第22回 平成28年12月2日(12月定例会)
更新日:2017年2月13日
平成28年東村山市議会12月定例会
東村山市議会会議録第22号
1.日 時 平成28年12月2日(金)午前10時
1.場 所 東村山市役所第1委員会室
1.出席議員 24名
1番 肥 沼 茂 男 議員 2番 島 崎 よ う 子 議員
3番 かみまち 弓 子 議員 4番 おくたに 浩 一 議員
5番 朝 木 直 子 議員 6番 矢 野 ほ づ み 議員
7番 小 林 美 緒 議員 8番 小 町 明 夫 議員
9番 渡 辺 英 子 議員 10番 村 山 淳 子 議員
11番 横 尾 孝 雄 議員 12番 佐 藤 まさたか 議員
13番 大 塚 恵 美 子 議員 14番 白 石 え つ 子 議員
15番 土 方 桂 議員 16番 蜂 屋 健 次 議員
17番 石 橋 博 議員 18番 熊 木 敏 己 議員
19番 石 橋 光 明 議員 20番 伊 藤 真 一 議員
21番 駒 崎 高 行 議員 22番 山 口 み よ 議員
23番 渡 辺 み の る 議員 24番 さ と う 直 子 議員
1.欠席議員 0名
1.出席説明員
市長 渡 部 尚 君 副市長 荒 井 浩 君
経営政策部長 小 林 俊 治 君 総務部長 東 村 浩 二 君
市民部長 大 西 岳 宏 君 環境安全部長 平 岡 和 富 君
健康福祉部長 山 口 俊 英 君 子ども家庭部長 野 口 浩 詞 君
資源循環部長 間 野 雅 之 君 まちづくり部長 野 崎 満 君
経営政策部次長 瀬 川 哲 君 経営政策部次長 原 田 俊 哉 君
教育長 森 純 君 教育部長 曽 我 伸 清 君
教育部次長 青 木 由美子 君
1.議会事務局職員
議会事務局長心得 南 部 和 彦 君 議会事務局次長 湯浅﨑 高 志 君
議会事務局次長補佐 松 﨑 香 君 書記 藤 山 俊 輔 君
書記 萩 原 利 幸 君 書記 天 野 博 晃 君
書記 山 名 聡 美 君 書記 木 原 大 輔 君
書記 佐 藤 智 美 君 書記 田 村 康 予 君
1.議事日程
第1 一般質問
午前10時2分開議
○議長(肥沼茂男議員) ただいまより、本日の会議を開きます。
────────────────────────── ◇ ──────────────────────────
日程第1 一般質問
○議長(肥沼茂男議員) 日程第1、一般質問を行います。
順次、質問を許します。最初に、18番、熊木敏己議員。
○18番(熊木敏己議員) 土方議員も言っていたように、いつもと違う風景が見えて、私は早く起きたのでまぶしいんですけれども、今回は1点、男女共同参画について伺います。
東村山市男女共同参画条例の施行から10年がたちました。現在は、平成29年度よりスタートする第3次男女共同参画基本計画策定に向けて準備をされていると思います。国ではことしの4月1日より、女性職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が施行されました。第2次の基本計画時にはなかったもので、新たな視点を第3次計画の中に位置づけなければならないと思いますし、男女共同参画推進審議会の答申の中にも、その新しい視点を入れなさいということが述べられていたと思います。これらの取り組みについて伺わせていただきます。
1番です。男女共同参画推進情報誌「ふぃ~りんぐ」です。第35号をいただいたんですけれども、東村山市男女共同参画条例の施行から10年記念特集号として、私どもの加藤勝信内閣府特命担当大臣に市長がインタビューをされたという特集でございました。
加藤大臣は男女共同参画や女性活躍などを担当されていて、非常にタイムリーであって、「ふぃ~りんぐ」、この本にふさわしい記事であったんじゃないかなと思っています。女性活躍の現状や、なぜ女性の活躍を進めるのか、また課題や効果といったものがまとめられていますので、まだ読んでいない方は一度目を通していただければと思います。
そこで質問ですけれども、これまでの男女共同参画への取り組み状況を伺います。
○市民部長(大西岳宏君) 当市では平成9年度より、女性問題を解決するための東村山市女性プランに基づき、さまざまな取り組みを行ってまいりました。平成18年3月には東村山市男女共同参画条例を制定し、それに伴い男女共同参画推進審議会を設置したほか、平成19年3月から5年間を計画期間とする東村山市男女共同参画基本計画を策定いたしました。以降、毎年度、市のさまざまな施策の中に男女共同参画の視点を盛り込み、その推進を図るべく、計画の対象事業について進捗状況調査を行ってまいりました。
また、男女共同参画の取り組みを市民の皆様に周知するため、男女共同参画推進情報誌「ふぃ~りんぐ」を発行しており、ただいま議員のお話がありましたとおり、本年は東村山市男女共同参画条例施行10周年記念特集として、加藤勝信内閣府特命担当大臣へのインタビューを掲載させていただいたところでございます。
本年度は第2次男女共同参画基本計画の最終年度であり、これまでの取り組みを総括すると同時に、平成29年からスタートする第3次男女共同参画基本計画の策定に向け、ワーク・ライフ・バランスに関する市内事業所及び従業員の意識・実態調査、及び昨年度実施いたしました男女共同参画に関する市民意識調査の結果を分析し、第3次基本計画に反映させるよう取り組んでいるところでございます。
○18番(熊木敏己議員) 実は「ふぃ~りんぐ」の中にもその辺ことが書いてあったりして、大変申しわけございませんでした。
2番にいきます。昨年、第3次男女共同参画基本計画策定に伴う市民意識調査を実施されたというのが、今もあったのかな、報告を3月に、ちょっと厚いやつと概要版というのと2ついただいているんですけれども、この調査の結果から、市民の意識がどのようであったと捉えているのかお伺いいたします。
○市民部長(大西岳宏君) 平成27年8月から9月までを調査期間として、市内在住の20歳以上の男女2,000人に対し無作為抽出で行った男女共同参画に関する市民意識調査につきましては、全27問の中で、社会的な男女平等意識からセクシュアルハラスメント、ドメスティックバイオレンスに関する質問まで、多岐にわたる調査を行いました。
平成22年度にも同様の調査を行いましたが、経年比較で見ますと、女性は男性自身の家事参加や男性の意識啓発の重要性を感じる人がふえている一方で、男性は同様の課題についての重要性の認知度が低いまま、前回調査と余り変化が見られないといった傾向が見えてまいりました。
また、市が取り組む男女共同参画施策の認知状況が、全ての施策で1割未満という非常に低い割合となっております。
このような結果を踏まえまして、第3次男女共同参画基本計画の中では、市民の男女共同参画意識が少しでも高まるよう、実際の事業を通して取り組んでまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 今、部長もおっしゃったように、質問の設定も多くて多岐にわたっているので、一概にどうだと捉えるのは難しいとは思いますが、認知状況が低いというのは、アンケートですからグラフになっていて、そうなっているからわかってしまうんですが、調査結果を一つ一つ見てみると、結構興味深いものがあったりしました。
自由意見というのも後ろのほうに載っていて、結構シビアな意見が多いなというのを感じたところで、我々議員のほうにも、議員は何人女性ですかみたいな意見があったりして、こういう方に議会報告会に出てきていただけると、我々も説明できるのになと思ったりもしたんですが、そうすると今度はアピール度が足りないとか言われちゃうのかな、もろ刃だったりもするかななんて思ってもみていました。
3番目にいきます。東村山市第2次男女共同参画基本計画の計画年度がことし平成28年度までとなっていますが、この間の進捗状況と第3次男女共同参画基本計画の方向性を伺わせていただきます。
○市民部長(大西岳宏君) さきに述べましたとおり、第2次男女共同参画基本計画においては、毎年度、計画の対象事業について進捗状況調査を行い、男女共同参画の推進を図っております。計画最終年度である本年度につきましては、計画期間である平成24年度から平成28年度までの対象事業全てを総括し、男女共同参画推進審議会から提言をいただいた上で、報告書を作成・公開させていただいております。
第3次男女共同参画基本計画の方向性につきましては、平成27年12月に閣議決定された国の第4次男女共同参画基本計画を勘案した上で、現在策定を進めております。具体的には、計画の中に女性活躍推進法に基づく市町村推進計画及び配偶者暴力防止法に基づく配偶者暴力対策基本計画を包含するほか、意識啓発を重視したこれまでの計画から一歩進んで、具体的な制度を整えることを重視し、ワーク・ライフ・バランスの推進や、あらゆる分野における女性の活躍の推進を新たに計画に掲げる予定といたしまして、現在計画の策定を進めているところでございます。
○18番(熊木敏己議員) 第2次の対象事業もたしか100を超えていたりとか、答申の中では計画年度を6カ年にしたらどうだとかというのもありましたし、いろいろ対応するところ、今あった話の中にも、具体的な制度にしていくとか女性の活躍の場所ということで、ぜひ前に一歩一歩進めるようにしていただければと思います。
今、方向性を伺ったんですが、国は女性活躍推進法を施行して、地方公共団体や民間事業主が担う責務と責任が定められています。今後の基本計画に、このあたりはどのような位置づけをされるのかお伺いいたします。
