第3回 平成16年4月26日(政策総務委員会)
更新日:2011年2月15日
政策総務委員会記録(第3回)
1.日 時 平成16年4月26日(月) 午後1時10分~午後1時41分
1.場 所 第1委員会室
1.出席委員 ◎山川昌子 ○田中富造 桑原理佐 佐藤真和 野田数
清水雅美 木村芳彦各委員
1.欠席委員 なし
1.出席説明員 室岡孝洋政策室長 岸田法男総務部長 杉山浩章財務部長 木下進政策室次長 大野隆総務部次長 檜谷亮一財務部次長 諸田壽一郎総合調整課長
神山好明経営改革課長 小田耕一契約課長 森本俊美財政課長
今井和之課税課長
1.事務局員 中岡優次長 池谷茂議事係長 細渕正章主任
1.
議 題 1.15請願第11号 浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願
2.16請願第 3号 「公団住宅を独立行政法人都市再生機構に引き継ぐに当たり、衆参
両院、国土交通委員会の附帯決議事項を全面的に実現し、公共住宅
として守る」意見書の提出を求める請願
午後1時10分開会
◎山川委員長 ただいまより、政策総務委員会を開会いたします。
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◎山川委員長 傍聴の申し出があれば、これを許可いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◎山川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
傍聴申請があれば、適宜これを許可いたします。
次に進みます。
休憩します。
午後1時11分休憩
午後1時12分再開
◎山川委員長 再開します。
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〔議題1〕15請願第11号 浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願
◎山川委員長 15請願第11号を議題といたします。
各委員からの質疑、意見等に入ります。
御意見等ございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◎山川委員長 質疑等がありませんので、討論に入ります。
討論ございませんか。
休憩します。
午後1時13分休憩
午後1時14分再開
◎山川委員長 再開します。
野田委員。
○野田委員 本件に対し、不採択の立場で討論いたします。
まず、我が国にとりまして、原子力は、電力の安定供給の面から、そして、CO2削減問題など、環境保全の面からも、必要不可欠なエネルギーであります。したがいまして、浜岡原発の運転停止は、産業、経済への影響が大きいことからも明確な根拠が必要である、このように考えます。
本件に対しての当事者は、浜岡原発の周辺地域の住民及び自治体、事業者である中部電力、そして、国であると考えます。本件に対しての判断は、当事者同士でのこれまでの議論の積み重ねを優先するべきであると考えております。東村山市は、浜岡原発より電力の供給を受けている地域ではございません。本件に対する議論の積み重ねはなく、現場の当事者同士の雰囲気も全くわからず、まして科学的なデータなど、賛否を判断する材料が十分でない状況でございます。
以上、運転停止に明確な根拠が見出せないため、本件に対し、不採択の立場とさせていただきます。
◎山川委員長 ほかに討論ありませんか。田中委員。
○田中委員 日本共産党市議団を代表いたしまして、15請願第11号、浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願につきまして、採択すべしという立場から討論をさせていただきます。
当委員会におきましては、この内容、浜岡原発そのものに対する議論はございませんでしたけれども、いろいろな資料も、関係者でしょうか、提出されておりますし、あるいは、自分自身もいろいろな資料を見まして検討した結果で、採択という形にしたいと思うわけですが、やはりこれは事実に間違いないと思うんですけれども、東海大地震の発生想定、そして、駿河トラフ、相模トラフですか。こういう危険な地域に現存しているということは事実でありますので、今後、想定される東海大地震におきましては、大変、危険な地域に立地しているということは、これは紛れもない事実であります。
そして、いろいろな学者の先生方の研究によりましても、今、全国各地に原発が立地、作動いたしておりますけれども、昨年、問題になりました柏崎刈羽原発を含めまして、これを仮に、原発の停止ということに対して、電力がどうのこうのというようなことがありましたけれども、今、現実問題として、ピーク時をどうするかということもありますけれども、上手に各電力会社の電力の融通その他で、日本全体の発電所の発電量、これは原発をなくしても十分に可能だというようなことが言われております。
