第14号 平成16年9月9日(9月定例会)
更新日:2011年2月15日
平成16年東村山市議会9月定例会
東村山市議会会議録第14号
1.日 時 平成16年9月9日(木)午前10時
1.場 所 東村山市役所議場
1.出席議員 26名
1番 渡 部 尚 議員 2番 桑 原 理 佐 議員
3番 島 崎 洋 子 議員 4番 佐 藤 真 和 議員
5番 朝 木 直 子 議員 6番 矢 野 穂 積 議員
7番 野 田 数 議員 8番 鈴 木 忠 文 議員
9番 肥 沼 茂 男 議員 10番 罍 信 雄 議員
11番 羽 場 稔 議員 12番 勝 部 レ イ 子 議員
13番 荒 川 純 生 議員 14番 清 沢 謙 治 議員
15番 福 田 か づ こ 議員 16番 丸 山 登 議員
17番 清 水 雅 美 議員 18番 高 橋 眞 議員
19番 山 川 昌 子 議員 20番 島 田 久 仁 議員
21番 木 村 芳 彦 議員 22番 川 上 隆 之 議員
23番 木 内 徹 議員 24番 保 延 務 議員
25番 田 中 富 造 議員 26番 黒 田 せ つ 子 議員
1.欠席議員 0名
1.出席説明員
市 長
細 渕 一 男 君
助 役
沢 田 泉 君
収 入 役
中 村 政 夫 君
政 策 室 長
室 岡 孝 洋 君
総 務 部 長
岸 田 法 男 君
財 務 部 長
杉 山 浩 章 君
市 民 部 長
中 川 純 宏 君
保健福祉部長
柿 沼 一 彦 君
環 境 部 長
桜 井 貞 男 君
都市整備部長
小 嶋 博 司 君
政策室次長
木 下 進 君
財務部次長
檜 谷 亮 一 君
市民部次長
市 川 守 君
保健福祉部次長
石 橋 茂 君
教 育 長
小 町 征 弘 君
教 育 部 長
桑 原 純 君
1.議会事務局職員
議会事務局長
生 田 正 平 君
議会事務局次長
中 岡 優 君
議会事務局次長
補 佐
和 田 道 彦 君
書 記
嶋 田 進 君
書 記
池 谷 茂 君
書 記
首 藤 和 世 君
書 記
須 藤 周 君
書 記
佐 伯 ひとみ 君
書 記
細 渕 正 章 君
1.議事日程
第1 一般質問
午前10時3分開議
○議長(渡部尚議員) ただいまより、本日の会議を開きます。
――――――――――――――――――――――――― ◇ ――――――――――――――――――――――――――
日程第1 一般質問
○議長(渡部尚議員) 日程第1、一般質問を行います。
一般質問の時間配分については、より円滑で効率的、かつ民主的に行うため、お手元に配付しております「運営マニュアル」に沿って行います。「一般質問の範囲は3所管、または3部門までとする」となっております。したがいまして、4部門以上にわたる質問は、質問者の方で3部門に落として質問をしていただきたいと思います。ただし、再質問、再々質問において、適切・的確な答弁を行うために、答弁が4部門以上にわたった場合につきましては、やむを得ないことと判断させていただきますので、あらかじめ御承知おき願います。
議員各位、並びに答弁者の皆様の御理解をお願いいたします。
この際、議長として申し上げておきます。
これからの発言は、すべて簡明に行っていただくことはもちろんですが、各自、答弁時間を十分に考慮に入れた質問を行っていただきたいと思います。
順次、質問を許します。最初に、25番、田中富造議員。
○25番(田中富造議員) 1番バッターということで、一般質問、緊張ぎみでございますが、イチローみたいなクリーンヒットを、ぜひ今回やっていきたいということでございますので、ぜひ市長の方も、その辺をお聞き取りいただきたいと思います。
最初に、指定管理者制度、自治体アウトソーシングについて、市の考え方を問うということで、質問をいたします。
小泉内閣は構造改革なるものを推進し、ここ二、三年の間に相次いで成立させた構造改革特区法、地方独立行政法人法、PFI法、そして、地方自治法の改定、労働者派遣法の改定等々によりまして、地方自治体の住民サービス部門に株式会社など、民間の営利を目的とした団体が参入できるようにいたしました。企業側も地方自治体の管理、業務委託等を年間数十兆円の産業としてとらえ、売り込みに懸命になっていると言われております。
今回は、地方自治法第244条の2第3項の2に基づく指定管理者制度について取り上げてまいります。指定管理者制度は、第1に、従来の地方自治法第234条による清掃、保守点検など、業務の委託、つまり契約でございましたけれども、そういう方向ではなく、指定と称しまして、施設全体の維持管理や行政処分、管理権限の委任など、これまで自治体が直接行ってきた業務まで任せることができること、第2に、従来できなかった株式会社など、営利法人やNPO法人、さらには法人格のない民間団体にまで門戸を開放したことであります。
指定管理者制度の対象となる公の施設につきましては、地方自治法では限定しておりませんので、例えば、保育所、児童館、ごみ処理施設、体育館、野球場、公民館、図書館、コミュニティーセンター、集会所、病院と、ありとあらゆる施設が対象となります。言ってみれば、市役所以外はすべてこの指定管理者制度の対象になるということだと思います。ただし、学校教育法第5条、社会福祉法第60条、医療法第7条5項、社会教育法第23条、図書館法第17条などによりまして、管理者が医師や教育委員会の任命であったり、営利事業を禁止している施設につきましては、指定管理者制度の対象施設から除外されております。
そこで、質問に入りたいと思いますが、1点といたしまして、市は、この指定管理者制度そのものにつきまして、どのようにとらえているのか、伺います。
2番目でございます。地方自治法第1条の2から見れば、地方自治体の各種公共施設は、設置主体である地方自治体がその管理を直接行い、住民サービスに責任を持つことが原則とされておりますが、この点からどのようにとらえているのか、伺います。
3点目、現行の委託施設は2006年9月1日まで、つまり2年後までに指定管理者制度に移行することが求められておりますけれども、市での該当施設はあるのか、また、あるならば明らかにしていただきたい。また、新たに直営等から指定管理者制度に移行を検討している施設はあるのか、あるとすれば、その施設名を明らかにしていただきたい。
4点目、現行の業務委託、事務委託に限った管理委託制度、つまり地方自治法第234条に基づく契約委託を続ける施設はどのようなものがあるのか、お答えいただきたいと思います。
5点目、指定管理者制度は、例えば、運動施設の利用料や保育園の延長保育の保育料の引き上げなどを独自に行えたり、使用許可権限の委任なども行われまして、市民にとってよいサービスが期待できるのかどうか、危惧されておりますが、どのようにとらえているか、伺います。
6点目、指定管理者制度に移行した公共施設が、収益事業の対象になるのではないかと危惧されますが、どのようにこの点とらえているでしょうか。
7点目、指定管理者制度に移行した場合の施設に関する個人情報保護をどのように確保していくのか、伺います。
8点目、同様に情報公開をどのように確保していくのか、伺います。
最後、9点目ですけれども、指定管理者制度は地方自治体において、指定管理者の指定の手続、管理の基準、業務の範囲等を定めた条例を制定する必要があります。指定管理者の指定も議会の議決が必要となってまいります。
そこで、条例制定など、手順、日程をどのように進めていくのか、伺います。
次に2点目です。小規模工事等契約希望者登録制度の実施について、市の考え方を伺います。
小規模工事等契約希望者登録制度の実施が全国に広がっております。全国商工団体連合会-民主商工会の全国組織でございますけれども、その調査によりますと、33都道府県で、現時点で262自治体が実施自治体となっております。来年にかけまして創設されるところもあり、さらにふえる傾向でございます。
これは競争入札参加資格のない地元業者、例えば、市内に主たる事業所、または、住所を置いて建設業を営む者、建設業の許可の有無や経営組織、従業員数は問わないとなっておりまして、小規模で簡易な工事、東村山市で言えば、例えば、市の契約事務規則に定められております随意契約130万円以下などの受注・施工を希望する業者を登録し、自治体が発注する小規模な建設工事や修繕の受注機会を拡大し、地域経済の活性化を図ることを目的とした制度でございます。
たまたま、けさの読売新聞を見ますと、ごらんになっていると思いますけれども、日野市が委託制を導入する、11月から不況にあえぐ中小企業の支援策として小規模工事委託制度を導入する。50万円以下の小規模事業で、指名参加登録するためには自己資本、または、資金調達能力が500万円以上あることなどがあって、なかなか指名参加に登録できない業者がたくさんある。そういったところを救済して地域の活性化に寄与したいということで、日野市の商工会が自治体から一括でそういう小規模工事の発注を受けて、登録業者に見積もり合わせなり何なりで発注する、そういう制度が、けさ読売新聞で報道されまして、私の一般質問の後押しをしているような感じでございますので、その辺もちょっと参考にして質問に移りたいと思います。
1番目、この小規模工事等契約希望者登録制度について、市としてこの制度を創設できないか、考え方を伺います。
2点目でございますけれども、多摩各市の実施状況とその内容を伺います。
3番目、市では随意契約130万円以下で行ってきた建設工事、修繕等はどの部門にどのような内容-工事内容とか、契約金額でございますけれども、そういう内容が何件くらいあるのか、内容、金額も含めまして、平成15年度の状況でよいと思いますので、明らかにしていただきたいと思います。
4番目、それはどのような業者に発注されてきたのか、明らかにしていただきたいと思います。
最後に、5番目ですけれども、現状の入札参加資格、建設業について伺います。
○政策室長(室岡孝洋君) 1点目の指定管理者制度について、お答え申し上げます。
御質問にもありましたように、平成15年9月2日に、地方自治法の一部を改正する法律の施行がありました。このことによりまして、公の施設の管理運営手法として、新たに指定管理者制度が導入されてまいりました。これまで公共団体等に限られていた管理運営が、民間企業を含めた各種団体に行わせることが可能になってまいりました。この改正によりまして、民間企業を含めた各種団体は、管理委託から管理代行まで行うことができることとなり、管理運営段階における創意・工夫の余地が広がる結果、公の施設を利用する住民サービスの向上、管理運営の効率化、経費削減、民間事業者の事業機会の拡大などの効果が期待できるものと思っております。
当市といたしましても、公共施設サービスの選択肢の拡大、これらの活用による公共サービス改善の推進手法として導入に向け調査・研究を進めているところでございます。
2点目の地方自治法第1条の2に関してでありますが、これまでの自治体が直接管理することを原則としながら、必要がある場合、自治体が出資する法人、公共団体などに限って委託できる管理受託者制度は、行政サービスの確実性、安全性、平等性など、公の施設の適正な管理を確保するためには一定の意義があると考えております。
しかしながら、一方では、これまでのこの管理受託者制度は、受託者が契約の範囲内でのサービスのみを行い、施設が持つ多様なサービスに対し、サービス者のノウハウを活用する展開性やサービスの一貫性などは持ちづらく、利用者にとっては必ずしもわかりやすいものではありませんでした。この利用者にとって必ずしも一貫したサービスが得られないなど、この辺が大変重要なポイントとなってくるものと思っております。その意味では、公共サービスに対する住民ニーズが多様化・複雑化している現在、住民サービスへの質・量を効率的・効果的に向上させる手法として、民間事業者の活力とノウハウを公の施設の管理運営に柔軟に活用していくことが求められていることも事実でございます。
これらの状況を踏まえまして、市にとって最も効果的な指定管理者制度の活用ができるよう、今後進めていきたいと考えております。
次に、3点目でございますが、当該施設についてでございます。3年間の経過措置により、平成18年9月1日までに、指定管理者制度による管理運営を行うことが、法により求められている施設は、当市の場合、多摩湖町、恩多町、栄町、久米川町、秋水園にありますふれあいセンターの5施設でございます。この施設につきましては、現在のところ、新たに指定管理者制度に移行する具体的な検討、条例設置等の検討はしておりませんが、今後、条例を含めて政策室で検討してまいりたい、このように考えております。
4点目の現行施設への対応についての御質問でございますが、指定管理者制度の導入検討過程におきまして、公の施設における現行の委託体制や業務形態、また、管理運営の見直し点検等が必要であると思われます。これらの導入検討過程を通し、市民サービスの向上、運営の効率化、経費節減等の効果性の観点から、指定管理者制度の適用を検討してまいりたい、このように考えております。
5点目でございます。市民にとってよいサービスが維持できるかどうかという御質問がございました。質問の中で例に出されました利用料につきましては、地方自治法第244条の2第9項に、公益上、必要があると認める場合を除くほか、条例の定めるところにより、指定管理者が定めるものとされております。この場合においても、「あらかじめ、当該利用料金について当該普通地方公共団体の承認を受けなければならない。」とありますので、指定管理者の独自性を認め、管理運営の創意・工夫を促す一方、行政のチェックが機能するように制度的には働いております。また、同条第10項におきましては、公の施設の管理の適正を期するため、管理業務状況について報告を求め、調査、指示などができることとなっております。これらを総合的に判断いたしますと、市民サービスの低下はないものと考えております。
6点目の指定管理者制度への移行と収益事業の関係でございますが、地方自治法第244条第1項にありますとおり、公の施設とはあくまでも、住民の福祉を増進する目的を持って住民の利用に供するため、地方公共団体が設ける施設でございます。また、その管理に関する事項につきましては、条例で定めるものであります。法の規定を遵守し、管理運営される施設であり、施設運営において、指定管理者制度の導入により、施設が収益事業の対象へとなるものとは考えておりません。
続きまして、個人情報の保護に関する質問がございました。これに関しましては、大変重要なポイントであると考えております。個人情報保護についての確保につきましては、個人情報保護条例を初めとする法令の遵守、また、個人情報及び機密情報保護に関する契約等が実際には行われることになります。また、指定管理者制度の導入検討過程におきましては、民間事業者等に任すことで市民サービスの充実や向上が図れるか、経費節減の可能性があるか、利用者の公平性が保てるか、これらとあわせまして、個人情報について、具体的な個人情報の内容、保護への手法等について、それぞれ個々の施設についてチェックし、指定管理者制度に移行していくことになるものと考えております。
続きまして、情報公開をどのように徹底していくのかという御質問でございました。この指定管理者を目指す民間事業者は、管理運営段階における創意・工夫、また、住民サービスの向上への視点などから、例えば、性能発注などを想定した場合、他社との差別化をつけるために、施設の一層の活用を図るため、情報公開による幅広い活用が、逆に指定管理者側から提案されるのではないかと考えております。また、施設の空き情報、利用料金や施設の管理運営業務に係る情報の公開等につきましては、指定管理者との協定書の中で明文化することが原則になるものと考えております。
続きまして、最後の御質問でございます条例制定など、今後の手続、あるいは、日程をどのように進めていくのかということでございますが、先ほども答弁いたしましたが、3年間の経過措置が設けられておりますが、現在のところ、申し上げましたような指定管理者制度に関する庁内を進めている段階でありまして、具体的な手順、日程等をまだ詰めておりません。17年度の中で一定の整理をして、場合によっては、条例化に向けて作業をしてまいりたい、このように考えております。
○財務部長(杉山浩章君) 私の方からは、小規模工事等契約希望者登録制度の実施について、お答え申し上げます。
まず、この制度の創設に当たりましては、当市の実態と他市の状況とは若干異なるところがあると思われます。各市の状況を見ますと、本制度を導入をしている市では、小規模で簡易な工事のうち、学校関係の工事修繕の契約が7割から8割のウエートを占めているとのことであります。一方、当市におきましては、平成15年度の随意契約のできる130万円以下の工事、また、50万円以下の修繕は全体で279件ございました。そのうち、学校関係が152件、全体の54%の割合であります。他市と比べまして、学校関係に係る割合が低いのは、当市の学校関係の小規模の工事、修繕等は、教育部の環境整備係の職員が、学校からの依頼に基づきまして、1週間で小学校22校を一巡する班行動によりまして対応しております。このことは、学校からも大変好評を得ているというところでございます。
その中で、どうしても対応できないトイレの改修工事ですとか、プールろ過器の補完工事、防水工事、給食昇降機補完工事等、専門的な工事に限りまして、業者発注しているのが実態でございます。これらの状況から、制度導入については、関係所管との調整が必要になりますので、早急な導入は現在困難であると考えているところでございます。
次に、多摩各市の実施状況とその内容についてですけれども、先ほど日野市の例もございました。現在、26市中で4市、立川市、国分寺市、東久留米市、あきる野市でございますが、このような制度の導入がございます。内容的には、随意契約の範囲内で、入札参加資格のない市内建設業者で、建設業の許可の有無等を問わない業者を対象にしており、対象業種は建築、土木、電気工事などでございます。
次に、当市におきます130万円以下で行ってきた建設工事、修繕等の部門別、内容別件数でございますが、これも15年度で申し上げますと、全体で279件のうち、最も多いのは教育部庶務課の152件、54%に当たります。工事内容は学校施設の補完工事、修繕等であり、全体の契約金額は6,876万円であります。次いで、都市整備部下水道課の22件、8%、内容はマンホール等のふたの取りかえ工事、全体の契約金額は1,929万円です。次に、同じく都市整備部水道工務課の20件、7%、工事内容は制水弁や消火栓の補修工事、メーターボックス設置工事等で、全体の契約金額は1,699万円です。次に、総務部総務課の12件、3%、工事内容は施設の補完、修繕工事であり、全体の契約金額は976万円であります。
次に、どのような業者に発注されたのかということでございますが、建築、土木、電気、水道、防水関係業者が主であり、おおむね9割が市内の業者となっております。また、一方では、学校の黒板の修繕や学校の遊具等の設置工事や修繕等については、競争入札の資格のない業者と契約している事例も、全体で9社、15件ありました。これは専門業者であり、担当所管にて、随意契約の範囲の中で見積もり合わせを行い、契約をしたものでございます。
最後に、建設業についての現状の入札参加資格でございますが、建設業法等の定めによりまして、国土交通大臣、または、都道府県知事の許可を受けた者とされております。ただし、一般的には500万円に満たない工事についてはこの限りでないとされております。また、この建築業法により、建築業者が国や地方公共団体等の発注する公共工事を直接請け負う場合は、建設業の許可を受け、その経営状況や技術力等についての客観的事項について審査を受けなければならないことになっております。この審査が経営事項審査と言われるものでありまして、市内の業者はおおむね500点から1,000点までの間で点数がつけられております。入札におきましては、この点数に応じて、建築、土木工事であれば5段階に、電気、給排水、衛生、空調工事であれば3段階にランクづけがなされ、契約予定金額に応じ、そのランクの業者と入札業者等が決まり、これらにより入札を行っております。
○25番(田中富造議員) 何点か再質問させていただきます。
指定管理者制度の問題でございますけれども、指定管理者制度をどうするかということですけれども、私ども日本共産党は、基本的には市の責任で、公的責任を発揮した-いろいろありますけれども、基本的には直接、公設公営ですか、そういう立場をとっておりますので、そこを押さえながら質問をしていきたいと思いますけれども、この指定管理者制度の問題につきましては、政策室長のお答えですと、今後の問題だということですね、基本的には。ですけれども、ふれあいセンターの5カ所については、条例改正の検討を始めているということでございますけれども、それでは、今、いろいろな自治体などでは、既に検討が始まっていて、例えば、保育園だとか、あるいは、スポーツ施設ですとか、いろいろありますので、東村山市として法令で除外される施設以外について、先ほど、この点につきましては、全般的に調査・研究というニュアンスが伝わってくるんですけれども、この中で、調査の対象、研究の対象になっているような施設があるのかどうか。東村山市としては、公設公営を貫くというような、基本的な地方自治法の第1条の立場を貫くというようなことでやっているのかどうか、その点も含めて明らかにしていただきたいと思います。
それから、この指定管理者制度でサービスの質・量の向上、これが実現できるんだというふうに言っておりますけれども、先進の例ですと、管理委任までされるわけで、利用団体について、いろいろ制限が、指定を受けた業者がいろいろ条件をつけてくるというようなこともあるというんですね。この団体はいけないとか、こういう考え方ではだめだとか、いろいろあると。ただ、施設で営利行為だとか、そういうことをやってはいけないということは公設公営であっても、あるいは、指定管理者制度であっても同じだと思いますけれども、それ以外については、民主的なそういう方向を拡大しなければいけないんだけれども、他市の例ではそういうふうになっているということなので、果たして単純にサービスの質・量の向上ができるのかどうか、その辺をどういうふうに保障していくのか、伺いたいと思います。
それから、株式会社が参入できる、この条件というのは、株式会社は営利企業ですから、できる限り経費を節約してということは御承知のとおりですけれども、当然、その施設で働いている職員、今まで市の職員であった者が指定管理者の職員、強いて言えばパートだとか、アルバイトだとか、そういうふうに置きかえられていく。それから、保育園の場合ですと、今まで正規保育士であった方がパートの保母だとか、そういうふうなこともあり得るわけですよ。
広島県庄原市というところは、株式会社をわざわざつくって、市長が社長になっているんです。これは助役が常務か何か、市の幹部が株式会社の経営者になって、そして、今まで職員がやっていたものをわざわざ職員を外して、今言ったようにパートやアルバイトの職員に切りかえることによって経費を節約しているんです。ですから、そういうことから考えると、安定したサービスの向上を期待することができるのかどうか、この辺について伺いたい。
それから、例えば、保育園ですと、今、条例で保育料は決まっておりますけれども、それ以外の夜間保育だとか、そういったところについては、自由に決められるようなんです。ですから、例えば、株式会社の導入があった場合、その辺は施設ごとに市の承認を受けるんでしょうけれども、独自に利用料の決定もできるということですので、その辺を考えると、サービスの向上と単純に言えるのかなと思いますので、その辺をお答えいただきたいのと、見解を求めたいと思います。
それから、個人情報、それから、情報公開、これについては、当然、必要なことだということですけれども、もう少し施設ごとに個人情報保護条例をつくるのか、今ある条例で間に合うとしているのか、その点を含めて手法を伺いたいと思います。
それから、2番目でございますけれども、小規模工事等契約希望者登録制度ですけれども、早急な実施は困難ということですけれども、この辺、もう少し御回答いただきたいんですけれども、いずれは実施しようというおつもりなのかどうなのか、近いうちに-近いうちにというと、早急になるんですけれども、そうではないんでしょうけれども、どこかでやるような考え方があるのかどうか、その辺を伺いたい。
それから、東村山市では、教育部の方で、修繕担当の職員がおられることは承知しておりまして、ですから、他市と比べると、いわゆる随意契約の範囲が、件数が少ないということは承知しております。ですけど、今伺いますと、279件もあるんですね。ということは、地域の業者の活性化に、この辺がつながっていくというふうになると思うんですよね。それがたとえ50万円の契約であっても、今、仕事がなかなかなくて困っている業者の方がたくさんおりますので、そういった方に対する救済になることは間違いないと思うんです。そういう点で、ぜひこれは早急に実施の方向で検討していただきたいわけですけれども、その点でもう一回お答えいただきたい。
それから、どのような業者に発注されていたのかということですけれども、9割が市内業者ということでした。私も下水道とか、水道工事、これらにつきましては、やはり専門の-建設業であれば、だれでもできるというものではないと承知しております。それ以外の建設業についてどうなのかということを言っておりますので、この9割が市内業者だということですけれども、この受注を受けた業者はどういう方でしょうか。先ほど言ったような国土交通大臣、都道府県の知事の許可を受けた建設業の許可業者なのか、いわゆる入札資格を持った方々なのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
○政策室長(室岡孝洋君) 指定管理者につきまして、多くの再質問をいただきました。
まず1点目の調査・研究の対象となる施設はどのくらいあるのか、こういった御質問がございました。我々としては、市が管理する施設の中で、住民サービス等に結びつく、いわゆる公の施設につきまして、すべて調査をする予定でございます。例えば、集会所でいきますと、市民館、あるいは、萩山集会所とか、富士見集会所、それから、地域集会所では久米川憩いの家とか、廻田憩いの家とか、いわゆる憩いの家、その他では、ふるさと歴史館とか、社会福祉センター、美住リサイクルショップ、それから、将来的には公民館、体育施設、駐輪場、市民農園、児童クラブ、情報センター、そういった施設について、現在、どういった管理を行っているのか、あるいは、その施設の目的はどうなのか、そういったことをすべて調査しまして、この指定管理者制度に適合するかどうか、そういったことを基本的な調査の対象として検討を進めてまいりたい、このように考えております。
