距離の問題のお話がありましたけれども、確かに一定の基準はあるようでございますが、当該地につきましては、それ相応の理由があってつけたものと理解をいたしております。
◆10番(罍信雄議員) 1カ所目の恩多の1丁目と2丁目の境の信号ですが、事故の件数は15年度においては余り数としては思ったより少なかったということですけれども、この数にいかなくても、みんなハラハラドキドキ危険な思いをしているわけですから、この数字だけで安心はできないという実態があります。それで、ここを長くから要望している方は、何人か死なないとつけないのかという極端をことを言う人がいるんですよ。そんなことはありませんけれども、今、部長はあそこの宅地造成も始まったから、これも含めて安全対策という今後の課題を示してくださいましたので、それはそれでいいと思います。
それから、2点目の所沢街道、これは今、部長の答弁は歩道橋ということを全面的に強調されております。ただ、歩道橋というのは渡れる人と渡れない場合があるんですよね。例えば、自転車、乳母車、車いす、それから身体障害者とか、体の弱い高齢者とか、さまざまあると思うんですけれども、バイクだってそうですよね。そういうことで、歩道橋があるから、それで大丈夫だというわけにはいかないですね。それから、今、答弁の中にありましたけれども、歩道橋のあるところへの信号機の設置は難しい、これもうそですね。部長がうそを言っているんではないですよ。警察の言い分としては、話が通りません。幾らでもあります、そういう場所は。歩道橋がありながら信号機の設置があるところがあります。例えば、久米川ボウルのところもそうですね。何カ所もありますけれども、そういうことがありまして、これは今、説明がありましたから、いいんですけれども、今後に期待をするわけです。
余り、時間をかけると我々もいろいろなことを言われますけれども、行政も何やっているんだって、こういうことになると思うんです。それで、今、部長が言われました南側部分に歩道設置事業計画中だということがあります。そうすると、歩道ができることもあって、補助道4号線とかと言っていましたが、その関係をもう少し具体的に、何か図面でもあればよくわかるんですけれども、ちょっとわかりにくいんですが、もうちょっと具体的に説明していただけますか。
それから、50メートルもしないというところについたという、これは部長は黙っていればよかったんですけれども、それなりの理由があった。では、それなりの理由は何なのかと聞きたくなるわけですね。わかったら教えてください。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 東村山警察署の言い方を御答弁申し上げたまででございますので、ただいま御指摘いただいたことを含めて、東村山警察署に改めて、そういう視点で再度、要請をしていきたいと考えております。
それから、都道の拡幅の関係でございますけれども、3月の上旬、やがてですけれども、その説明会があるということで、詳細についてはまだ把握しておりませんけれども、補助道4号線及び市道 468号線の交差点状況が、それによって変わるということになってまいりますものですから、今の状況と変化をするということは明解でございますよね。したがいまして、それらの機をとらえて、東京都を含めて信号機の設置について、強力に働きかけていきたいと考えております。
○議長(渡部尚議員) 次に、9番、肥沼茂男議員。
◆9番(肥沼茂男議員) 通告書に従いまして、何点か質問をさせていただきます。
まず、道路行政の関係でございますけれども、私が住んでいる方のことばかり言うのも何なんですが、地域からも大分要望が出ておりますので、御理解をいただければなと考えております。
東村山市も、この40年、50年、大分急激に発展してきた時期もございます。そういう折に、いろいろな、学校をつくらなければいけない、公民館つくらなければいけない、いろいろな基盤整備をしなければならないという時期がございました。今もそうでございますけれども、そういう中でやはり道路行政については、生活基盤でもあります大きな位置づけをされているわけでございますが、なかなかやはりそういうところまで、幹線道路におきましては、ある程度、整備は進むという状況ではございましたけれども、ちょっと奥に入ります生活道路、そういう部分につきましては、大分おくれているような気がしておるところでございます。今後、こういう、やはり生活の中にある道路といいますか、大変、日常生活の中で重要な意味を持っているところにおきまして、できるだけ整備をしていっていただければなという気持ちでございます。
そういう中で、まず例えば、消防車ですとか、救急車、また清掃車等の通行に大分、支障を来しているという箇所が私の住んでいる近くにございますので、3点ほど、その関係につきまして、質問させていただきます。
まず、1点目でございますけれども、所沢市の行政境の方なんですけれども、所沢街道を所沢駅の方に向かいまして、柳瀬橋の先のところ五、六十メートルのところ、「ちゃんこ江戸沢」というのがあるんでございます。そこから、右に入りまして市道第 597号線の4という、その場所でございます。この周辺におきましては、この30年とか、40年の間に相当、家がふえた地域でもございまして、ごく最近、多くのまた新たに住宅開発が行われまして、約27世帯でしょうか、それができまして、大分密集しているところでございます。背後におきましては、柳瀬川の川沿いというところで道路も限られたところでございます。
この地域に、約百二、三十の世帯、もうちょっと広くいえば、もっとあるわけでございますが、道路の拡幅によって利便性とか、緊急車両等の早期の到達、遠回りしないで行けるということになりますと、大体 100世帯ぐらいが大分安全・安心というところで言えるのではないのかなという気がいたしております。現在では、所沢の行政境の方から入りまして、行かなければならない。これは、清掃車、また緊急車両もそうなんですが、先ほど申し上げました「ちゃんこ江戸沢」を入ってすぐ、幅が大体1メートル50ちょっとぐらいでしょうか、そんなところでございます。長さにおいては、約50メートルの箇所でございます。ここが拡幅されますと、緊急車両、または清掃車等が所沢街道から直接入っていけるわけでございます。
また、この地区に住んでいる方々におきましては、所沢市境の方の道を通らずに、直接、所沢街道にダイレクトに出られるという状況が生まれます。こういう場所でございますから、やはり安全な市民生活を送っていく上でも、ぜひともこの部分を早期に拡幅いただければ、大変住んでいる方々においても安心ができるのではないのかというところで考えております。ですので、できるだけ拡幅については御理解をいただければなと思っております。
それから、2番目といたしましては、補助道9号線、これは秋津中通りでございます。
最近、グリーンバス、ここを通っているわけでございますが、近辺には秋津東小学校がございまして、児童の通学路にもなっている道路でございます。ここの新秋津中通り商店街の真ん中あたりに、一角だけ狭隘部分がございまして、この16年度予算で計上されているようでございます。この経過、今まで30年、40年、ここもそうなんですね。ずっと、今の状態が続いておりまして、何でこんなに時間がかかったのかななんて、現実的には思っているところでございます。秋津の志木街道から北側の主要な道路というところで言えるかと思います。大変、計上されましたことはありがたいんですが、早急な拡幅に至っていただければなと思っております。
3点目ですけれども、市道第 562号線の1及び 564号線の1の一部、これは志木街道のビッグサムの先の方でございますけれども、そこから北に延びまして秋水園方向に行った南北の道路でございます。これも、なかなか狭い道路でございまして、秋水園がございますので清掃車もここを大分通るわけです。そういう道路でございますけれども、最近は少し、建物が建つことによって、セットバックされているところも出てきまして、避難的に、または待機所的にできるようにもなっております。ただ、現在、普通の乗用車でも、なかなかどっちかが待たなければならないという箇所が何カ所もございまして、市民生活上、通るところにおいては大変苦労するところでございます。
また、所沢方向からまいります車両等につきましても、朝におきましては、秋津小学校裏を通りまして、東側に出ていきまして、志木街道へ抜ける道があるんですけれども、そこが通学時間帯におきましては、交通どめになります。そうしますと、今、言いました 562の1の方に通ってくるわけでございます。そうしますと、相当、朝におきましても、なかなか通りづらくなっている。ここも、第六中の生徒の通学路でございます。こういうところ、 800メートルぐらいの距離でございますけれども、一遍にすべて拡幅できるというところでもないと思います。時間をかけてでも、避難的な、また待機する場所として、少しずつでも広げていっていただければなと感じているところでございます。何とか、部分的でも交通安全上のために、ぜひ拡幅をお願いしたいところでございます。