現在、日本の全体の発電所の負荷率は58%、総合出力になっていないそうです。そういうことから考えまして、ドイツや北ヨーロッパでは、73%近く動いているということから見ましても、相当、余裕があるというようなことがありますので、仮に浜岡原発が停止ということがあったとしても、日本の国民、それから産業にも影響はないだろうということを考えますし、危険が想定される地域の原発は即時停止ということで、世論を動かしていく必要があるのではないか。
これは、我々が居住しております東村山から遠く離れた地域と思われますけれども、全体の環境問題、あるいは、もし仮にこういう災害が起きた場合には、間接的にも影響がありますので、私といたしましては、この請願どおりに、請願の項目が、原発震災を未然に防ぐために、経済産業大臣に対して、「浜岡原発全機を一刻も早く停止するよう中部電力に対して勧告せよ」という意見書を提出することに対しまして、賛成の意を表しまして請願の採択といたしたいと思います。
以上です。
◎山川委員長 ほかに討論ございませんか。清水委員。
○清水委員 15請願第11号、浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願につきまして、政策総務の一委員として、不採択の立場で討論を行います。
請願項目は、東海地震の想定震源域の上にある浜岡原発全機の運転を一刻も早く停止するように求めているものでありますが、結論から申しますと、常に最新の知見を反映するなど、耐震、安全性を一層向上させていくための努力を不断に努めていくことなど、事故防止のための万全な対策を図っていくことによりまして、運転の即刻停止での措置をとらなくても済むと考えるところであります。
過去の例からしますと、東海、東南海、南海の各地震は、100年から150年の間隔で起きているということであります。東海地震の直近の発生は1854年ということでありますので、ことしはちょうど150年目に当たりますし、最大級の警戒態勢をとっていく必要があります。そこで、政府の中央防災会議では、昨年12月に、東海地震応急対策活動要領をまとめたところであります。
我が国の原発は、安全性確保のための多重防護による何重もの安全対策がとられておりますけれども、特に地震対策の安全確保のためには、地震感知器が大きな揺れを感知したときの原子炉の自動停止装置が設置されておりますし、施設の耐震設計につきましては、建築基準法に定められた一般の建築物の耐震設計に用いられる、地震力の3倍を超える耐震設計がなされているために、耐震上の安全性につきましては問題がないと認識をされているところであります。
浜岡原発の安全上、重要な施設につきましては、マグニチュード8.0の想定の東海地震、マグニチュード8.4の先ほど申し上げました1854年の安政東海地震、及びマグニチュード8.5の限界的な規模の南海トラフ上に想定される地震を想定して安全性の検討を行っており、浜岡原発の東海地震に対する安全性は十分に確保されているものとの政府の見解も既に出されているところであります。
なお、ついでに申し上げますけれども、請願趣旨の中で、チェルノブイリ事故を例に挙げまして、東海地震と浜岡原発には、日本という国そのものの存亡にかかっている。存続か滅亡か、生か死かと、いたずらに危機感をあおると思われるような表現がなされておりますけれども、我が国のソ連原子力発電所事故調査特別委員会の調査報告書によりますと、その原因は、設計の脆弱性と運転員の規則違反によるものとされております。すなわち、事故時の出力上昇に対し自動制御等の緊急停止がきかない設計など、事故炉の設計上の問題点と、さらには、運転員が実験のために原子炉の自動停止装置が働かないようにするなど、数々の規則違反によるものと報告をされております。
我が国の原発の設計上の安全確保対策や運転管理体制からするならば、チェルノブイリ事故と同様な事態になることは極めて考えにくいという調査特別委員会の報告があることを申し添えて、不採択の討論といたします。
◎山川委員長 ほかに討論ございませんか。桑原委員。
○桑原委員 15請願第11号、浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願を、東村山・生活者ネットワークは採択に賛成の立場から討論いたします。
進歩した地震予知方法による数々のデータ、浜岡より西の各地で起こっている地震との関連性、150年周期であった富士山の大噴火がここ300年起きておらず大噴火の可能性があることなど、多くの理由から、国は、東海地震の発生は100%予想されるとしています。浜岡原発は、予想される東海地震の震源域の中心に位置しています。