○市民部長(大西岳宏君) 平成27年8月に成立した女性の職業生活における活躍の推進に関する法律では、自治体の努力義務として、区域内での女性の職業生活における活躍の推進に関する施策についての市町村推進計画を策定・公表するように求められております。また、民間事業主については、国の事業主行動計画の策定に関する指針を踏まえた事業主行動計画の策定・公表等を実施することが求められております。
当市におきましても、さきの答弁と重複しますが、平成29年からスタートする第3次男女共同参画基本計画に包含する形で、女性の職業生活における活躍についての推進計画を策定する予定でございます。
○18番(熊木敏己議員) 再質問させていただきます。
今、部長が市町村の推進計画、これらを入れ込んでいくということを求められているからということで、ただ、私の認識としては、市町村は努力義務であって、入れ込まなくてもよかったんじゃないかな、無理しなくてもいいのになと思うところもあるんですが、策定、入れ込んでいくということなので、今後、行政としてどのような取り組みとなるのか、行っていくのか、現時点でお考えがあるかどうかわからないんですけれども、教えていただけますでしょうか。
○市民部長(大西岳宏君) 女性の職業生活における活躍についての推進計画は、あらゆる分野における女性の活躍の推進を目標とするものでございます。少子高齢化や人口減少が進む中で、労働力の確保は喫緊の課題であり、その中でも女性の就職率の向上は、行政としても取り組まなくてはいけない課題だと考えております。また、女性の就労を支援することによって企業にとっても、労働力の確保はもとより、新しい視点や発想を持った人材の確保も期待ができるところでございます。
このように、女性の活躍を推進していくことは経済効果にもつながることから、加藤大臣の「ふぃ~りんぐ」のインタビューにありますように、一億総活躍の中の大きな柱になるものとして取り組んでまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 今、大臣の話もありましたし、答申の中にもあったかなと思います。記憶にないんですけれども、今、部長がおっしゃったように、労働力の確保とか女性の活躍、新しい視点を入れていくということを言われていたし、答申にもあったと思います。行政として、女性の活躍の推進にさらに取り組んでいただければなと思います。
次にいきます。5番です。社会全体における男女共同参画の推進、先ほどからワーク・ライフ・バランスの推進ということもありましたが、これは行政だけじゃなくて民間企業等の協力も不可欠であると思いますが、市としての取り組みをお伺いします。
○市民部長(大西岳宏君) ワーク・ライフ・バランスの推進は、第3次基本計画の屋台骨となる課題と捉えております。また、今、議員の御指摘もありましたとおり、民間企業の協力も不可欠であることから、男性も女性も働きやすい職場環境の整備が急務であると認識しております。
その足がかりとして、本年度9月に、従業員5人以上300人以下の市内全事業所1,602社及び従業員3,204名の方に対して、ワーク・ライフ・バランスに関する市内事業所及び従業員の意識・実態調査を実施いたしました。調査を実施した事業所のうち、25.3%に当たる406社と20.4%に当たる従業員655名の方から回答をいただいたものでございます。
今回の調査を取りまとめ、分析した上で、来年度以降、事業所に向けた啓発事業等に反映させてまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 市内1,602社の調査をされたというのは知りませんでした。すみません。ぜひそのアンケートの結果をもとに、企業にも働きかけをしていただければと思います。
調査の中にも、共同参画によって仕事と家庭、ワークライフ、よくなるんじゃないかと、結構男性の方からのアンケートも多かったりしたと記憶しているので、意識的にはそういうところがあるのかなと思います。どうぞ進めていただければと思います。
私が会社をやめたのが10年前の初めでして、東村山の男女共同参画条例が施行されたときだと記憶しています。当時、私は建設業にいまして、建設業とはあの3Kですよね。きつい、汚い、危険と言われていたんですけれども、そんな中でも10年前の話です。
たしか佐藤工業だったと思うんですが、現場に女性の担当が出て、鉄筋を運んでいたりするのがテレビで報道されていたのをすごいなと思いながら、すごくきついことをやっているなと思いながら見た覚えもあります。
最近ではトラックの運転手が女性になったり、配送の猫さんだったり、ペリカンさんだったり、飛脚さんだったり、よく家においでいただける方もいるし、引っ越しのアリさんだとか象さんだとか、0123なんていうのも多分女性がいらっしゃるんじゃないのかなと考えていますけれども、かなり厳しいところにも女性は進出して(不規則発言多数あり)わかっていただけましたか、ありがとうございます。かなり厳しいところにも進出はされてきているんだろうな、大変だなというところはあります。
実は、あそこに見える鉄道の会社も、当時から駅員だとか駅長だとか車掌だとか運転手だとかに、女性の活躍というのを考えていたんです。ただ、課題がありまして、鉄道は始発や終電があって、そこに泊まらなければいけないというものがある。男と一緒にいるわけにはいかないので、シャワーだったり、更衣室だったり、寝る場所という施設の確保というものが一番悩ましいところで、それは私がやめて以降、結構環境整備が整いまして、今では運転手もいらっしゃいますし、車掌等もいらっしゃいます。
テレビの宣伝で、何の宣伝かわからないんですけれども、海上自衛隊の護衛艦の艦長も女性がやられているということをやって、もう放送が終わったのかどうかわからないんですけれども、驚いているというところです。
6番にいくんですが、特に子育て世代の方々が就労しやすい環境の整備、議員の方からも保育園とか児童クラブという質問があるんですが、下支えというのか、働ける環境を整えるというのが重要な課題だとは考えております。また、ことしの3月にふるさとハローワークを開設されましたけれども、女性の就労を支援するための取り組みというのは何か行ってきたんでしょうか、伺います。
○市民部長(大西岳宏君) 28年3月にハローワーク「東村山就職情報室」が開所したことを契機に、今お話がありましたとおり、子育て世代の方々が就労するためには、まず相談しやすい環境を整えるべく、本年度6月より毎月1回第3木曜日を基本として、東村山就職情報室に隣接する、図書館の裏なんですけれども、多文化共生男女共同参画推進交流室において保育サービスを実施しております。お子さんをそちらに預けていただいて、落ちついた環境で就職の相談をゆっくり受けていただけるということを目的として開催しております。
また、このほかの取り組みといたしまして、本年度はマザーズハローワーク立川との共催事業として、「女性のための就職応援講座」と題した3回連続講座を開催いたしまして、再就職に向けた準備から応募書類の書き方、面接の対策、就活用のメークアップ法というんですか、お化粧の仕方とか、ビジネスマナーを学ぶ機会などの提供を行ってきたところでございます。
○18番(熊木敏己議員) もう一度、今、部長が、就職情報室を利用する場合の相談しやすい環境で、多文化共生のほう、裏のほうでお子さんを預かって、保育サービスをされてゆっくり相談ができるようにと、これを実は私、知らなかったんですけれども、ぜひこの辺も、こういうのがあるよというのは宣伝していただければなと思いますし(不規則発言多数あり)しているんだ、私が知らないだけですか、それは申しわけない。
マザーズハローワーク立川との共催ということでは、多分市民カレッジの講座だと思うんですが、という御答弁があったんですけれども、就職先、相手方への支援などは考えられなかったのかお伺いさせていただきます。
○市民部長(大西岳宏君) 就職先への企業等への支援ということですけれども、M字カーブと言われるように、出産や子育てで一旦離職されて、その後再就職を希望する方が多いということは、さまざまな調査でわかっております。
活躍の場を求めている女性に対し働く環境を整えることは必要でありますけれども、国においても、先ほどの「ふぃ~りんぐ」のほうにも記載されていますけれども、くるみんやプラチナくるみん、イクボスといった優良企業の認定制度を設け、認定企業に対する優遇措置も行っております。
当市といたしましては、今後、企業側、特に中小企業に対しても、女性が長く働き続けることができる啓発活動として、さまざまな取り組みを検討すると同時に、こういった制度があるということも周知してまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 厚労省の認定の話もあったので、ぜひ検討、取り組みをこれからもお願いしたいと思います。
7番です。国の男女共同参画社会基本法の5つの基本理念の一つに、男女の個人としての尊厳を重んじ、男女の差別をなくし、男性も女性も一人の人間として能力を発揮できる機会を確保する必要があるとしています。社会の動きの中で性別ということについての考え方、余り今は必要なくなってきたのかなと私も思いますし、そういう状況になりつつあるとも思っています。
市の取り組みとしても、数年前から選挙の投票入場券などの性別の記載がなくなったと思っているんですけれども、現在、市で発行している各種証明書の中に性別の記載があるものがあれば何か、また、近隣市の状況を教えていただきたいと思います。