以上は、道路関係でございます。
続きまして、農作物の残渣の焼却について、何点かお聞きしたいと思います。
農作物の残渣の焼却につきましては、東京都が環境確保条例で野外焼却について、周辺への環境影響、またダイオキシン排出規制の観点から、原則として禁止し、伝統的な行事に伴う焼却や農作物の病害虫の防除等におきましての影響が軽微な焼却については、例外扱いとするというものでございました。ここへ来まして、先般12月の都議会の一般質問、倉林都議の一般質問で、この点について見直し等の一般質問をされたわけでございますが、環境局長の御答弁におきまして、見直しという話が出てまいりました。条例施行後の区市の指導実態や意見、東京の農業の実情、ダイオキシン類の排出状況等を総合的に考慮し、肥料づくりや土壌改良を目的とする農作物の残渣の焼却につきましては、生活環境への支障とならないよう配慮することを条件に、例外扱いとする、そのように見直しをするとなってきたわけでございます。
こういう点について、何点か質問させていただきたいんですが、なかなか具体的にちょっとわかりづらい。肥料づくり、または資材といいますか、そういうふうな土壌改良の資材という意味なんでしょうけれども、大体が例えば焼却灰については、土壌改良材という位置づけもされるかなとは思うんですが、この点、どのような灰で燃せるのか。燃せるといっても、ちょっと語弊があるかもわかりませんが、例えば、剪定枝等までもいいのか、量的にはそんなに燃せるわけではないでしょうけれども、そういうちょっと具体的に、こういうところまではいいんだよというところが、もし示していただければ、大変助かるのではないのかなと思っております。
それから、例外事項がふえたわけでございますが、生産者の方々に対しての、当然お知らせといいましょうか、農業者の方々、大分この点については、もう知っておられるわけでございますけれども、生産現場での皆様方の混乱ということも考えられます。大変、個々の考え方といいますか、そういうところでちょっと違ってくることもあろうと思います。前回の条例ができたときも、大分、混乱をしていたという話も聞いておりますし、そういう考えをJAと相談しなから、皆様方に御指導いただければなということで、どのように対応していただけるかということをお聞きしたいと思っております。
また、もう一つ、3番目といたしましては、やはりこれも前回のときでございますけれども、市民の方から大変、環境部の方ですとか、役所の方にもいろいろ電話があったと思います。やはり、市民の方にも理解をしていただかないと、焼却する上で配慮しなければいけないわけですけれども、そういう市民の方に対しても、こう条例が変わって見直しされて、このようなことができるようになったんですよというところをお知らせしていただければ、余計なトラブル的なものも多少はなくなるのではないのかなという思いがいたしておりますので、周知の方法として、お伺いをしたいと思います。
◎都市整備部長(小嶋博司君) 道路行政3点について、答弁申し上げます。
最初に、市道 597号線の4の終点付近、秋津町3丁目28番地先でございますが、当該区域につきましては、認定幅員が1.82メートルで歩行者、自転車しか通れない幅員であります。車両の進入は不可能であります。御質問にもありましたとおり、終点付近に住宅地が整備されまして、そこへの緊急車両及び清掃車も所沢市へ迂回を余儀なくされていることも認識いたしております。したがいまして、地域からの道路拡幅の要望もありますことから、来年度において一定の調査・検討をしたい。さらに、関係地権者との協議を進める中で、予算措置が伴いますが、早期の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
次に、補助道9号線の秋津町5丁目20番地先の一部狭隘部分でございますが、おかげさまで関係地権者の御理解をいただきました。この場所につきましては、御質問のとおり、長い間の懸案となっておりましたが、今年度に入りまして、市長、助役も含めて、地権者へ協力をお願いしてまいりました結果、地権者の御理解をいただきまして、今月中には土地開発公社で先行取得することで合意をいたしております。現在、契約事務を鋭意進めさせていただいているところであります。
なお、工事につきましては、16年度に作業を進めておりまして、これによりまして、補助道9号線全線の幅員が確保され、交通安全の確保及びグリーンバスの運行にも大変寄与されるものと考えております。
最後に、市道 562号線の1及び市道 564号線の1の一部拡幅でございますが、この2路線につきましては、秋津町2丁目4番地先、志木街道から秋津町4丁目3番地先、沢の堀間でございますが、幅員が4.55メートルが標準であります。特に、この路線は秋水園に向かう清掃車や所沢方面への車両が頻繁に通過するようになりまして、現在の幅員では交通の安全確保ができなくなってまいりました。したがいまして、今年度より 562号線の1の一部について、道路拡幅用地取得のため、関係地権者と折衝を行っております。16年度においても、一部の道路拡幅用地取得をしてまいりたいと考えております。
この路線の拡幅の考え方でございますが、一挙には御質問のとおりできないものでありますので、御質問にもありますように、更地で、御協力をいただけるところから、用地取得を行い、将来の全線拡幅につなげていきたいと考えております。
◎環境部長(桜井貞男君) それでは、焼却規制につきまして、答弁申し上げます。
今、御質問者がおっしゃられましたとおり、昨年の12月に環境局長の方から運用と解釈についての見直しが出されたものであります。その内容につきましては、今、御質問者のおっしゃいましたように、例外的にはやむを得ない理由の中で5つありまして、その中の1つに樹木や農作物の病害虫の防除と林業や農業を営む上で行わざるを得ないもの、このところが一部改正されまして、その中に肥料づくり、土壌改良、それから農業の次に漁業も加わりまして、解釈が示されました。
それで、例外的に追加はされましたけれども、あくまでも周辺地域の生活環境の支障防止にできる限り配慮する。このことは、解釈が拡大されても変わっておりません。そういう意味では、実際には肥料づくりのための農作物、枯れ葉、雑草等の畑における焼却行為が考えられますが、一般的には支障を来す、生活環境に影響するということであれば、それは秋水園等に持ち込んで、一般的な焼却の方が好ましい、そう考えております。その中で、例として剪定枝はどうかということですけれども、これは病害虫に冒されている剪定枝については、以前から、これは焼却はできますし、畑から要するにそれが業としている剪定枝につきましては、先ほど申し上げました周辺環境に影響のない程度、これは該当していると思いますけれども、庭木の剪定枝まで持ってきて、そこで畑にやるまでは、ちょっとここの中では無理かなと解釈しております。
いずれにしても、これ解釈が拡大されても、周辺の方の苦情がありますと、環境部の方に来まして、またそこはそこのところに行って指導もしなければいけませんので、あくまでも最小限の影響のないものの範疇からと考えております。
それから、次に農業者に対する指導ですけれども、農業振興につきましては、地場産業の育成からも市にとって重要な政策の1つであります。一方で、今、申し上げました市民の健康を守ることも重要なこととなっております。苦情や周辺環境への支障があると判断された場合は、生活環境に配慮していただくことが大事でありますので、過度の拡大解釈が行われないよう、農業関係者につきましては、所管であります市民部と十分連携をとりながら、情報提供を行って適正な処理を図っていただくようお願いしていきたいと思っております。
また、環境部におきましても、従来どおり、先ほど申し上げましたが、農業廃棄物につきましては、事業系一般廃棄物の中に該当しますので、秋水園の方での焼却をお願いしたいと考えております。
それから、市民への周知ですけれども、今回の解釈の見直しにつきましては、当事者であります農業従事者や農業関係者が直接に関係するものでありますが、解釈の見直しにより、周辺住民への影響も考えられますことから、3月15日号のごみ見聞録に焼却行為の運用の解釈が変更されましたということで、周知を予定しております。さらに、時期を見て市報、あるいはインターネットにも掲載して、広く周知を図っていきたいと考えております。
◆9番(肥沼茂男議員) ぜひ、頑張ってやっていただければなと思いますので、再質問はございません。
○議長(渡部尚議員) 休憩します。
午後2時56分休憩