それから、地方自治法の考え方ということでございますが、当然、最終的な責任は市が持つということになるわけですが、管理運営についての議会の承認を得た部分について、指定管理者に委託するわけですので、全く市が責任はないという、そういったことではございませんので、地方自治法の精神を生かした施設管理が可能ではないか、このように考えております。
それから、指定管理者が公平な運営を行わないような事例があるということなんですが、これは当然、公平な運営をしていただかないと困るわけでありまして、このようなことがないように、指定管理者を指定する段階、あるいは議会等で審議していただく段階、そういった中で、いろいろ御意見を聞きながら、指定管理者との協定を結ぶわけなんですが、その協定の中で、当然そういったことのないように、そこは触れていきたい、このように考えております。
安定したサービスの向上につきましても、同じようなことが言えると思います。
それから、利用料の設定でございます。これにつきましても、市が決めた、例えば、条例上で決まった利用料の範囲内で指定管理者が定めることかできるということですから、枠を外して、指定管理者が全く独自に利用料を設定するという、そういったことは制度的には行えませんので、一定の範囲内での経営努力による、逆にむしろ経営努力によるサービスを行っていくということの中での利用料の設定が行われるのではないか、このように考えております。
それから、個人情報、情報公開につきましては、基本的には、今ある条例を基本として、個々の施設ごとに、個人情報の遵守、情報公開等の積極的な対応、そのようなことは個々の施設の協定の中で行っていきたいと考えております。
○財務部長(杉山浩章君) この制度は早急に導入困難であるとお答え申し上げましたが、その具体的なものはどうかということでございます。また、地域の活性化に結びつくか、また、市内業者は9割ありますが、それがどういう業者なのかということの再質問にお答えさせていただきます。
まず、この制度を導入するに当たりましては、1つは業者の施行能力の問題、これまで受注機会のなかった業者にも仕事をやっていただくわけでございまして、履行の確保と補償の問題が生じますので、この辺の判断をどうするか難しいのではないかというのがあります。2つには、対象工事の範囲をどの範囲にするかということも課題になると思います。対象を狭くするのか、それともどこまで拡大するのか、これも難しい判断が必要になるのではないかと思っております。それから、3つ目には、既存の利用者登録制度との整合性の問題でございます。これは市の入札資格を得ている業者と、そうでない業者をどのように選定していくのか、透明性・競争性の確保からも課題があると思います。
このような実態がありますので、仮に名簿に登録いただきましても、受注の機会が回ってこない、または、待ちぼうけの状態が続きますと、かえって不満を持たれるという心配もございます。そういった面で、市内業者の育成という観点では、各所管でも配慮してきているところであります。先ほど申し上げましたように、競争入札の資格のない業者でも、随意契約の範囲の中で見積もり合わせを行い、発注をしている事例もございますので、現状の随意契約の中でも十分配慮できると考えております。
それから、市内業者9割につきましては、ほとんどが許可業者でございます。中には、そうでない業者も含まれております。
○25番(田中富造議員) 再々質問なんですけれども、第1点目の指定管理者制度の問題ですが、公の施設ということで、すべて研究の対象だということで、この中でちょっと気になるのは、公民館の名前がありました。これは先ほど私が言ったように、社会教育法では教育委員会が指名した職員を配置する、そういうふうに法令で決められておりますので、これは除外施設になると思うんですが、その点を1点伺いたいと思います。
それから、いろいろとサービスの低下とか、問題があったときに、最終的には市が責任を持つ、これは当然ですけれども、それでは、指定管理者制度におきまして、もし仮にサービスの低下が客観的に認められるようになった場合には、その指定管理者を変えるとか、そういうことがあるのかどうか、伺います。
○議長(渡部尚議員) 時間です。
○政策室長(室岡孝洋君) 公の施設の定義につきましては、地方自治法第244条の中で、住民の福祉を増進する目的を持ってその利用に供するための施設ということになっております。これは個別法で、例えば、学校施設みたいに、教育法で施設管理者が決まっている、そういった個別法で決まっていないものについては、基本的にはこの指定管理者制度の対象範囲になりますので、我々としては公民館も指定管理者の対象範囲になるものとして研究を進めていきたい、このように考えております。
それから、サービスの低下につきましては、再三申し上げておりますように、当然そういったことのないように、これからも研究して、どういった形の協定を結んで指定管理者制度を導入していけばいいのか、そういった中で、サービスの低下等が起きないような研究も進めてまいりたい、このように考えております。
○議長(渡部尚議員) 次に、22番、川上隆之議員。
○22番(川上隆之議員) 今後の財政運営と新年度予算編成について、質問いたします。
この件につきましては、本定例会の初日に、市長の所信表明でも述べられておりましたし、一昨日の我が会派の罍議員を初めとする代表質問等でも一定の答弁がありましたので、その辺を踏まえて質問したいと思います。
今後の財政運営についてでございますけれども、①の三位一体の改革の方向性と、全体像の提示へのプロセスに対する当市の対応について、②の当市を含む地方六団体の動向と要請行動につきましても、一定の答弁がありましたので、私は、この①と③の「三位一体の改革で大打撃、26市で48億円の影響」とある報道について、2つを関連づけて質問したいと思います。
本年8月20日付の「都政新報」の記事によりますと、見出しに「三位一体の改革で大打撃、26市で48億円の影響」と、そういう見出しが載っておりました。その中で、国と地方の財政を見直す三位一体の改革で国庫補助負担金の削減、所得譲与税の創設、地方交付税制度の見直しにより、2004年度だけでも、東京都26市で48億円弱のマイナスの影響が出ていることが、本紙のアンケート調査などで明らかになった。理論的には国庫補助金が廃止され、所得譲与税が移譲されれば、収支とんとんのはずだが、交付団体、不交付団体を問わず、市財政に深刻な影を落としているという、そういうリード文がありました。
この中で、特に、とりわけ我が市のところを拾ってみますと、当市の影響額として、国庫補助負担金の削減で2億3,708万6,000円の減、所得譲与税の創設で2億3,800万円の増、普通交付税の削減で1億2,055万8,000円の減で、影響額として差し引きトータルで1億1,964万4,000円の減との報道がありました。また、臨時財政対策債発行可能額は、前年度比で7億4,353万4,000円減となっているところであります。これは当市にとってすごい影響があり、大変重要な問題であると思います。今後の財政運営に大きな影響を与えることは必至であります。
ところで、お聞きしたいんですが、この数値の算出根拠についてお聞きしたいと思うんです。それから、この算出根拠となったデータは、いつの時点のデータかということであります。アンケート調査ということになっていますと、当然、このデータは市から出ているデータでございまして、この辺でお聞きしたいと思っているところでございます。
また、このような財政状況について、なぜ議会等に報告というか、話がなかったのか、ちょっと私は疑問に思っております。もちろん本定例会の冒頭で、所信表明の中で、市長は確かに述べられておりますけれども、私が申し上げるのは、都政新報に報道される前に、そういう状況であるということを議会の方に話があってよかったのではないか、そのように思うところであります。市長も、私どもも議会と執行者側は車の両輪だと、そういうふうに言っておりますけれども、そういうことからすれば、こういう大事な問題につきましては、議会の方に話があってもよかったのではないか、そういうふうに思うわけでございますけれども、市の見解はいかがでしょうか。やはりこういう大事な情報は共有と認識が私は必要である、そう思いますので、お答えいただきたいと思います。
続きまして、④の本年度の地方交付税の大幅減額が決定されたと聞いておりますけれども、その原因と対応について、具体的にお聞きしたいと思います。
この件につきましては、平成16年度の地方財政計画は骨太方針2003を受け、三位一体改革に伴う国庫補助負担金の一般財源化で4,249億円を所得譲与税として、また、義務教育国庫負担金の一般財源化で2,309億円を税源移譲予定、特例交付金として税源移譲するとなっております。
一方、地方交付税は総額抑制するとの骨太方針を受けて、前年度比6.5%減の16兆8,861億円に、さらに、地方の財源不足を穴埋めする赤字地方債、いわゆる臨時財政対策債は28.6%減の4兆1,905億円で、両者合わせた実質的な地方交付税額は、21兆766億円の前年度12.0%減となっておりました。また、地方交付税、特別会計借入金残高50兆2,000億円に膨れ上がること、地方財政計画を取り巻く環境は依然厳しい状況にあるとなっております。
このほか、ことし1月下旬に、総務省より、平成16年度予算編成の財政課長内簡が示されました。この中で、地方交付税について「各地方団体における地方交付税の額を見込むに当たっては、前年度の決定額に単純に地方交付税総額の対前年度比を乗じることなどの方法を用いることにより、結果として過大な見積もりを行うことのないように」という、そういう留意事項があったことは事実であります。
地方公共団体の予算編成の基礎となる地方財政計画を踏まえ、特に、地方交付税では三多摩26市も大幅な減額計上となりました。しかし、この三多摩26市の中で、東村山市だけが唯一、増額計上をし、その理由として、「人口は増加傾向にあるものの市民税の個人分は見込めない、また、市内に大きな企業もないことから、景気回復の恩恵を受けるのは2年後だと予想している」と、基準財政収入額の減が要因であるとの新聞報道がなされておりました。ちなみに、地方交付税の16年度当初予算を見ますと、前年度当初予算比で7.6%の2億7,300万円増、前年度実績費に対し11.3%の大幅増の38億6,300万円を計上したところであります。
この交付税の予算が大きな伸びを示していることから、あの3月議会におきまして、それぞれ各議員より質問がありました。例えば、代表質問では丸山議員などもされておりましたけれども、特別委員会においても何人かの同僚議員が、この地方交付税の大幅計上について質疑をしていたところでございました。
ところが、先般、7月27日に、総務省は、平成16年度の普通交付税大綱を閣議報告し、各地方公共団体の交付額が決定されたところであります。それによりますと、地方交付税の総額は前年度比で6.5%減で、4年連続マイナス、臨時財政対策債も28.8%減と、いずれも地方財政計画どおりに決定されたのであります。普通交付税でありますが、市町村分は6兆7,563億円で、4,114億円減少の前年度比5.7%、臨時財政対策債は市町村分28.6%減の2兆953億円となっておりました。普通交付税の東京都市町村分は前年度比14.3%減、額にして50億5,668万4,000円減の303億3,248万2,000円の交付となっております。当市の普通交付税の決定額でありますが、33億4,964万円で、当初予算に対して13.3%のマイナスになり、額にして5億1,336万円減と大きく落ち込み、その確保に大変心配したとおり、過去に類のない大幅な歳入欠陥が生じてしまった結果となりました。
また、臨時財政対策債も当初予算に対し5.9%、1億2,363万4,000円減の19億4,636万6,000円の発行可能額に、さらに地方特例交付金も当初予算に対し2,584万8,000円の減となっております。これを合わせまして、トータルで6億6,684万2,000円の大幅な減が見込まれ、当初予算で心配したとおりとなってしまったところであります。これにより、平成16年度の財政運営に大きな影響を与えることは必至であります。
そこで、伺っておきたいと思います。普通交付税の当初予算額38億6,300万円と決定額33億4,964万円との大幅な減要因を問うものでございますけれども、①として、基準財政収入額の算定数値約154億7,865万7,000円と当初予算における収入額の見込み額はどうだったのか、各費目別に具体的に伺うところであります。特に新聞のコメントである市民税等の関係はどうであったのかもお聞きしたいと思います。
①として、基準財政需要額の算定数値187億9,097万7,000円と、当初予算における需要額との比較を各費目別にお聞きしたいと思います。また、主なもので結構でございますから、経常経費分でどの費目が下がったのか、また、投資分ではどうだったのか、伺っておきたいと思います。
2として、先ほど申し上げましたが、ことし1月の総務省財政課長内簡の留意事項や地方財政計画をどのようにとらえ、当初予算を見込んだのか、お聞きしたいと思います。なぜかと申し上げますと、各市が大幅な減を見込んでいる中で、唯一、当市が増額したわけでございますけれども、この辺について、過大な見積もりがあったのではないか、そのように疑われるところでございますので、御答弁をお願いしたいと思います。
3として、基準財政収入額に算入されている市税収入は、既に当初課税が終わって一定の数値が確定していると思いますけれども、当初予算額に対してどのように変化しているのか、お聞きしたいと思います。また、代表質問等の中でもございましたけれども、数億円の歳入欠陥が出るようなこともちょっとありましたけれども、この辺についてはどうなんでしょうか。
4として、地方交付税関係である6億6,000万円の過去に例を見ない大幅な歳入欠陥が見込まれ、さらに、市税の落ち込み等、今、申し上げましたけれども、見込みますと、ざっと見て約10億円ぐらいの財源不足が生じるのではないか、そのように心配するところでございます。したがいまして、この大幅な財源不足をどのような形で補っていくのか、対応するのか、お聞きしたいと思います。したがいまして、この場はどうしても過大な見積もりと言いますか、安易なそういう積算があったかのようにも感じますけれども、この辺についていかがでしょうか、お聞きしたいと思います。
また、結果として、この対応ですけれども、財政調整基金等の取り崩しが考えられますけれども、取り崩した場合、後年度以降に非常に厳しい状況に陥ると思いますけれども、この点についてもお聞きしたいと思います。また、16年度の既定予算のうち、大型事業の見直しや、あるいは繰り延べ、休止、あるいは縮減等が考えられるケースがあると思いますけれども、この件についてどのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。その場合に対する、もしあった場合には市民への影響があると思いますけれども、いかがでしょうか、お聞きしたいと思います。
以上、交付税関係は終わります。
⑤として、各種基金の有効活用について、お聞きしたいと思います。先ほども財調について、お聞きいたしましたけれども、それ以外のさまざまな基金があると思いますけれども、今後これだけ財源不足になりますと、各種基金の有効活用が望まれていると思いますけれども、この件についての見解をお聞きしたいと思います。
⑥、各種補助金の見直しの必要性についてお聞きしたいと思います。この件につきましては、代表質問等でも論議があって、答弁をいただきましたけれども、10万円以下等の補助金についての見直しという、そういうことも漏れ伺っておりますし、そういう内容をにおわせることが答弁の中でもございました。この10万円以下の補助金をもし見直しし、削減するということになりますと、かなりいろいろな問題が起きるとは思います。しかし、もしそれをやるのであるならば、隗より始めよということでございますけれども、そのほかにあるような気がいたします。
例えば、職員互助会の補助金の件であります。この件につきましては、東村山市の場合は、職員互助会補助金が15年度の決算数値では約4,800万円、16年度の予算では約4,700万円計上されております。これはかなり大きい金額であります。8月29日の朝日新聞の報道によりますと、公務員互助会、これは主に都道府県と13の政令都市の職員互助会に対する記事がございました。見出しとして、「自治体知られざる特典、決算公開は少数派」とございました。この中で、結婚や出産祝い金、永年勤続の旅行券や各種レクリエーション、地方自治体の互助団体は掛け金に税金を加えてさまざまな特典を職員に施してきた。財政難でようやく見直しの機運も出てきたが、今もほとんど決算を一般公開していない。この件について、私は、ぜひ見直しと思っていますが、いかがでしょうか、提言いたします。
○議長(渡部尚議員) 若干、通告書にない範囲もございましたので、答弁できる範囲でお答えいただきたいと思います。財務部長。
○財務部長(杉山浩章君) 今後の財政運営と新年度予算ということにつきまして、お答え申し上げます。
初めに、三位一体改革に絡みます質問でございます。まず、この全体像の提示へのプロセスでございますけれども、改革の初年度である平成16年度は国の財政再建を先行させた内容であり、国庫補助金や地方交付税の削減が先行し、それに伴うはずの税源移譲が十分になされず、国と地方の信頼関係を損なう結果となっているという感がございます。この結果を受けまして、6月4日に閣議決定されました骨太方針2004では、政府は、三位一体の改革に伴うおおむね3兆円規模の税源移譲を行うこととし、地方公共団体に国庫補助負担金の改革の具体案の取りまとめを要請いたしました。6月9日、内閣府からの要請によりまして、地方六団体は全国知事会を中心に、8月19日、148補助金、3兆2,000億円に上る国庫補助負担金の削減案を総意としてまとめ、8月24日に政府に提出したところでございます。
このようなプロセスの中で、当市は、全国市長会の一員として、機会あるごとに基礎自治体の長としての厳しい現状を述べることで、地方の総意としての削減案の作成に協力し、その推移を見守ってまいりました。また、市議会におきましても、国に対して意見書の提出をいただいており、御助力をいただいているところでございます。
次に、三位一体改革で大打撃の26市、新聞報道の件でございますが、これは「都政新報」8月20日に掲載されたものでございます。このデータにつきましては、普通交付税が決定されました後、各市へのアンケート調査によりまして、取材により検証した内容となっております。
16年度の三位一体改革の結果につきましては、補助金削減、税源移譲、地方交付税改革の3つを同時に進め、地方の国からの自立を目指すという目的のうち、国庫補助金や地方交付税の削減が先行し、それに伴うはずの税源移譲が削減と均衡した形で行われず、国の平成16年度予算編成に反映されたもので、今回の新聞報道になったものと思われます。
金額で申し上げますと、国の国庫負担金の削減額は1兆円、国から税源移譲として所得譲与税など、地方に配分されたものが6,500億円、地方交付税も国全体で2兆9,000億円、前年度に比べまして約12%の削減でございました。したがいまして、単純計算でございますが、地方の歳入が3兆2,000億円程度減ったことになります。この新聞報道では、26市の影響額と影響へのコメントが掲載されておりまして、実質数値によりまして16年度の三位一体改革の結果を確認でき、影響へのコメントからは財政面への影響の深刻さがくみ取れ、記事全体からは、三位一体の改革の問題点と、それらを踏まえた今後の軌道修正の方向性が読み取れるものと受けとめております。
次に、地方交付税につきまして、算定におきます費目を含めて具体的にという御質問でございます。まず、平成16年度の普通交付税と臨時財政対策債の交付決定額でございますが、合わせて52億9,600万円、これは前年実績と比較しまして、額で8億6,000万円、率で14%の減、当初予算額と比較いたしますと6億3,600万円、大幅な減額決定となったところでございます。
これを費目的に見ていきますと、当初予算における基準財政収入額の見込み額としましては、市税は120億1,285万3,000円、地方特例交付金を含めた税外収入は33億4,376万4,000円、計153億5,661万7,000円を見込んでおりました。決定では、市税が118億7,372万8,000円、税外収入が35億3,622万7,000円、計154億995万5,000円でしたので、ほぼ収入額につきましては見込みどおりでございました。ここで、大きな差が生じましたのは、基準財政需要額の算定でありました。当初算定における需要額は、経常経費で申し上げますと、161億5,253万4,000円、投資的経費26億2,242万4,000円、公債費25億1,465万9,000円の計212億8,961万7,000円を見込みましたが、決定では、経常経費158億6,777万9,000円、投資的経費24億9,820万6,000円、公債費23億1,610万9,000円、計206億8,209万4,000円となったところでございます。したがいまして、この需要額の部分で6億円を超える差が生じたことになります。
当初予算での需要額の算定に当たりましては、民生関係経費の割合が当市では大きく、投資的経費の割合が少ないこととか、16年度地方財政計画における交付税総額の削減率、過去の地財計画と当市の交付実績などを加味しながら計上したものでございます。結果として需要額の算定要素となる単位費用と補正係数をほぼ一律的に削減した形での算定方法の見直しになったことから、当初見込みに達しない大変厳しい結果となったものと受けとめているところでございます。
次に、市税収入の当初予算に対する変化でございますが、市税収入につきましては、16年度当初で185億7,000万円を計上いたしました。今後の見込みでございますが、個人市民税は依然厳しい状況にあることから、減額要素が強く、法人市民税や固定資産税の増要素を勘案しましても、調定ベースでは約1億4,000万円程度の減が見込まれるところでございます。
これら交付税や市税の減額への対応でございますけれども、去る7月26日に、助役名によります「平成16年度の財政状況と今後の取り組み」という依命通達を出させていただきました。この中で、今後の取り組みにつきましては、歳入の確保といたしましては、市税の増収を図ることや、処分可能である市有地を売却すること、歳出では、各所管に管理経費や一般事務経費の節減、契約差金の凍結、事業の縮小・廃止や繰り延べなども含めまして、再度検討をして歳出を抑制するよう指示がありましたので、それぞれ現在、具体的に取り組んでいるところでございます。
このように当初予算での地方交付税の算定見込みや、市税の収入見込みの難しさを改めて痛感しておりまして、それぞれの過去の実績から勘案しながら判断をした数値を計上したところですが、結果的には乖離を生じたのは事実でございます。今後の財政運営の中で可能な限り、この乖離を縮めるような努力をしてまいりたいと考えておりますし、16年度赤字にならないように乗り切りませんと、17年度につながりませんし、3月の補正予算の中でどのように整理できるか、結論を出すことにしております。できる限り、17年度に影響のないような方向で収拾ができればと考えているところでございます。
次に、各種補助金の有効活用についてでございますが、これまでは財源不足を補うために、財政調整基金を初めとした各種基金の取り崩しによる財源対策をやむを得ない措置として講じてまいりました。現在の基金残高は65億円となっており、このうち、財政調整基金は15年度末で10億円であります。不測の事態が生じた場合、とても対応し切れる額ではございません。また、職員退職手当基金につきましても、12億円程度で、今後、確実に増加する定年退職者の対応が困難な状況となっております。このように、本来、積み立てなければならない退職手当基金や公共施設整備基金などに積み立てることが困難となってきておりますし、財政調整基金や長寿社会対策基金は再三の取り崩しにより残り少なくなってきております。後年の財政需要に向けて、各基金の目的に沿った活用を図ることは財政運営上重要なことと考えます。活用できる基金の額が乏しくなりまして、この点は大変危惧しているところでございます。
最後に、補助金の見直しの必要性、特に、職員互助会の補助金につきましても御質問がございました。この見直しにつきましては、第2次東村山市行財政改革・後期実施計画の中で、新たに取り組む追加事項として、補助金の見直しとシステムの構築を加えております。今までにもさまざまな論議がありましたが、職員互助会に対する補助を初め、補助金の性格や交付目的を整理した上で、すべての補助負担金に対し、その必要性、優先性、また、有効性、公正性を十分吟味するなど、全体的な見直しが必要であると考えているところでございます。
○総務部長(岸田法男君) 職員互助会の補助金につきましてお答えいたします。
職員互助会の補助金につきましては、6月議会において、8番、鈴木議員の一般質問で答弁いたしましたように、地方公務員法第41条、42条、及び市条例に基づき、職員の互助共済、保健、元気回復など、職員の福利厚生の充実を促進する目的で行っております。市の補助金につきましては、行革による一定の見直しを図ってきたところですが、現在の社会経済情勢、会員意識などを踏まえ、現在、会費、市補助金、事業内容等の見直しを組織内で検討しているところでございます。17年度の予算編成に向けて一定の方向を出していきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。
○22番(川上隆之議員) 1点だけ再質問します。