○市民部長(大西岳宏君) 国の男女共同参画社会基本法の基本理念にありますように、今お話がありましたように、男女が互いにその人権を尊重しつつ、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会の形成を推進していくことが求められております。その中で、多様な性、多様な生き方への理解を促進するために、特に申請書や証明書等、公文書における性別の記載においては、内容の必要性などを十分に吟味し、必要に応じた見直しは必要であるかなと考えております。
市で発行する証明書ということでございますが、市民部で発行している証明書を例としますと、性別の記載があるものにつきましては、住民票の写し、戸籍の証明、印鑑登録証などがございます。住民票の写し及び戸籍の証明につきましては、法令の規定に基づき、個人を判別するために性別の記載をしているものでございます。
印鑑登録証につきましては、旧自治省、現在の総務省より通達された印鑑登録証明事務処理要領に準拠し、条例で規定した上で運用しているものでございますが、近隣市において、印鑑証明書への性別の記載事項については、26市のうち24市は、現在、証明書の性別欄が削除されている傾向になっております。
○18番(熊木敏己議員) 8番にいきます。今、部長の御答弁をいただいたんですが、住民票の写しとか戸籍の写し、ある程度本人かどうか見分けるために、最低限度で性別が記載されるものがあるとしても否めないのかなとも思うんですが、今、印鑑登録については24市がないということです。
このあたり、うちは、ここにあるんですけれども、まだ当然、印鑑条例にも第8条で男と女、区別みたいなものが書いてあるので、そこから変えなきゃいけないと思うんですが、この性別記載を廃止するといった考えはないのかお伺いいたします。
○市民部長(大西岳宏君) 先ほどの答弁と重複しますが、印鑑登録証明書の性別記載につきましては、旧自治省、現在の総務省より通達された印鑑登録証明事務処理要領に準拠し、今お話しされたとおり、条例で規定した上で運用しているところでございます。
かねてより、性的少数者等への配慮や性別記載の必要性などから、各自治体の裁量により、今申し上げたように、条例改正を経て、印鑑登録における性別記載を廃止する市町村の動きが大きくなっているところでございます。
当市におきましても、改めて性的少数者等への配慮や性別記載の必要性などの考え方を整理させていただき、印鑑登録証明書への性別記載を廃止するかどうか、検討してまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 裁量の範囲でできるということですから、おおむね私も、印鑑証明にどうして男と女が要るのかなと思っていたので、考えが一緒ですから、ぜひ改正していただければと思いますので、お願いしたいと思います。
9番へいきます。男女共同参画から少し離れて一休みなんですけれども、昨年の今ごろ、私はいろいろな証明をもらったり提出したりしてきました。その節は大変お世話になりました。おかげさまで、先々月の10月23日に無事に一周忌を迎えることができました。今回、いろいろな書類をやっていて余り気にはならなかったんですが、以前触れたことがあるので再度お伺いさせていただきます。
市で発行する各種申請書、氏名記入欄の振り仮名、そこが東村山ではおおむね片仮名表記になっているんですが、戸籍に関する証明書等の申請書は平仮名表記で、「ひらがな」と上に書いてあるんです。これらの各種申請書について、2つ、一括して伺います。
1つです。当市の書類を(不規則発言多数あり)部長、面倒くさくなっちゃってすみませんね、片仮名の表記にするのか平仮名の表記にするのか、片仮名が多いので統一したらいかがなのかなというところで望むところなんですが、もう一つ、せんだって政策総務委員会で、先日おくたに議員の質問にもありました愛知県新城市の若者議会と、大阪府吹田市の公会計制度の導入と活用について視察してきました。
たまたま吹田市で時間があって、ロビーにいたときに目についたんです。吹田市、ほぼ同じ大きさの横書きで色違い、こんなふうに統一されていました。だからといって、ほかの問題もうちにはあるでしょうから、こうしろとは言いませんが、おもしろいのは、氏名の上の振り仮名がほとんど平仮名なんです。ここはですよ、吹田は。
それで、2つ目をお聞きしたいんですけれども、他の自治体でも片仮名の振り仮名と平仮名の振り仮名、統一されていないなと思ってはいるんです。ただ、平仮名に統一されている吹田市の書類でも、住民異動票だけは大きさも違って、氏名は片仮名表記の(不規則発言多数あり)振り仮名のところに片仮名表記がしてあるんです。この住民異動届というのは、片仮名が標準に使われているのか、特別の理由があるのか、教えてください。
○市民部長(大西岳宏君) 今、議員御指摘のとおり、現在、証明書の申請や住民票の請求に関して、氏名の振り仮名についてはおおむね片仮名に統一されております。当市に関しましては、戸籍に関する申請書のみが平仮名振り仮名になっております。これにつきましては、戸籍の届け出書、出生や婚姻届等につきましては法令で様式が定められておりまして、氏名の読み方として平仮名で表記されており、戸籍関係の届け出はそのような形で届け出されるように統一されております。
このことから、戸籍関係の証明書の申請書についても、もとの登録が平仮名になっていることから、戸籍関係のみはお名前のところを平仮名にしてあるんですけれども、ちょっとわかりづらいですね。戸籍の届け出が法令で平仮名になっています。それを準用しておりますので、戸籍謄本を取得する申請書とかのお名前のところが平仮名の振り仮名になっておりまして、ほかが全て片仮名という形になっております。
ただ、先ほど申し上げた戸籍の届け出書は法令ですので勝手に変えることができないんですけれども、ほとんどのものが今は片仮名になっているということを考えますと、戸籍謄本をとりたいとか、そういった申請に関しては統一することが可能かなと考えております。
証明書の申請書の書式については、自治体ごとに指定するものであり、振り仮名を、今申し上げたように規定されているものではございませんので、市民の皆様が証明書を申請する際に、わかりやすく配慮する必要があるかなと思いまして、今お話がありました、例えば申請書類の大きさの統一だとか、こういったものにつきましても今後検討してまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) わかったようでわからないんですが、市民目線ですかね、市民ファーストというのかな、そういう目線でこれから取り組んでいただければと思います。
最後です。近年、多様な性のあり方としてLGBTの問題など、新たな課題が出てきていると認識しています。きょうも朝来たら、議員ボックスに「LGBTってなんだろう?」と、講演をされるんですかね、こういうのが入っていました。
先日、テレビでもLGBTの問題をやっていたようで、新聞のテレビ欄には「日本に1,000万人いるLGBTの若者が告白」ということで、「ゲイだから?仕事解雇レズビアンで親と絶縁冷たい日本に物申す!」というサブタイトルというのがついていました。
残念ながら私は見られなかったんですけれども、そういうわけで内容はわからないんですが、LGBTといったマイノリティーのグループだけじゃなくて、多様性だとか複数の国籍やいろいろな人々がいる、多様な視点があるというところで、ダイバーシティーの実現に取り組む動きがいろいろなところでさまざま見られるんですけれども、東村山市は、これらの取り組みを行っていく予定はあるのかということを伺います。
○市民部長(大西岳宏君) 多様性、違いを生かすことを意味するダイバーシティーの実現につきましては、さまざまな組織において、その取り組みが始まりつつあると認識しております。その中でも、多様な性のあり方についての課題につきましては、受け入れる側の意識やそのシステム、慣習や情報が追いついていないのが現状で、当事者たちは誰にも相談することができず、ひとりでお悩みを抱え込んでしまう傾向が強いとも言われております。
当市におきましても、これらを重要な課題と考え、今、議員のお話がありましたとおり、今年度、今度の12月11日に、「LGBTってなんだろう?~互いの違いを受け入れられる社会を目指して~」と題した人権啓発講演会の開催を予定しているところでございます。
また、さきに答弁させていただきました現在策定作業中である第3次男女共同参画基本計画におきましても、庁内職員及び市民を対象とした、LGBTを初めとしたダイバーシティーの推進に係る啓発に努めること等を掲載する予定であり、関係所管と協議しつつ進めてまいりたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 第3次計画の中にもそういったことは入っていくと。具体的に進めていただいて、わかりやすくやっていただければ、次回は調査のような結果にはならないでいただきたいと思います。
まだまだ難しいでしょうし、でこぼこな道だったり、曲がりくねった道だったり、美空ひばりじゃないんですけれども、頑張っていただければいいなと思っております。努力していただいて男女共同参画の宣言都市を目標に、目指していっていただければと思います。これをお願いして、質問を終わりにいたします。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午前10時39分休憩
午前10時40分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○市民部長(大西岳宏君) 先ほどの平仮名、片仮名のお話なんですけれども、当市の公文例規程というのがございまして、そこの中で用語、用字の定義ということで、「公用文の用字は、漢字、平仮名及びアラビア数字を用いるものとする。」という規定がございますので、この辺との整合性も考えながら今後の検討を進めていきたいと考えております。