午後3時31分開議
○議長(渡部尚議員) 再開します。
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○議長(渡部尚議員) 続きまして、8番、鈴木忠文議員。
◆8番(鈴木忠文議員) 通告に従いまして、質問いたします。
今回は、日の出の二ツ塚最終処分場の焼却灰、エコセメント化と、それに伴う我が市の今後のごみ問題に関する取り組みについて、質問させていただきます。
この問題については、今議会の市長の施政方針説明を受け、代表質問、一般質問でも取り上げられておりますが、私は、今回この質問項目が1点のみでありますので、再質問ができないように、明快で詳細な御回答をお願い申し上げます。
ここ数年、廃棄物行政を取り巻く環境は大きく変化し、循環型社会を構築するために、さまざまな施策や法的な整理がされてまいりました。しかしながら、ごみの発生や排出抑制を可能な限り推進しても、ごみの排出を完全にゼロにできないのが現状であります。排出されたごみを一挙に処理する技術として、ガス化溶融等の新しい技術も開発され、一部自治体でも既に導入されております。
我が自民党市議団も大阪の茨木市のガス化溶融炉施設を初めとして、数カ所の施設を視察いたしましたが、施設建設に膨大な費用がかかり、ランニングコストも高く、また溶融化後のスラグの利用環境がまだ十分でないことなど、問題も山積しているのが現状であります。
このような中、三多摩地域においては、現在まで各市町村が単独、または組合方式で中間処理施設内ごみを焼却し、二ツ塚の最終処分場へ焼却灰と不燃物を持ち込み、埋め立ててまいりました。御案内のように、二ツ塚の最終処分場は、現在の埋立方式、すなわち焼却灰と不燃物の埋め立てを続けると、平成9年からさかのぼって16年間しか埋立寿命がないわけでありまして、平成25年度までしか使用できないのであります。このままでいくと、あと9年間であります。その後の最終処分場を確保することは、地域住民の自然環境保全の意識の向上、これらが高まっていることからも、新たな最終処分場を確保することは困難な状況になることから、その対応策として、エコセメント化事業を導入することにより、最終処分場の延命化を図る目的から、この事業が立ち上がったのでございます。
同処分場に現在、埋め立てられている廃棄物のうち、焼却残渣の量は全体の量の約6割、12万トンと言われております。この埋め立てられている焼却残渣も再度、掘り起こし、エコセメントにし、資源化、有効利用を図ることが、さらなる最終処分場の延命に大きく寄与できるとしております。平成10年のプロジェクトチーム設置、中間報告の発表などから、6年目のことし1月に三多摩廃棄物処分組合が設置するエコセメント化施設の起工式が行われました。今後、平成17年度に試運転、平成18年度に本格稼働し、年間13万トンのエコセメントを生産するというものであります。
このエコセメント事業は、最終処分場の延命と循環型社会の形成に役立つと期待されております。埋め立てるしかなかった焼却灰を再利用する画期的な施設でありますが、一方で環境の破壊やダイオキシンなどの有害物質の影響、また、施設建設、施設の維持・管理に伴う各自治体の財政負担も深刻な問題であります。
また、最終処分場の延命効果があると言っても、半永久的に焼却灰・不燃物を受け入れられることはできないのであります。現在、予測されているあと最低20年は二ツ塚処分場への持ち込みは大丈夫ということに安心できないのであります。多分、この議場にいる皆さんは、まだ20年後には皆さん元気で、まだごみを出せる年代にいるわけでございますから、現段階から最大限ごみの排出抑制、処分方法、不燃物のリサイクルの施策を考えなくてはなりません。
以上の理由から、今後の当市のごみ施策を、どのようにお考えなのかを順次、質問させていただきます。
1の①でございます。多摩地域においては、ごみの排出量に占める資源化率は約22%で、全国平均に比べてかなり高いわけでございます。現在、または今後も資源分別のさらなる徹底や、ごみ収集の有料化等で資源化率は伸びると考えるわけでありますが、最終処分場の構成一組合員として、二ツ塚最終処分場でのエコセメント化工場の設置の意義と、当市の今後のごみ行政施策を考えた場合、これをどのように認識しているのかをお伺いいたします。
②、エコセメント事業は、建設工事費 258億 9,000万円、稼働後の維持・管理が年間約25億円と予測されております。建設工事に関しての国・都の補助金、また建設に伴う起債、これらの内容がどうなっているのか。建設費に関しては、各自治体にエコセメント対象物が発生した時点からの累積搬入量を基本とすると伺っております。現在、埋め立てられている焼却灰を掘り起こして、エコセメントの対象物とするのでありますから、これも累積搬入量に換算されるのかどうか、これをお伺いいたします。
もし、されるとすれば、当市の場合、どれくらいの量になるのかをお伺いいたします。
また、維持・管理費については、どのように捻出していくのか。さらに、建設費、維持・管理費の当市の負担はどれくらいになると予想しているのかをお伺いいたします。
なお、維持・管理費については、処理量や物価変動によって変化するということも記載されておりますが、この辺の見通しも、できればお願いいたします。
③、処分組合のエコセメント製造工場は、日量約 430トン、年間処理13万トンの焼却灰をセメント化するわけでありますが、推定によると全国でのセメントの需要量は約 7,100万トン、関東地域に関しては 2,000万トンであり、一般のセメント工場、1企業、年間の製造量は大体 150万から 250万トンくらいだそうであります。こういう理由から、需要に関しては問題ないと考えますが、これはあくまでも販路が確立されていることが前提であります。焼却残渣が搬入され続ける限り、製造しなくてはいけないエコセメントは、需要と関係なく製造調整ができないのであります。問題は、販路をどのように確保し、市場へ普及・促進をしていくのかを、現段階での考え方をお伺いいたします。
次に、④として、エコセメントといわゆる普通セメントの製造原価並びに予定されている販売価格について、お伺いをいたします。
ちなみに、千葉県市原市、私も自治会の関係で、この工場を視察したというのがございました。千葉県市原市のエコセメントは、トン当たり販売価格 8,000円ということを聞いてまいりました。ただ、処分費がトン当たり、やはり4万円くらいかかっているんです。でありますので、大体普通セメントが市場価格が 2,000円から 5,000円くらいだということを聞いております。こうなると、その価格と競争していかなければいけない。こういうところを、どのように報告をされているのかをお伺いいたします。
⑤、日の出町の処分場については、今日まで谷戸沢処分場の汚水漏れ疑惑、また、第二処分場用地選定時点では、環境団体によるトラスト運動等もありました。しかしながら、地元地域住民の理解により、今日まで多摩地域の市町村は、最終処分地として利用してきたのが現実でございます。今回も、一部反対運動はありましたが、建設に当たり工場建設予定地の近隣住民への環境対策、例えば、ダイオキシン類や重金属などの有害物質の人体や環境への影響、これらのことをどのように説明をしてきたのかをお伺いいたします。
2の①でございます。今日まで、最終処分場への焼却灰・不燃物の持ち込みに関して、搬入量として、当市は大変不名誉な状態が続いております。今後、エコセメント化されたとしても、焼却残渣の搬入量によって、維持・管理費の財政負担が案分されると聞いております。今後、減量化にどのように取り組んでいくのかを、改めてお伺いをさせていただきます。
②、秋水園再生化計画に伴い、高温ガス化溶融炉を導入すべきとの考えも一部にもございます。また、推進プラン98にも、平成19年度の資源化目標の中で、資源化できなかったものに関しては、高温溶融炉で処理するとあります。しかしながら、今回の二ツ塚の最終処分場のエコセメントは、原料そのものが焼却灰でございます。ということを考えると、溶融炉導入との整合性が難しいものと、私は、個人的には考えますが、御見解をお伺いいたします。
③、ガス化高温溶融炉導入とエコセメント化では、トン当たりの処理コストがどれくらいになるのかを試算したことがあれば、お知らせ願いたい。
次に、3の①でございます。平成3年ごろ、秋水園の老朽化に伴い東久留米市の柳泉園組合との共同処理構想があったと聞いております。現在、再度、秋水園の施設老朽化に伴う再生計画を論じるときに来ておりますが、私は、個人的には再度、柳泉園との共同処理、もちろんこれは焼却のみでございますが、これを考えるべき時期ではないかと考えますが、この辺に関しては、理事者のお考えをぜひともお聞きかせ願いたいと思います。