先ほど都政新報の記事につきまして質問しましたけれども、その中で、議会の方にもぜひそういう内容について報告してもらいたい、そういう質問をしましたけれども、その件について、理事者の見解をお聞きします。
○助役(沢田泉君) 16年度の全体の財政運営につきましては、当初予算の議論と現時点で、交付税、あるいは国庫補助金の負担金、補助金等の移譲をめぐりまして議論をした経過等、その中身において、三位一体というのは結果として一体になっていない、このことが御指摘の点の財政の全体の不足につながっているということは事実であります。先ほど答弁させていただきましたように、そのことにつきましては、全国市長会等で三位一体の計画の推進についての前提条件、こういうものを整理する中で、その全体の調和をとりながらどう考えるかということで要請をしているところであります。
そういう状況に現時点ではなっておりますけれども、御指摘の点の財政状況の変化、特に、今回の投資的経費を中心とする算定方法の変化、これについては率直に申し上げて、当初予算を編成する時点までは承知できない分が多々ありました。そういうところの地財計画と東村山市の予算編成との内容については、十分チェックしたつもりでありますけれども、結果として、こういう内容が算定の作業の中で出てきた、こう言わざるを得ません。しかし、結果として出てきた内容については、早急にこのことについて、御指摘のとおり、情報交換をしてまいりたい、そのように思います。今後、そのような対応をしてまいりたい、そのように思います。
○議長(渡部尚議員) 次に、21番、木村芳彦議員。
○21番(木村芳彦議員) 私は通告にありますように、3点についてお尋ねをしたいと思います。
1点は新しくて新しい課題でございますが、2点、3点は古くて新しい課題でございますので、ぜひ通告に従いまして質問いたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
1点目のまちづくり交付金についてでございます。これは代表質問のときにも若干答弁で触れられておりましたが、これは政府も今、本議会でも論議がありましたように、三位一体の改革を進めている中で、地方自治体が目指す地方分権と、あるいは地方活性化のためにさまざまな形で支援策を積極的に進めているところでございます。私ども公明党も政府の一員として、これらについては積極的に対応を迫ってきたところでございまして、まちづくり交付金もその1つでございます。この交付金は使用目的が決められている通常の補助金と違い、区市町村の創意・工夫によって、まちづくり計画を支援する目的で、国土交通省が平成16年度予算、使用要件を必要としないまちづくり交付金を計上し、全国展開してきたところであります。
要するに金は出すけれども、口は出さないと、今までは金も出すけれども、口も出すという国の補助金からこういうふうに地方を主体とした交付金になってきた。そして、4月には618カ所、830億円余が支出され、6月にはさらに340カ所、500億円余、各自治体のユニークな取り組みで、何とか地域の活性化を図ろうとする熱い思いがこの中にあるのではないかと思っております。したがって、16年度は全国で958カ所、予算も1,330億円余が各自治体に配付され、交付されたところであります。
この目的である地域社会の質の向上とか、あるいは、地域活性化を図る目的で、自治体独自の都市再生やまちづくりに必要な事業展開、また、非公共事業、いわゆる今まではどちらかと言えば公共事業が多かったんですが、非公共事業にも使えるわけでございまして、福祉、文化、観光など、幅広い分野への活用ができることになっております。
また、17年度の概算要求でも大幅な増を要求し、来年度も継続されることになっておりますが、全国の自治体でも駅のバリアフリーから医療、福祉、高齢者住宅、あるいは、ムツゴロウを生かした産業振興とか、体験農園、ふれあい公園等、ますますこの交付金に対する期待が高まっているところでございます。
そこで、お尋ねしたいわけでございますが、16年度もありますけれども、17年度へ向けて東村山市として、この取り組みを積極的に行うべきではないかと思っておるところでございますが、これについての考えをお聞きしたいと思います。
そして、特区についても、代表質問でうちの罍議員が触れておりますが、400自治体が積極的に行った、そして、竹中金融担当大臣もこれからますますこういうものを使った方がいい、交付金もそうですけれども、特区についてもあるわけで、回答は余りはっきりしなかったような気がするんですが、これについて、もうちょっと所管として、政策担当として、こういう問題をぜひ取り組みたいというような課題があるとすれば、もしありましたらお願いしたいと思います。
九州の方ではカブトムシ特区などというのがありまして、カブトムシを育ててボランティアで各学校に送っているという、この前、テレビで拝見いたしました。こういうさまざまなことをやりながら、地域の活性化につなげようと、こういうことでございますので、ぜひ何か課題がありましたら、お答えをいただきたいと思います。
次に、2点目でございますが、待機児童対策についてでございます。待機児童は9年前に一たん減少したんです。ところが、再び増加してきておりまして、政府も14年度から3カ年で15万人の受け入れ増を図る待機児ゼロ作戦を展開したところでございます。小泉総理が私どもの提言を受けて、このような施策を行いました。
ことしの待機児童が5年ぶりに対前年度2,138人減少する、こういう中で、厚労省としては、需要が供給に追いつき始めたということで評価しているところでございます。しかし、都市部を中心として、まだことし4月の待機児童の数は2万4,245人と、確かに14、15年度、2カ年で11万2,000人の受け入れがあり、ことし16年度も5万人の受け入れの予算をつくっておるわけでございますが、恐らく三大都市圏でも189市ありますから、こういった中で私どもの市と同じように、そういった待機児があるのではないか。私ども東村山市も国への報告書を見ましても、新しいカウントでございますが、14年度が121人、15年で117人、16年は155人とふえておるわけでございます。当市にとっては残念ながら、ゼロにならないわけでございます。だからと言って、大多数の人は保育の質を下げてまでとは望んでおりませんので、この辺はよく解釈をしていただきたいと思います、こういう問題は、何でもいいということではありませんので。
私も裁判の和解で行ってまいりましたけれども、裁判官というのは、今、制度もそうですけれども、法律に従ってしかやらない。私がいろいろ申し上げたら、あなたの言っていることはよくわかりますと(発言する者あり)しかし、法律はそうではない、私たちはそういうことではない。したがって、行政と(発言する者あり)あるいは、そういった実際やる人たちの善意というか(発言する者あり)そういうのは非常に幼児教育を進めて……
○議長(渡部尚議員) お静かに。
○21番(木村芳彦議員) 日本の人材を育てよう、我々は経営をするために数字合わせでやっているみたいな、そういうのはとんでもない話だと思っております。
これは余談でございますが、この保育の質の低下というのは、私は、全市民がと言っていいほど、本当の一部を除いて望んでいるところではないかと思っておるところでございます。これは代表質問でありましたので、そこまでにしておきます。
そこで、今、中央教育審議会の幼児教育部会と社会保障審議会の児童部会、そして、幼稚園と保育所の機能をあわせ持つ、仮称でございますが、総合施設のあり方を今議論しているところでございまして、合同検討委員会の発表によれば、2005年に幼稚園・保育園からの移行を中心に30カ所程度のモデル事業を実施したい、こういうことでございます。そして、ことし11月には最終答申を出して、教育の内容、保育の内容、職員配置、あるいは、施設の基準、保育料や財政措置のあり方について答申が出されることになっておるわけでございます。来年度の通常国会に、この関連法案を提出する予定になっておりますし、本格的には、平成18年度から就学前のすべての子供を対象に、親子の交流や子育て支援の場として、利用者と施設の直接契約が望ましいというような方向で、今、言われているものでございます。これについて、市も積極的に取り組むことを望むものでございますが、市の見解を伺いたいと存じます。
3点目は、学校給食と食物アレルギー対策についてでございます。
食物アレルギーは、体内の免疫システムが本来なら栄養となるべき食物を異物ととらえて反応し、身体に障害をもたらすという内容でございますが、じんま疹、かゆみ、湿疹等、皮膚症状が多いわけでございますが、そのほかにも吐き気、嘔吐、あるいは、腹痛、下痢、血便などの消化器症状、あるいは、せきとか息苦しさ等の呼吸器症状、あるいは、頭痛、緊張、疲労感等の精神神経症状を起こすこともあるわけでございます。呼吸困難、あるいは低血圧などのアナフィラキシーショック-これは急激なアレルギーが反応して、ひどいことになりますと、死に至るということもあるわけでございます。これに対する迅速な対応も求められているところでございます。
アレルギーの原因となるのは、卵、牛乳、小麦が特に多いわけでございまして、ピーナッツ、そばは特に重い症状を引き起こすことが多いと言われております。これについては、表示について義務づけられておりますけれども、19品目については表示がありませんし、その他の24品目以外でも、こういったアレルギー症状を起こす場合もあるわけでございまして、大変難しい、いまだに解明されていないところでございます。
食物アレルギーは1人1人反応の食物、それから、反応の出方とか、あるいは除去が必要な程度が全く異なる、こういうことでございまして、この原因となる食物を食べないというのが一番いいわけでございますが、それには専門医による正しい診断が必要でございます。そして、除去することが必要であるわけでございまして、自己流の食物除去では成長障害を引き起しかねないということも言われております。
そこで、3点お聞きしたいわけでございます。1つは、東村山市の小・中学校の児童・生徒の実態調査をされていると思いますが、その結果について伺うものであります。
2つ目は、学校給食の調理現場での栄養士、調理師の対応はどのようにされているのか、あるいは、小・中学校の各委託されているところがあるわけでございますが、それらについての対応も含めてお願いしたいと思います。
3つ目としては、アレルギーについては、先ほど申しましたように、専門医等の対応を含め、栄養士、調理師及び教職員、父母との連携が大切なところでございまして、どのようにされているか、各校の対応について伺うところでございます。
先ほども田中議員も言っておりましたが、昨日の読売新聞に出ておりまして、報道によると、薬アレルギーというのがあるんですね。患者が1990年8月に57歳で死亡したんです。これも先ほど申しましたように、アナフィラキシーショックで亡くなり-私も最高裁に初めて行ったんですが、議席譲渡逆転勝訴したあの最高裁の第3小法廷で、この結論が出されまして、病院の過失を認めるという記事が載っておりまして、私もああすごいことだなと。この患者は風邪薬に反応すると告げていたんですね。それを病院に言ってあったのに、病院側はそれを守らなかったことで、この方はショック死したんですね。そういうことで、大変この問題は古いけれども、新しい問題、こういったことも、最高裁の場でこれが勝訴をしたという、こういう内容もございますので、あながちこれはただ笑って過ごせる問題ではない、このように思っておりますので、ぜひ回答をよろしくお願いいたします。(不規則発言多し)
○議長(渡部尚議員) お静かに願います。6番、矢野議員、静かに。
答弁お願いします。(不規則発言あり)政策室長。
○政策室長(室岡孝洋君) 新しくて新しい課題であります1点目のまちづくり交付金の活用について、答弁申し上げます。
国は施策の1つといたしまして、地域のさまざまな取り組みが日本全体の活力へとつながっていくものとして、地域の活性化を改革の柱の1つとしております。地域活性化の具体的な内容といたしましては、1つは、地域の特性を生かし、自治体や民間の知恵と工夫による変革を進める構造改革特区の推進、2つとして、地域が自発的な取り組みとして、魅力あるまちづくりを進める地域再生の推進、そして、3つといたしましては、21世紀の活力の源泉であります都市についての魅力と競争力を高め、民間に存在する資金やノウハウなどの力などを引き出すことを含め、都市をさらに魅力的にするための都市再生などの制度となっております。
この都市再生につきましては、自治体からの提案に基づき、共通的な課題など、テーマごとに検討体制を構築し、プロジェクトの具体化を推進する都市再生プロジェクト、地域がみずから考え、みずから行動するための全国都市再生モデル調査、市町村の創意工夫が生かせるために手続を簡素化し、自主性、裁量性を高め、まちづくりの目標を設定し、事業評価を活用するニューパブリックマネジメントを導入したまちづくり交付金などが主な内容となっております。
そこで、1点目の構造改革特区、それから、2点目の地域再生、3点目の都市再生それぞれについて、事例を見てみますと、まず1点目の構造改革特区の例といたしましては、市と民間が協力して、小・中・高一貫教育の学校を設立し、国語等を除いた大半の授業を外国人教諭が英語で行うという群馬県太田市の「太田外国語教育特区」。株式会社に、大学や専門大学院の設置を認め、高い専門性を持った人材の輩出を図る東京都千代田区の「キャリア教育推進特区」。どぶろくの製造免許の緩和等により、地域に根差した新たな企業を目指した岩手県遠野市の「日本のふるさと再生特区」等がございます。
2点目の地域の魅力あるまちづくりを進めるといたしました地域再生の例といたしましては、墨田区の「江戸と現代と未来を結ぶ空間、すみだの構築」、府中市の「水と緑のネットワークまちづくり再生計画」、八王子市の「余裕教室活用によるのびのび子育て支援計画」、稲城市の「多世代が安心して住めるまちづくり」などがございます。
3点目の都市をさらに魅力的にするための都市再生のプロジェクトの取り組みでは、①といたしまして、都市再生プロジェクトの例といたしまして、札幌の「人と環境を重視した都市づくり」、仙台の「緑美しい都市の実現」、広島の「水の都の再生」等がございます。
②といたしましては、全国都市再生モデル調査の例といたしまして、福島市の「スチューデント・シティを契機としたまちづくり」、千代田区、大阪市、金沢市等の「空き業務ビルの住宅等への用途転換」、千葉県佐原市の「成田空港乗り継ぎ客を対象にした短時間旅行の実験」等の調査事例がございます。
③といたしまして、まちづくり交付金ということになるわけですが、これにつきましては、神奈川県大和市の「鶴間駅周辺地区」、滋賀県甲賀町の「甲賀駅周辺地区」、東村山市の「駅西口再開発事業」もこの交付金の例として入っております。
そこで、これまでまちづくりに関する新たな制度の枠組みを総括的に見てきたわけなんですが、当市もこの中の都市再生の取り組みの中の新たな事業として創設されましたまちづくり交付金の活用を、さらに図ったらどうか、そういった御提案がございました。当市といたしましても、東村山駅西口再開発事業でこのまちづくり交付金事業の採択を得たことは、今、報告したとおりでございますが、このまちづくり交付金につきましては、都市再生の基本的枠組みとして、全国の都市再生を推進することより、地域住民の生活の質の向上と地域経済、社会の活性化を図ることを目的としたものでございます。
これらのことにより、地域の歴史、文化、自然環境等の特性を生かした個性あるまちづくりを推進するとして、平成16年4月、都市再生特別措置法を改正し、市町村の創意・工夫が生かせるような新たな制度として創設されたものでございます。対象事業といたしましては、歴史的街並み・水辺の再生、都市観光・新たな産業の振興、環境・福祉等を核にしたまちづくり等の取り組みが対象となります。都市再生の基本方針に合致した市町村の都市再生整備計画に基づく事業であれば交付対象となる、このような制度となっております。
また、事業といたしましては、ハードのみでなく、ソフト事業も可能であり、地域住民やNPO団体と協働したまちづくり施策としてまちづくりシンポジウム、高齢者が安心して暮らせるまちづくり・ソフト施策と連動した歴史・文化的資源の改修・修景等も事例として挙げられております。
このように幅広く多くの事業に適用可能なまちづくり交付金につきましては、今後の当市の事業の中でその可能性を検討し、積極的な活用を図ってまいりたい、このように考えるところでございます。
続きまして、構造特区の活用ということでございますが、これまで全国で1,695件の提案のうち、平成16年3月現在で、特区で実施する規制改革176項目、全国で実施する規制改革は250項目が実現されております。その中では、教育特区として「株式会社やNPO法人等学校法人以外による学校の設置運営」、「幼稚園と保育所の一体的運営」等、福祉特区といたしましては「特別養護老人ホームの公設民営、または、PFI方式による株式会社の施設運営」、医療特区として「株式会社の医療への参入」、地方行革特区として「地方公務員の勤務形態の弾力化や公的業務の民間への委託」等が全国的には注目されております。
当市としての対応でございますが、これまで、1つはコミュニティ交通に対する運行事業者の規制緩和についての特区の提案、2つといたしましては、にぎわいのある市街地活性化特区、これは生産緑地の周辺に都市計画道路ができた場合に、その生産緑地の指定解除を一時的にできないものかどうなのか、そういった2つの提案をしてまいりましたが、いずれも現行法にて対応可能という理由で認定には至っておりません。では、現行法で実際に可能かどうかということになりますと、またこれがなかなか申請等をすると、いろいろ障害がありまして、実際にはかなり難しさがあるわけなんですが、一応、国の回答としては現行法にて対応可能、このような結果となっております。
そこで、今後もさまざまな施策を実現するために、特区及び全国で実施する規制改革の活用を検討しつつ、まちづくりを進めていきたい、こう考えるところでございますが、あるいは、特定地域における成功事例が全国的な規制改革へと波及することが期待されている制度でもあることから、他市で導入された事例を当市に適用するようなことができるかどうか、そういったことも含めて研究してまいりたい、このように考えております。
あわせまして、提案は必ずしも自治体だけに限ったものではないということがありますので、民間企業や市民の皆様に対しても、何か提案があったらということで、ホームページ等を活用して、市民にも呼びかけていきたい、このように考えております。
○保健福祉部長(柿沼一彦君) 待機児対策における幼保一元化の導入の御質問にお答えをさせていただきます。
女性の社会参画の進行、あるいは、子育てを取り巻く環境の変化などによりまして、多面的な子育て支援策のニーズは多様になっておりますことから、市ではエリア構想を初め、諸施策を進めるとともに、民間の認可保育園の開園や増改築、市立保育園の建てかえによる定員増などにより、待機児の解消に努めてまいりました。
また、幼稚園と保育園は、乳幼児を取り巻く環境の変化や保護者のニーズが多様化する中で、地域における就学前児童のための子育て支援策として重要な機能を果たしております。さらに、早朝保育の実施や保育時間の延長を実施拡大してまいりました。
さらに、国も幼稚園と保育園の施設や設備の共用化、職員の兼務について弾力的な運用を可能にするなど、幼稚園と保育園の連携を進めております。幼稚園と保育園の連携を一層強化していく一方、制度的な一元化については、構造改革特区の手法を活用することを含め、引き続き検討し、来年度から全国の30施設で試行されるという報道もありました。
さらに、中央教育審議会と社会保障審議会の合同会議において、幼稚園と保育所の一元化に向け、新しいタイプの総合施設について中間報告が出されております。子育て支援、あるいは、家庭と仕事の両立支援は、今、強く求められている施策の1つであります。地域の子育てニーズのすべてを総合施設だけで満たしていくのは、現実的には無理があることも考えられますが、質のよい保育所、幼稚園、地域子育て支援センター、また、新たな施策としてファミリーサポートセンターなど、既存の子育て資源を活用し、地域の中の全体でニーズを満たしていくのが最も効率的、かつ効果的であり、既存の子育て資源を有効に活用していくことが重要と考えております。
御質問者が言われている幼保一元化への取り組みにつきましても、保育の待機児解消のみにとどまらず、就学前児童の健全な育成と子育て支援への大きな施策ととらえ、関係者、特に、幼稚園関係者の方たちとも協議を重ねながら、適切な対応をしていきたいと考えております。
○教育部長(桑原純君) 学校給食とアレルギー対策について、3点ほど御質問をいただきましたので、順次、お答えをしたいと思います。
初めに、本市の実態でありますけれども、中学校給食に関しましては、御案内のとおり、本人の選択制によります予約を行う、弁当併用外注方式でありますので、アレルギー対策につきましては、生徒、あるいは、保護者の方が事前に配布しております献立表によりまして対応しているところであります。したがいまして、調査は特にはしておりません。
次に、小学校給食でありますけれども、平成16年8月に実施いたしました学校給食に関する実態調査の中からお答えをしたいと思います。
まず、アレルギーを起こす原因はさまざまあるわけですが、その原因食材に関しまして、学校別の状況でございますけれども、卵類につきましては9校、大豆ですとか、あるいは大豆製品によるものが3校、牛乳、さらには乳製品によるものが3校、魚介類で5校、種とか実によりますのが6校、そのほか、マヨネーズですとか、トウモロコシ等ございますけれども、それらによるものが7校という実態になっております。現在、小学校は15校ありますが、このうち14校で、何らかのアレルギー対応が必要な児童が在籍しているのが実態でございます。
アレルギー対応の対象となる児童がいない学校は1校なんですが、残り14校につきましては、数人ずつ在籍していると、先ほど申し上げましたけれども、このうち3校につきましては、特に特段の対応はしておりません。と言いますのは、児童本人が対応している場合ですとか、あるいは、牛乳のみ飲まないというようなことがございます。そして、具体的に学校で、例えば、除去食ですとか、代替食等の内容を行っている学校は11校ありまして、38人の児童がおります。実際には何らかの個別の対応を行っているというのが実態でございます。
続きまして、学校調理現場での栄養士、調理師の対応でございますけれども、小学校給食では多くの児童が食する献立を短時間に安全でおいしい給食をつくるために大量調理器、そういった器具類で一斉に調理を行っておりますので、すべてのアレルギーに対する個別調理を行うことは、現実の問題としてなかなか難しい状況があります。しかしながら、調理過程において、アレルギーの原因となります食材を単に除くことができる場合などにつきましては、栄養士と調理員が連携をとりなから、除去食対応を行っているところであります。また、果物などにアレルギーがある場合につきましては、食べられる代替食、別の果物とかを栄養士が注文をして、事前に対応をしているというところであります。また、牛乳が全く飲めない児童の場合につきましては、牛乳の注文を除いた対応を行っております。
このように各学校に配置されております栄養士が、主体的にアレルギー対応を行いまして、実際に調理をする調理員と連携を図り、実際の給食調理をしているのが実態であります。また、給食調理業務を委託している学校におきましても、同様な対応をしているところであります。
3点目に、専門医を含め、調理師、教員、あるいは、御家庭の保護者との連携について、各校の対応ということなんですが、各学校で保護者からの申し出ですとか、あるいは、医師の診断のもとに、校長、教頭、養護教諭、栄養職員、担任、及び保護者との連携を密にしながら、状況に合わせて除去食、あるいは、代替食対応など、できる範囲の中で児童に対して対応しているというところでございます。
また、除去食対応の中には、給食の当日に、児童が出された給食の中からアレルギーの原因と思われるものがある場合については、そこから取り除くというケースもございます。毎月、給食の献立を作成しておりますが、それをもとに保護者と事前の電話連絡ですとか、あるいは、連絡帳がございますので、それらを活用して、学校ではそれぞれのケースによりまして、アレルギー対応に努めているところでございます。
○21番(木村芳彦議員) 再質問をさせていただきますが、今、御答弁いただきまして、わかりましたが、食物アレルギーについても、意外と今、うちの市はかなり取り組んでいるようでございますが、ぜひ慎重にまた今後ともお願いしたいと思います。
それから、待機児童の問題でございますが、今、部長が幼稚園関係者と協議というのは、ぜひやっていただきたいと思います。私もある幼稚園の経営者にお会いして話しました。実は二十数年前に民生産業委員会というのが昔ありまして、日本で初めて幼保の一元化というのをやった市がありました。職員室を真ん中にして右側が幼稚園、左側が保育園という、そういう施設を初めて国が認めて、それをたしか二十数年前ですが、民生産業委員会というのがありまして、委員会で視察したことがございます。それからすると、大変長い間かかって文部科学省、あるいは、厚労省がこのようなものを正式に法律として認めようということになった、大変うれしいことですが、幼稚園の関係で、かなりそういう点をしっかり支援していただければというのもありますので、ぜひ今後の部長の手腕に期待をしたいと思います。よろしくお願いいたします。
それから、最後、1点でございますが、まちづくり交付金について、代表質問でもありましたし、今、政策室長の答弁にありましたが、当市も東村山駅西口のまちづくりで、既に申請をして、その例があるというお話がございました、都市再生ということですね。この点について、具体的にどのようになっているのか。たしか国庫補助をもらうというのは聞いていましたけれども、恐らくまちづくり交付金は今年度から始まったので、切りかえたのかと思いますが、これについて、もうちょっと詳しくありましたらお尋ねしたいと思います。
○都市整備部長(小嶋博司君) まちづくり交付金の都市整備部の取り組みについて、再質問にお答えいたします。