○18番(熊木敏己議員) 別段、質問じゃないんですけれども、今その規定の中に、「平仮名」と言ったんですけれども、うちは片仮名のほうが多いですよね。その辺もぜひ検討していただければと思いますので、お願いいたします。
○議長(肥沼茂男議員) 次に、19番、石橋光明議員。
○19番(石橋光明議員) きょうもノーギャグでいきたいと思います。質問に入る前に、所信表明で公共の緑の植生管理についての基金創設に向けた件が前進するという発言がありまして、議会でも私も提案した一人なんですけれども、光が見えてありがたいなと思っております。まずもって、御礼申し上げたいと思います。
今回は2点です。まず、久米川駅北口整備事業等についてです。
一般質問初日の小林議員の質問で市長のほうから、今後、久米川駅南口の改善ですとか活性化、久米川駅全体のまちづくりや改善の最終的な課題は、踏切の拡幅が残っていると答弁されました。ということは、この踏切拡幅は、久米川駅周辺のまちづくりの今後の最重要ポイントになってくるんじゃないかと感じたところです。
以下、質問したいと思います。①ですけれども、この拡幅に向けた調査結果を伺います。
○まちづくり部長(野崎満君) まず、この調査でございますけれども、東京都が管理する都道と西武鉄道の線路が交差する踏切でございますので、市といたしまして、双方に働きかけを行うための基礎資料とするため、調査を行ったところでございます。
内容といたしましては、用地測量や境界測量、境界確定作業、管理区域の再確認などを実施し、鉄道敷内の設備、駅舎の施設内や外構の状況、車両や歩行者等の交通量調査、道路線形や道路拡幅幅の検討などを進めてきたところでございます。
○19番(石橋光明議員) やはり、市内にあるとはいえ、管轄は東京都と西武鉄道ということですよね。これはたしか26年度でしたかね、予算、27年度か26年度に調査が入ったんだと思うんですけれども、我々もこの拡幅に向けて、会派として過去にもずっと要望してきた事項です。
その要望も当然あったんだと思いますけれども、本来は東京都で、西武鉄道が主にやらなきゃいけないことなんでしょうが、なおもって市がこの調査をかけたということは、市としてもぜひこの踏切拡幅を実施してほしいという非常に熱い思いがあったんだと思うんですけれども、そういうことでよろしいですか。
○まちづくり部長(野崎満君) まさしく議員おっしゃるとおりでございます。
○19番(石橋光明議員) 再々質問です。拡幅しなきゃいけないと思った我々の考え方は、要は北口の広場が整備されたことによって、当初、南口にあったバスの発着が北口のほうに移動しましたよね、新秋津ですとか清瀬方面のバスが。そのことによって、人の流れが北口のほうにシフトしていったというのがありましたので、非常にあそこの踏切が狭くて危険を感じることが多かった。それと、当然、清瀬方面に行く、また青葉町のほうに行く、高齢者が病院に行くとか、障害者の方が行かれるとかということがあって、あれでは非常に危険だよねと思っていました。
あそこは都道226号線ですけれども、あそこがこの北口整備によって変わるときに、そういった踏切の拡幅も整備することがベストなんじゃないかなと思いましたので、この要望をし続けてきたわけですけれども、先ほど冒頭に言いましたとおり、あそこの拡幅が久米川駅周辺の問題解決の非常に重要なポイントだと考えますと、もしかすると拡幅することによって、阿波踊りも南口から北口に行けるかもしれないですよね。余りそう実感されていないかもしれないですけれども、要は南と北の交流が深まると考えます。
そういうことも考えますと、市は、これはぜひともやってもらいということで予算をつけたわけですけれども、改めて、この踏切を拡幅することでの、うちの市としての効果は何だと考えているところでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) ただいまの議員の御指摘にもございましたけれども、例えば高齢の方とか障害者の方が南口からバスに乗るためには、北口に行くのに回らなければいけないということもございまして、そういった安全面もございますし、北口と南口の一体化ということもございますし、あるいは新青梅街道と府中街道をつなぐ動線でもございますので、相当先になってしまうかもしれませんが、長期的にはトータルとして都道を拡幅していただければ、今申し上げた新青梅街道から府中街道への動線もスムーズになると捉えてございまして、まずはその踏切の拡幅を先に進めたいと考えてございます。
○19番(石橋光明議員) 今、部長が答弁されたのは、いわゆるハード面のところ、環境整備というところですけれども、まちづくりに関して非常に効果的だと先般も御発言がありましたけれども、ソフト面も含めて、市長はどうお考えか伺います。
○市長(渡部尚君) あそこの踏切については、御案内のとおり車両や歩行者、自転車の交通量が物すごく多いわけですけれども、踏切の構内では歩道として明確に歩ける部分というのが非常に狭い。
再三にわたって市民の方から何とかしてほしいという要望を受けてきましたし、議会からもそういう御意見があって、これは私が市長になる前ですが、例の東京都の踏切計画の中で、あそこの踏切と、それから今回連立になったところがノミネート、位置づけされて、東村山駅周辺については、連続立体交差事業で踏切問題の解消を図っていくという位置づけになったわけですが、久米川駅周辺については、どうしても野口橋の陸橋の下を線路がくぐっているということから、構造上、連続立体事業は無理だということで、現状の踏切の形状のまま何らかの安全対策を施していくということは、これは東京都の事業の中に位置づけをしていただいているものでございます。
市としても、何とか北口の整備の進捗に合わせてそのことを進めていただくように、再三にわたってお願いしてきたわけですけれども、原因者が市であるとか、いろいろなことでなかなか前に進まなかったんですけれども、基礎調査を市として取り組んで、何とか東京都と西武鉄道に広げていただくアクションを起こしていただく働きかけをしようということで、今調査しているところでございます。
まずは、第一義的には、当然、踏切を歩かれる方の安全対策ということが大事で、安全に歩行できるということになれば、今、石橋議員から御指摘があったように、北口と南口の行き来が非常にスムーズに円滑にいくことになろうかと思います。
ただ、踏切なので、高架の下のように、それこそきのう、土方議員から山車の話がありましたけれども、阿波踊りの列が踏切を渡れるかどうかというのは、交通管理者の判断もあるので何とも言えませんが、そこまでは仮に無理だとしても、非常に流れがよくなれば、久米川駅周辺を一体的にこれから発展させていくことが、やはり可能性が広がっていくのではないかと考えているところでございます。
まだ具体的にソフト面としてこういうことをやっていきますよということはありませんが、先日もおくたに議員や小林議員からも御指摘いただいた南口の駅前の問題も、やるとすれば踏切の拡幅に合わせて、本当はもう少し抜本的な対策を講じて、駅から若干離れますが、公社から買い戻した市の駐輪場になっているところの有効活用等を図ることによって、人が集い、にぎわう久米川駅周辺の形成というのが、北口のイベント広場と南口の新たな市が購入したところの有効活用を図ることによって、相乗的に活性化を図っていくことは十分可能ではないかと考えておりますので、今後、踏切をまず広げるとともに、どのような久米川駅周辺のまちづくりを進めていくかについては、今後研究を進めてまいりたいと考えております。
○19番(石橋光明議員) ②です。この調査結果を受けての動きを伺います。
○まちづくり部長(野崎満君) 今後、道路線形や歩道拡幅幅の検討とあわせまして、そのことによる鉄道敷設備や駅施設への影響など、課題について整理が必要と考えておりますけれども、現在は先ほど申し上げました基礎資料を東京都並びに鉄道事業者へお示ししているという状況でございます。
道路も鉄道敷も市の施設ではないということに加えまして、費用負担の問題や各施設の改修方法等、大きな課題もございますが、地元自治体といたしまして、東京都や鉄道事業者と具体な協議に進めるよう、粘り強く働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。
○19番(石橋光明議員) 拡幅したほうがいいんじゃないかなと思ったもう一つの着眼点が、ちょうど時計屋の前にコンビニがありますよね。あそこが結構広い敷地になっています。あの幅があるのであれば、そのまま、あれ全部とは言えないかもしれないですけれども、踏切拡幅という、これはちょっと素人的な考えかもしれないんですけれども、そもそもあそこのコンビニの前の土地は、随分前だと思いますが、市の管理かなと記憶しているんですけれども、今もってあそこは市の管理ということになるんですか。
○まちづくり部長(野崎満君) 御指摘の幅の広い歩道部分ですけれども、これまで市の管理でございました。今回、境界確定作業を進める中で、東京都に対して都道への編入のお願いをずっとしてきました。その結果、先月になりますけれども、都道への編入が決定され告示がされたところでございますので、今後、東京都が管理することとなりますし、反対側の南口側の公衆トイレの裏の周辺、その辺の境界というか、管理も明確化されたという状況もございます。
○19番(石橋光明議員) では都もやる気ですね。それを編入することによって、責任も重くなるんじゃないかなと思います。そうすると、やはり当然、市も頑張らなきゃいけないですけれども、東京都ですよね。おまえ、公明党の議員なんだから谷村孝彦にお願いしろよということが聞こえてきそうですけれども、都政において進めていきたいと思います。