②、しかしながら、柳泉園も現在3市で組合方式でやっておられるわけでございます。 105トンの炉が3炉でございますので、一定程度焼却の能力というものに限界があると思います。現在の柳泉園の焼却能力と、また焼却方法について、お伺いをさせていただきます。
4の①、エコセメント対象物、いわゆる焼却物の発生抑制は無論のこと、不燃物の最終処分場への持ち込みに関しても、減量化を進めていかなければならないと考えるわけでございますが、平成12年に正式にスタートした容器包装リサイクル法による資源化の推進をどのように実施していくのか、改めてお伺いいたします。
②、焼却灰のエコセメント化は、画期的な資源リサイクルでありますが、現在、行われている瓶・缶のリサイクルは、資源再生の優等生であると言われております。しかしながら、現在の作業場は、狭隘で近隣住民からも騒音の問題も大分指摘されていると伺っております。16年度予算の中に、暫定的に作業場の建てかえ計画が予定されておりますが、私は、これも個人的な見解でございますが、やはり秋水園の分散化、これを考えたときに、民間委託も含めた外部に、この瓶・缶の選別の場所を確保することを真剣に検討するべきと考えるわけでございますが、いかがか、お伺いをいたします。
最後でございます、③、今後もごみ問題については、市民・事業者・行政が一体となって取り組んでいかなければ、最終処分場への焼却灰・不燃物の持ち込み量が減少しません。当市のごみ問題の先導的立場にある行政は、その姿勢を明確にするためにも、ISO 14001を取得し、ごみに対する姿勢を市民に明確に、環境に対する姿勢を明確にすべきと考えるわけでございますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◎環境部長(桜井貞男君) 二ツ塚関係を主体に、多くの御質問をいただきましたので、順次、答弁申し上げます。
まず、設置経過とその意義でありますけれども、御質問者がおっしゃられましたとおり、二ツ塚最終処分場は多摩地域で2つ目の処分場であると当時に、次の処分場は極めて厳しい状況であることは変わりありません。このような危機感の上に立って、 380万多摩地域の住民は、平成14年度、全国平均の2倍を上回る過去最高の25.9%の資源化率を達成いたしました。しかし、現状のまま埋め立て続ければ、平成25年度で満杯となる状況であります。そのような現状、実態を踏まえまして、平成14年7月にエコセメント事業実施計画を発表し、11月に入札公告を行い、15年3月提案書の提出、入札を行いまして、15年7月に施設建設工事契約、施設運営業務委託契約を締結いたしました。使用期間が残り10年と極めて限られた中で、各自治体の廃棄物行政は、適正処理・処分の退路が絶たれることになりますので、まさに多摩地域の廃棄物行政の最大の危機と言えます。
このような中で、焼却灰をリサイクルし、エコセメント化することにより、埋立処分は不燃物のみとなりまして、最終処分場の使用期間を当初の埋立期間を約14年から15年延長することができることから、このエコセメント事業の意義と役割は、極めてはかり知れないものがあると考えております。
続きまして、各自治体の財政負担ということですけれども、平成14年度から処分組合の予算の中に、また、当市の予算書の中にもエコセメント事業費の負担金が計上されております。各市の負担金につきましては、二ツ塚処分場への搬入開始からの焼却灰の総埋立量に占める各組織団体の埋立処分実績量の比率に基づきまして、算出しているものであります。そういう中で、負担ですけれども、処分組合の試算では、建設費 258億 9,000万円、このうち国の補助が80億円、都の補助金が11億円、それに起債等を除いた構成市の負担金額は、平成14年度から17年度までの間で約58億 9,000万円ぐらいが、各構成市の負担となっております。これを、建設費につきまして、単純に26市で平均しますと約2億 3,000万円、これは御質問者がおっしゃっていましたように、搬入量も、この建設費の中で実績に応じて算出しておりますので、一律の負担ではありません。各市ばらばらになっております。
また、業務委託につきましては、平成8年度から負担金が生じます。それも、17年度に次期の搬入配分量が決まるわけですけれども、それまでの実績によりまして、この事業・業務委託費も算出されるということで、この事業費委託分につきましては、現在は提示がしてありませんけれども、先日の一般質問の中で 504億円強の試算を20年、さらに26市、これも単純な平均ですけれども、年額として約1億円程度の負担金が生じるのではないかと試算しております。
続きまして、エコセメントの普及・促進についてでございます。
普通型エコセメントは、塩素を含有しているものの、物性も普通セメントに近い特徴があり、コンクリートにした状態では、JIS規格値を満足させていることから、生コンクリートや普通セメントと同様な用途に使用が可能と言われております。この販路につきましては、業務委託を締結した業者が全量買い取り、民間企業の責任において、販売されることになっております。
そこで、普及・促進でありますけれども、御質問者がおっしゃっておりました全国のセメント需要量は確かに 7,000トン強、そして、関東に限りますと 2,000万トンの市場があると言われております。今回、処分組合が計画しているエコセメントの製造は、生産規模としては年間約13万トン程度でありますことから、十分販路は確保できると考えております。また、関東地域は社会整備が活発であり、東京都や多摩地域の公共工事において、積極的に使用していくことも念頭に置いております。また、エコセメントはエコマークの取得やグリーン購入、環境物品の購入、これらの対象にもなりますので、これらの取り組みにより、市場での普及・促進がさらに見込まれると考えております。
それから、続きまして、普通セメントとエコセメントの製造原価ですけれども、これいろいろ調査をしたところですけれども、市場競争性の中で民間企業の秘匿性がありまして、なかなかオープンにしていただけないということがありまして、その先もやはりいろいろ調査してみたんですけれども、御質問者のおっしゃるとおり、普通セメントのコストはトン当たり 5,000円から 8,000円、売値につきましても 8,000円ぐらいと聞いております。これに対しまして、エコセメントは量がふえて製造がふえて値段が下がったとしても、しょせんはごみから使用しますので、トン当たりの原価というのは非常に高く、調査した中では7万円から8万円程度のコストがかかる。ただ、今、申し上げましたように、エコセメントは焼却灰を処理しリサイクルするものであり、販売が主ではなくて、減量が主目的でありますので、その辺の比較は大変難しいととらえております。
また、売却益につきましては、販売にかかわる経費を差し引いて、焼却残渣1トン当たり約 1,000円当たりが可能であるとはじいております。
続きまして、環境対策の安全対策ですけれども、処分組合として近隣住民に対する環境問題には、万全を期されなければならないと考えまして、排ガス対策として環境基準を遵守していくための設備や処理対策、ダイオキシン類対策として 1,350度以上で焼成し、急速冷却することの措置、排水の重金属対策、重金属の溶出、廃熱の周辺環境への影響、温室効果ガス対策、自然環境の保全など、環境影響評価を既に実施し、その内容を周辺住民に説明し、開催をしてきております。
また、そのほかの安全対策であります大気汚染防止、水質汚濁防止、騒音・振動防止、悪臭・粉じん防止対策などを実施し、基準値をクリアすることとなっております。このエコセメント事業が円滑に運営できるかどうかは、ひとえに近隣住民である日の出町の方々の理解と協力が何よりと考えております。そういう中で、ことしの5月15日に処分組合としましては、日の出町から発信する多摩環境新時代として、環境フェスティバルを予定しております。その中で、さらに理解と協力をお願いしていくものでございます。
続きまして、減量化について、どのように取り組んでいくのかということですけれども、当市は平成10年度以降、特に搬入配分量に対しまして、実際の搬入量が超過する不幸な事態が継続してきました。その精算につきましては、先ほど申し上げましたが、エコセメント稼働が平成18年度から開始するに当たりまして、第3次減量・減容化計画を策定中であります。その中で、今までの搬入量に対する負担が示されるものであります。しかし、指定収集袋制による有料化などで、平成14年度の搬入量は前年を大きく下回る結果を受けました。改めて、減量化の促進を図らなければならないと考えております。新たな精算金の発生は、18年度でありますが、残された期限の中で累積された超過量をいかに低減していくかが問われるところでございます。