内示をいただきましたまちづくり交付金の対象事業といたしましては、東村山駅西口の再開発事業区域を含む約6ヘクタールの地域内において、拠点地区の再開発事業に合わせ、各種施設の一体整備を行い、市の中心核にふさわしい駅前市街地空間の形成を図ることを目的といたしまして、都市再生整備計画を作成いたしました。新規採択をこのたびいただいたところでございます。
施設整備の内容でございますけれども、基幹事業と提案事業がございます。基幹事業といたしましては、6ヘクタールのエリアの中の都市計画道路、区画道路整備、地下駐輪場、地域交流センター、ペデデッキ、電線類地中化、緑地事業の6事業であります。提案事業といたしましては、ゲートボール場の代替地の造成事業のような定住促進宅地事業であります。これら総事業費は約44億円と見込んでおりまして、事業期間は平成16年から18年の3カ年を予定いたしております。補助率につきましては40%であります。
このまちづくり交付金は、多摩各市では八王子、府中を初め、東村山を含めて8市、今年度当初内示をいただいておりますが、多摩地区全体では約13億円弱であります。このうち、東村山市が3億円で最高額となっております。
御質問にありましたとおり、まちづくりを進める上でも大変有効なメニューでありますので、積極的に活用を図っていきたい。特に、補助率40%のことですけれども、例えば、用地取得みたいに相手がいることで、今年度4件予定したところ、2件しかできなかったという場合に、補助率40%を例えば80%とすることができるんです。そのかわり翌年度は補助率はゼロだということで、3カ年の中のトータルとして40%をキープすると、こういう制度でございますので、来年度以降につきましても、積極的にその活用を図ってまいりたい、このように考えております。
○議長(渡部尚議員) 休憩します。
午後零時3分休憩
午後1時12分開議
○議長(渡部尚議員) 再開します。
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○議長(渡部尚議員) 一般質問を続けます。次に、20番、島田久仁議員。
○20番(島田久仁議員) 通告に従いまして、大きく2点にわたり質問いたします。
市議会議員として市民の方から御相談を受けることがたびたびあります。そうした中で、若者の自立と就業支援についても御本人や御家族から御相談を受けることがありますが、つなげるところや受け皿がなかなかないというのが実感です。
そこで、第1点目として、若年者の自立と就業支援施策について伺います。
近年、若者の働き方は多様化し、特に定職を持たず、さまざまな職業を渡り歩くフリーターの数は、内閣府の平成15年度版国民生活白書によると、2001年度時点で417万人と言われ、フリーターであることは生き方の問題として、決して悪いと決めつけることはできないわけですが、正社員を志向しながら、やむを得ずフリーターになる人も、そのうち7割を超えるということもあり、問題となっています。
それにも増して、最近は、仕事につこうとせず、かといって、進学したり、専門的な技能を身につけようと職業訓練を受けているわけでもない、いわゆるニートと言われる無業の若者や引きこもりの若者の増加が深刻であります。日本版ニートと呼べる若者は、25歳未満に限っても、2003年度で40万人、1997年の8万人から5倍にふえたと言われています。また、引きこもりが長期化傾向にあり、厚生労働省の調査では、引きこもりの3人に1人は30歳以上との結果が出ています。
こうした若者をめぐる状況を改善するため、政府は昨年6月、文部科学省、厚生労働省、産業経済省、内閣府の連携のもと、若者自立挑戦プランを策定し、さまざまな施策に取り組んでいます。その1つであるジョブカフェがあります。我が党の羽場議員も一般質問で取り上げましたが、就職を望む若者や学生やフリーター、失業中の若者などがカフェ感覚で気軽に立ち寄り、適職診断からキャリアアドバイザーによる就職相談、求人紹介、面接の受け方まで、多様な就職支援サービスがワンストップで受けられる施設ですが、これが7月末までに今年度開設予定の43都道府県でオープンし、本格稼働を開始しました。
私も7月26日にオープンいたしました飯田橋の東京しごとセンター内のジョブカフェを訪ねてみました。開設1カ月で2,000人に近い来所登録者があり、最も人気のある就職の悩みなら何でも相談できるカウンセリングは10日間から2週間先まで予約でいっぱいということで、ニーズの高さがうかがえました。全国どこのジョブカフェも大いに若者たちに利用されているようで、若年失業者、フリーターといった仕事につく意思のある若者への対策としては成果が期待できます。
一方、ニートも含め、ヤングハローワークやジョブカフェに仕事を求めていくに至らない若者たちへの対策として、厚生労働省が全国に開設しているヤングジョブスポットでは、職業意識を高めるためのカウンセリングセミナー等のさまざまな事業が行われています。特に、横浜のヤングジョブスポットはNPOとの連携により、多くの若者たちの支持を受けており、ここの大きな柱として、さまざまな職種についた人を講師に招き、現在の仕事の内容やつらいこと、楽しいこと、あるいは、その人にとって働くとは、仕事とは何なのかなどについて語ってもらう職業ふれあい事業や職場見学プログラムがあります。地味ではありますが、着実に若者たちの意識向上に寄与していると思われます。
先日、渋谷にあるこのヤングジョブスポットとヤングハローワークが一緒になったしぶや・しごと館にも行ってみましたが、その盛況ぶりに目をみはりました。渋谷の駅から三、四分のビルの5階いっぱいに相談カウンターやパソコンが設置された小テーブルが並び、真剣に自分探し、仕事探しをする若者で満杯でした。新規登録のために来る人も後を絶ちません。1日の来場者は500人前後ということでした。帰りにこのビルのエレベーターで乗り合わせた50代の男性が「ここも最近、随分はやってきたね、いいことだ、ここに来る子はみんないい子なんだよな」と、私に声をかけてくださったのが印象的でした。
前置きが長くなりましたが、若年者の自立と就業支援について、早い段階での対応が必要と思われます。若年者雇用のある研究者は、この問題の解決には、フリーターやニートの増加が社会の活力を奪うというような観点だけでは失敗するし、個別の支援、地域、連携という3つの言葉がキーワードだと指摘をしておりますが、国や民間団体と連携して、市町村、地域で何ができるかとの視点で伺います。
①、就業に近いところにいる若者を支援するサービスにはジョブカフェやヤングハローワークがあり、就業に遠い若者の支援にはNPO等が熱心に取り組んでいます。その中で、市町村はどのような役割を果たすべきか、御見解を伺います。
②、これまで実施した若年者の自立と就業支援の範疇に入る事業の内容とその反響、効果等を伺います。また、今後の計画があれば伺います。
③、立川市は特定非営利法人「育て上げ」ネットに委託して、就業支援事業「ジョブステーションたちかわ」をこの7月に実施しました。当市においても、NPO法人等と連携して、東村山らしい若者の自立、就業支援事業を実施してはどうか、お考えを伺います。
さらに、若年者の自立と就業には、教育段階での予防的対策こそ喫緊の課題だと考えます。公明党は、4月に提案した新若者自立挑戦プラン10カ年戦略の中で、学校に未来設計教育の導入を提案しています。その中で、地域との連携で職場体験などを通して、実際の世の中の仕組みを学ぶ(仮称)未来プラン事業や中学2年時に働くウイーク、職業体験週間の導入を盛り込んでおりますが、これについて、当市の現状はどうでしょうか。
④として、若年就業対策としての中学生の職場体験実施状況と課題について伺います。
A、職場体験の時期と日数。B、体験する職種は生徒自身が考え、希望したものか。C、受け入れ先の開拓はだれがどのように行うのか。D、職場単位の受け入れ人数の平均はどれぐらいか。E、生徒、保護者、教師おのおのの職場体験への評価は。F、どのような課題が考えられますでしょうか。
⑤、ニート対策としても、兵庫、富山の両県や福島市が取り組んでいる中学生の5日間職場体験が高く評価されています。また、NPO法人などで行う小・中・高校生対象の職業教育プログラムも好評と聞いております。当市におきましても、中学生の職場体験やキャリア教育など、早い段階での対策をさらに充実させるべきと考えますが、御見解を伺います。
次に、成年後見制度の普及と利用へのサポートについて伺います。
痴呆や知的障害などで判断能力が不十分であるために、契約等の法律行為を行うことが困難な方について、その判断能力を補い、その方の権利や利益を擁護する制度として成年後見制度がスタートして4年余りになります。最高裁によると、昨年度の成年後見関係の申し立て件数は1万7,086件で、前年度比13%の増加をしております。初年度と比べると2倍近くの伸びを示しています。
しかし、内容が複雑でわかりにくい、利用に時間と手間がかかる、相談窓口が十分に整備されていない、金銭的に余裕のない人には、後見人への報酬、弁護士等に依頼すると月3万円程度かかると言われておりますが、高額である。その後見人の担い手も不足している等の要因で、当初期待されていたほどには普及していないのが実情です。制度の普及と利用に行政のサポートが望まれます。平成13年度からは、国の成年後見制度利用支援事業も始まりましたが、当市の状況を伺います。
①、成年後見制度スタート以来、4年間の利用実績を伺います。
②、成年後見制度の普及と利用へのサポートとして、東村山市が、現在提供しているサービスを伺います。
先日、知的障害をお子さんをお持ちの方から、将来、子供のために成年後見制度を利用することになると思うが、後見人への報酬が高額であることが心配です。どうにかなりませんかという御相談を受けました。NPO法人を立ち上げて、法人後見をすることも探ってみましたが、簡単にはいかないようでした。そんなとき、低料金で成年後見サービスを提供、多摩5市が、センターを共同運営という新聞の記事が目にとまりました。そこで伺います。
③、調布市など5市が低料金で成年後見サービスを提供する法人「多摩南部成年後見センター」を共同運営しているが、同様の法人設立を当地域でも検討されているのでしょうか。
④、同センターのような機能を身近に実現すべきですが、今後の展望と見解を伺います。
○市民部長(中川純宏君) 1番目の若者の自立と就業支援政策についての①、②、③について、市民部からお答え申し上げます。④、⑤については、教育部からお答えさせていただきます。
まず、議員お尋ねのとおり、国においては平成16年4月に、3省連携のもとに、地域において民間を活用して、若者にきめ細かく雇用関連サービスを一貫して提供するワンストップサービスセンター事業を行うということで取り組んできております。この中で、その一環として、各都道府県で取り組みがなされておりますが、全国15のモデル地域を定めまして、その中で実施してきているということでございます。この15のモデル地域に指定した基準としましては、若年雇用情勢が厳しいこと、若年者就業問題が地域の産業活力に影響を与えている、それから、雇用対策と産業振興策、さらには、教育が十分に連携していること、特色ある事業であること、予算の適正な執行が可能なこと、これらを選定基準としまして、15の都道府県を選定して実施してきているというのが実態でございます。
確かにふえ続けますフリーター、あるいは、ニートなどの若者を取り巻く環境を改善するために取り組まなければいけないということで、東京都におきましてはワンストップサービス機関、財団法人として「東京しごとセンター」を飯田橋に開設してスタートしております。それを受けまして、各区市町村の中で、ヤングハローワーク、それから、「ジョブステーションたちかわ」等々、NPO法人を活用して支援をしてきているというのが実態でございます。
その支援の中身を見てみますと、就業についての適性についての診断がパソコン上でできるとか、あるいは、カウンセリングを受けて就業の心構えを身につけさせるとか、そういうことから始まって、具体的な就業相談に入っていくのが主流でございます。そういうことが一応全部クリアされて、初めて職業あっせんという道に結びついていくという形をとっているようでございます。
市町村の役割として考えたときに、民間を活用してというキーワードがございます。NPO等を活用して、そのNPOで事業としてカリキュラムを組んでおりますが、その中身を直接市町村が実施するということではなくて、むしろそういう場がありますよという情報提供、それから、例えば、可能であれば、ハローワーク、そういう関係機関に要請して、市町村の中で相談ができるような場所の提供、そういうことが可能なんだろうなと考えております。
それから、これまでの若者のための就業支援と内容についてでございますが、特に、事業化して進めてきているということではございませんが、今後の予定としまして、ハローワークたちかわ管内の求人情報が、現在、毎月商工会に情報として提供されてきております。これを市内の企業に絞り込んで、商工会のホームページへ載せていきたいという動きを、今、商工会の内部でやっておりますので、ぜひそれを実現してほしいということで要請をしてきております。
それから、3点目のNPOとの連携による就業支援事業への取り組みということでございますが、先ほど市町村の役割として情報提供、場の提供ということが可能ではないのかなと申し上げました。したがいまして、ハローワーク、商工会、東京都、そういうところとよく連携をして、協議をした中で、どこまで可能なのかというところを、また、東村山において、その受け皿として、需要としてどれぐらいあるのかというところも見きわめながら研究をしてみたいと考えております。
○教育部長(桑原純君) 私の方から④、⑤につきまして、答弁を申し上げたいと思います。
初めに、職場体験の時期と日数の状況でありますが、実施時期につきましては、6月下旬に実施する学校ですとか、あるいは2月に実施する学校など、年間行事の中でのバランスを考えながら、学校ごとに設定をしている状況があります。
それから、実施の日数ですが、おおむね1日、あるいは2日間となっております。それから、体験する職種は生徒自身が考え、希望したものかということでございますけれども、これにつきましては、受け入れ先の事業所の種類によって左右されるために、現在では子供たちが考え、希望しているものとは必ずしも合致しているとは言えないと思います。
事業所の開拓につきましては、現在、教師、教員が行っております。理由といたしましては、地域に根差した教育を実施いたします観点から、可能な限り市内の事業所に設定をさせていただき、また、継続的にお願いしていく上での関係の構築などを考え、教師が、直接事業所に出向いて依頼をしているというところでございます。
子供たちは事前に協力いただくことになっている事業所の中から、自分の興味、あるいは、関心に基づき、選択をいたしまして、事業所に連絡をとり、職場体験の申し込みや打診を行いながら、体験先を決めていくということになっております。こうした過程も、子供たちにとっては、社会的な約束事を学ぶ意味で、貴重な経験になっているのではないかなと感じています。
それから、職場単位の受け入れの人数でありますが、受け入れ先の事業所の規模にもよりますので、少ないところでは1名、多いところでは十数名ということで、幅があります。一事業所での平均の人数につきましては、例えば、東村山第四中学校の取り組みを例にとりますと、2学年の165名の生徒が32の事業所にお世話になっていることから、平均しますと3.2名ぐらいということでございます。
続きまして、生徒、保護者、教師それぞれの職場体験の評価でありますが、子供たちにとって、学校以外の職場という社会を体験することは、適度な緊張感と未知のものとの触れ合う新鮮さを感じさせてくれることから、大きな充実感を得たり、また、働くことに対するイメージを新たにする機会につながっていることと思っております。また、保護者や教師は、子供たちが新しい発見や、また、自分の体験したことについて感動を持って話す姿勢から、職場体験の持つ効果や影響力を高く評価していると思います。
続きまして、職場体験を行っていく中で、どんな課題があるかということなんですが、大きな課題としては、受け入れ先の事業所の確保の問題があると思います。職場体験がまだ普及していない時期には、実施している学校も少なかったというところで、多くの受け入れ先もあったと聞いておりますが、社会貢献的な立場から進んで協力いただいていたという時代もあったと思いますが、現在、平成14年度の調査ですと、全国で87%の中学校で職場体験を実施するようになったと書いてありました。受け入れ先の事業所にとっても、1年のうちに何度も受け入れることの負担感というんでしょうか、そんなことも出てきていると聞いております。
また、当市の中学校におきましては、地域の事業所を基本に開拓しているということもありますので、隣接する学校同士での重複などが課題になっております。また、地域を基本に事業所の開拓を進めていきますと、職種の偏りがどうしても出てしまうということも避けられない。多種多様な職種から体験先を選択する上で、この点も課題になっているのかなと思っております。
それから、⑤ですが、最後に中学生の職場体験やキャリア教育を早い段階で、さらに充実させるということにつきましては、御指摘のとおり、子供たちに対しまして、1人1人の勤労観や、あるいは、職業観を育てる教育といたしましても、中学生の職場体験や、あるいは、キャリア教育の充実を図ることは、これからの時代、変化の激しい時代に向かいまして、子供たちが力強く生きていくために必要な資質や能力を育成し、生きる力を身につけるという時代の要請にこたえていくものと考えているところであります。
したがいまして、今後、教師1人1人の意識の向上や保護者との連携の推進、あるいは、学校からの保護者への積極的な働きかけ、また、受け入れ事業所等の確保、地域におけるシステムづくり、さらには、ハローワークとの緊密な連携をとりながら、中学生の職場体験、それから、キャリア教育のさらなる充実に努めまして、若年者の自立と就業支援に結びつけていきたいと考えているところであります。
○保健福祉部長(柿沼一彦君) 私の方から、2番目の成年後見制度についての答弁をさせていただきますが、これは4年前に、スタート時点から保健福祉部の方で窓口となりまして、市民の相談、あるいは、手続を行ってまいった経過がございます。
①番の4年間の実績でございますけれども、平成12年度はゼロです。13年度が4件、14年度2件、15年度2件の現在までに8件の申し立てがございました。これを内訳で見ますと、特に13年度につきましては4件という部分では、ハンセン病の判決が出た関係で、その部分ではこの年がちょっと多かったということで、8件の内訳を見ますと、施設入所者が5件、あるいは、知的障害が2件、居宅での老人が1件という状況でございます。
2番目の利用者へのサポートといたしましては、市の福祉総合相談窓口、あるいは、生活福祉課の窓口、あるいは、社会福祉協議会の窓口で制度や一般的な説明、情報の提供をしております。また、昨年度につきましては、社会福祉協議会職員が地域に出向きまして、障害者、高齢者、あるいは、ケアマネジャー、民生委員に対しての後見制度の説明会も開きまして、普及、相談についての一定の情報を広げてきた。今では、そのほかにパンフレットの配布なども行っているのが現状でございます。
③、④については、一括で答弁させていただきますが、調布市ほか5市が共同で運営しております低料金で成年後見サービスを提供している「多摩南部成年後見センター」、これは同様のものがいろいろな部分で検討はしておりますけれども、調布市、日野市、狛江市、多摩市、稲城市の5市によるこのセンターにおきましては、平成15年10月にオープンするまでの間、3年間の調査・研究を要したということも聞いております。現在、5市で今まで10名の利用者があった。また、5市でやっているセンターにつきましては、各市の負担割合が均等割で1市当たり1,255万5,000円かかっていると聞いております。これはなぜ1市当たりの負担金がこんなに高いのかなというのは、やはりセンターでありますと、顧問、あるいは、委員-これは専門家ですね、大学教授、あるいは、弁護士、司法書士、精神科医などを配置するために、報酬と職員の人件費、その他で非常に高コストと伺っております。
確かに、介護保険制度や支援費制度がスタートしまして、措置から契約に変わったことにより、自己選択と自己決定が求められている状況でありますと、日常生活の中で、必要な法律上の権利や利益を受けられない人の生活を支援していく上では、成年後見制度が重要な役割を担っているという認識は変わりありませんが、今後の利用推移、あるいは、費用対効果などを視野に入れながら、当市としては、まだ1市だけでの検討はしておりませんけれども、たまたま北北の5市、この近辺の市町村の部長会というのもありますので、その辺を含めまして、このセンターが近隣と共同でできるのかどうか、この辺も検討、勉強をちょっとしていきたいな、こんなふうに思っております。
○20番(島田久仁議員) 御答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきます。
若者の自立就業支援についてですが、東京しごとセンターのジョブカフェと、また、しぶや・しごと館、また、立川のジョブステーション、立川ハローワークの出先であるこだいら就職情報室にも足を運んでみましたが、まず感じたのが、やはり多摩地区には、若者の就業支援施設がほとんどないということです。ハローワークは6カ所ありますが、ジョブカフェやヤングジョブスポットに当たるのは、立川のジョブステーションのみだと思いました。しぶや・しごと館利用者の居住地域という資料があったのですが、5割が23区、多摩地域が12.4%、神奈川が14.6%-神奈川は地域が近いのでそういうことになっていると思うんですが、都心まで出かけていくのは、フリーターや無業の若者にとって、金銭的にも大きな壁となっていると思います。
新潟の長岡市は、国の若者自立挑戦プランに基づいて、県が主体となって新潟市に設置する若者しごと館のサテライト施設として、ヤングジョブカフェ長岡の設置を、国や県に働きかけて実現させたということです。
また、本日付の公明新聞には、群馬県太田市が、若者雇用の促進を目的とした就職支援センター、ヤング・アタックおおたというのをことし6月26日に開設して、予想を大きく上回る利用者で好評を博しているという記事が載っておりまして、パソコン3台で、太田市と同市周辺地域の求人検索ができるほか、市の職員による就職相談、各種イベントなどを実施しているということで、ことし8月の土曜には毎週、地元の企業の経営者を招いて夏期就職相談コーナー等が行われたということで、求人検索ができるホームページは自宅など、外部のパソコンから、携帯電話からも利用することができるとあって、アクセス数は開設後1カ月で1万件に達したそうです。また、センター窓口への来訪者数も、現在までに700人以上ということで、利用者からはハローワークより入りやすい、地元企業の情報が一番豊富、土日も利用できて便利などの声が寄せられているという記事が載っていたんですが、ぜひ我が市においても、国や都に働きかけて、当地域にジョブカフェ機能を持ってきていただく、また、太田市のような市独自の支援事業を推進していただきたいと思いますが、御見解を伺います。
さらに、立川のジョブステーションに行って感じたことなんですが、先ほど、場の提供、情報提供と部長がおっしゃっていましたが、NPO法人に立川が100万円の予算をつけて、7月1カ月の開設だったんですが、その中で、スタッフとして、いわゆる、フリーターとか、無業の若者たちを募集してやっているということで、すごくアットホームで若者たちに身近に感じられて、利用者の声が、同じ目線で見ている感じでとてもよかったとか、安心して利用できる、自分探しにぴったりの場所が見つかった、自分のまちにもジョブステーションが欲しいというような利用者の声がたくさんありました。
そこで、我が市でも、例えば、ヤングジョブウイークとか、ヤングジョブデーでもよいと思いますが、どこかあいているスペースを毎月決まったときに、NPO法人と連携して、場を提供してという形で、スタッフに若者を起用した、そういった支援事業をモデル的にやってみてはいかがでしょうか、お考えを伺います。
次に、中学2年生の職業体験ですが、兵庫県では酒鬼薔薇事件の後、全県挙げて、この5日間の中学生就業体験に取り組んだそうですが、1日、2日だとお客さんだけれども、5日間、職場に通うことで、自分たちで仕事を工夫するところまで子供たちは成長していく、また、不登校の子供たちも自分の居場所を求めて多くが参加して、その後の登校率が大きくアップする等、当初見越していた以上の多面的な成果が出ているそうです。当市でも、ぜひこの5日間職場体験に取り組んで推進していただきたいと考えますが、御見解を伺います。
最後に、成年後見制度ですが、私も多摩南部成年後見センターにお話を伺ったときに、1市当たりの負担金が均等で1,200万円以上ということで、びっくりしたんですが、これから1市1センターを目指して、将来的にはやっていくということを伺いました。ぜひ成年後見制度の普及・啓発、利用促進のために、手続にかかる経費や後見人の報酬等の支払いが厳しい方へは援助制度を設けるというような、できるところから手がけていただきたいのですが、お考えを伺います。
○市民部長(中川純宏君) 就業支援の関係で、ジョブカフェの再質問がございました。
ジョブカフェを市に持ってくるとか、できないのかというお話でございましたけれども、先ほども申し上げましたけれども、トータル的に条件、可能性、それから、そういう需要がこの東村山で十分対応できるのか、吸収できるのかという問題、それから、もっと大切なのは、そういうものを仮につくったとしても、地元で就職していただくのが一番いいわけでありまして、都政新報等を見ますと、しごとセンターで開設から1カ月で若者にすごく盛況であるということが言われておりますが、これが就業にどうつながるのかというところがまだはっきりと見えてきておりませんし、それがまさに課題であるという指摘もされております。そういうことも含めて見定める必要もあるだろうと思いますが、トータル的に研究をさせていただきたいと思います。