先日、小池知事と会合があって面会されたと思いますけれども、ぜひ東村山に来ていただいて、まずは全生園に来ていただいて、東村山駅にも来ていただいて、久米川にも来ていただいて、余り言うなという感じですけれども、ぜひ見ていただきたいと思います。了解しました。
続いて、この拡幅する場合の整備の内容を伺います。
○まちづくり部長(野崎満君) 拡幅する場合に必要な整備といたしましては、軌道敷内の電気通信設備や遮断機の移設工事、歩道の拡幅工事や接続する道路改良工事が必要となります。また、歩道等の拡幅幅員によっては、駅舎の建物自体の改築工事や設備などの移設工事、駅舎の屋根や壁など外構の改築工事、踏切がホームに近いことから、ホーム自体の改修工事、駅前広場の改修工事、駅前トイレやケヤキなどの樹木にまで及ぶ可能性があると考えてございます。
いずれにいたしましても、整備内容によっては、当市を初めそれぞれの管理者に与える影響が大きく、多くの課題整理が必要になってくるものと考えてございます。
○19番(石橋光明議員) 私の思っていた整備の範囲と随分違いますね。すごく広いところまで及ぶということですね。普通に考えても相当な予算が必要だなと思います。
続いて、④です。この費用の見込みと、事業者、東京都、市の負担というのがどんな感じになるのか、お聞きしたいと思います。
○まちづくり部長(野崎満君) 拡幅幅につきましては、最大を考えれば、先ほど駅舎ですとかトイレという影響も考えられるということで、今後の協議になろうかと思います。
費用負担ですけれども、現時点では、鉄道関連施設等、詳細な費用を算出するために必要な調査設計も行っていないため、具体な費用算出や負担割合などの協議に至っておりませんが、想定されるものといたしましては、踏切内の施設・設備の移設や舗装工事費、ホーム改修費、また、仮に駅舎に影響する場合の改築や設備移転費用、利用者への利便性の維持費、終電から始発までの短時間作業という時間的な制約や、現場作業や交通誘導員、列車見張り員の費用など、主に鉄道施設関連改修経費、相当大きな費用が必要と想定しております。
先ほども申し上げましたが、まずは費用算出や負担等、関係機関と具体な協議に入れるよう進めてまいりたいと考えております。
○19番(石橋光明議員) まだ協議のテーブルについていないという御答弁がありましたけれども、総額が幾らになるのかわからないので、その分担もわからないと思うんですけれども、こういうのは請願駅とかという扱いになるのかどうかわからないんですが、負担の割合まではわかるんですか。
○まちづくり部長(野崎満君) 基本的には都道の拡幅でございますので、請願駅、改札をふやしてほしいとかといった地元の請願ということではなく、基本的には東京都の都道を拡幅することになろうかと思いますので、費用負担についても基本は東京都だと想定しておりますが、そこに地元自治体として、あるいは鉄道事業者として、どれだけまた負担していくかというのはこれからの協議になろうかなと思っておりますけれども、いずれにしても、そんなに簡単に結論が出る協議ではないと捉えております。
○19番(石橋光明議員) 北口も、私が議員にさせていただいた平成19年以前から取りかかっていた工事です。要はハード面のまちづくりというのは、そんな1年や2年でできるわけじゃなくて、やはり5年、10年、長期的に見なきゃいけないと思いますので、実現に向けて進めて、私もお願いしていきたいと思いますので、市のほうもよろしくお願いいたします。
続いて、栄町1丁目の交差点の件です。これは、うちの横尾孝雄議員が何度も力説して質問しておりました。先般の9月議会でも、警視庁も必要性は十分に認識しているという見解だったと言われていました。歩車分離といっても、皆さんがイメージするようなスクランブル交差点ということだけじゃなくて、このスクランブル交差点と歩行者専用方式、右左折の車両の分離方式、右折のみの車両の分離方式、この4タイプがあるとお聞きしています。
我々だけが歩車分離をしていただきたいということではなくて、近隣住民の方もおっしゃっています。当然、警察のほうも、進めていきたいということは以前から公式に発表していまして、日付は古いですけれども、平成23年4月にその通達が出ているんです。今後、東京都の警視庁内でも1万6,000基ほどあるこの信号で、整備率でいくと約7.37%、これが非常にハードルの高い数字なのかよくわかりませんけれども、それなりの目標を持ってやっていると。
そういうことから考えますと、警察も重要性を考えていらっしゃるんだと思いますので、9月からの約2カ月間でどのくらい、進んでいるかどうかわかりませんけれども、この設置に向けた見解がどうなのか伺いたいと思います。
○まちづくり部長(野崎満君) 歩車分離につきましては、市といたしましても警視庁等に働きかけをしてきたのは御案内のとおりでございますけれども、御質問をいただきまして再度確認いたしましたところ、現在、警視庁並びに東村山警察署の中で、導入に向けた手続を進めている状況と伺ってございます。
ただ、制御方法、どういう歩車分離にするかということについては、新青梅街道と都道の交差点ということがございまして、渋滞等の懸念もございますので、まだ整理し切っていないと伺っているところでございます。
○19番(石橋光明議員) 前回より前に進んで、前向きに検討していくということだったんですけれども、その方向が一定程度決まってくるのであれば、ぜひ歩車分離の制御方式と、横断歩道に音声案内を入れていただくですとか、あとエスコートゾーンというのがありますよね。付加価値と言えばいいのかわかりませんけれども、そういった交差点に生まれ変わらせるということも考えられないでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 音声案内ですとかエスコートゾーンにつきまして、視覚障害者の方からも御要望をいただいておりますので、市といたしましても警視庁のほうに要望しているところでございますが、本日また御指摘いただきましたので、改めて要望させていただきたいと考えております。
○19番(石橋光明議員) 続いて、整備事業の件です。①、今後の工事のスケジュールですけれども、一定程度所信表明等でお聞きしましたが、改めて確認のため伺います。
○まちづくり部長(野崎満君) 所信表明とかぶる部分がございますけれども、現在、警視庁により本設用の信号機設置等の工事が行われており、その進捗に合わせ、12月7日の夜間より順次、道路の車線切りかえを実施する予定であります。
具体的には、12月7日から8日にかけての夜間に新青梅街道より北側、フィットネス側の都道226号線の切りかえを行い、12月14日から15日にかけての夜間に駅側の切りかえを実施する予定であります。また、車線切りかえ後は、残りの歩道部や道路築造工事などを実施し、今年度末の完成を目指してまいります。
○19番(石橋光明議員) 続いて、歩道の路面デザインというところです。歩道が新しく設置されますよね、警察のほうの。恐らくハンバーガー屋の前のブロックというんですか、タイルというんですか、あれと同じようなデザインで敷き詰められるんだと思うんですけれども、どんな計画でしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 議員御指摘のとおり、統一性を保つということで、同じようなインターロッキングブロックを予定してございます。
○19番(石橋光明議員) 統一していただいて景観がよくなるということは、非常にいいことだと思います。南口と北口のところをイメージしていただきたいんですけれども、実はブロックの在庫がなくて、壊れたらアスファルトで埋めていただいているんです。これは私も住民の方から、あそこが壊れているよと要望があれば、当然所管のほうに御連絡を差し上げて、けが人が出たらまずいので、大至急修理していただいています。
ただ、それをずっと続けていくと、アスファルトが絵柄になってきて見ばえがよくなってくると。そう考えると、永続性を考えて、そこら辺もしっかり見据えた上でやっていただきたいなと思うんですけれども、見解はどうですか。
○まちづくり部長(野崎満君) 現在整備しているところは東京都管理ですので、東京都のほうにそうしたことがないように要望するとともに、市の駅前広場につきましても、今現在、御指摘のとおり危険防止のためにアスファルトを入れたりしておりますが、できるだけ美観も考えながら整備していきたいと考えております。
○19番(石橋光明議員) 続いて、歩道にユニバーサルデザインブロックの導入についてと聞いています。御存じだと思いますけれども、要は歩道と車道に出る際に、2センチの段差が通常、バリアフリー法上あるんです。その2センチが、車椅子の方にとって段差があって非常に通りにくいというのは、以前から指摘がありました。
ユニバーサルデザインブロックというのは、車椅子の車幅のところに、10センチから15センチぐらいの本当に短いスロープというんですか、それを敷設することで車椅子の方が通りやすくなる。そして、2センチの段差があることで視覚障害者の方々もちゃんと通れる。そういう工夫がされたものなんですけれども、ぜひこれをこの時期に合わせて東京都にも導入を要請していただきたいんですけれども、間に合うかどうかは別として、いかがでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 御指摘のUDブロックについては、車椅子利用者と視覚障害者双方に配慮した形状となっているのは認識してございますけれども、今回の栄町1丁目交差点改良工事に当たりましては、もう一部施工している部分もございますし、東京都に確認したところ、これまでの2センチの段差のブロックで施工すると聞いております。