この減量化施策につきましては、燃やせるごみ、燃やせないごみの抑制、特に、廃プラスチック類の適正な処理・処分に尽きますが、当面は固形燃料化を外部処理で行い、二ツ塚最終処分場への持ち込みを極力抑制したいと考えますが、何よりも市民の協力なくしては達成できませんので、引き続き根気よく啓発活動、指導等をしていきたいと考えております。
続きまして、エコセメントは焼却灰が原料であるが、溶融炉の導入は難しいのではないかということでございますが、ガス化溶融炉につきましては、焼却残渣を 1,300度前後の高温で処理し溶融しスラグ化して、再資源化を図るシステムでございます。これは、御承知のことと思いますが、現在、東京都が計画しておりますエコセメントの対象物としているものにつきましては、焼却残渣、焼却飛灰、溶融飛灰、し尿汚泥焼却灰などがエコセメントの原料として考えられているということでございます。よりまして、ガス化溶融施設において発生した資源化が難しい溶融飛灰も、エコセメント対象物であるとしておりまして、処分組合としては導入による影響は、それほどないのではないかと考えております。しかしながら、これらの状況も含めましても、当市においては次期施設には、なお慎重に状況を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。
続きまして、ガス化溶融炉とエコセメントのトン当たりの処理コストですけれども、ガス化溶融炉につきましては、タイプがたしか3つぐらいあるようなことを聞いておりますけれども、そのメーカーによってコストが多少変化いたしますけれども、一般的には維持・管理にトン当たり1万 4,000円から1万 6,000円、また灰溶融処理コストはトン当たり3万 3,000円から3万 8,000円かかると伺っております。したがいまして、ランニングコストはトン当たり4万 7,000円から5万 4,000円程度になろうかと思います。
一方、エコセメントにかかる処理コストですけれども、処分組合の説明によりますと、5年から7年ごとの大規模修繕を含む処理コストとして、トン当たり約3万 5,000円ぐらいかかるのではないかと、はじいております。
続きまして、広域行政の件ですけれども、代表質問、さきの一般質問でも答弁申し上げましたが、当市は、37年ごみ処理施設稼働以来、単独で中間処理を行ってきておりまして、単独で実施することのメリット、デメリット、それぞれあると考えますが、景気の低迷による財政環境の変化、財源確保の厳しさ、それに今日的社会環境、生活環境の大きな変化による大量消費・大量廃棄など、環境行政を取り巻く状況は大きく変化してきておりまして、個々の課題を総合的に見た場合や今後のごみに関する多くの課題を考えたとき、単独がいいのか、あるいは広域がいいのか、十分議論が必要と考えますが、前回の広域の処理の検討以降、柳泉園組合も処理施設、処理内容も変化しておりますし、当市も、し尿処理施設の更新など変化しておりますので、何を広域でやるのか、その辺も見きわめて相手方との意向も確認しながら、十分慎重に進めていきたいと考えております。
続きまして、柳泉園の焼却能力と焼却方法ですけれども、連続式のストーカーで1日当たり 105トン炉が3炉ございまして、東村山市と同じストーカー炉ですが、違いは東村山市は階段式に対しまして、柳泉園は水平式となっているところであります。
続きまして、容器包装リサイクル法による資源化の推進は、どのように実施していくかということですけれども、前にも答弁申し上げましたが、平成17年度までに一定の見直しを行ってまいりますが、そのためには最終処分場への不燃物持ち込みに関しても、なお一層の減量努力が必要であると同時に、不燃物総体の排出抑制・減量が求められております。そのために、ごみ減量と資源化に向け、容器包装リサイクル法への対応に関して、課題の整理を現在、内部で行っておりますが、その検討の中で、現在、課題としてとらえておりますのが、収集形態である戸別か、拠点か、あるいはまた処理についても施設整備の圧縮梱包施設建設、ストックヤードの確保など、経費を含め検討しておりまして、今後も継続していくところですが、市民の協力が得られる方策を慎重に行い、実現に向け努力していきたいと考えておるところでございます。
続きまして、瓶・缶の外部分散化ということですけれども、瓶・缶の選別作業場に関しましては、狭隘や騒音等の問題がありまして、この解決には建てかえや分散化も考えなければならない1つの選択肢ではないかと考えております。現在、処理できる施設の調査や経費も含めて、瓶・缶施設分散化についても深く議論には至っておりませんが、調査しておりまして、ごみ処理には永続性や残渣物の処理を含めた一体的な考え方が今後要求されてまいりますので、全体の経過の中で検討してまいりたいと考えております。
最後になりますけれども、ISO 14001の取得についての考え方でございますが、環境マネジメントについて、その取り組み、対応においては、自治体によって分かれているところでございます。ISO 14001という第三者によって認証を得る考え方と、独自に職員が主体的に努力して計画の立案、計画の実行、計画の点検評価、そして見直しを行う、いわゆるPDCAによる自主的な環境マネジメントを行っていく考え方の二通りがあろうかと考えます。
当市としましては、現時点では廃棄物等の環境施策につきましては、施策の目標達成に向けて、管理指標を設定することで、目標の進捗度と評価を職員や関係機関で行うことを考えております。その計画の点検評価の手順でございますけれども、最初にまず所管が所管内の環境施策の実行状況を自己点検評価し、結果を環境部で集約いたします。その上がってきたものを、各所管からの自己点検評価結果を集約し、環境行政内部検討部会、あるいは環境行政推進本部、これらに報告します。さらに、環境行政本部、内部検討委員会で自己点検評価を加えたものを環境審議会に報告し、また、その環境審議会では上がってきたものについて、最終的な総合点検評価、その過程におきましては、市民・事業者からの意見や御要望等重ねながら、この点検評価を進めていきたいと考えているところでございます。
第三者機関に取得手数料を支払い、認証してもらう方法もありますが、このISO 14001につきましては、環境審議会の中でも、この取得に向けては議論をいたしました。あえて、東村山市の環境基本計画の中で、それを取らないという方向につきましては、職員の努力をもって、この点検評価を進めていこうということで、あえてISO 14001の取得については、内部努力の方向に集約されたところでございます。
先ほど私の答弁の中で、自治体の負担金の中で、平成8年と申しましたが、それは平成18年度に訂正願いたいと思います。
それから、普及・促進の中で 7,000トンと言いましたけれども、 7,000万トンの訂正をお願いしたいと思います。
◎助役(沢田泉君) 理事者に1点、答弁を求められた点でありますが、内容的には過去の柳泉園組合との共同処理構想、現時点ではどうなのかということでありますけれども、先ほど部長から答弁がございましたように、昭和37年、1962年に単独で秋水園を設置し、そして、周辺の皆様に大変御協力と御理解をいただいて、現在まで来ております。このことについて、改めて感謝をするところであります。しかしながら、現状で見た場合に、さまざまなごみ焼却の、あるいは一部し尿も含みますけれども、メカニズムを含めて変化をしている、ごみの質も変化している。そういうこととか、あるいは先進市の事例等で東村山市の次世代プランを考えるときに、今の質問にぶつかると考えます。それは、ごみ問題、あるいはごみの焼却、あるいはごみの中間処理、さらにはこれらに対する環境、地域周辺の環境等を含めまして、どのような規模でどういう状況をつくればいいのか。このことは、避けて通れない問題だと思います。そういうことも含めまして、規模の問題、あるいは投資額の問題、さらに申し上げましたように環境の問題、こういうことを考えますと、単独でこのまま継続することについては、大変、困難性があるのではないかと、かように考えるわけであります。
そういう意味では、先ほど部長から答弁させましたように、柳泉園3市の組合にお願いすることも、近隣として最も近くにあるわけでありますけれども、これのみでなく全体としてどう考えるかということも視野に入れながら、検討する必要があろうと考えております。
◆8番(鈴木忠文議員) それでは、再質問しないつもりでいたんですけれども、何点か、ちょっと疑問に思うことがありますので、簡潔に質問させていただきます。
まず、維持・管理費のところでございますけれども、年間大体一自治体、我が市で1億円くらいであろうということが予想されておるわけですけれども、このセメント工場の原材料はごみなんですね、ごみの焼却残渣。ということは、ごみの減量化を進めれば進めるほど、ごみの搬入量は少なくなるわけです。少なくなると、案分方式でいくと負担金も少なくなってくるんですね。そういうときに、維持・管理費が膨らむ可能性はあるのか、ないのか。これを、まず確認をさせていただきます。