○教育部長(桑原純君) 本市でも5日間、職場体験ができないかという御質問でございますが、本市の現状につきましては先ほど申し上げましたとおりで、1日とか2日というところが現状でございますが、その地域性等もあると思います。本市の場合については、地域で職場体験をすることによって、地域の理解を深めるという視点でやっておりますものですから、限定をした中でやらせていただいております。視点を変えて、他自治体も含めていけば、その辺の広がりもあるのかな、場合によっては、5日間受け入れることが可能な事業所等もあるのかなと思いますので、その辺のところにつきましては、職場体験の持つ意味とか、あるいは、効果、そんなものも含めながら、学校関係者とも協議をして、今後、考えていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○保健福祉部長(柿沼一彦君) 将来的に1市1センターという部分が、近い将来出てくるのかな。これは先ほど答弁申しましたように、やはり介護保険制度、あるいは、支援費制度ということで、自己決定という部分で大変苦労される部分が多いだろう。そんな中で、私どもではまだ一部援助制度というのは検討したことはないんですけれども、やはりこの辺についても検討していく必要があるのかな、こんなふうに思っていますので、もうしばらくお時間をいただきたいと思います。
○20番(島田久仁議員) ありがとうございました。
最後に、ジョブステーションについてなんですが、ジョブカフェとはもうちょっと違う-今、就業に結びつくかどうかというところが課題だとおっしゃっていたんですが、結びつくかどうかと言っているうちに、どんどんそういうフリーターとか、ニートがふえてしまったのではないかと思います。立川のジョブステーションの参加者の仕事セミナーに参加した方の感想をちょっと聞いていただきたいんですけれども、嫌な仕事だと思っても、それなりに楽しいことを見つけることはできるので、見つけて楽しんでくださいという講師のメッセージに、自分には大切なことだと思いました。正直、僕もいい年齢なのですが、長年、僕のことを大切に考えてくれる友人や親を随分ここのところがっかりさせていて、本当によくないんです。変えていけるところから変えていこうと思いますという感想なんですが、やはり私たち大人の方も変えていけるところから変えていく、手をつけられるところからどんどん手をつけていくという姿勢が大切なのではないかと思うんですが、市民部長いかがでしょうか。
○市民部長(中川純宏君) いたずらに待っているというわけではございませんで、商工会ともその辺の可能性について、どこまでどうできるのかということも含めて、研究をさせていただいて、答えを出していきたいと思っております。
○議長(渡部尚議員) 次に、19番、山川昌子議員。
○19番(山川昌子議員) 通告に従い、大きく3点について質問いたします。
まず、大きい1点目です。青少年健全育成のために、有害図書、ビデオ、DVD等の取り締まりや教育的指導について伺います。
私は以前から、子供の読書活動について質問してまいりましたが、今回は、子供の豊かな読書をはぐくむ環境づくりとして、有害図書、ビデオ、DVD等の実態とその対応・対策についてお伺いいたします。
①として、東京都は平成13年7月1日から、図書の自販機規制されました。これは学校近くの自動販売機設置規制などの厳しい規則がかかりましたが、東村山市の実態はいかがでしょうか、現在の状況をお尋ねいたします。
②として、本屋、ビデオ店、コンビニエンスストアなどで成人向けの雑誌やビデオの販売やレンタルがされております。駅前の本屋さんは、各店ともコーナーを別にして、店員の目の届く位置に配置されておりましたが、コンビニ店や貸しビデオ店で一般と同じ棚に置かれている店もありました。平棚にけばけばしい表紙やカバーで、人目を引くような雑誌、週刊誌が並べられていました。ひもで十文字に縛られていたり、ビニールの袋がかかっていない雑誌、週刊誌の中にも、これが対象外でよいのかと思うようなものもあります。また、文章や絵がきわどい内容のティーン向け漫画もありました。都条例改正に伴い、東村山市の青少年健全育成のために、このような悪質な有害図書、ビデオ、DVDに対する市教育委員会の考え方についてお尋ねいたします。
③、また、この一般質問に際して、私が調査したところでは、女性に対する差別や誤った性教育につながるような漫画、週刊誌、ビデオ、DVDが多いことに驚きました。短絡的に女性のドメスチック・バイオレンスにならないとは思いたいのですが、青少年の健全な発達を守るために、厳しく取り締まってほしいとの御意見もありますので、対策についてお伺いいたします。
④、取り締まりについては、ビデオ、雑誌ともに、東京都も幾ら強化しても海外などから入ってきて、イタチごっこだと伺いました。性が解放されていると誤解されがちなアメリカやヨーロッパでは、大人にも子供にも厳しい規制がかけられて、目に触れることがないように、注意深く取り扱われております。
少子化の中で、大切な子供たちの健全育成のために、当市でも実態調査をして、対応・対策を検討する時期と考えます。今後の対策や現在の認識について、小町教育長の見解をお伺いいたします。
次に、大きい2点目になります。自転車の活用で、地球環境に優しいまちづくりをと題して質問いたします。
1997年地球温暖化防止京都会議に、国土交通省では、地球環境に負荷の少ない道路利用への転換をいたしました。1999年の道路審議会答申では、自動車から多様な交通モードとして、自転車への転換促進を図ることになりました。自転車はCO2排出削減の上から地球環境保護のために最適の乗り物であり、日常的な交通手段として、利便性や交通渋滞緩和が図られる自転車の利用促進への対応・対策について、お伺いいたします。
①として、まず、当市の自転車に関係する事故の実態とその予防策について伺います。自転車と歩行者、自転車同士との接触や車との事故など、経年変化はつかんでいるでしょうか。事故が多くなる時間はあるのでしょうか。その予防策として対策をお伺いいたします。
②、自転車運転マナーの講習の実態についても伺います。この一般質問の通告を出した後の9月1日の読売新聞多摩版に、東大和署管内の東大和、武蔵村山市で自動車事故が多発している。このため、同署は小学校で自転車運転免許取得講習会を開くなどして、その防止に努めているということで、武蔵村山市立第二小学校で全校児童461人が学科試験、実技試験を経て、免許証を手にしたという内容でした。
東村山署管内での運転マナー講習の予定や実態はどうなのでしょうか。また、このように免許証を取得することで、責任ある自転車の運転ができるようになると思います。これについていかがでしょうか。自転車運転のマナー向上のために実施へのお考えをお伺いいたします。また、市報を活用したマナー記事の掲載についても、お考えをお尋ねいたします。
③として、当市の職員の自転車通勤者は何名でしょうか。全体の何パーセントでしょうか。本庁ばかりでなく、各出先、保育園など、多くの職員が勤務する市役所が、将来の交通システム、限られた道路幅の中で、自転車の利用促進を率先して進めるべきと考えますので、実態についてお伺いし、利用促進への積極的な推進へのお考えをお尋ねいたします。
④、市役所の駐車場不足を解消する一助として、市民の皆様への自転車の利用促進へのPRなど、環境整備についてお伺いいたします。特に、幼児の健診とか、最近は駐車場が不足しているということで、苦情も出ているように聞いておりますので、お願いいたします。
⑤として、自転車は、道交法上は軽車両に該当いたします。ところが、車道は狭く、歩道は自転車1台が通ると、歩行者は立ちどまらなければならないような状況です。歩行者にも、また、自転車にも配慮した道路づくりがこれからの課題ではないでしょうか。自転車といっても原動機付自転車やマウンテンバイク、BMXなど、多様な種類があります。また、買い物利用の通称ママチャリと言われる自転車も、1万円以下の普及品が多く出回る中、中高年の婦人による事故防止のために、サイクリングロードの整備や自転車横断道路の整備へのお考えをお伺いいたします。
さらに、通学路の安全確保などは、学校長が生徒の安全を考え、対策を講じても、学校だけでは対応できない問題もあります。また、高齢者の自転車事故防止などの対策が急がれております。これらの安全に配慮した道路づくりについて、考え方をお尋ねいたします。
大きい3点目になります。健康広場、これは野口町にありますが、この健康広場の下水の浸透施設の整備についてお伺いいたします。
野口町の健康広場は、野口町を中心とした近隣住民の憩い広場として活用されてきました。朝の健康体操の会場として、また、子供たちの遊びの広場として、また、ことし4月からはゲートボールもできるように整備されました。2年に1回実施されている地元町内自治会の盆踊り会場として、長年親しまれてもまいりました。
しかし、これだけ活用されている健康広場に水道は設置されているのですが、流れた水を受ける下水、排水施設が、現在の利用率に比べると不十分であると言わざるを得ません。排水ますの丸い土管は細く、子供のいたずらなどで、10個余りの石を詰められると、もう水が周りに流れて泥んこ状態になります。これは下水道に接続されていない上に、排水ますが小さいためと思われます。昨年の盆踊りの際は、周りに穴を掘って対応いたしました。これでは利用者から、何とかならないのかとの苦情や要望も多く出るところであります。
①として、そこで、健康広場に、現在設置されている浸透ますの拡大についてお考えをお伺いいたします。
②として、下水道が接続されていませんが、今後、健康広場活用のネックとなる排水施設設置による環境整備の考え方についてお伺いいたします。
③として、今後の健康広場のさらなる活用について、お考えはあるでしょうか。また、健康広場の位置づけについて基本姿勢でありますので、この際、お尋ねいたします。
以上3点お伺いいたします。
○教育部長(桑原純君) 私の方から、大きな1と3につきまして、お答えいたします。
初めに、自動販売機の実態でありますけれども、議員さんおっしゃっていましたとおり、東京都青少年の健全な育成に関する条例の改正によりまして、自動販売機等の設置者等の届け出と届け出内容の表示、及び不健全図書の収納禁止等を義務づける規制が行われたところでございます。この条例に基づいて設置されております自動販売機でございますけれども、現在、都内では324カ所、1,051台の自動販売機の設置が届け出されておりまして、東村山市内では1カ所、2台の自動販売機が届け出されているというところでございます。
それから、2点目の本屋、ビデオ店、コンビニ店等で、成人向けの雑誌やビデオが、一般と同じ棚に置かれている店があることへの教育委員会の考え方ということでございますが、都の条例では、東京都青少年健全育成審議会が不健全図書として指定した図書類、いわゆる、指定図書類、それから、発行する業者や所属する団体の倫理綱領等によって自主規制によって青少年が閲覧、鑑賞することが適当でない旨を表示している表示図書類について、他の図書類と明確に区分して陳列することが、指定図書類については罰則義務がありまして、表示図書類については努力義務というふうにされております。さらに、包装につきましても、ビニール包装ですとか、ひもかけ等によりまして、青少年が中を閲覧できないよう、指定図書については同じく罰則で義務づけられておりまして、表示図書類についても努力義務とされております。
青少年の健全育成を推進する東村山市といたしましては、議員の御指摘のとおりの状況については、決して好ましい状態ではないと思っておりますが、対応といたしましては、図書類の販売業者が都条例に従って、適正な陳列を行っているかを調査し、都に報告を行う、その役目を担っております東京都青少年健全育成協力員がおりますけれども、本市でも青少年対策地区委員にもお願いしまして、各地区2名ずつ、現在、14名を都に推薦をしております。この方たち全員が協力員として都から委嘱されておりまして、現在、市内において調査活動を行っているところであります。この活動を通しまして、少なくとも都条例に違反する業者がないよう、今後とも目を光らせていかなければならないと考えております。
次に、3点目の青少年に有害な図書類を取り締まる対策についてということでありますが、各基礎自治体が独自に出版物の内容ですとか、あるいは、販売などについて取り締まることにつきましては、大変難しいことであると思っておりますが、基礎自治体として取り締まりに向けてどのようなことができるのか、今後、都、あるいは、関係団体等の御指導もいただきながら考えていきたいなと思っております。
先ほども申しましたとおり、青少年健全育成協力員の協力など、東京都青少年の健全な育成に関する条例に沿った形で、青少年対策地区委員会等、青少年健全育成にかかわる諸関係団体とも、今後とも連携をとりながら考えていきたいと思っております。
大きな3、健康広場の関係でございますが、まず1点目の浸透ますの拡大についてでございますが、現在の浸透ますは御案内のとおり、水飲み場から約5メートルほど中心部に寄ったところに、塩ビ管によって接続されておりますけれども、経年劣化によりまして流れが大変悪くなっております。随時、中に詰まった石とか泥などを取り除いて対応している状況であります。これにつきましては、できましたら、今年度中に新たな浸透ますを設置できないかというところで、今検討をしているところであります。特に、この場所につきましては、周辺の土質が粘土質のため、吸い込みが大変よくないということで、先ほど議員さんからお話がありましたように、地域の御利用の方々に大変御迷惑をかけているというところでございます。対応までしばらく時間をいただけたらと思っております。
それから、2点目の排水施設の設置のことなんですが、この環境整備の考え方につきましては、この健康広場以外に、例えば、ゲートボール場等がございますけれども、すべて水洗化されておりませんので、順次、今水洗化を進めております。利用者の利便性ですとか、あるいは、衛生管理上、快適にできるように、計画的に進めております。ここの排水施設につきましても、トイレ施設の設置とあわせて、トイレの水洗化とあわせて、今後、計画的に考えていきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
それから、3点目の今後の健康広場のさらなる活用の考え方ということでございますが、この場所については、本年4月から、新たに地権者の御了解をいただきまして、一部広場を整備をしまして、ゲートボールができるように整備をしたところでございます。健康広場の利用は、公園部分は近隣住民の皆様に憩いの場として、先ほどお話がありましたとおり、例えば、盆踊り等で御利用いただいております。また、スポーツゾーンといたしましては、この4月にゲートボール場を整備いたしまして、多目的に利用できる施設として整備をしてまいりました。教育部といたしましては、今のところ、新たな活用法を考えておりませんけれども、現状の中で、さらに有効利用をしていただけるような努力を、今後ともしてまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○教育長(小町征弘君) 有害図書等の実態調査、また、その対応・対策を検討する時期ではないかという御質問をいただきました。
確かに、山川議員がおっしゃいますように、不健全な図書類はインターネット等も含めまして、年々過激になっていることは十分承知しておるところでございます。また、青少年の健全育成に対しまして、大きな障害をなしておりまして、青少年を非行や犯罪に誘う要因でもあると考えております。いずれにいたしましても、不健全図書類のはんらんやインターネット上におきます国境を越える情報の受発信、及びサイトの広がりによりまして、及ぼされる有害情報から青少年を保護することは、我々、健全育成を担う者として、重要な課題であると考えております。
しかしながら、条例等でこれらを規制していくということは、出版、あるいは、表現の自由等の兼ね合いの中で、慎重な対応が求められておるところでございます。市といたしましても、東京都の、先ほど部長がお話ししましたように、条例に沿った形で、都と連携し、また、東京都の青少年の健全育成協力員等もお願いしつつ、基礎自治体として、どのような対応ができるのかということを、今後、考え、研究・検討してまいりたいと思います。
○都市整備部長(小嶋博司君) 私の方から、大きな2番の5点につきましてお答えいたします。質問の中の一部に、総務部、及び環境部所管事項がありますが、私の方から一括して答弁をさせていただきます。
最初に、自転車事故の実態でございますが、自転車が起因した交通事故で、15年中の人身事故件数は62件で、軽傷者65名、死亡者数1名となっております。これは14年中と比較いたしまして、件数では4件減少いたしております。また、事故の時間帯といたしましては、午後6時台が8件と最も多く、次に午前8時台と午前11時台の7件となっております。
予防策でございますけれども、自転車利用者1人1人のマナーの向上が不可欠でございますので、交通安全に対する意識の高揚を目的とした高齢者対象の自転車教室や、市内小学校での自転車安全運転教室等、さまざまな啓発事業の取り組みについて、東村山警察署、交通安全協会とともに実施をしているところでございます。今後も継続的に実施していくことが重要だと考えております。
次に、御質問にもありました武蔵村山市立第二小学校で、自転車事故防止を目的としてつくられた自転車運転免許証の関係ですが、これは東大和地区交通安全協会が東大和警察署、及び同小学校の協力を得て発行したもので、小学4、5、6年生を対象にモデル校として実施したものであります。都内におきましては、平成14年7月から荒川区が実施、15年度から文京区、板橋区、足立区が、16年度からは三鷹市が実施しており、実施内容は小学校3、4年から大人までの対象が多く、いずれも講習会等の修了者に自治体、あるいは、交通安全協会が自転車運転免許証を発行いたしております。
市といたしましては、現時点では、この制度の導入の計画はございませんが、それぞれ先進実施自治体の効果等を分析してまいりたい、このように考えております。
次に、自転車に関係するさまざまな啓発活動でございますけれども、東村山警察署、交通安全協会とともに、春秋の全国交通安全運動期間中に、子供と高齢者の自転車教室、二輪車、自転車ストップ作戦、これは自転車の利用者をとめまして、パンフレットを手渡しながら、安全運転の協力を呼びかけるなどの活動でございますが、このようなことを実施いたしております。また、自転車利用者の交通ルールや利用のマナーの啓発記事を市報に掲載しておりますが、9月15日号の市報でも、同様の交通安全に関する記事の掲載を予定いたしております。
次に、職員の自転車の通勤の関係でございますけれども、現在の市職員数は執行者を除き943名、そのうち、自転車通勤者は257名、全体の約27%であります。また、そのうち本庁舎、及び周辺事務所に通勤する職員は493名で、うち自転車通勤者は150名で約30%であります。職員につきましては、健康促進のため、マイカー通勤から自転車や徒歩での通勤者も若干ではありますが、ふえてきておりますことから、引き続き、自転車や徒歩での通勤促進に努めてまいりたいと考えております。
なお、本庁舎周辺、及び市民センターには、駐輪スペースとして約500台スペースを確保しており、現在では十分な収容能力と考えております。
次に、自転車利用促進の関係ですが、庁舎駐車場につきましては、庁舎西側に59台、南側に47台と市民センターに30台、計136台の駐車スペースがあり、いきいきプラザ建設前と同等のスペースを確保しております。しかしながら、御指摘のとおり、本庁舎や周辺でのイベント、行事、健診の場合や雨天の場合には、車での来庁が多くなっていることから、各所管では、車での来庁を控えてもらうよう御案内をさせていただいておりますが、乳児健診や高齢者対象の行事ではなかなか難しい面がございます。市では、平成14年に、環境を守り、はぐくむための基本条例を制定し、16年3月に環境基本計画を策定いたしました。この中で、生活環境の保全として、マイカー使用から自転車の活用促進を定めておりますので、市役所への自転車利用だけではなく、市民の移動の手段としての自転車利用について、今後も引き続き、市民に呼びかけてまいりたい、このように考えております。
最後に、安全に配慮した道路づくりでございますが、現在、建設いたしております幹線道路、及び都市計画道路等におきましては、歩行者、自転車が安全に共存できる歩道の幅員2.5メーター以上が確保されています。しかしながら、既存の生活道路につきましては、歩車道分離ができない狭い道路や、歩道幅員が狭く、通行に不安のある道路があることも事実でございます。こうした道路の拡幅に当たっては、できるだけ歩道を多く確保する道づくりに努めていきたいと考えております。
また、通学路を含む道路の交通安全対策は、東村山警察署と協議をしながら、安全確保に努めてまいりたいと考えております。
○19番(山川昌子議員) 再質問させていただきます。
まず、1点目の有害図書、ビデオ、DVDの取り締まりについてなんですけれども、これはやはり市としては、1回は実態調査の必要があると思っております。御答弁にもありましたけれども、現状の認識を持って当たるということは大事だと思いますので、青少対の青少年健全育成指導員を活用して、ぜひ実施していただきたいと思いますので、これもぜひ今年度中に実施していただけたらいいなというふうに希望しておりますが、御見解をお伺いいたします。
次に、大きい2点目の自転車の活用についてなんですけれども、これは特に、現在、建設中の幹線道路や都市計画道路への自転車専用道路の設置と駐輪場の確保が図られているでしょうか、お尋ねいたします。具体的事例があればと思っております。
次に、大きい3点目の野口町の健康広場についてなんですけれども、御答弁にありましたように、あそこは土壌が粘土質で水の吸い込みが悪いところなんですね。ますを大きくしていただけるということでございましたけれども、健康広場のトイレ、あそこはまだくみ取り式なんです。下水道が設置されれば、当然、これも解消されるわけでございますので、下水道の接続のお考えについて、再度確認させていただきたいと思いますので、もう一歩、詳しく何年度ということがあれば、御予定などお尋ねいたしたいと思います。
○教育部長(桑原純君) 2点ほど御質問がありましたので、お答えをしたいと思います。
初めの実態調査の関係ですが、今、お話がありましたように、現在、東京都青少年健全育成協力員の方が本市にもおりますので、今後、この方たちとも連携を密にしながら情報を収集し、早い時期での実態の把握に、今後、努めてまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
それから、健康広場のトイレの問題でございますが、先ほども答弁いたしましたとおり、他の施設との整備計画に基づきまして、計画的にやっていきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○都市整備部長(小嶋博司君) 自転車専用道路の設置について、再質問をいただきました。この件につきましては、大変困難性があることは事実でありますので、将来の研究課題とさせていただきたいと思います。
一方、先ほども答弁いたしましたけれども、道路を拡幅整備する際に、できるだけ歩道部分を広くすることによって、一定のスペースを確保することが重要ではないか、このように考えております。
それから、駐輪場の関係でございますけれども、今、幹線道路が、例えば、3・4・27号線、これは東村山駅東口にアクセスするんですけれども、ここにつきましては、既に駅周辺に2,000台の駐輪場を確保いたしておりますので、影響はないと考えております。
さらに、3・4・26号線でございますけれども、こちらにつきましては、久米川駅北口に1,500台の地下駐輪場を、今後、建設予定でございますので、影響はないと考えております。
もう一方、幹線道路で多摩湖町の3号線の10の建設を、今推進しておりますけれども、この場所につきましては、西武園の駅がアクセスになるものですから、この辺につきましては、今後、必要に応じた駐輪場の確保をする必要がある、このように考えております。
○19番(山川昌子議員) 今の道路の拡幅の件なんですけれども、私は、ともかく自転車の推進というか、
CO2削減のために自転車の促進ということは大事だと思っておりますが、駐輪場がないと、どうしても道路のその辺に置きっ放しみたいなことになるといけないと思っております。特に、緑地帯だとか、そういうところの一部を駐輪できるような場所にしていただけるといいなと思っておりますが、今後の考え方について、この際ですので、お尋ねいたします。
○都市整備部長(小嶋博司君) ただいまの御意見も含めて、今後、検討していきたい、このように考えております。
○議長(渡部尚議員) 次に、18番、高橋眞議員。
○18番(高橋眞議員) 通告に従いまして、大きく2点に分けて質問いたします。
まず、大きな1番目であります。大規模災害時等のボランティアコーディネートマニュアルの策定についてお伺いいたします。
平成7年1月17日未明に起こった阪神・淡路大震災から、早くも10年目を迎えようとしております。死者6,000人を超す未曽有の大被害をもたらし、その被害や火災のすさまじさは、連日、テレビ、新聞等により報道され、私たちの目にも焼きついております。いまだその被害から精神的・経済的に立ち直れない方々も多くいらっしゃるようであります。お気の毒で心が痛みます。
また、最近では、9月中旬に発生しました新潟、福井両県での梅雨前線豪雨による災害も記憶に新しく、多くの高齢者の人命が失われるとともに、稲作を初め、農作物や家屋等の被害は甚大なものがありました。さらに、7月末から8月1日にかけては、台風10号によって、徳島県を中心に、四国地方への記録的な豪雨による被害も発生しております。
けさほども、18号の被害が報道されておりました。日本は災害列島と言われるように、全国至るところで火山の噴火、地震、台風等による自然災害は数多く起きているわけでありますが、その都度、被災者への救援活動は、主に各地から駆けつけたボランティアの人たちによる支援であります。泥に埋まった我が家を目の前にして途方に暮れる人々に、一つの明かりをともす存在になっております。