今後ですけれども、市としても必要性がどこにあるのだろうということも精査しながら、導入に向けての調査・検討をさせていただきたいなと考えております。
○19番(石橋光明議員) 私、これをなぜ言ったかといいますと、障害者差別解消法に及んでくるんじゃないかなと思っています。
この法律は、全て解消しなさいというわけじゃなくて、過重な負担にならないという一定の線が引かれているわけなんですけれども、このブロックを全部の歩道に、全部というか周辺に全部入れるわけじゃなくて、横断歩道のあるところに1個つければいいわけです。少なからず、その1個の値段はどのくらいかわかりませんけれども、その精神にのっとって駅周辺はそういったものを、予算とも相談はしなきゃいけないと思うんですが、敷設するということは、その法律の精神にも合致するんじゃないかなと思いますけれども、どういう見解でしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 御指摘のとおり、障害者差別解消法におきまして、市として合理的な配慮の提供というのが求められるわけですけれども、今、議員御指摘のとおり、必要な箇所を精査して設置するということであれば過重な負担にはならないと考えられますので、そういった視点も含めて、この解消法を検討材料の一つとして、これから必要な箇所等を精査していきたいと考えております。
○19番(石橋光明議員) 次、バスの運行ルートです。これは簡単に伺います。①、道路改良後のバスの運行ルートを確認させてください。
○まちづくり部長(野崎満君) 先ほど申し上げましたけれども、12月7日から8日にかけまして、新青梅街道より北東側のフィットネスクラブ側の都道226号線の切りかえを行う予定でございます。この切りかえに合わせて、久米川駅北口から新秋津駅方面に向かうバスは、都道226号線を通り、フィットネスクラブ手前の交差点信号を右折し、市道第723号線、通称「恩多街道」と言っておりますけれども、そこを左折し、新秋津駅方面へ通行するルートとなります。
また、新秋津方面から来るバスは、現在と同様に市道第723号線を通り、都道226号線と合流する箇所から左折して流入し、久米川駅へ向かうルートとなります。
○19番(石橋光明議員) ②なんですけれども、この新秋津方面に行くバスですが、要はこの旧道へのフィットネスクラブを左折するんですけれども、カーブをバスが左折するというのは、非常に大回りしていかなきゃいけないということで、安全性の課題等がないのか確認させてください。
○まちづくり部長(野崎満君) 御指摘の交差点部につきましては、これまで交通管理者である警視庁や東村山警察署及びバス事業者と実際のバスを用いて確認し、運行に支障が生じないよう対策の検討をしてまいりました。具体的には、既にフィットネスクラブ側が所有している土地に信号柱を移設させていただくとともに、隅切り部の一部を借用し拡幅するなどの対策を講じており、実際の切りかえ前に市道第723号線の反対車線の停止線を後退させてまいります。
これらの対策を実施することで、バスの運行には支障はないものと考えておりますが、車線の切りかえ後、自動車等の流れの変化などを注視し、問題が生じた場合には、必要な対策を講じてまいりたいと考えてございます。
○19番(石橋光明議員) 私も4トントラックを運転していましたので、要は、停止線がすごく手前にあると回りにくいと思ったんです。今、停止線を後ろに下げるということでしたので、一定程度安全が確保できているんじゃないかなと感じました。
③です。この旧道から都道226号線の接続交差点ありますけれども、ここには信号とかは設置するんでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 御指摘の箇所につきましては、信号機が設置される予定はございません。今回の工事につきましては、長期にわたる警視庁との協議の中で、全体の道路線形や信号機の横断歩道の位置、ガードレールなどの安全対策、交差点の形状などを細かく指導を受けてきた中で決定し、施工しているところでございます。
当該交差点部につきましては、栄町1丁目交差点とフィットネスクラブ角の交差点に既に信号機が設置されていることや、双方の交差点との距離が短いこと、信号が多くなることで誤認が増すことや、全体の交通量などを考慮した中で、当該交差点部に信号機の設置は計画されませんでした。
なお、バスが左折できるよう、大型車両の通行軌跡等も考慮した上で、センターライン沿いにボラードの設置等の安全対策を講じ、交差点部の道路線形を決定しているものでございます。
○19番(石橋光明議員) 来年の2月、3月には稼働できると思いますので、楽しみにしておきます。
続いて、2番目です。PCB廃棄物処理の現状について、1年半か2年ぐらい前に、私もこの件に関して質問させていただきました。28年度にPCB廃棄物調査の予算化をしていただきましたけれども、その進捗状況を伺いたいと思います。
○教育部長(曽我伸清君) 今回のPCB廃棄物調査では、PCB、ポリ塩化ビフェニルの廃棄物のうち、中間貯蔵・環境安全事業株式会社─これはJESCOですけれども─におきまして処理する照明用安定器等の廃棄物について、PCB含有の分別調査及び排出処分に必要な作業をすることを目的として行ったところでございます。
各学校にございます照明用安定器等の廃棄物のPCB廃棄物を業者が、製造年月日と型番、あとはメーカーを一個ずつ確認した上で、PCBを含んでいるかどうかを判別いたしました。
進捗状況につきましては、平成28年5月より調査を行い、平成28年9月に調査を完了しております。また、調査完了後、中間貯蔵・環境安全事業株式会社にて処分を行うため、安定器等・汚染物特別登録の申請を行ったところでございます。
○19番(石橋光明議員) ちなみに、その部品は全部で何個ぐらいあったんでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 調査した数ですけれども、2,475個でございました。
○19番(石橋光明議員) 以前に質問したときは、丸々これを処理しなきゃいけなくなると、1キロ3万円ぐらいかかると言っていましたかね。相当な予算をもってやらないとだめなんじゃないかなという質問をさせていただきましたけれども、それは後でまたお伺いします。
②です。調査の結果の状況を伺いたいと思います。
○教育部長(曽我伸清君) 今回の調査で、詳細に確認したところ、市内小・中学校にて保管されているPCB含有が疑われた廃棄物は、先ほど申し上げました2,475個でございました。そのうち、今年度行った分別調査の結果、PCB含有廃棄物は1,241個であり、PCB非含有廃棄物は1,234個でございました。
PCB含有廃棄物につきましては、各学校において中間貯蔵・環境安全事業株式会社指定の容器に収納いたしまして、安全に保管しているところでございます。PCB非含有廃棄物につきましては、ペール缶及び金属製容器に収納しておりまして、今後は産業廃棄物として処分を行う予定でございます。
○19番(石橋光明議員) ③です。先ほども9月に調査が完了されたということでしたけれども、本年の9月末まで、中間貯蔵処理施設というんですか、そこへの処理の登録状況と、要は、9月末までにそれを登録していただくとインセンティブがつくという情報がありましたけれども、その効果というのはどんな状況でしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 平成28年9月に調査を完了いたしまして、今後JESCOにて処分を行うため、安定器等・汚染物特別登録の申請が完了し、11月1日に登録証が届いております。平成28年9月30日までに行う早期登録のインセンティブ効果につきましては、処理料金に対しまして3%の割引が受けられる点がございます。その結果、処分費につきましては、約250万円の削減効果を見込んでいるところでございます。
○19番(石橋光明議員) そうすると、250万円というのは全体のどのぐらいのパーセンテージかわかりませんけれども、ことしやっておいてよかったということですよね。それに間に合わなかったら、だんだん遅くなってしまうということですけれども、その辺の見解はどうでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) やはり適正に調査させていただいたおかげで、これだけの削減効果が出たと捉えております。
○19番(石橋光明議員) 最後です。④、先ほど数字が出ましたけれども、処理のコストの見込みを伺います。
○教育部長(曽我伸清君) 処分費につきましては、各学校で保管するPCB含有廃棄物1キログラム当たりの処分単価でございますけれども、これは以前と変わっておりません。3万240円でございます。分別を行う前の廃棄物をPCB含有廃棄物として処理を行うと、4,485.9キログラムあることから、約1億3,500万円の費用がかかる見込みでございました。
今回の分別調査を行った結果、PCB含有廃棄物は2,949.74キログラムに減少したため、廃棄物処理費用は合計で約7,900万円になる見込みでございます。この金額は、インセンティブの3%とドラム缶重量などを差し引いた金額でございます。したがいまして、今回の調査を行ったことによりまして、約5,600万円の削減を見込んでいるところでございます。