それから、先ほどのガス化溶融炉のところでございますけれども、確かにエコセメントの溶融炉の飛灰は原料になるわけですね。ところが、これは例えば、千葉県我孫子市なんかは6年間で溶融炉をやめてしまって、結果的にはまた焼却方式に戻っているわけですね。これの大きな原因が何かということになると、いわゆる溶融から出たスラグの累積残量が、もう 2,000トン近くも利用の道筋がなくて、たまってしまった。エコセメントとスラグ、どちらも資源だということになっているんですけれども、エコセメントの方が、まだまだ現実性があるような感じです。スラグの場合は、土木の埋め戻し材とか、そういうところに使う予定だったんですけれども、なかなかそれが使えなくて、結果的には累積になってきたということがありますので、これはひとつ御承知おきいただきたいなということでございます。
それと、4の①の今後の抑制の部分で容器包装リサイクル法による資源化の推進のところなんですけれども、現在、埋立処分場に入っているごみの4割が大体、不燃物だと言われています。そのうちの7割くらいが、いわゆる廃プラスチックですね、破砕された。それで、この中にある石とか、例えば陶器類、こういうものはそのままエコセメントの原料になるんですけれども、廃プラスチックについては、なかなか難しい。ところが、ここで多分、部長も御存じだと思うんですけれども、この廃プラスチックをエコセメントの工場の燃料に使おうではないかという発想が一部に論議をされていると思うんですが、それの認識をお伺いをしたい。
それと、先般、我々の手元にも環境基本計画の答申をいただきました。これは、市長からの諮問があって当然、答申されてきているものだとは思うんですけれども、この中で目標年次として2010年までに不燃物の廃プラスチックの適正処理と処分されていること。それから、分別収集の拡大による最終処分場への延命化も2010年まで図って、結果として「35%の資源化率を当市で達成しなさいよ」という答申があったわけですけれども、今の御答弁だと、その辺の具体的な数値が答申の中にあったにもかかわらず、そういう御答弁が少し年次的になかったような気がしましたので、その辺のお考えがどうなのかだけをお伺いしておきたいと思います。
◎環境部長(桜井貞男君) 維持・管理費ですけれども、量が減れば当然、負担金としては減ってくると思いますけれども、ただ、今、申し上げましたように、平成9年から埋め立てておりますし、現在までの量、また18年度からの算定につきましても、16年度までの量で、これでまた18年度からの維持・管理経費の算出になりますので、先ほどは単純な計算で1億円と言いましたけれども、あくまでも搬入した量によって変化しますので、全体が減れば、また減りますし、またふえれば、また、それだけの負担にはなろうかと考えております。いずれにしても、処理そのものは減るとどうなるかというのは、また、これ1つの課題としてはあると思いますけれども、全体的に処理する量というのは、まだ今までの分も含めまして、毎日のように出るわけですので、なかなかその辺の量がはかりにくいところはあろうかと思います。
それから、不燃のプラスチックを燃料にするという御質問だったんですけれども、これはちょっと私、情報的に理解ができなかったものですから、サーマルリサイクルの方向では多分そういう方向には行くのではないかと思うんですけれども、現時点で処分組合の方が、この廃プラを燃料とするのかどうかというのは、ちょっとつかみ切れておりません。
それから、最後に資源化の比率の35%ですけれども、具体的な年次計画というのは、まだ実際に決めておりません。あくまでも、2010年には35%にどうにかして持っていきたいということで、それには、この15年度末で基本計画ができますので、実際には16年度から、その基本計画の実行に移しますので、その中で具体的に進めていきたいと考えております。
◆8番(鈴木忠文議員) 1点だけ、これしつこくて申しわけないんですけれども、先ほどの維持・管理費のところなんですけれども、工場というのは幾らセメントをつくるかも大切なんですけれども、量に関係なく一定の維持・管理費はかかるわけですよね。それは、搬入量の案分とは関係なく一定の維持・管理費はかかるわけです。そこをお伺いしたいわけです。ですので、ごみの搬入量が減った時点、どんどん減っていったら、維持・管理をするために、いわゆる維持・管理費の負担が大きくなることはありませんかということをお聞きしたかったわけです。
◎環境部長(桜井貞男君) 処分組合に搬出している以上、維持・管理は、今おっしゃるように、量には関係なく維持・管理はかかるものであります。ですから、量によって維持・管理費も算出されますけれども、最低限の維持・管理費はどうしても負担しなければいけないということが考えられます。ですから、それが幾らになるかというのは、やはり減量すればするほど、その効果は出てくるのではないかと思っております。
○議長(渡部尚議員) 次に、7番、野田数議員。
◆7番(野田数議員) 通告に従いまして、質問をさせていただきます。
最初に、不法投棄対策等について質問いたします。
まず、1点目としまして、有料化になりますと不法投棄がふえるのではないかとの意見が多かったと聞いておりますが、実施後の不法投棄の状況について、お伺いをいたします。
市長は、今議会の施政方針説明におきまして、大量廃棄型社会と決別し、循環型社会の形成に当たり、廃棄物の排出抑制、再使用、再生利用を促進した上で、最小限の廃棄物として適正に処理することが基本であると認識していると言われました。現在の我が市の廃棄物行政を取り巻く環境といたしまして、先ほどの部長の御答弁にもありましたけれども、最終処分場の容積が限られているため、残余年数に限りがある。次の処分場の建設が極めて困難な状況にあること。ダイオキシン等、ごみ焼却による有害物質の発生の抑制や自然環境の保護等、市民ニーズの増加などによりまして、ごみの減量・リサイクルの徹底が重要な課題となっておるわけでございます。
したがいまして、市民にとりまして、ごみの分別の手間ですとか、処分費用の消費者負担がのしかかってくるわけでございますけれども、その反面、こういった廃棄物行政、環境行政の諸問題から、新規産業の可能性、または雇用の拡大が見込まれるのではないかなと考えてございます。こういったものに対して、行政は積極的に研究していただきたいと考えてございます。
そこで、2点目の質問でございますが、緊急地域雇用創出対策として、不法投棄対策を実施しているとございますが、その内容と実績について、お伺いをいたします。
次に、③と④について、お伺いいたしますが、市内での不法投棄が常習的に行われている場所があるのかどうか。そして、こういった不法投棄の対策、改善策はどのように行われているのかをお伺いいたします。
指定収集袋制の制定以降、ごみの減量・資源化の促進が図られ、戸別収集により、ごみの散乱は大分減ったように感じます。ただ、マンションなど集合住宅のごみの集積所、収集場所では相変わらずごみ袋の散乱が見受けられます。本町都営北ブロックの一帯には、心ない人による不法投棄が目立ち、こういったものに対して、都や市による行政処理がなされたと聞いております。これら集積所の散乱対策、可燃ごみ・不燃ごみの不法投棄に対して、どのような対策をとっているのでしょうか。
また、不法投棄のうち、自転車、テレビなどの粗大ごみに該当するものの不法投棄も、あらゆるところで見受けることができます。不法投棄が不法投棄を呼ぶことになり、さらに多くの粗大ごみが投棄され、美観上からも決して好ましいこととは言えないと考えます。そこで、これらの粗大ごみなどの不法投棄に対しまして、どのような体制で、どのような頻度で対応しているのか。また、現状の取り組みはどうなのか。さらには、このような不法投棄に対しまして、今後、どのように改善を図ろうとされているのかをお伺いいたします。
2点目でございます。小・中学校のトイレの環境改善について、お伺いいたします。
先般、会派で「二酸化チタンの光触媒作用による学校トイレの環境改善」について、静岡県沼津市に視察に行ってまいりました。この酸化チタンというのは、ゴルフクラブや航空機に使われておりますチタンとは異なりまして、化粧品や塗料の白色顔料として広く用いられてきたポピュラーな材料ということでございます。UVカット等の化粧品に利用されているということであります。食品添加物としても、日本では1983年、アメリカでは1968年に許可を得ているといったものだそうでございます。この光触媒作用というのは、二酸化チタンに紫外線を当てますと、活性酸素が生成されるということでございます。この活性酸素の強い酸化力によって、有機物の汚れやにおい、細菌を分解するといった作用であるとのことでございます。