今回の新潟、福井の災害時にも、翌日からボランティア本部が設置されると、早速、近県からボランティアの皆さんがスコップを持って被災者宅を訪ね、家の中にたまったヘドロを片づける姿が報道されておりました。特に、学生や若者たちによる支援活動は、高齢者の皆様に非常に喜ばれておりました。一日も早くもとの生活に戻りたいという被災者への心理に対する個人への支援には、多くの人たちの協力が不可欠であります。行政だけの対応には限界があります。また、時間を要します。ちなみに、今回の新潟、福井両県に入ったボランティアは、7月28日時点での数字でありますが、新潟県内で延べ3万4,211名、福井県内では延べ4万3,172名と発表されております。特に、土曜・日曜には4,000人から5,000人の人が応援に入っております。
そこで、お尋ねいたしますが、当市には大きな河川はありませんが、よく言われる東京直下型地震による被害想定というものがあります。例えば、どの程度の地震だと、どのような被害が想定されるのか、また、地震が起きる時間帯によって変わってきますが、一番被害が大きくなるときのシミュレーションはどうなのか、そして、大事なのはそのときの対応策で、どのように検討されているのかであります。具体的なマニュアルがありましたらお答え願います。
次に、市の地域防災計画では、ボランティアの窓口を社協のボランティアセンターとし、その活動拠点は諏訪町の社会福祉センターに位置づけているようでありますが、現在、あのセンターの中には、知的障害者の施設で山鳩が運営する愛の園と、高齢で障害のある人や生活保護の受給者の就労支援等の目的での社会事業授産施設の福祉作業所があります。そのほか、障害者の自立を支援するということでの相談機関も同居しております。そう考えますと、果たしてあの場所が本当にボランティアを受け入れる拠点としてふさわしいのか、ちょっと疑問に思うわけですが、いかがでしょうか。また、具体的にどのような機能をするとお考えでしょうか、お伺いいたします。
それから、ここに千代田区の社協が、昨年3月に策定しました災害ボランティアコーディネーターマニュアルがあります。これは千代田区社協が区の防災課や東京消防庁、あるいは、東京ボランティアとの十分な協議を重ね、区の役割、ボランティアセンターの役割を実際の状況を想定し、考えられるプロセスを取り決めております。また、内容も本当に具体的で、必要となる消耗品から備品、その中には情報の収集、発信のためのパソコン等も書かれておりますが、そして、活動拠点となる公の施設の状況に至るまで詳細に調査し、マニュアル化してあります。
災害は種類を選ばず、突如襲ってまいります。当市は、各地区の市民、住民を対象に、毎年、震災訓練や避難訓練等を熱心に行っております。安心面も多くありますが、当市が被災した場合は、他県からの救援も必要になります。起きてはほしくないことでありますが、防災とは常に全国で起きている災害時の対応を教訓として、市民生活を災害から守ることが肝要であると考えます。
今、社協でも、災害時のボランティア活動について、市職員も交え、議論を始めたようでありますが、この千代田区のように、行政の役割とボランティア本部の役割、そして、活動拠点の問題、日常の備品、さらに、マニュアル化など、ボランティアの関係について、本腰を入れて詰めておく必要があると思いますが、市の考えをお聞かせ願います。
格言に「備えあれば憂いなし」とありますので、しっかりと肝に銘じておきたいと思っております。
次に、三宅島被災者の支援状況について、お伺いいたします。
全島民避難から4年が経過しました。避難先は主に東京都全域と、一部地縁を頼って全国に広がっておりますが、当市にも、都営住宅や富士見町のNTTの社宅等に緊急入居されました。被災当初には、物資等の支援が最優先されますが、時間的経過とともに、精神的な支えというものを被災者の方は必要としております。このような活動の中心となるのは、やはり地域の住民やボランティアの人たちではないかと思われます。来年2月ごろには避難解除が告げられ、それ以降は帰島が始まるとのことでありますが、多くの不安材料があると思いますが、長く待ち望み、実現するということで、新しい希望が生まれることはともに喜びたいと思っております。一刻も早くもとの生活に戻れるよう、心より願うものであります。
しかし、身体的理由や仕事、家庭内の理由で、今の生活地を動きたくない方もいらっしゃると聞きます。特に、都営住宅にお住まいの方からは、避難解除になると都営住宅を出なくてはならないのかという心配があります。せっかく御近所との関係もつくられ、今の環境で暮らしたいと望まれる人たちを、市としても何らかの応援をしてほしいと思うわけでありますが、今、申し上げましたのは一例でありますので、ほかに市に何らかの要望が届いておりましたら、お伺いいたします。とかく時間がたちますと、内容も変わってまいりますし、このような場合は、この市の担当所管というのも、当初は災害による避難ということで防災課でありましたが、住宅の問題など、生活全般となれば、他の所管の担当がよいのではないかと思うわけですけれども、どのようになされているのか、お伺いいたします。
次に、大きな2番目であります。緑肥堆肥の普及と食文化の継承について、お伺いいたします。
秋から冬にかけての農地は青々とした緑地となり、人の目にも心にも安らぎと潤いをもたらしてくれますが、反面、冬場の農地は土肌が見え、風の強いときには土が舞い上がり、近隣の住宅を初め、土ぼこりにより、前方をふさがれるなどから、通学中の子供たちにも危険を及ぼすとする苦情が聞かれます。また、ことしもその季節がやってくるわけですが、私は、平成11年9月議会の一般質問で先進市の例を挙げ、土ぼこりの抑制はもとより、堆肥、土壌改良の効果などを訴え、この緑肥作物の普及について質問いたしましたが、その後、当市の進捗状況はいかがなものでしょうか、お伺いいたします。
また、そのときの御答弁では、1月から3月ごろ、これはちょうど真冬から春先にかけてとなりますが、その土ぼこりを抑制するには、緑肥作物の種まきの時期と秋作野菜の種まきの時期とがちょうど重なることから、作付ができなくなり、農業収入の減収も考えられるとの御答弁がありました。であるならば、堆肥とする緑肥作物でなく、農業収入となる小麦の契約栽培を取り入れてはいかがなものでしょうか、お伺いいたします。
私が調べたところでは、新座市では農家の希望をとり、3種類の緑肥堆肥の種を配布し、大変喜ばれると伺っております。その中の1つは小麦でありました。いかがでしょうか。
また、愛媛県今治市では、小麦を地元農家で栽培してもらい、小麦100%のパンをつくり、学校給食へ取り入れるなど、まちぐるみで地産地消を推進し、成功しております。
当市にも、手打ちうどんやゆでまんじゅう、ふかしまんじゅう、すいとんなど、昔からつくられてきた食文化があります。この点をしっかりと生かし、制度を設け、生産者-農家ですね、農協、それから、商工会などが連携し、目で見える安全性を高めた地粉の健康食材で、地域市民への普及を図ることが必要と考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
また、子供から高齢まで幅広く参加でき、しかも、指先運動を兼ねたわら細工とか、麦踏み、刈り入れ、脱穀など体験学習を通し、後世に伝えたい伝統文化が多くありますが、いかがなものでしょうか、お伺いいたします。
○市民部長(中川純宏君) たくさんの質問に対しまして、順次、お答え申し上げます。
まず、1の①、東京直下型地震による当市の被害想定の把握についてということで、内訳として4点ばかり御質問がございました。順次、お答え申し上げます。
東京直下型地震による被害想定につきましては、平成9年に東京都が調査報告書を出しております。これによりますと、陸のプレートとフィリピン海プレートの境界で発生する地震を想定して策定したものであるということになっています。震度の大きさ、被害予測ということでございますが、多摩直下型の地震が発生した場合、多摩北部、区部に震度6弱以上の強い揺れの範囲、これは多摩全体の88.9%に相当するそうでございますが、また、震度5強で全体の11.1%であり、被害想定としましては、多摩における建物全壊棟数が約8,000棟、全壊率0.9%であります。東村山市における建物全壊棟数としましては433棟、木造が377、RC造が28、鉄筋造が23、その他が5、市内全体の1.3%が被害に遭うと予測されております。平成9年の報告書でございますので、策定から時間がたっておりますので、若干数字的には動くかと思いますが、大くくりとしてとらえていただければと思います。
また、火災による焼失面積につきましては、行政面積17.17平方キロメートルのうち、出火してから24時間までの焼失面積は0.438平方キロメートルでありまして、焼失棟数が1,142棟と予測されております。24時間の間には、当然、消火活動が行われますので、面積や棟数は低くなってくるということでございます。
次に、被害が一番大きくなるときのシミュレーションということでございますが、条件的には、冬の夕方午後6時、そのときの気象条件としまして風速6メートルの風があって、震源の深さが地下20キロから30キロ、マグニチュード7.2の地震を想定したときが一番被害が大きいという報告が出ております。
そのときの対応策、検討内容はということでございますが、震災訓練、また、地域における防災訓練等の中で、市民が常に危機感を持っていただいて、ぐらっときたら、まず身の安全を図る、小さな地震が起きても、とっさに火を消す習慣を身につけていただく。家庭でのいざというときの防災会議-話し合いですね、を持っていただいて、日ごろからどう対応するかという話し合いをしていただく、それから、隣近所の人々といざというときの協力体制を話し合っていただきたいということを、各種訓練の中で、防火意識の向上の一環として普及に努めてきております。
それから次に、具体的なマニュアルはつくられているのかということでございますが、昨年12月議会におきまして決議をいただきましたが、「東村山防災ルール」震災から命を守る3つの備え、4つの行動、これを訓練、あるいは、実践、あるいは、まちなか訓練等の中で示し、市民に啓発を行ってきておりますし、また、今後もそれを徹底していきたいと考えております。
ボランティアに関係してでございますが、ボランティアの窓口は社会福祉センターに位置づけているが、受け入れ拠点としての考え方を伺うということでございましたが、被災地に駆けつける多くのボランティアの受け入れ体制については、社会福祉協議会が中心となって、市各部が情報や資機材を提供するなど、連絡・調整を図って、ボランティア活動が行いやすい環境を整え、支援していくということであります。
社協の中に位置づけられております東村山ボランティアセンターでございますが、この中で、ボランティア活動推進委員会というものがございます。この中に、市の防災安全課の職員も参加しておりますが、これを中心に地域に関する情報交換、それから、いざといったときの対策として、空きスペース、宿泊、あるいは、駐車場等々、災害が生じたときの対応についても、さまざまな面から検討をしていくということになっております。現在、そういう動きで進めてきております。当然、この中には消防署の災害ボランティア組織、防火女性の会の組織、これらもリンクした中で検討していくということでございます。
それから、千代田区のように、行政の役割とボランティア本部の役割等マニュアル化を含め、ボランティアの関係について、詳細に詰めておく必要があると思うがという御質問でございました。東村山ボランティアセンターでは、災害ボランティアコーディネートマニュアルの必要性を感じておりまして、ただいま申し上げたボランティア活動推進委員会の中で、作成に向けて動き始めたところでございます。
次に、三宅島の被災者の支援関係でございます。
まず、平成12年9月に全島避難されて丸4年が経過いたしますが、それ以降、毎年暮れになりますと、のしもちを配布し、また、米穀商組合、社会福祉協議会の協力によりまして、もちつき大会を実施してきております。ことし7月20日付で、三宅島の村長から、帰島に関する基本方針が出されました。これに当たりまして、市に要望がほかに来ていないのかということでございましたが、7月26日に、市長あてに、解除を来年2月に行う、これについては解除までの間、引き続き、御支援をいただきたいという文書が届いております。
帰島に関する意識調査を見ますと、帰島するつもりがないという方が約22%ほどおります。したがいまして、各東京都内にその方たちが市民として住まわれるだろうということは想定できるわけでございます。東京都におきましても、対策本部の中で、国や村と連携しながら、帰島への取り組みを支援していくということであります。当市の中には18世帯、49名の方が生活を続けております。帰島される世帯の方についても、今までと同様に要望・支援の要請があれば、要望にこたえていきたいという考え方で対応してまいりたいと思っております。
また、9月1日の市報を見ますと、義援金募集の協力を市民に呼びかけを行ったところでございます。
次に、緑肥堆肥の普及と食文化の継承について申し上げます。
年間を通した中で、端境期であります冬場から春先にかけて、一時休耕地になりまして、御指摘のとおり、砂ぼこりや土ぼこりによる苦情が寄せられて、農家でも困惑しているのが実態であります。一部の農家では、土ぼこり対策としまして、景観作物、クリムソンクローバーという名前の植物を-赤い花が咲くそうでございますが、を植えて近隣住宅への配慮を行ってきております。
御質問の小麦の契約栽培の件でございますけれども、東村山、この地域においては小麦の生産がなされ、手打ちうどん、ふかしまんじゅう、すいとんなどがつくられてきた食文化があるのは御存じのとおりでございます。昨年、3名の農家に対しまして、小麦の種を提供し、試験的に栽培をお願いしたところでございます。ことし、一定の収穫量が得られたということでございます。ただ、契約栽培となりますと、費用的な問題等もございます。当面は土ぼこり対策用として希望する農家に活用していただいて、すそ野を広げていきたい、その上で、今後のことを考えていきたいと考えております。
それから、農家と農協と商工会との連携による市民の食文化への普及ということでございますが、地元で収穫されたものが脱穀、製粉を経て商品化、販売されていく、消費されていくというのが理想でありますけれども、現時点では都市化の波にのみ込まれておりまして、そういうサイクルが市内ででき上がって崩れてきております。現状では、先ほど申し上げました土ぼこり対策で麦づくりを始めた段階でございます。まずは、これを普及していきたいと考えているところです。ことし2月に開催しました「ほっと市」の中でも、すいとんを来場された市民の皆さんに提供をしたところでありまして、このようなイベントでの取り組みも可能かと考えております。
次に、わら細工など、伝統文化の体験学習についてでございますが、暮らしの中で受け継がれてきた風俗、習慣、これらの技術は地域らしさを象徴しておりまして、その地域に住む人々が愛着と誇りを持ってつなげてきた貴重な伝統文化でございます。ふるさと歴史館で毎年行っております体験学習事業としまして、ちろりん村産の麦わら細工を夏休みの期間中、小学校低学年から一般まで対象を幅広くして、11年度から実施をしてきております。また、北山田んぼ産の稲わらを使ったしめ縄づくりを、昭和53年から、一般を対象に年末実施をしてきたところでございます。今後、可能であれば、農家でつくられた麦わらを体験学習の教材やサークルが作成する材料として提供ができればと考えているところでございます。
○18番(高橋眞議員) 何点か質問いたします。
大規模災害時等のボランティアのコーディネートマニュアルの策定についてでありますけれども、この災害ボランティアコーディネートマニュアルの必要性は感じていると、今、御答弁があり、安心したところですけれども、ただ、このマニュアルをつくるだけで終わるのではなくて、ぜひとも実際にボランティアの人たちが活動できる条件整備を、即して細部にわたって図っていかれるよう強く望むところであります。質問のところでも申しましたけれども、「備えあれば憂いなし」の例えがありますが、やはりこういうマニュアルというのは早期作成が必要だと思うんです。ですから、この早期作成が肝要と考えていますので、いつごろまでを目途に作成されるのか、決意のほどを再度お伺いいたします。
それから、緑肥堆肥の普及と食文化の継承についてというところで再質問したいと思いますが、小麦の契約栽培というのは難しいんでしょうか、再度お伺いいたします。当市には、明治の初め、横浜港の開港した当時に、小麦粉の生産と出荷を大量に行っていた歴史があります。しかも、当市の小麦粉は非常に品質がよくて、良質のメリケン粉として外国人から高く評価を受け、大きく繁栄したときがあったと聞いております。ですから、この特産品の地粉での手打ちうどんや手づくりまんじゅうなどを行えば、宇都宮のギョウザに負けないようなオリジナル商品になると思うわけですけれども、いずれにしましても、せっかく協力しようとする前向きな生産者がおりますので、ぜひ希望を持って進めていきたいと考えます。そのためにも、この3者が連携して、発展・普及できるような制度を設け、実践していきたいと思うんですが、再度、その考えについてお伺いいたします。
○市民部長(中川純宏君) マニュアルをいつまでにつくるのかということでございますが、活動推進委員会の中でやっておりますが、何せいろいろな仕事を抱えながらやっておりますので(不規則発言多し)社協の方ですね。月に数回、持てるような状況ではないそうでございます。1カ月に一遍とか、2カ月に一遍というペースだそうでございますが、それこそ、備えあれば憂いなしでございますので、もう少し早目に、検討される時期を月に1回とか、2カ月に3回とか、それぐらいのペースで進めていただきたいという要望はしていきたいと思っております。
それから、契約栽培の件でございますけれども、先ほど3軒の農家に栽培していただき、一定の収穫量も得たということでございますが、面積がまだ作付面積として見ますと1,600平米ほどでございます。地場特産としての栽培にまでは一挙にいかないものですから、毎年行われております地区別座談会、こういう中でお話を広げていって協力していただける農家の方をふやして、作付面積もふやして収穫量もふやしていかないと、契約栽培というところまではたどり着かないというのが現状でございますので、緒についたというところで御理解いただければありがたいと思います。
○18番(高橋眞議員) 今、ちょっと会場に笑いも出ましたけれども、災害ボランティアのマニュアル、何か社協が中心になってやっていくからというようなニュアンスも受けましたけれども、やはり行政もかかわっているわけですから、ぜひその辺は社協にびしっと言って、あんたら中心になってやってくれなければ、おれたちだってこうなってしまうんだよというようなきつい形でお願いしたいというふうに思います。これは市民の命と財産にかかわることでありますので、よろしくお願いいたします。それは要望としてお願いいたします。
○議長(渡部尚議員) 休憩します。
午後3時1分休憩
午後3時33分開議
○議長(渡部尚議員) 再開します。
――――――――――――――――――――――――― ◇ ――――――――――――――――――――――――――
○議長(渡部尚議員) 一般質問を続けます。次に、15番、福田かづこ議員。
○15番(福田かづこ議員) 大きく2点についてお尋ねをいたします。
まず、東村山駅西口再開発事業についてであります。6月議会で、東亜建設工業の職員は常駐していないと部長は答弁をいたしました。しかし、その翌日から指摘を受けた職員は、事務所に出勤しなくなったというお電話が共産党市議団に寄せられました。この再開発については、やはり多くの疑問を住民が感じていることのあらわれと受け取るべきだと思いますが、どのようにお考えになりますでしょうか。詳細についてお尋ねをいたします。
まず、設計、権利変換計画の委託についてであります。入札の談合疑惑について、私どもの事務所にお電話をいただきました。8月12日、再開発組合において入札が行われ、三菱地所の持ち株会社であるセントラルコンサルタント株式会社が落札したそうであります。談合のうわさどおりだとのお電話をいただいたところであります。入札はどこでどのように行われたのか、参加企業の募集の周知方法、期間、参加の企業数、企業名、その決定はどこが行ったか、市の立ち会いがあったかどうか、また、落札企業名、落札価格と予定価格との比率も、また、参加企業の入札価格もお尋ねをいたします。それは公共施設、駅前広場や都計道や区画道路などの設計委託も含まれているのでしょうか。
次に、権利変換などに問題がないか、お尋ねをいたします。組合の中では、この入札結果に疑義が生じているとの情報が寄せられました。この情報について本当かどうか、お尋ねいたします。権利変換計画を立てる上で、問題が既に発生していることにはならないでしょうか。権利床の受け取りを拒否する権利者が出たら、その床はどうなるのか、事業全体に影響はないのかどうか、お尋ねいたします。また、組合の一員としての行政は、これにどのように対応をされるのでしょうか。
再開発事業の見直しについてお尋ねをいたします。本事業では、先ほども申し上げましたように、現在、地権者の中からも疑問が出ているというものであります。住居床は業者が売却をいたしますが、1階から3階のフロアは公益施設、店舗であります。利用が大変流動化をいたします。ここで破綻が生じる可能性が大きいわけであります。私が調査をいたしました長野県上諏訪駅再開発ビルの諏訪プラザビルの破綻、これは79年にオープンをし、住民主導で開発が行われました。当初、地元企業が24店舗入居いたしましたけれども、借金の返済が困難となって、87年には組合所有床を売却し、現在は10店舗が入居しております。そして、市が去年4月から10店舗分を借りてチャレンジショップとか、公益施設を入れたということですが、人影は戻っておらず、破産状態にあると聞きました。土地は物納もできるわけですが、建物は不良債権化するしかない、これが開発の実態であります。こうしたことからも、真摯に学ぶべきであります。
そこで、お尋ねいたしますが、組合の借入金はどこからどのように調達し、返済がどのように行われるのか、商業床は権利床を委託し、貸し店舗として営業する方法をとると聞いております。その後年度破綻をする責任はだれが負うのか、商業床が不良債権化した場合、ビルそのものの運営はどうなるのか、お尋ねいたします。
次に、都市計画の視点、本当の都市計画という視点に立って、この計画の全体の見直しをするべきだということでお尋ねをいたします。
駅前広場が必要だというのは、市民共通の願いであります。しかし、今の計画は多くの市民から疑問の声が上がっています。地権者からも疑義が出されています。だからこそ、将来にわたって、健全な計画への見直しが必要だと思います。全国ではさまざまな方式で再開発が行われているところがあります。低容積率への開発に変更して、権利変換を床でなく土地が行うことも含め、保留床をできるだけ少なくする方法もあります。東村山市の従前資産は開発地の何パーセントで、この権利変換を土地で受け取ることは不可能なのかどうか、この土地を駐輪場の用地として有効活用ができるのではないかと思いますので、お尋ねをいたします。
また、保留床がない、権利床だけの再開発も可能ではないでしょうか、区画整理では可能です。低層ビルで保留地を生み、採算をとる、保留地を公有地化し、有効活用することも可能です。この場合はお金をかけても土地が東村山市の財産になります。などなど、高容積率の開発だけがベターではないと思います。もちろん土地の公有地化については、市民の理解が前提であることは言うまでもありません。
そこで、なぜ高容積率にする必要があったかを地権者にも理解が得られていないとも聞きますので、改めてその理由をお尋ねをいたします。
都市計画は、北西部のコミュニティバスの運行計画、商店街振興、観光資源を生かし、昔ながらも街並みでも住民が便利に住むにはどうしたらよいかという壮大な視点で行うべきであります。この北西部地域のトータルな都市計画をどうするか、そういう視点で見直す必要がないかどうか、お尋ねをいたします。
大きな2点目で、市内河川の問題について、都市整備部にお聞きをいたします。
新潟、福島並みの豪雨のとき、市内の水害予測とその対策についてであります。この夏、各地で豪雨の被害は予想を越えるものがありました。2階まで汚泥にまみれた方々の被害はなかなか回復いたしません。先ほども高橋議員が、防災対策などお尋ねをしておりましたけれども、私は、この問題には日常的に取り組むべきだと考えます。そこで、市内の空堀、北川、出水川などの水害予測と河川改修などの対策はどのように行われているのか、お尋ねをいたします。そして、前川の水害予測と対策はどのように考えられているかもお尋ねいたします。
次に、前川の準用河川の指定についてお尋ねをいたします。8月に、私ども共産党市議団は、北多摩北部建設事務所に伺って、さまざまな都道の問題や河川の問題について要望してまいりました。昨年からこの問題については要望してきているのでありますが、前川については、この間、私もたびたび改修のお願いをしてまいりましたが、お金がない、準用河川になかなか格上げされないので、補助金がいただけないというふうに御答弁をいただいてまいりました。この問題で、東京都にこの準用河川の格上げについて、その資格の要件の緩和ができないかということをお尋ねをいたしました。東京都北部建設事務所の所長さんは、何とか緩和ができるように頑張ってみるとおっしゃっていただきました。ですから、東村山市からの打診がどうしても必要であります。そこで、私はお尋ねをするのでありますが、前川を準用河川として指定するお考えがあるかどうか、そして、その指定の要件はどこで規定をされていて、その内容はどういうものなのかを詳しくお答えいただきたいと存じます。
そして、前川が準用指定を行うためには、何がネックとなっているのかも改めて御説明いただきたいと存じます。
さらに、指定要件緩和について、先ほども申し上げましたように、東村山からの強い要望が必要であります。それについては、要望するお考えがあるかどうか、お尋ねをいたします。