○19番(石橋光明議員) これはすごく大きいですね。半分とは言いませんけれども、5,600万円の削減ができたということです。ただ、7,900万円というのは小さな数字ではありませんので、これは処理を平成39年までにしなきゃいけないという計画ですけれども、コントロールしている中間施設とのやりとりなんでしょうけれども、単年度で処理できるものなのか、複数年で処理できるものなのか。
それと、もし一括でやらなきゃいけない場合に、この7,900万円というのは非常に大きな数字だと思いますけれども、そこら辺の財政的な見込みというんですかね、当然やらなきゃいけないんですが、どういう見解をお持ちでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 今年度、安定器等・汚染物の特別登録を完了しておりますので、今、議員が言われたとおり、北海道での事業者なんですけれども、処分年度については、まだ連絡等は受けていないんですけれども、これはまだ順番で、前回も行っていきますという答弁をさせていただきました。
処理期限が、36年3月までに処分を行う予定となっております。ただ、今回も費用が多額なために、JESCOのほうに、その費用を分割とかそういうあれで、年度でできないかという問い合わせはさせていただきました。ただ、今のところ、まだ各市町村からもやはり出ているみたいなので、その辺の答えは少し待たせていただきたいという返事がありました。
市としても、7,000万円以上、1億円近い金額となりますので、その辺は業者に、なるべくであれば年度別に区切っていけるように、今後も話をさせていただければと思っております。
○議長(肥沼茂男議員) 次に、20番、伊藤真一議員。
○20番(伊藤真一議員) 国保会計について聞いてまいります。
2年連続の赤字決算となっておりますけれども、お隣の東久留米市は、昨年度は実質収支で3億5,000万円、期末の基金残高が1億7,000万円、そして法定外繰入金は4億8,000万円ということで、東村山の12億1,600万円とは桁違いの状況であります。今後の国保財政の健全化を展望するときに、この東久留米市の取り組みが大変参考になると考えまして、今回質問いたします。
なお、今回の質問に際して御協力いただいた東久留米市議会の事務局に対しまして心から感謝申し上げます。
最初に、1番として、現行の国保税率の体系について、東久留米市との相違点について見解をお伺いします。
まず、医療分についてお願いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 医療分を比較すると、当市は均等割が低く、平等割が高く設定されております。また、平等割については、当市は医療分のみの設定でございますが、東久留米市は医療分だけでなく、後期分、介護分にも設定しております。しかしながら、平等割の合計で比較しますと、それでもなお当市のほうが高い税額になっております。
これを言いかえさせていただきますと、東久留米市と比較した場合、東村山市は1世帯当たりの負担が重いが、1人当たりの負担は軽いということになり、世帯人数が多い低所得者に対して軽減配慮されているものと言えるのではないかと存じます。
また、当市の所得割が高いという状況もあり、平成27年度時点の応益割合は東村山市は48.1%、東久留米市は49.2%と、当市のほうが低い状態となっております。低所得者に対し7割・5割・2割の軽減措置が適用されることを踏まえると、応能・応益割合を50対50により近づけていくことも必要ではないかと考えております。
また、当市と東久留米市との違いを論じるに当たっては、国保税算定額が保険者負担分や高額療養費などの保険給付費等の経費に占める割合を考察する必要がございます。これを賦課率と呼ばせていただきますが、平成27年度時点で、東村山市は33%に対し、東久留米市は40.9%となっております。国民健康保険は、医療費の2分の1を公費で賄う制度ということを考慮すると、両市ともにまだ不足している状態と言えますが、東久留米市のほうがより適正な賦課を行っているということが言えるのかと考えております。
当市の1人当たり保険給付費は、26市の中でも最も高い状態にありますので、一概に税率の差による乖離というわけではございませんが、現況を踏まえますと、医療費適正化施策のさらなる推進等による財政状況の改善は必要と考えているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 歳出のほうも見なきゃいけないということをおっしゃったと思います。
次に、後期分についてお願いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 後期分を比較しますと、当市のほうが所得割、均等割、平等割全てにおいて低い設定となっております。さきの医療分と同様に、1人当たり及び1世帯当たりの負担は軽いと言いかえることができますが、後期高齢者支援金に対する賦課率を比較しますと、平成27年度時点で東村山市は33.9%、東久留米市は46.4%と、その差は医療分に比べ大きいものとなっております。また、応益割合も東村山市45.3%、東久留米市49.0%と、当市は低い状況にあります。
後期高齢者支援金の額は、医療分のように保険給付費の規模により差が生まれるようなものではありませんが、一定改善していく必要性があるものと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 後期分は全体に安くて、高齢者医療については若年者への負担が抑えられているという実態があるのかなと思います。ただ、それでいいかということは、また議論があろうかと思いますが、一定、私が以前から疑問に思っておりますのは、後期分の均等割というのは子育て世帯に重い負担になっているのではないかと思います。
というのは、子供がたくさんいればいるほど均等割の額がふえていきます。ところが、御自宅におじいちゃん、おばあちゃんがいなければ、なぜ子育てをしながらそれだけの負担をしなきゃいけないのかという矛盾点をどうしても禁じ得ません。その点について御説明いただきます。
○健康福祉部長(山口俊英君) 高齢化の進展に伴い、ふえ続ける高齢者の医療費を社会全体で支えるという考え方から、後期支援金分につきましては、子育て世代のみならず、ゼロ歳から74歳までの全ての人が負担しております。
健康保険制度は、社会連帯・相互扶助の精神に基づき、皆様から保険料を拠出いただくことで維持されております。後期高齢者医療制度も例外ではなく、高齢者のみならず現役世代の被保険者の支えがあることで維持されております。今の子育て世代もやがて高齢者になったとき、次はみずからが支えられる立場となります。この支え合いの制度を持続させるためには、全ての被保険者に負担について理解していただかなければいけない制度であると考えております。
○20番(伊藤真一議員) そうだと思いますが、一方で、やはり子育ての負担というものを軽減する政策がさまざまとられているわけです。その点において、均等割が我がまちにおいては東久留米よりは低いということは、必ずしも批判的に見るべきではないのではないかなと私は考えていて、ぜひこの点については、今後、我が市だけではない問題でありますけれども、社会全体で、子育ての観点からすると矛盾点をはらんでいるということについては、議論がなされるべきであることを申し上げておきたいと思います。
次に、徴収率についてお尋ねします。東久留米市との比較についてお聞きしたいんですが、①として、両市の徴収率について、多摩26市との乖離幅ということで、平成10年、15年、20年、25年、27年の各年度にわたって乖離幅をお示しいただいて、所感をお伺いします。
○市民部長(大西岳宏君) 平成10年度の26市平均収納率72.9%に対しまして、東村山市71.3%、乖離幅がマイナス1.6ポイント、東久留米市は70.9%、乖離幅マイナス2.0ポイント。平成15年度、平均収納率71.4%に対しまして、東村山市70.2%、乖離幅マイナス1.2ポイント、東久留米市75.9%、乖離幅プラス4.5ポイント。平成20年度の平均収納率70.7%に対しまして、東村山市65.4%、乖離幅マイナス5.3ポイント、東久留米市80.9%、乖離幅プラス10.2ポイント。平成25年度、26市平均75.4%に対し、東村山市74.4%、乖離幅マイナス1.0ポイント、東久留米市86.5%、乖離幅プラス11.1ポイント。平成27年度、平均収納率79.3%に対し、東村山市78.9%、乖離幅マイナス0.4ポイント、東久留米市89.3%、乖離幅プラス10.0ポイントとなっております。
東久留米市の収納率の伸びの要因につきましては、滞納繰越分の調定額が、平成10年度には当市と1億円程度の差であったものが、平成27年度決算においては当市の半分以下の額までに減少されております。早期の整理による調定額圧縮とともに、差し押さえ処分等の徴収強化の取り組みを行い、滞納繰越分の収納率を高く維持することにより、調定構造を良化させ、現年課税分の徴収強化に取り組める体制づくりがなされていることにあると考えております。
当市におきましては、まだまだ滞納繰越分調定額の割合が高く、収納率向上の阻害要因となっている状況がございますので、当市としても引き続き現年課税分の徴収強化を進めるとともに、滞納繰越分の徴収強化と圧縮に努めてまいりたいと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 今たくさんの数字をお示しいただきましたけれども、平成20年度においては両市の開きが15%にも達しております。現行でも10%の開きがある。これはなぜかという御説明は今いただきましたけれども、市民部長に再度お尋ねしますが、現状を踏まえて、東久留米市と同じような徴税体制をとっていけば、長期間においては、いずれ同じ水準にまで持っていけることが可能であると見てよろしいでしょうか。