例えば、においのもとのアンモニアですとか、アレルギーの原因のホルムアルデヒド、こういったものを酸化分解する。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、MRSA、大腸菌を初めとする雑菌を殺傷する力があるということでございます。当然、O- 157ですとか、ベロ毒素、こういったものも分解・消滅される力があるということでございます。この酸化チタンの被膜には、曇りどめの効果、セルフクリーニング性、耐酸性、これはさびを防ぐ力、そして、紫外線のカットの効果などがあるとのことでございます。
この光触媒の働きは、25年前に東大の本田教授、藤島教授によって発表がなされている。しかし、なぜこれまでに広く認知され、活用されてこなかったのかという最大の問題、実用化最大の問題が、この酸化チタンの固定化の技術が確立していなかったということであるのだそうです。以前は、固定化する場合も 500度以上で工場で焼きつけなければ固定化できなかったそうです。ですので、プラスチックや金属などには使用できなかった。しかし、現場での吹きつけの技術を佐賀県が、このたび特許を保有するに至ったという部分に沼津市が着目して、トイレの環境改善に使用してみようという経緯だそうです。
沼津市では、トイレの取り巻く環境といいますか、学校トイレの環境はどういうものであったかと申し上げますと、特に、古い学校ではトイレに行きたくなると家に帰る生徒が出てくる。沼津市としても、トイレの全面改修を積極的にやりたいと考えておりますが、費用と時間がかかってなかなかそれには至らないということであります。これに対しまして、光触媒の技術を使用しますと、大分安価でありまして、費用は大体3階建ての学校1校当たり 700万円前後で、工期が1週間程度でできるというものでございます。
そこで、昨年、実験的に2校でやってみたところ、効果があったということで、トイレの4Kというものがあるらしくて、「臭い」、「汚い」、「暗い」、「怖い」、こういったものが改善されたということでございます。この「臭い」、「汚い」というのは、これは光触媒作用によって改善されましたが、「暗い」、「怖い」というのが、光触媒作用はやはり光、紫外線を酸化チタンが浴びることによって、有機分解するという作用でありますので、こういった光触媒作用の効果を最大にするために、蛍光灯をたくさん取りつけたということによるものだそうでございます。このときに、生徒によるトイレ委員会を立ち上げまして、生徒が設計に参加できるようにしてある。このときに、トイレの壁面の色やステンドグラスをつけてみようといったことが提案された、そして実現されたということでございます。改修に伴って、トイレの壁をカラフルにしたため、生徒の評判がよくなったということでございます。
沼津市によりますと、トイレの次は配ぜん室が目標で、O- 157対策に活用したいということでございます。これは、子供のアレルギーにとっても、何かアレルギーにならない、佐賀県のお墨つきをいただいているということでございます。これは、1回施工しますと半永久的にもつものであるそうです。タワシでしつこくゴシゴシとこすればまた別だそうですが、普通の清掃では、特に変化がないというものだそうです。こういった、以上の理由から、沼津市では、今後、トイレの改修に光触媒を随時活用していくという方向性であると聞いてまいりました。
この光触媒の利用例としまして、抗菌機能を最大限に生かすために、病院ですとか、老人ケア施設、こういったものに対する院内感染の防止、また給食センター等の厨房で、やはり今、申し上げましたO- 157や食中毒の防止、こういったものに使用する。そして、消臭・防臭ではトイレや老人ケア施設、こういったところに対するアンモニアのにおいを分解する機能として活用できるのではないか。
また、セルフクリーニング性という性質がございまして、ビルや家屋の外壁の汚れに有効である。たばこのヤニやトイレの便器も有効である。また、カビを防ぐ能力やさびどめの能力もあるということで、大阪ドームなどでは現在テスト中だということでございます。鏡の曇りどめにも活用できるということで、本当にこれが佐賀県や沼津市が言うような、すばらしいものでありましたら、別に私、佐賀県の回し者でも何でもございませんが、当市においても御検討をいただいたらいかがかなと考えてございます。
通告書に提出させていただいている3点について質問いたしますが、まず当市の小・中学校のトイレの状況について、お伺いをいたします。
学校及び保護者、生徒側からの要望、現場サイドからの報告について、お伺いいたします。
2点目でございます。今後の小・中学校のトイレの改善計画について、改修の度合い及び改修費用はどの程度かを、お伺いいたします。
3点目でございますが、当市でも学校のトイレに一部、光触媒を使用していると伺っておりますが、この光触媒の使用ぐあいといいますか、使用効果について、お伺いいたしたいと思います。加えて、何か検討されているのか、そういったことについてもお伺いいたします。
◎環境部長(桜井貞男君) 不法投棄対策について、答弁申し上げます。
指定袋制以降、相変わらず不法投棄は続いておりまして、所管としてもそれなりの経費がかかっておりまして、大変、財政的にも負担がかかっているところでありまして、御質問の中にありましたように、自転車、電化製品など、いわゆる粗大ごみに類するもの、それからポイ捨て、市指定収集袋を使用しないルール違反、ごみの不法投棄があります。平成14年10月以降は、戸別収集方式に移行したため、ルール違反ごみの不法投棄に関する通報が多く寄せられてきております。また、その多くが以前から管理の悪かった集積所や集合住宅の集積所に集中しております。
また、一部の資源物用の集積所へのルール違反ごみの不法投棄も確認されておりますが、集積所の閉鎖、分散、移設などの地道な指導の結果、現状では一部を除いて沈静化しているのではないとか考えております。その中で、分別の手間の中で処分費用の御質問がございました。これら、不法投棄された中の粗大ごみの処理件数ですけれども、15年6月から16年1月の実績で自転車が85台、カーペットが17枚、バイクの部品が16個、掃除機14機、布団13枚、合わせましてトータルでは 150品目、重量にして約 6,000キログラムの量が収集されております。この中に、家電4品目も含まれておりまして、家電4品目につきましては、御承知のように、処分委託料と手数料、これがかかりまして、14年度では38件で約27万 2,000円、15年度の4月から1月までの間では、25件で約14万 8,000円ぐらいが不法投棄された廃家電4品目の処分委託料、手数料を市が負担しているという状況であります。このほかに、タイヤ、あるいは消火器、これも処理困難物でありますので、処分がかかっているところでございます。
次に、雇用の促進ということですけれども、環境部におきましては、緊急地域雇用創出事業を雇用いたしまして、この事業につきましては、ごみマップ作成を目的とした事業であり、先ほど申し上げました粗大ごみ類に対する不法投棄物について、その実態情報を電子媒体に記録することと撤収作業を行うものであります。当市では、15年度に6名の雇用を行い、2人1組で3班体制により市内パトロール及び重点地域の監視活動を行う内容の委託契約を行っております。そして、不法投棄の撤収については、平成15年度6月より毎月1回、指導員等と一緒になって回収を行っております。
次に、不法投棄の常習的に行われている場所ということですけれども、御質問者がおっしゃっておりましたように、本町都営のあそこのところも常習的に行われるところでありまして、またアパートなどの集積所のうち、管理状況に問題のある場所はルール違反ごみは常に出されるところであります。一部、数週間後には管理会社などが対応した形跡が見られ、一時的に改善が図られているところもありますが、その後また繰り返して発生している箇所も幾つかございます。
また、府中街道沿いのマンションも常習的にルール違反ごみが出されておりましたが、本年に入り管理者、所有者、それから環境部が間に入りまして、解消をしたところでございます。
次に、改善策でありますけれども、所管では緊急地域雇用創出事業による市内パトロールや9名の指導員による排出者特定に関する検査実施と、市民に対する直接指導を行っております。また、さらに昨年12月には市内53名の減量等推進員による集合住宅集積所の一斉調査を行い、ルール違反ごみなどが多くある集合住宅に関する報告をいただき、これをもとに所管指導員が現場確認と集合住宅の所有者、管理会社、管理人、住民等への改善指導を行い、年末にごみの一斉掃除を行いました。