天災に立ち向かえる人々の力はわずかなものですが、人災を未然に防ぐことはできます。地震が起きて炉にふぐあいが生じた場合には、一部地域のことではなく、放射能は数百キロ四方に飛ぶとも言われ、大きな自然破壊にもつながります。大きな地震が起こるたびに、私たちの予想を絶する新たな被害が起こっているのが事実です。被害を想定するのには多くの不確定性がありますが、危機管理をする上では最悪の事態まで想定するのが大切で、地震が発生した場合、この浜岡原発には多くの課題があると考えます。
この請願は、国内の原発すべてを停止することを目的とはしていません。浜岡原発を全部とめても、その地域には十分な電力供給があり、日常生活に大きな影響がないということです。運転を停止することにより、多くの人々を放射能の災害から守ることが大切ではないでしょうか。
緑豊かな都市東村山が、この請願を採択し、経済産業大臣に対して、「浜岡原発全機を一刻も早く停止するよう中部電力に対して勧告せよ」という意見書を提出することは大きな意味があると考え、賛成の立場からの討論といたします。
◎山川委員長 ほかに討論ございませんか。木村委員。
○木村委員 15請願第11号につきまして、不採択の立場で討論をいたします。
この問題については、委員会の質疑の中でも何人の方からも出されておりましたけれども、紹介議員もお呼びして、この文章については極めて過激的な中身であるということで、請願人本人にもこの辺を訂正できないかということでやったわけでございますが、残念ながら拒否をしたということでございます。紹介議員そのものも、そういう話を、この委員会の休憩時間だったと思いますが、発言もされておりましたけれども、そういった観点からも、やはりもっともっと私は、出す以上は真摯に、しかも過去、公職にあった人でございますから、そういうところも含めて、ぜひ提出をお願いしたかったなというのが率直な感想でございます。
私たち東村山市議会としては、かつては、請願の採択、不採択の基準の中に権限外とあったわけでございますが、今それはなくなっております。かつては、北朝鮮の問題とか、いろいろありまして、そういう権限があるのかどうかということも議会で論議されましたので、そういった審査能力の上からも、私は、この問題については、先ほどもちょっと出ておりましたけれども、直接的には、むしろ県議会、あるいは国会という立場でこういうのを集中的にやっていただく。こういうことでございますので、私ども市議会としては不採択にするのが妥当ではないかと思っております。
国民として基本的な原発の安全性というのは、これは今でも、当事者も含めて、国も、もう中央防災会議も県もそうですから、関係市町村も、安全対策については万全の体制をとっているのは事実でありまして、ただ、問題は、その辺についてどうやるかというふうな、情報公開も含めて、私は、今後とも、この浜岡だけではなくて原発全体の問題としては、そういったことを、やはり事業者としての説明責任を、もっともっと明確にしてほしいなというのが私どもの希望でございます。
それから、浜岡原発はたまたま、先ほど来、皆さんの話にもございますから、私も質疑の中で申し上げておきましたけれども、東海大地震の震源域につくられているんですね。なぜ震源域につくられたかということでございますが、それはもう当然に、先ほどもありましたように、私も既に言いましたように、150年周期説ということで現実に起きているわけです。そういうところになぜつくらなければいけないか。これはやはり、安全性を考えた中で恐らくやられているのではないかと思います。
この請願の中にありますように、地震学者は言葉をかりて説明されておる。起きてみなければわからないというのが、地震学者の中でも、このように請願の中身に書いてあるんですけれども、先ほど清水委員もおっしゃいましたように、いたずらに日本国の存続とか滅亡、あるいは生か死かと、国民にあえて不安を与えるようなことをやっている。これは、私ども東村山市民にとりましても、浜岡原発に、もし、このようなことがあるとすれば、東村山はだめになるんだよという印象を与えかねない。大変、私は、そういう点では過激な言葉ではないかと思います。
浜岡原発の安全策については、御案内のとおり、そういった観点から岩盤の上に設置されているというのは、もう既に新聞等でも出ておるとおりでございますが、先ほども清水委員からありましたように、いわゆるマグニチュード5で、150ガルと言うんですけれども、自動停止するようになっているわけです。まして、マグニチュード8クラスが来ると言われておりますが、450ガル、もう当然、事前に原発は停止をしている。こういう安全性がとられていることはもう事実でございます。