前川の現況の改修についてお尋ねをいたします。先日、市民の方から御要望がありまして、現地を見せていただいたんですが、前川の廻田町3-7付近、北側の護岸が、隣接地の境界壁の基礎部分から崩落をしておりました。基礎部分のコンクリートの一番下がもう見えている状態でした。この敷地が危険だと思われますので、どうしてそういうことが生じたのかという原因と、緊急に対策がとられるべきだと思いますので、その対策を伺います。
ほかに、この前川の沿岸で問題と思えるようなところがあるかどうか、泥がたまっていたり、草が整地がされなくて、なかなかごみが流れていかないということとかも聞いておりますので、その対策をお尋ねしたいと思います。
○都市整備部長(小嶋博司君) 東村山駅西口の再開発事業につきまして、順次、答弁を申し上げます。
最初に、組合事務局職員の関係でございますけれども、平成16年度の事務局員の入れかえ再編につきましては、本組合設立に伴い、当初より予定されていたものでございまして、現在は、市役所OBと公募により採用した2名で運営していると再開発組合より報告を受けております。
次に、入札の関係でございますけれども、入札は組合の工事請負規程に基づき、市の市民センター別館で行われました。あらかじめ東京都から公表されている格付等に基づき、30社を選定して、指名願いを募集し、そのうちランキング上位10社に対し、あらかじめ通知の上、7月29日に現場説明にかえて資料配布、2週間後の8月12日に入札を行いました。これらの方法と企業名の決定は、すべて組合の理事会で決定されたものであり、市はその理事会に権利者と監督者の立場から同席いたしております。
談合情報の関係でございますけれども、談合情報の電話は、入札の直前に当市の契約課に入ったことは事実でありますが、組合において、談合情報を取り扱い規程に基づき、検討委員会を設置して、各業者からの事情聴取を行い、その情報の真偽について調査したところ、談合の事実はないとの結果でありました。この処理経過を理事会に報告し、瑕疵がなかったため承認されました。したがいまして、契約締結に至ったものであります。
次に、入札参加資格要件ですが、組合で資格要件を設け、理事会に諮り、決定しておりまして、この資格要件に基づく選定方法は、最初に指名願い募集30社を選定いたしました。これは東京都の競争入札参加資格者名簿による格付、及び東京都による設計業務に関するランキングにより、合計30社に対して指名願いの提出を依頼し、このうちオファーのあった26社の中から、組合の理事会で承認された指名候補会社評価基準、業務実績等の配点で決めたわけですが、これらによりまして客観的な指標に基づき評点をつけ、上位10社を入札参加指名企業として選定いたしております。
次に、入札結果ですが、再開発組合からの報告に基づき説明いたします。落札企業名はセントラルコンサルタント株式会社、落札価格は1億9,800万円、予定価格は2億3,208万9,800円、したがいまして、落札率は85.3%です。
その他の参加企業と入札価格ですが、株式会社INA新建築研究所2億1,900万円、株式会社環境開発研究所東京事務所2億2,300万円、株式会社日本設計2億2,800万円、株式会社東急設計コンサルタント2億2,800万円、株式会社アール・アイ・エー東京支社2億3,000万円、八千代エンジニヤリング株式会社2億4,000万円、株式会社日建設計2億5,500万円、株式会社久米設計2億6,000万円、株式会社山下設計2億6,700万円であります。
次に、公共施設の委託内訳ですが、施行地区内の公共施設のうち、駅前広場、都市計画道路、区画道路の設計委託については含まれております。地下駐輪場とペデデッキにつきましては含まれておりません。
次に、入札に問題ないかということですが、入札は組合の定款、工事請負規程に基づき、適正に行われていると組合からの報告を受けておりますし、問題はないと判断いたしております。
次に、権利変換に問題はないかということですが、一部の権利者に手続上の疑義がある場合でも、多数の権利者の意向が反映されることや専門家の知見による審査、その他の手続により、事業が進捗するような制度的な配慮がなされており、権利変換計画を立てる上で問題が既に発生しているとは考えられません。今後、このような制度的な配慮に理解が及ぶことにより、地権者間の話し合いにより、相互の信頼が醸成され、円滑に権利変換計画が作成されるものと考えております。
次に、権利床の受け取りを拒否する権利者が出た場合の影響でございますけれども、権利変換計画作成途上でこのような事態が起こった場合、再開発法71条の転出申し入れをしてもらい、転出していただくことになります。この場合、配置設計により、他の権利者の権利床として活用していくことが考えられます。商業床を例にとれば、これまでも複数の出店希望があったことを考慮しますと、事業全体に及ぼす影響はないと考えております。
次に、組合員としての東村山市土地開発公社は、補償金を受け取って権利変換期日をもって転出し、財産的には事業とは無縁の存在となります。以後、行政は補助事業の主体、道路管理者、所定の保留床を受け取る者として、事業を助言する立場から組合を支援していくことになります。
次に、組合の借入金の調達でございますけれども、指定取引銀行を複数の金融機関による協調融資団として選定を行っており、この協調融資団から融資を受けることになります。返済は補助金、管理者負担金や保留床処分金の受領に応じて、収入の都度、行ってまいります。
次に、破綻事例として諏訪プラザビルを挙げておりますが、実は全国の市街地再開発協会では、平成15年度の推奨に値する業績のあった再開発事業、全国27地区ありまして、このうち組合施行は19地区でございますけれども、功労表彰を受賞いたしております。御指摘の諏訪プラザビルのような商業立地条件の影響を受けた大型店方式の再開発では、破綻の例もありますけれども、成功している例は数多くあるわけで、どこでも破綻しているという認識はいかがなものでしょうか。本地区では商業施設の規模を限定し、住宅型の再開発とすることにより、立地条件の事業への変動影響を最小限にし、破綻を来すことのないような計画としております。その中で、店舗については、将来起こり得るテナントの入れかえに対して、権利者みずからが円滑に入れかえて経営が継続できるよう、商業立地に見合った小規模の設定をいたしております。
次に、東村山市の従前資産というお尋ねでございますけれども、東村山市は、従前資産を持っておりません。土地開発公社であります-の従前資産ですが、昨年度のモデル権利変換計画では、権利者全体資産の約5%に当たります。権利変換は全員同意による特殊なものを除き、当計画のような住宅型の再開発では、土地と建物をセットで取得することが原則になり、土地のみの取得はこの原則に適合いたしません。公社の従前資産は転出補償金として受領する予定となっております。一方、駐輪場は再開発により、公共用地となる駅前広場の地下を有効活用いたします。
次に、権利床だけの再開発は可能ではないかということでございますけれども、市街地再開発事業の場合、土地区画整理事業と違いまして、公共施設の整備のほかに、施設建築物の整備が伴います。したがって、ビルの建設費のうち、補助金以外の部分についてはだれかが負担しなければならず、それが保留床処分金であり、権利者が等価交換で取得する権利床だけの再開発は制度上あり得ないと考えております。
次に、高容積率の件ですが、本地区の高度利用につきましては、もともと商業地域で400%の容積を持っております。さらに都市計画マスタープランでも市の中心核として位置づけられ、土地の高度利用を図り、都市機能の充実がうたわれております。容積率を高めることにより、建物床の土地価格負担を軽減して、床単価を抑制することができ、事業性を高めることになります。また、計画段階では、権利者からは容積率について、当初500%以上の御意見も多くいただきました。高度利用地区の都市計画決定により、結果的に450%に抑え、指定しておりまして、事業認可を得ました現在の建築計画は、地権者の理解が得られているものと判断いたしております。
次に、北西部全体の都市計画云々という御質問ですけれども、本開発は都市計画マスタープランに位置づけられている市の中心核として、北西部地域の玄関口としての整備、活性化を目的といたしておりまして、西口駅前広場を北西部の交通拠点として計画を立てております。また、計画段階で西口周辺地区まちづくり研究会、あるいは、商業の団体の皆さんから御意見を伺いながら進めておりまして、北西部地域も視野に入れた駅前広場や再開発ビルの意匠等に工夫を凝らす提案をいただいておりまして、これらも取り入れた計画となっております。
次に、大きな2点目の市内河川の関係でございますけれども、市内河川の水害対策ということで、7月12日から13日にかけて新潟、福島を襲った集中豪雨の関係でございますけれども、1時間に50ミリを超える激しい雨が降り、最大で1日421ミリの観測をいたしました。このことにより、信濃川支流3河川の堤防が決壊して、大災害となってしまいました。
最初に、空堀川の改修でございますけれども、東京都の管理河川で流下能力を時間雨量50ミリで計画されており、現在の施工断面は30ミリ対応となっており、事業は現在、富士見町4丁目の西武多摩湖線より東大和市境の区間を改修工事中で、平成18年度の完成予定となっております。
次に、北川でありますが、時間雨量30ミリの計画断面で一部箇所を除き、改修工事を完成しております。
また、出水川につきましては、雨水幹線として時間雨量50ミリに相当する断面で計画されておりまして、現況の断面で、おおむね計画流量を確保されております。また、上流域の萩山排水区の排水を黒目川雨水幹線に接続したことによりまして、上流部では流下能力に余裕が生じております。
いずれにいたしましても、今回の新潟の異常な豪雨に対しましては、当被災地でも予想ができなかったというふうに伺っておりますし、当市の河川規模や流域面積も被災地と異なりますので、水害予測につきましては難しいと考えております。
次に、前川の水害予測と対策でございますけれども、現在の前川は未改修のため、時間雨量30ミリ以下の降雨時にも、中流部の一部で溢水が発生する地域が見受けられます。その対策といたしましては、野口町1丁目付近の護岸のかさ上げや化成小学校校庭わきの市道226号線の溢水箇所に排水施設としてバイパス管の布設を行っております。また、市民に御理解をいただき、浸透ます、浸透トレンチの設置をお願いし、河川への雨水の流入を抑止し、溢水防止に努めております。
次に、前川の準用河川の指定の関係でございますけれども、率直に言って、現時点では指定は難しいと考えております。
次に、準用河川の指定でありますが、河川法第100条に、河川法の規定を準用する河川として、一級河川、及び二級河川以外の河川で、市町村が指定したものを準用河川として定義しており、二級河川に関する規定を準用することとなっております。また、準用河川指定の要件ですが、国と全体設計の事前協議が必要であり、その項目としては基本調査、流出量の検討、治水対策施設の検討、調整池の必要性、管理用通路など、全体計画などが前提要件となっております。
次に、準用河川指定のネックは何かということですが、前川は一級河川荒川水系に属しておりまして、一次支線は新河岸川であります。二次支線は柳瀬川で、三次支線、北川を経た四次支線に実はなっているんですね。下流域の新河岸川流域では、今も集中豪雨や台風によって、毎年のように浸水被害が発生しておりまして、国と県、及び各流域自治体で総合治水対策を推進しておりまして、当市も新河岸川流域総合治水対策協議会の構成市として治水対策に努めております。このことから、下流域への放流量が制限されております。前川、北川合流後の柳瀬川への最大放流量は秒速40立米、40トンと制限されております。このことから、前川に1万9,000平米程度の調整池の確保が必要であります。その用地を確保することや、河川の計画必要幅員確保、及び河川線形が蛇行しているものですから、それらを改善するために莫大な用地費等が必要であります。
次に、指定要件の緩和の要望ということで、北多摩北部建設事務所の遠藤所長と面会されたということでございますので、そのことを踏まえて協議はしていきたい、このように考えます。
次に、具体の事例で、前川の廻田町3-7の崩落護岸のお尋ねですが、この場所は東京都水道局が排水路として管理している区間であります。現地を目視で確認いたしましたところ、水路の護岸天端と隣接地盤との間が土は打ちの法となっているため、経年変化によって土は部分が崩れてきたものと考えております。基本的にはその対策につきましては、土は打ちの法の部分をコンクリート等による補強工事をする必要があると考えられますので、管歩運であります東京都水道局へ改修依頼をしてまいりたいと考えております。
最後に、他の沿岸での問題ということですが、前川中流部の野口1、2丁目付近の川底の浅い箇所や諏訪町1丁目付近、徳蔵寺付近ですが、河川の急激な流れによりまして流水があふれる箇所がたまたま見受けられます。このような場所につきましては、護岸のかさ上げによる断面の確保や、河川への雨水管の流入方法の検討を行い、流水の安定に努めたいと考えております。また、前川の既設護岸も老朽化してきており、集中豪雨や台風時には護岸の崩壊につながることから、毎年、継続的に諏訪町1丁目地区より上流に向けて根継ぎコンクリート工事などの補強工事を行っております。
○15番(福田かづこ議員) 何点か、お尋ねをしてまいります。
まず、西口再開発であります。入札の直前に談合情報が入った、調査をした結果、問題がなかったので契約をした、こういうお話でした。談合情報の入札の予定として情報があった企業名をお答えいただきたいと思います。
入札資格の関係で、30社に案内を出して26社が応募してきた、その中から10社に-いろいろな評価基準で客観的に10社、こういうお答えでした。落札をしたセントラルコンサルタント株式会社は、情報を下さった方によれば、超高層ビルの設計や建築の経験は大変浅いというふうに聞いているんですけれども、それは事実でしょうか。そういうことではなくて、経験豊富な企業だというふうに認めて、この企業と契約がされているのでしょうか、お尋ねをいたします。
それから、順不同で大変申しわけないんですが、権利変換に問題はないのかとお尋ねをいたしましたら、問題はない、権利者の多数の意向が反映するから問題はない、こうおっしゃいました。その中で、最大権利者もこれについて疑義を唱え、権利床は受け取らないと言っても、多数の論理で、その他大勢の方々がこの権利床を取得をしていただけるという保証があるんでしょうか、そのことを確認をさせていただきたいと思います。
そして、もしそういう方がいらっしゃったら、補償金を受け取って転出をしていただく、ですから、問題はない、こういうわけですけれども、権利床が、言ってみれば、保留床になるわけです、その場合に。そうしたときに、権利床を取得をするほとんどは店舗でとるというふうに決められていると思います。住居床というふうにはなっていないと思います。ですから、その場合に、店舗が確保できるのかどうかということをお尋ねをしておきます。
それから、見直しの点で、諏訪プラザビルの件なんですが、大型店方式ではありません。地元の事業者が24店舗入ったんです。そして、順調にいっているかのように見えたんですけれども、結果として、大型店が郊外に進出してきたんです。その結果、市が道路を大型店に向けて無数につくったんです。そして、市も応援したはずの諏訪プラザビルは破綻したんです。東村山も、今や東大和市に本当に大きな大型店ができました。市内にも幾つもあります。市内近郊にたくさんあります。そういうことも含めて、東村山市は小規模店舗だから問題がないと言えないのではないですか、そのことも含めて、お考えをいただいているんでしょうかということを私は伺っております。もう一度お尋ねをいたします。
それから、権利床を、床でなくて土地でとかということで、いろいろと御提案をさせていただきました。無理だというふうな御答弁でした。でも、それでやっている地域があるわけです。そして、保留床をつくってたくさん売る意味がわからないんですよ、市民にしてみれば。だって、権利者のためにそこをたくさん売って、一体だれがもうかるんですか、権利者はもうからないですよね。一般的に市民の感覚から見れば、これを売ってもうかるのは、売るための三菱地所参加組合ですよ、利益を売るのは。そして、事業費は莫大にかかっていくわけですよ。その上に、東村山市は保留床を買う。5%しか持っていないですから、それは売って転出をしたことにして、それで保留床を権利床の分として確保する、権利床と保留床を買う、保留床を買う方が大きいと、こういうわけです。そういうことまでして、超高層ビルにする必要が本当にあったかどうかということを、今、地権者の中でも議論が活発にされていると私は伺っているんです。そういうことも情報をオープンにして、もっと真剣に見直すべきなのではないですかと私は申し上げています。
そして、もう一度、前川のことともあわせてお尋ねしますが、前川の御近所の方々は、治水池をつくるために要望書を出そうというふうに準備をされたことがあります。しかし、市は、お金がないと言っている、おれたちのためだけにこんなお金は使わせられないから、今は見送るよ、こういうお話を私にしてくださった、その近隣の方がいらっしゃるんですよ。市民の皆さんはそれほど思っていらっしゃるんですよ。それなのに、先ほどの一般質問も含めて、この前の一般質問も含めて、お金はない、財政フレームは立てられないと言っているのに、この西口再開発は別なんですよね。五十数億円、そして、地下駐輪場も入れると、東村山市補助金も含めて90億円近いお金を投入するというふうに、私は、代表質問で聞いたんですが、違いますか、確認しておきます。
そんなお金を、お金がないと言いながら、何で使えるんですかということです。ですから、本当に必要な最小限のお金でできるように見直しをするべきではないですかと、私は伺っておりますので、もう一度、改めて御答弁をいただきたいと思います。
西口は確かに玄関口です。だからこそ、100メートルのビルなんかつくらないで、例えば、トトロの家をそこに備えたらどうですかということも含めて検討したらいかがですかと私は申し上げておりますので、玄関口だから、それに合ったまちづくりは100メートルのビルづくりだとは思えないんです。そういうこともあわせて御答弁をお願いいたします。
前川についてであります。準用の指定要件緩和についての協議はしたいというふうにおっしゃっていただきました。それについては、ぜひ進めていただきたいと思うんですね。さっき部長がおっしゃったように、1,900立米の調整池が必要ですと、それをつくるにも、その土地を買うにもお金がない、それについて東京都の補助金は出ないんですかと伺ったら、準用河川にすれば補助金は何とかできるかもしれないとおっしゃっていただきましたので、準用河川の指定緩和をしていただけないですかとお願いしました。そういう経緯があります。
ですから、下流のこととか、いろいろおありなのは私もわかるんですよ。でも、だからと言って、市内の人たちの財産に対して不安が生じているのに、その解決をしなくていいですかと申し上げておりますので、そのこともあわせて準用河川の指定を行って、そして、ぜひ補助金がいただけるような整備をしていただきたいんです。そうすることで、住民の皆さんが安心できるようにしていただきたいと思うんですよ。
先ほど高橋議員が別の場面で、防災対策は悠長なことは言っていられないよとおっしゃいました。私は、先ほどのことも含めてですが、このことも、やはりいつまでにするという目標を持って、それに向けて努力をするというのが、行政が市民に対して果たす責任だと思いますので、そのこともあわせて御答弁をいただきたいと思います。
○都市整備部長(小嶋博司君) 多くの再質問をいただきました。答弁いたします。
談合の予定企業名ということについてですけれども、たしか予定企業名はなかったように伺っております。
2点目、資格要件でありますけれども、基本的には、確かに超高層、それから、大規模住宅とか、そういう配点表があります。ちょっと説明いたしますと、1つは東京都の競争入札参加資格者名簿の格付で、都市計画のランクによりまして5点から1点ですとか、あるいは、測量の登録がある場合は2点ですとか、建築設計に関する順位、100位以内の場合は5点ですとか、あるいは、再開発事業ですので、再開発協会やコーディネーター協会、そういうところに加入している企業であること等が5点、あるいは、超高層建築物、または、大規模集合住宅の実績を有することを評価して20点、このような配点の基準で企業名を選定したというふうに聞いております。
それから、3点目の権利変換に問題はないということですが、まだ実施設計はこれからでございます。ここで業者と契約したわけです。したがいまして、これから全員同意型-質問の中で、最大権利者云々とありましたけれども、全員同意で権利変換を進めていくことになります。
それから、諏訪プラザ等の関係でございますけれども、基本的には商業調査でございますけれども、購買力ですとか、その辺のところを十分に調査をし、なおかつ、懸念されることがないような商業床の面積として計画しておりますので、そういうことはないと考えております。
それから、なぜ保留床をつくるんだということですが、再開発事業の基本でありまして、余分な保留床をつくって、それを売却して事業費に充てることは当然中の当然でありまして、今までも再三再四というか、毎定例会ごとに答弁をさせていただいているとおりであります。
具体的には、参加組合に買っていただくための保留床の工事費が明快に幾らで、売却価格が幾ら、こういうことがわかればいいんですけれども、構造的供用部分がたくさんあるものですから、そのことは数字では現時点では申し上げられません。結果的には、その歳計をもって事業費に充てるのが再開発であります。
それから、ビルは97メーターであります。なぜこの時期にお金がないのに再開発かということでありますけれども、市長選が2年前だったでしょうか、細渕市長は、再開発事業を最大の公約として選挙を経ておりまして、市民の賛同を得ている、このように思っておりまして、この再開発につきましては、ある意味、政策決定だ、このように考えております。
それから、前川の関係でありますけれども、調整池は1,900ではありませんで、1万9,000です。(「失礼しました」と呼ぶ者あり)これにつきましては、平成8年の調査によりますと、ちょっとデータが古いんですが、たしか現在の基準に照らしますと、200億円ぐらいかかるんです。200億円ぐらいかかるのと、もう一つは東村山の地区だけよければいいということではないと思うんです。そういう意味では、下流の新河岸川の少しの雨でも溢水被害に遭っている皆さんのことを考えて、そちらの方の整備を急ぐことが急務である、このように考えています。
○15番(福田かづこ議員) 入札談合の企業名はあったとおっしゃったんですか。あったらお名前を言っていただきたいんですが、私の方にはセントラルコンサルタントが落札するよという、そのとおりに入札が行われた、開札が行われた結果、受注した、こういうふうな情報ですので、きちっと企業名を言ってください。
いろいろ言いたいことはあるんですが、市長が選挙で政策に掲げたので、これは政策決定だ、こう言うんですけれども、104億円もかかるとか、そこに市民のお金が51億円-それは国の補助金も含めて、市民のお金ですから、51億円もかかるとかというのは、明らかにしていないですよ。それで、この前の市報に出て、皆さんびっくりしたんではないですか、何でこんなに金をかけるんだと。市民があちこちでささやいているのが、皆さんの耳には聞こえていないんですか。大きい声ですよ、それは。ですから、その中でどうしてもやらなくてはいけないことはあると申し上げているんですよ。ですから、できるだけ最大限お金がかからないようにどうするんですか、そういう見直しをしてくださいと、私は申し上げておりますので、そのことをどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。駐輪場とか、電柱の地中化とか、ほかのところで電柱の地中化をしてもらいたいところはいっぱいありますよね、狭い道路で。そういうことも含めて答弁してください。
○都市整備部長(小嶋博司君) 再々質問にお答えいたします。
企業名については、私は、聞いていないというふうに理解をいたしております。
それから、見直しの話ですけれども、よく議員の方は、街路事業で何でできないんだということだろうと思うんですけれども、何度も申し上げましたとおり、久米川駅はたしか平成5年から先行取得を始めているんです。完成はたしか平成19年ですから、14年ですか、非常に長期にかかるんです、街路事業は。もう一つのファクターとしては、当時は、街路事業の補助金が地域戦略プランの補助金があったり、あるいは、交通結節点の補助金があったりしております。現在、当地区を街路事業等で整備する場合に、それらの補助金がもうないんです。そうしますと、前にも答弁申し上げましたとおり、久米川駅はたしか市の負担が41億円ぐらいかかるわけです。東村山に置きかえた場合に同額なんです。単純比較しますと、地下駐輪場もつくって、基本的には公益施設が久米川との対比の中では余分に取得ができる、こういうことはたしか前々回でしょうか、答弁申し上げていると思いますけれども、したがいまして、この地区は再開発で進めることが最大の手法であります。見直しについては、先ほど来、答弁いたしているとおりであります。
○議長(渡部尚議員) 次に、14番、清沢謙治議員。
○14番(清沢謙治議員) 通告に従いまして、順次、質問いたします。
1点目はまちづくり条例についてです。東村山市総合計画の第4次実施計画では、来年度、まちづくり条例の制定が計画されています。まちづくり条例は、近年、多くの自治体で制定されておりますが、各自治体の問題意識によって内容にばらつきがあり、中には横並び意識で、とりあえずほかの自治体をまねしてつくったようなものもあると聞いております。こうした中で、当市ではぜひ市の実情に見合った実効のある条例をつくっていただきたいと思っております。
そこで、質問に入る前に、近年、多くの自治体でまちづくり条例の制定が進んでいる背景について、若干触れておきたいと思います。