また、現在までに悪質な不法投棄につきましては、警察との連携により、4件の告発、近隣5市からの越境不法投棄者の特定及び厳重指導も行ってきております。いずれにしましても、市民の皆様が使用する集積所の適正管理を行い、また空き地の適正管理を所有者にお願いするなどして、捨てにくい環境づくりをすることが、不法投棄を防ぐ第一の手段と考えますので、今まで進めてまいりました指導体制をさらに強化し、市民の皆様の御協力をお願いして進めていきたいと考えております。
◎学校教育部長(桜井武利君) それでは、小・中学校のトイレ改善について、答弁申し上げます。
初めに、学校及び保護者の現場サイドからの要望等を聞いているかという御質問でございましたが、随時庶務課所管が各学校の現状を確認しながら、あわせて学校側の要望について、事情聴取し要望にこたえているところでございます。各校とも、施設の老朽化に伴い、トイレの配管の劣化によります、また臭気対策の要望がございます。この臭気を除去するためにも、業者に委託いたしまして、清掃もEM菌を使い消臭効果に努めているところでございます。
なお、完全消臭までには至りませんけれども、先ほど来からお話いただいております国庫補助事業を使いまして、トイレ改造計画事業を活用した中で、配管の工事及び児童・生徒が使いやすいような雰囲気、トイレ環境の改善に努めておるところでございます。非常に、保護者、児童・生徒からも喜ばれているという現状がございます。
次に、今後の小・中学校トイレの改修でございますが、優先課題といたしまして、耐震診断の経過もございます。これらと一緒に進めた中で、計画的に改善を進めてまいりたいと考えております。既に、御案内のとおり、青葉、野火止、大岱、四中、16年度も1校を予定しております。そういった中で、改修に努めてまいりたいと思っております。
それから、改修の度合いと費用でございますけれども、改修内容は建物本体を除くトイレ室内全体の工事、それから具体的には便器やブースの交換、老朽化した給排水管の交換、トイレの出入り口、扉の錠設や手すり等の設置、あるいは段差の解消、いろいろな面でトイレの室内の環境に努めておりまして、工事費用につきましては、男女トイレ合わせて1系列、階ごと 1,000万円、4階ですと1系列約 4,000万円、このような工事費用でございます。
次に、光触媒技術の検討という御質問でございますけれども、確かに光触媒技術を応用したコーティング材は抗菌性や悪臭の分解等にすぐれた効果を発揮すると聞いております。また、御質問者の会派も沼津に視察され、その効果と費用の点を伺いまして、私どもも参考にさせていただきたいと思っております。そういった効果・効能はガラス、陶磁器、金属など種々の材料にも対応でき、特性といたしまして、太陽光や蛍光灯に含まれる微弱な赤外線を媒体として強い酸化作用が生じるということで、有機物などからなる有害物質の酸化分解をするという機能を持っていることでございます。教育委員会といたしましても、小・中学校のトイレの環境の改善に、悪臭、特に、照度の問題も含めた中で努めてまりたいと思っております。
また、光触媒技術につきまして、児童・生徒の環境改善の中で努めておりますトイレの改修工事の中で、環境にやさしい光触媒コーティングがされたタイルも使用させていただいております。したがって、非常にそういった意味では、今までの違った意味で私どもも改善に努めておりますし、これからもこういった光触媒のものを使うような形に努めてまいりたいと思っております。
なお、陶磁器等の問題で、O- 157のお話が出ましたけれども、特に給食等の問題については、私どもも給食の安全ということで、今、いろいろな形で使わせていただいておりますので、この辺はまだ研究なり、現状でいくのかなと考えております。
◆7番(野田数議員) 何点か、再質問させていただきます。
まず、不法投棄対策等についてでありますか、先ほど悪質な不法投棄には、何か警察と連携図って4件告発したと言われておりましたが、こちらの内容について、もう少し詳しく、お伺いしたいと思います。
それと、もしデータがおありでしたら、この不法投棄に人件費含めて、トータルとして大体どの程度のコストがかかっているのか、おおよその額、もしこれデータがおありでしたら、教えていただきたいと思います。
もう1点、不法投棄がもしあった場合に、一般の市民の方はどのような対応をとっていいのか、なかなかどこへ連絡していいのかとか、わからないと思いますので、その辺を御答弁をよろしくお願いいたします。
それから、学校トイレの環境改善についての方でございますが、先ほど主に配管の臭気対策ということで、EM菌を使われて好評であると部長は言われておりましたけれども、このEM菌の効果ですとか、費用ですとか、そういったものについて、お伺いしたいと思います。
◎環境部長(桜井貞男君) 警察が入りました4件ですけれども、1件目が15年6月22日ですけれども、不法投棄された中から、個人が特定できるものがわかりまして、本人のお宅へ行きまして、それらの、何か常習的な方ということで、計画をまとめまして警察に相談し、警察の方に中に入ってもらって、厳重注意を行ったというのが1件でございます。
また、7月にも西武線の八坂駅東側ガードのところに、やはり野火止用水に不法投棄がされるということで、これは現場を最終的には押さえまして、やはり警察のいるところで、これは現行犯で不法投棄を見つけて、これも厳重注意をしたというところであります。
それから、もう1件が栄町ですけれども、車から捨てまして、車両ナンバーしかわからず、個人が特定できなかったんですけれども、東村山警察署の保安係に本件を告発して、同日、警察が本人を確定し、これも厳重注意処分したということであります。
もう1件が、これは空堀川の石橋からの不法投棄でありました。ごみ袋、8袋を発見しまして、証拠物の発見を行いまして、青葉町の派出所の立ち会いの中で恩多に住まわれている方のものとわかりまして、やはりこれも警察に厳重に注意し、この者について始末書処分となったということでございます。
次に、不法投棄の人件費ですけれども、地域雇用対策では約 526万円程度、それからこれ人件費、あとほかに指導員が8人おりますけれども、これだけにかかっているわけではないんですけれども、それらの指導員の割合を重ねますと、かれこれの金額になろうかと思います。現在、その算出根拠はちょっと持ち合わせておりませんので、御理解いただきたいと思います。失礼しました、指導員9人であります。
それから、不法投棄の一般市民の対応ということですけれども、これはもし不法投棄がされているようであれば、することによって、さらに拡大が行われますので、できれば発見した段階で環境部の方に場所とか、位置を知らせていただければ、指導員がそちらの方に行って状況を確認するとか、もしそのような不審な方がいれば、特定できるようなものがあれば、指導員が指導し、あるいは、なおかつそれ以上の対応を求めるのであれば、警察にも一緒に同行してもらうということで、できるだけ早目に連絡はしていただいた方が、不法投棄が、また不法投棄を呼ぶということがないと思いますので、ぜひその辺はよろしくお願いしたいと思います。
◎学校教育部長(桜井武利君) EM菌でございますけれども、現在、年20回ほど清掃をお願いし、汚染状況等により、希釈した微生物の培養溶液を便器や排水口、それから便器周辺、あるいは壁面等に噴射をしていただいて消毒をお願いしているわけですけれども、どうしてもやはり建物等古くなってくると、目地ですか、タイルとタイルの間あたりが、どうしても消臭が残るというようなことは、お話は聞いております。私どもも、環境に努めておりますけれども、費用といたしましては、1校当たり約70万円ぐらい、EM菌の費用でかかっているようでございます。
○議長(渡部尚議員) お諮りいたします。
この際、会議時間を暫時延長いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(渡部尚議員) 御異議なしと認めます。よって、会議時間は暫時延長されました。
◆7番(野田数議員) 最後に1点だけ、要望でございますが、学校教育部長にお願いいたします。
自由民主党東村山市議団で、平成16年の政策予算要望にて学校のトイレの老朽化、臭気対策というものを要望させていただいております。学校施設・設備の充実、子供の環境整備のためにも、前向きな今後の御検討をよろしくお願いいたします。
○議長(渡部尚議員) 一般質問の途中ですが、お諮りいたします。
本日は、以上をもって延会といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(渡部尚議員) 御異議なしと認めます。
よって、本日は、以上をもって延会といたします。
午後4時57分延会
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