これは政府の方でも、中央防災会議でも認めるところですが、昨年12月に中央防災会議でも、マグニチュード8クラスに対しても、51年に建造された1号機、2号機、これについても、新しい指針で大丈夫であるという結論が出されているわけでございまして、3、4号機は昭和62年、5号機は今、建設中でございますけれども、こういった観点から、原発は、地震が来なければわからないと言われておりますが、安全性は確保されておる、そう考えるのが妥当ではないかと思うところであります。
私も原発の立地市町村のサミットに参加をさせていただきましたけれども、そこの市町村議員の皆さん方で、私の聞いたところによると、私もその場にいたわけでございますが、308名ぐらい出席しておりましたけれども、この浜岡原発について反対をしたという人は聞いておりません。こういった観点から、地元の人たちもそこまでは考えていないというような内容ではないかと私は思いますので、いろいろな観点からいきまして、この請願については不採択をせざるを得ない、こういうことでございますので、よろしくお願いいたします。
◎山川委員長 ほかに討論ございませんか。佐藤委員。
○佐藤委員 15請願第11号、浜岡原発震災を未然に防ぐことに関する請願について、採択することに賛成の立場から討論に参加をいたします。
元来、私は、環境、経済、両面から考えても、原発の新設には反対をし、また、稼働中のものについては、段階的に縮小、閉鎖をしていくべきという立場でありますが、今回の請願については、原発の根本的な是非論を別にしても、積極的に対応すべきであると考えます。
マグニチュード8クラスの大地震の発生がいよいよ身近に予測されている東海地方、そのど真ん中に存在する4基の浜岡原発の危険性は、国際的にも大きな関心を集めています。茂木元地震予知連会長を初め、多くの地震の専門家や、村田元駐スイス大使や下河辺元国土庁事務次官ら、多くの有識者による浜岡原発停止を求める声明も出されています。国の施策を進めてきた立場にある彼らのような人々が、この問題に直接、言及しなければならないほど、事態は切迫していると考えるべきだと思います。
世界でマグニチュード8クラス地震の想定地域に原発があるのは浜岡だけであり、最悪の立地条件にあります。最近になって、最も危険な地域の指定が変わったことを、正しく受けとめるべきだと考えます。溝上判定会長の講演も、出向いて聞いてまいりましたけれども、24時間態勢に入ったことも確認し、その危険性を感じるところです。
事はほかならぬ原子力発電所であり、地震が起きてから即座に原子力の運転が自動でとまっても、その溶解熱が安全域に下がるまでに約3カ月かかると言われています。その間に原子炉の冷却装置が機能しなくなれば、炉のメルトダウンが起きる危険性が極めて高いとされます。大事故がもたらす被害の範囲が、軽く首都圏を飲み込むことは、事実を正しく見れば否定のしようがないと考えます。
対岸の火事としてではなく、被害が想定される地域に暮らす我がこととして、また、それ以上に、地球環境に及ぼす甚大な影響に対する想像力の問題として、今、声を上げていくことは、私たちがとるべき行動であると考えます。
安全基準は、いつも想定を超える事故が起きるたびに書きかえられてきた歴史があります。けれども原発については、それは許されないと考えます。
以上、賛成の討論といたします。
◎山川委員長 以上で討論を終了し、採決に入ります。
15請願第11号を採択することに、賛成の方の挙手を求めます。
(賛成者挙手)
◎山川委員長 可否同数であります。
よって、委員会条例の規定により、委員長が本件に対する可否を裁決いたします。
委員長は本件を不採択とします。
よって、15請願第11号は不採択と決しました。
次に進みます。
休憩します。
午後1時35分休憩
午後1時36分再開
◎山川委員長 再開します。
―――――――――――――――― ◇ ――――――――――――――――
〔議題2〕16請願第3号 「公団住宅を独立行政法人都市再生機構に引き継ぐに当たり、衆参両院、国土交通委員会の附帯決議事項を全面的に実現し、公共住宅として守る」意見書の提出を求める請願
◎山川委員長 16請願第3号を議題といたします。
本件については、事務局より、朗読をお願いいたします。
(事務局朗読)
◎山川委員長 朗読が終わりました。
以上で、本日は、16請願第3号を保留といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◎山川委員長 御異議なしと認めます。
よって、16請願第3号は保留と決しました。
次に進みます。
以上で、政策総務委員会を閉会いたします。
午後1時41分閉会
東村山市議会委員会条例第30条の規定により、ここに署名又は押印する。
政策総務委員長 山 川 昌 子
議会事務局職員
記録担当
議事係長
次 長
局 長
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