まちづくり条例を制定する動機は、自治体によってさまざまだと思いますが、現在の開発指導要綱による行政指導に限界があることも大きな背景の一つだと言えます。開発指導要綱は、1960年代後半に、急速な都市化による無秩序な宅地開発で生活環境が悪化するのを食いとめるために、横浜市や川崎市など、幾つかの自治体でつくられたのが始まりだと言われております。この開発指導要綱は、その後、急速に全国に広がりましたが、これに対して、国は、1970年代の田中内閣による日本列島改造論、80年代の中曽根内閣による規制緩和と都市改造戦略など、相次いで、都市計画に関する規制緩和を打ち出し、また、開発指導要綱の行き過ぎ是正の通達も国から出されるようになりました。
こうした政府の開発優先の姿勢に対して、無秩序なマンションや宅地の開発を、要綱より効力のある条例によって規制し、自治体独自のまちづくりの理念を実現させようというのが、まちづくり条例制定の一つの流れであったと思います。
このほかにも、98年に制定された大店立地法により、大型店出店の規制が緩和されたことに対して、コミュニティーの核としての商店街を守ろうという趣旨でつくられたものや、また、自然環境保護を目的としたものなど、さまざまなまちづくり条例がありますが、当市では、既に環境基本条例も制定されておりますので、今回は主に、開発指導要綱のバージョンアップという視点から質問させていただきたいと思います。
質問に入ります。①、来年度の条例制定に向けた進捗状況について伺います。第4次実施計画では、今年度が調査、来年度、条例制定となっておりますが、どこまで検討が進んでいるでしょうか。
②、所管は現状の開発指導要綱の問題点をどのようにとらえているでしょうか。私は、環境建設委員会で道路認定議案を審査することがたびたびありますが、宅地開発の際に、開発業者が土地をぎりぎりまで利用し、セットバックしないために、狭い道路を拡幅できず、市民生活に大きな悪影響が出ている場所が市内に数多く存在します。また、昨年来、市議会でも請願が審査されております八国山緑地周辺のマンション建設でも、現状の開発プロセスが、市民の声の届かない制度になっていることが浮き彫りになったのではないでしょうか。こうした開発指導要綱の問題点について、所管の見解を伺います。
③、先ほど申し上げましたように、まちづくり条例にはさまざまなタイプがあります。自然環境や景観を保護するためのもの、大型店の出店を規制するためのもの、マンションや宅地開発に対して住民との合意形成の手続に重点を置いたもの、また、中にはもっと幅広く行政の情報公開や住民参加など、地方自治の基本的な枠組みを定めた自治基本条例のようなものまであります。当市はどのようなタイプを想定しているのでしょうか。
また、③と関連しますが、④として、条例制定の際に、どんな点を最も重視しているのか、さらには、検討の過程で参考にしている自治体があれば、教えていただきたいと思います。
⑤、条例制定の過程で、住民や商工会などの意見をどのように反映させるのでしょうか。まちづくり条例の制定や運用には、住民の積極的な参加がかぎになることから、条例の起案の段階から、住民を交えた委員会を設ける自治体も多くなっています。また、パブリックコメントなどの手法も活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。
⑥、ここからは条例の具体的な中身について、提案も含めて伺っていきたいと思います。
まず、地域ごとの計画を実現していくための手法についてです。地域ごとのまちづくりのイメージは、既にマスタープランの中でゾーニングが示されています。マスタープランにつきましては、十分な住民参加と合意があったとは言えず、住民参加によって、さらに練り上げていく必要があるかと考えますが、その際に、地区計画制度や特別用途地区といった制度の活用が考えられます。地区計画制度というのは、住民参加と合意により、地区ごとの計画を作成し、それに基づいて開発や建築を規制する制度です。また、特別用途地区というのは、自治体の判断で用途地域ごとの規制をさらに上塗りする地区を設ける制度で、いずれも条例で内容を定めることになっています。さらには、地区計画を作成する際、地区ごとにまちづくり協議会を立ち上げて、住民参加を促すという手法も多くの自治体でとられています。こうした制度や手法は、まちづくりの上で大変強力なツールになると思いますが、当市のまちづくり条例の中に、こうしたものを取り入れていくお考えはあるのか、伺います。
⑦、開発に伴う自然環境や生活環境についての影響評価、すなわち、アセスメントについてですが、例えば、三鷹市のまちづくり条例のように、一定規模以上の開発については、あらかじめ、環境影響報告書の提出を事業者に義務づけることで、無秩序な開発に歯どめをかけるという手法もありますが、当市の条例に取り入れていく考えはあるのでしょうか。
⑧、大型店舗の規制についてですが、当市でもかつて東村山駅東口にイトーヨーカ堂ができる際には、かなり大きな問題になったそうです。幹線道路沿いに大型店舗ができれば、交通渋滞など、周辺の生活環境への悪影響は避けられません。また、最近では、コミュニティーの核としての商店街を見直そうという動きの中で、大型店舗を規制するまちづくり条例を制定する自治体もふえています。そこで、大型店舗の規制についての考え方も伺っておきます。
⑨、マンションや宅地開発についてです。先ほど、開発指導要綱の限界ということでも申し上げましたが、豊かな緑を破壊したり、道路拡幅の要請を無視して、地域住民の安全な暮らしを脅かすような乱暴な開発行為が、市内の至るところで見受けられます。こうした開発行為に対して、有効な規制を行うというのがまちづくり条例の一つの大きな目的ではないでしょうか。もちろん条例ですから、建築基準法や都市計画法を無視した規制はできませんが、こうした法律の範囲内でも、乱暴な開発を規制する手段は幾つかありますので、そうしたことも含めて伺います。
まず、アとイをまとめて伺いますが、近隣住民への事前説明会や住民と事業者との事前協議の場についてのルールの明確化、さらには、住民と事業者の間で合意が得られない場合の調停期間を含めた手続の明確化についてです。簡単に言えば、住民との合意形成に向けたプロセスの明確化ということですが、先進的なまちづくり条例では、こうした手続を詳細に定めています。こうすることによって、住民の声を無視した開発に歯どめをかけようとしているのです。
例えば、狛江市のまちづくり条例では、住民説明会、事業に対する住民意見書、それに対する回答書の義務づけ、協議の継続についての規定、さらには、調定機関である調整会の開催など、幾つものハードルを設けることによって、住民無視の開発に歯どめをかけようとしています。そして、ことし4月には、この制度を活用して、当初、9階建てだったマンション計画を7階建てに変更させるなど、成果を上げています。
これに対して、当市の開発指導要綱では、第5条、近隣住民等への周知という形で、わずか1条で終わっています。これでは、住民の声を反映させることは不可能です。結果として、結核予防会のマンション建設のような近隣住民との合意のない開発がどんどん進んでしまうことになります。こうしたことを繰り返さないためにも、住民との合意形成に向けた手続を詳細に定めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、ウとして、周辺道路の整備、特に、セットバックと歩道確保についてのルールを明確にすべきではないかということです。先ほども申しましたように、宅地開発の際に、開発業者がセットバックをしないために、狭い道路を拡幅できず、市民生活に大きな悪影響が出ている場所が市内に数多く存在します。例えば、所沢街道や恩多街道などの幹線道路沿いもそうですし、つい最近では、野火止通りの新青梅街道出口付近の宅地開発でも、市が狭い道路を拡幅しようと土地買収交渉をしましたが、業者側が応じず、結果的に、市民が多大な不便をこうむることになってしまいそうです。
一たん建物が建ってしまえば、その後何十年も市民生活に影響が出てしまいます。こうした開発に対して、安全なまちづくりの観点から、行政の有効な指導ができるようにすべきではないでしょうか。
次に、エとして、緑地や公園の確保についてのルールを明確化すべきということですが、当市の開発指導要綱では、21条、22条などで、ある程度ルール化されています。こうしたルールをまちづくり条例でも引き継ぎ、さらに発展させるべきと考えますが、いかがでしょうか。
最後に、オとして、これまで述べてきたようなさまざまな開発規制を、本当に実効あるものにするためには、違反事業者への罰則規定が必要と考えます。違反者に対する勧告、氏名の公表、さらには、行政として必要な協力をしない旨を定めることなどが想定されますが、所管の見解を伺います。
次に、2点目として、子ども議会についてですが、こちらは我が党の黒田議員が代表質問でも取り上げておりますので、再度確認の意味も含めて簡潔に伺います。
①として、子供たちからの意見をどのように市政運営に生かしていくかということですが、黒田議員に対する御答弁にもあったように、議会制民主主義のプロセスを学ぶ場ということで、もっぱら子供たちが学ぶ場という位置づけのようですが、これでは子供たちの意見を真摯に受けとめようとする姿勢が弱いのではないでしょうか。子供たちの意見から大人の方こそ学び、それをどのように市政運営に生かしていくか、こうした視点こそ大切ではないかと思いますので、改めて御見解を伺います。
②、子供たちの意見の中でも、特に、要望の強かった教育環境に対する要望をどのように実現していくのかということですが、中でも暑さ対策の要望は大変切実な問題です。エアコンをつけてほしいという要望に、教育長はクーラーをつけると、外で遊ばなくなると答弁されましたが、すかさず子供議員が、外で遊べる時間は昼休みだけ、その時間はクーラーをとめればいいと反論する場面もあり、リアルな日常生活に根差した鋭い意見に感心しました。ぜひ、こうした子供たちの意見を正面から受けとめて、要望の実現に努力していただきたいと思いますので、改めて所管の決意を伺います。
最後に、③として、今後、毎年、子ども議会を実施すべきと思いますが、いかがでしょうか。黒田議員への御答弁で、今後のあり方を検討したいということでしたが、実施に向けて、もう少し具体的な御答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○都市整備部長(小嶋博司君) まちづくり条例につきまして、何点か御質問をいただきましたので、順次、答弁を申し上げます。
最初に、来年度の条例制定に向けた進捗状況ですけれども、今年度は条例制定に向けた検討・調査までを行いまして、来年度、条例制定の本作業を行う予定であります。今年度の委託につきましては、市内NPO法人アーバンデザイン東村山会議に委託いたしております。現在は、まちづくり条例の先行事例の調査、東村山市における条例化の課題整理を行っております。今後は、来年度に向けての作業として、市民参加のあり方、条例のたたき台の作成、法体系への整合検討等を行う予定であります。
次に、現状の開発指導要綱の問題点でありますけれども、基本的には要綱でございますので、条例ではありませんので、お願い事項について聞いてくれない場合があるということが問題点であります。したがいまして、条例化に当たっては、市民・行政・事業者の役割を明文化し、それぞれの責任と、その責務のあるものとしていきたいと思っております。
次に、まちづくり条例のタイプでありますが、平成12年9月議会でも答弁いたしておりますけれども、都市計画マスタープランの延長上で計画を実現することを目的に、都市計画法や建築基準法などの法律や都条例などの定めでは不十分な場合に、市独自の決まりを定めるという意味のものです。したがいまして、開発指導要綱をベースに、委任的条例を制定するものであります。総合的なまちづくり条例として、各分野における諸計画に基づき包括する、例えば、自治基本条例のような総合的な条例とは考えておりません。
次に、どんな点を最も重視しているかということでありますが、重視している点は、一定規模以上の開発や-質問にもありましたけれども、そういう集合住宅の建設で、既存の周辺地域との住環境の調和をもたらすこと、及び近隣住民の理解が得られること等であります。参考にしている自治体は、現在、調査・検討中でありますが、都市計画法の補完型、開発指導要綱の条例化型等の自治体であります尼崎市と掛川市を参考に考えております。タイプの異なる自治体の条例も、当然、参考にする必要があると考えております。具体的には、国分寺市、鎌倉市、ニセコ町、あるいは、清瀬市、世田谷区等がございます。
次に、住民の意見、商工会等の意見をどう反映させるかということでございますけれども、条例制定体制、進め方、手法などを、現在、検討中でありますが、当然、住民や商工会の皆さんの意見反映ができることが必要でありますので、今後、十分意見を聞き、反映させていきたい、このように考えております。
次に、地区計画制度の関係と特別用途地域の関係ですが、地区計画は、比較的小規模の地域を対象に、建築物の形態、公共施設の配置等を定め、スプロールな市街化を防ぎ、良好な住環境の街区を整備・保全するために有効な制度であると認識いたしております。また、特定用途地域制度は、地域の土地利用の増進、環境の保護などを図るために定める地区として建築物の用途、敷地、構造、設備等に関する制限などを定めることができる点で、これも有効な制度である、このように考えております。いずれも、用途制限等の強化や緩和を行う補完的制度でありますので、地域の特性等を考慮しつつ、必要性を見きわめ、活用を検討してまいりたい、このように考えております。
次に、まちづくり協議会など、住民参加の手法をどのように考えるかということですが、協議会や研究会等の活用は、計画策定やルールづくりの早期の段階から情報公開を行い、地域の合意形成を目指す場としての役割は大きいと考えております。今年度委託したアーバンデザイン東村山会議は、地域まちづくり型NPO法人でありまして、高い将来性を持つものと期待をいたしているところであります。いずれにいたしましても、住民参加のまちづくりを推進することは、情報の共有化、合意形成、市民と行政との新たな関係の構築等に有効であると認識いたしております。
次に、自然環境や生活環境についてのアセスの関係ですが、環境に影響を及ぼすおそれのある事業につきましては、影響を事前に調査、予測、評価を行い、その結果に基づいて内容を見直したり、環境保全対策を立案するもので、法対象となるものは環境影響評価法に基づく手続を行い、法対象外のものについては、都条例に基づく手続を行っております。
次に、大店法の関係ですが、現在の大店法では1,000平米を超える大規模小売店舗の設置者に対し、立地に伴う交通渋滞、騒音、廃棄物等について、周辺の生活環境の保持のため、届け出を必要としております。基本的には、法の範囲内に基づきまして、適正な配慮を行うよう指導していきたい、このように考えております。
次に、開発指導要綱に絡めて、近隣住民の説明会ということでございますけれども、事前協議のルールを明確化すべきでないかということですが、現行の指導要綱では、関係権利者、その他当該事業によって影響を及ぼす近隣住民等に対して、事前に内容を周知し、紛争防止に努めなければならないとあり、周知についての解釈が明確ではありませんので、今後、策定いたしますまちづくり条例の中で可能かどうか、検討していきたいと考えております。
次に、住民と事業者間の調停機関の位置づけということでございますけれども、基本的には、市は、住民と事業者の中心の立場で合意するよう指導していくことを基本といたしておりますが、もう一つの方法としては、東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例がございます。ここで調停のあっせん制度を利用するよう指導いたしております。したがいまして、調停機関の位置づけにつきましては、先進市等の事例を研究しながら、可能かどうかの検討を含めて考えていきたい、このように思います。
それから、宅地開発に伴う道路のセットバックの関係でありますけれども、現行の指導要綱の中では、原則的に既存道路が6メーター以下の道路については、原則ですが、道路中心より3メーター後退するよう指導いたしております。また、歩道設置については、交通量の多い幹線道路沿いで事業計画が出た場合に、その都度、歩道設置について事業者と協議して決めております。ルールの明確化ということですが、憲法の財産権の侵害等の問題もありますことから、なかなかこの点についてはルール化が難しいのではないか、このように考えております。
次に、緑地の確保のルール化でございますけれども、事業面積が1,000平米以下は「東村山市緑の保護と育成に関する条例」、1,000平米以上については「東京における自然の保護と回復に関する条例」により、緑化指導を行っておりまして、事業面積3,000平米以上の事業については、都市計画法で3%の公園設置、「東京における自然の保護と回復に関する条例」で、3%の緑地の設置義務が定められておりますので、ルールは明確になっていると考えております。
最後に、罰則規定を盛り込むかどうかということでございますけれども、現在、要綱ですので、行政指導でありまして、行政手続法においても、事業主が行政指導に従わなかったとしても、不利益な扱いをしてはならないという規定がございます。罰則規定を要綱に盛り込むことはかなり難しいと考えておりますけれども、先進市の中で盛り込んだ市も1市か2市あるようですので、どういう状況か、その辺はよく整理をしてみたい、このように考えております。
○政策室長(室岡孝洋君) 2点目の子ども議会についてお答えをいたします。
子供たちからの意見をどのように市政運営に生かしていくのかという1点目の御質問がありました。代表質問でも市長が御答弁したように、そもそもはこの子ども議会の位置づけは、市制40周年記念の周年事業として、子供たちが地方議会の運営の仕組みを実体験する、そのことによりまして、議会制民主主義の過程を学び、市政に対する理解と関心を深め、市民の1人として市政に参加する意識の高揚を図ることを趣旨として開催いたしました。今回の開催に当たりましては、この記念事業としての趣旨を踏まえ、基本的に模擬議会としての位置づけの中で開催しております。
子供たちの意見は、それなりに貴重な意見として参考になりますが、それらの意見は子ども議会に限ったことではなく、年4回の定例会でも議論されている事柄であります。立派な議会があるわけですから、この年4回の定例会等の議会での議論を踏まえて、その扱いと同じ扱いとして、子ども議会で出された意見についても、個々の具体的な事業の中で、それらを参考にしてやっていきたい、このように考えております。
それから、2点目の特に要望が強かった項目について、どのように実現していくのかということでございますが、学校施設等の整備に関する基本的な考え方といたしましては、施策等、事業の緊急性を考慮する中で、優先順位を定め、実施計画上に位置づけるなど、年次計画をもって対応しているところでございます。また、施設の改修等、維持補修的な工事につきましても、学校施設全体の緊急度を総合的に判断し、逐次、必要な対応を図っているところでありますので、その一環として対応していきたい、このように考えております。
それから、3点目の今後、毎年、子ども議会を実施すべきではないか、そういった御意見がありました。我々はそういうことでは考えておりませんで、あくまでも周年事業として節目ごとに開催していきたい、今後もこのようなことで対応してまいりたい、基本的にはそのように考えております。
○14番(清沢謙治議員) 何点か再質問させていただきます。
まず、まちづくり条例についてですが、まちづくり条例の制定は、何のために制定するかということが、いまいち、部長の御答弁では-マスタープランの実現を目指すということですが、もうちょっと有効な規制を行うという視点から、きちっと対策を練っていただきたいと思うんです。と言いますのは、環境建設委員会でも、たびたび開発指導要綱には強制力がないというセリフを皆さん口にしますけれども、そういう意味では、開発指導要綱の限界を部長も大変切実に感じていらっしゃると思うんです。ですから、中立な立場でと、もちろんそうなんですけれども、有効な指導が今現実になされていないということをしっかり踏まえた上で、有効な開発に対する指導が行えるような条例を、ぜひ目指していただきたいと思うんですが、その辺の方向性についてのお考えを改めて伺います。
ついでに、その際に、先ほども申し上げましたように、狛江市のまちづくり条例では、住民との合意形成に向けたプロセスを非常に詳細に定めているんです。このことによって、無秩序な開発に対して厳しい歯どめになっているという、これが実際に、先ほども申し上げましたように、マンションの開発を9階から7階に引き下げるなどの効果も上がっておりますので、こうした合意形成に向けたプロセスも、しっかり詳細に設定するということも、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
それから、市民や商工会の意思をどのように条例制定の過程で反映させるかということでは、具体的な手法が明らかにされなかったので、ぜひもう少し具体的に、パブリックコメントですとか、住民参加で委員会ですとか、そういうことについて、御答弁いただけたらと思います。
それから、子ども議会についてですが、やはり子供の意見を正面から受けとめようとする姿勢が弱いというふうに言わざるを得ません。それは子供たちに議会の仕組みを学ばせる場という、要するに大人たちが、子ども議会を通じて子供たちに議会の仕組みを教える場なんだという、そういう姿勢が子供たちの意見を正面から受けとめられないということにつながっているのではないかと思います。そういう意味では、もちろん子供たちに議会の仕組みを学ばせるということも大切だとは思いますけれども、それと同時に、子供たちならではの視点をしっかりと大人たちこそ学ぶべきだ、こういう視点もぜひ子ども議会の目的として取り入れていく必要があるのではないでしょうか。要するに、お互いに学ぶという視点を、ぜひ子ども議会の目的に取り入れていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○都市整備部長(小嶋博司君) まちづくり条例を何のために制定するかということですけれども、良好なまちをつくっていくために制定するものでありまして、具体的にはどこまで規制がかけられるかということだろうと思うんです。そこは規制や規定のいろいろな法律、条例があるわけです。その中で限界は当然あります。ですから、今後の中で、何度も申し上げましたとおり、先進市の事例等を参考にしながら進めていきたい、このように考えております。当然、2点目に御質問がありました合意形成に向けてのプロセスも、同様な考え方であります。
それから、住民参加をどう担保するかということですけれども、そのことについても、どのような形で住民の皆さんに、いつの段階でこのことを説明するかということを含めて、今後の中で検討していきたい、このように考えています。
○政策室長(室岡孝洋君) 子供の意見を聞く姿勢が弱いのではないか、そういった再質問がございました。殊さら、子ども議会だけを取り上げることにどういう意味があるのか、そういったことも事実としては考えなければいけないと思います。(不規則発言多し)子供の意見を聞く場というのは、さまざまな場であるわけです。そういった中で、我々は決して子供の意見を取り上げないということを言っているわけではありませんで、子ども議会だけをあえて殊さら取り上げなくても、そこは議会の場で一定の議論をしておるわけですから、当然、子ども議会で議論されたことも、年4回の定例会の中で、それは同じような扱いの中で、個々の事業の中で行っていきたいということです。
それともう一つは、子ども議会を開催する前の6月議会で、どういう視点で子ども議会に臨むのかということで、それは再三、こちら側の市の意見として、要するに周年事業としての子供が議会制民主主義を学ぶ場であるという、そういう位置づけを答弁しておりますので、そういったことで、今回も特に、その位置づけの中で対応してまいりました。(不規則発言多し)
○14番(清沢謙治議員) まず、まちづくり条例についてですけれども、確かに建築基準法ですとか、都市計画法とか、そういう上位の法律を越えていろいろ規制することはできない、それは確かですけれども、しかし、国の規制緩和の流れの中でも、どういう開発に対する規制ができるかということは、これまでいろいろなまちづくり条例がつくられてきて、いろいろ試行錯誤する中で、少しずつ明らかになってきたと思うんです。例えば、宝塚市ではパチンコ店規制条例が、裁判所で法律違反だと判定を受けたり、それから、武蔵野市長が水道の接続を拒否したことに対して違反という判決が出たり、そういった試行錯誤を繰り返す中で、どこまでまちづくり条例で有効な規制ができるのかということは、少しずつ明らかになってきていると思いますので、そうした先進的な条例を十分検討して、規制できる限界まで挑戦していただきたい、ぜひそういう姿勢を持っていただきたいと思います。これは要望ですので、よろしくお願いします。
それから、子ども議会についても、これを子供たちが聞いたらどんな思いがするかということを今つくづく感じました。子供たちが、子ども議会で本当に自分たちの要望を実現してくれるんだと、期待に目を輝かせて市長に意見や視点をぶつけたわけですね。それに対して、市長もしっかり答えていただいたと思います、その場では。しかし、その後、こういう場で、いや、あれは子供たちにプロセスを教えるための場だから、それはそれとして周年行事で構わないんだよという、そういう答弁が後から出てくるというのでは、子供たちに対してちょっと申しわけないような気もしますので、ぜひその点は、目的についても、お互いに学び合うということ、そういう視点を改めて強く要望したいと思います。
○議長(渡部尚議員) 一般質問の途中ですが、お諮りいたします。
本日は、以上をもって、延会といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(渡部尚議員) 御異議なしと認めます。
よって、本日は、以上をもって延会といたします。
午後4時55分延会
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