○市民部長(大西岳宏君) 今、乖離はございますが、所管としましても、東久留米に追いつくように努力してまいりたいと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 私がお尋ねしたかった②についてもおおむねお答えいただいたと思いますので、②は省略いたしますけれども、ただ、今、将来的に向けて、さらに徴収率を上げていくことに努めたいということでございましたけれども、後ほど触れますが、徴収率が都の補助金のインセンティブにかなり影響しているという話もございますので、これはただ単に税が入ってくるだけではなくて、それに御褒美として東京都からお金が来るという話ですから、非常に重要なお話でありますので、引き続き努力をいただきたいと思います。
続きまして、(3)1人当たりの保険税負担を東久留米市との比較でお尋ねいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 当市及び東久留米市ともに、平成28年10月からの短時間労働者の社会保険の適用範囲拡大の影響等により、10月末時点の被保険者数が当初予算時点に比べ大幅に減少しております。このため、10月末時点での調定額及び被保険者数で答弁させていただきます。
当市は、調定額33億3,301万7,800円、被保険者数3万7,630人、1人当たりの保険税額8万8,573円となっております。東久留米市は、調定額26億8,708万3,200円、被保険者数2万9,886人、1人当たりの保険税額8万9,911円となり、1人当たりの保険税では東久留米市が1,338円高いという結果となっております。
○20番(伊藤真一議員) 歳入の面から見ますと、1人当たり1,300円、これは被保険者ですよね。人口ではなく被保険者1人当たり1,300円、保険料が安くなっているということです。東久留米市は逆に高いわけですから、それだけの負担をしていることがいいか悪いかは議論のあるところでありますけれども、ただ、全体、歳出も含め、そして歳入の中の法定外繰入も含めて考えていかなければなりませんけれども、その点で、1人当たり1,300円安い保険料になっているということは、数字として、事実として、認識しておかなければならないと思います。
都の交付金と補助金につきましてお伺いいたします。応能・応益割合を50対50にしたと先ほどおっしゃいましたけれども、その意義と効果についてお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 国保の賦課割合につきましては、応益・応能割合を50対50とすることが地方税法の第703条の4に定められており、被保険者が応分の負担をしていただくという健康保険制度本来の趣旨に沿ったものでございます。そのため、東京都も50対50としている保険者に対し、補助金を交付するインセンティブを設けており、歳入の確保という点において意義のあるものであると捉えております。
その後の効果につきましては、導入した21年度から毎年交付金を獲得できるようになり、25年度には過去最高の約1億5,000万円が交付されるなど、27年度までの7年間における累計交付額は6億7,600万円となっております。
○20番(伊藤真一議員) 次に、都のインセンティブです。これまでの推移、そして現状について確認させていただきたいと思います。
○健康福祉部長(山口俊英君) 応能・応益50対50の導入により都からいただいている交付金は、特別調整交付金と都補助金の2つがございます。特別調整交付金は応益割合が45%以上50%未満である場合に交付され、平成21年度に2,500万円、平成22年度以降は毎年2,000万円を交付されております。
都補助金は、前々年度の実績における応益割率が市町村平均を上回った差分に対し、一般被保険者数と都の示す係数を乗じることで算定される金額が交付され、平成18年度から交付実績はございますが、21年度の50対50の導入により、21年度に4,000万円、その後、23年度から各年度変動はございますが、1億円程度の交付を受けております。
2つの交付金を合わせた推移としましては、平成21年度が6,000万円、平成22年度が2,000万円、平成23年度が約1億2,000万円、平成24年度が約1億3,000万円、平成25年度が約1億5,000万円、平成26年度、平成27年度が約9,000万円となっております。
近年は、市町村平均の上昇により交付額は減少傾向にありますが、他市に先駆けて導入したことで、早期から法定外繰入金の圧縮や保険税の抑制に効果があったものと捉えているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 次に、多摩26市の導入状況、そして当市がそのときに導入していなかったとしたら、この財政はどうなっていたかということについて確認させてください。
○健康福祉部長(山口俊英君) 多摩26市の導入状況でございますが、東久留米市が平成18年度、清瀬市が平成24年度に導入しております。また、当市が応益・応能割合50対50を導入しなかった場合でございますが、平成21年度から7年間、毎年交付されていた都の交付金総額6億7,600万円が交付されなかったことになるため、今まで以上に逼迫した財政状況になっていたものと思われます。
この交付金の穴埋めとしては、法定外繰入金の増額が考えられますが、もちろん一般会計からの繰り入れにつきましても、国保以外の市民の方の負担増を招くことから限度がございますので、その分、今よりも税率が高くなるような保険税改定を行うといった状況もあったのではないかと推察されるところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 全般を通して交付金のことでお尋ねしますけれども、この補助金のインセンティブの部分を獲得しようとするときに、税としては税率を高く設定するということと、それから徴収率を上げていくということと、手法としては2つありそうな感じがします。なかなか税を上げるというのは難しいと思うんですけれども、いずれが効果あるのか、お聞きしたいと思います。
○健康福祉部長(山口俊英君) あくまで現状で考えますと、徴収率の部分というのは一定の効果がやはりあるのではないかなと考えております。
○20番(伊藤真一議員) ということで、やはり徴収率を上げていくことにもっと力を入れていただくということが大事だと思います。既に行革目標だとか税の徴取の計画を立てられて、頑張っていらっしゃるのは承知しておりますけれども、何分にもその御努力が場合によっては保険税にはね返ってくるおそれもあるので、徴収率を上げていくことは非常に重要であるということを確認できたと思います。
次に、行革の目標についてお尋ねいたします。被保険者以外の市民の国保会計への負担の状況について、東久留米市との比較を、これも平成15年、20年、25年、27年度でお聞きしたいと思います。市民1人当たりの赤字負担をお聞きしたいというところでございます。
○健康福祉部長(山口俊英君) その他一般会計繰入金、いわゆる法定外繰入金の決算額を人口で割り返し、市民1人当たりの負担額として算出いたしますと、まず東村山市の場合、平成15年度8,798円、平成20年度9,262円、平成25年度8,262円、平成27年度8,034円でございます。また、東久留米市の場合、平成15年度9,665円、平成20年度4,974円、平成25年度4,295円、平成27年度4,101円でございます。
○20番(伊藤真一議員) これは、私も東久留米市議会へ行きまして、決算書類を確認してまいりました。平成15年においては、1人当たりの金額は東久留米市のほうが大きかったんですが、昨年度、東村山8,000円、東久留米市は4,100円ということで、倍の負担が市民全体にかかっているということになります。
国保だよりによると、これは、いわゆる税の納人1人当たりということだと思いますので、2万3,000円と出ております。これだけの負担が国保以外の市民の方にもかかっているという現実ををしっかり認識していかなければならないと思うんです。多くのサラリーマンの納税者、かつて私もそうでしたけれども、赤字負担の認識はありません。市は、このことに関して納税者市民にもう少し説明する必要があると思いますが、その点いかがでしょうか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 国保制度につきましては、実際に特別会計という中でも、一般会計からの法定外繰り入れを多額にしていただいているということで、この間、議会での答弁の中でも、その辺のところは触れております。また、国保所管といたしましても、この法定外繰り入れの一定の圧縮を図らねばならないという形での答弁を差し上げてきております。
そういった中で、現状につきまして広く市民に知らしめる必要性があるというところは、今、議員から御提案をいただいておりますので、今後の国保だより等のつくり方等、また所管としても検討させていただきたいと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 国保だよりにということですが、国保だよりには載っているんです。ただ、国保だよりは、社会保険の人はまず目を通さないと思います。したがって、市報とかまた別の方法を考える必要があるのではないかと思います。これは、税金を払ってもらって、それを使っているということの報告なので、市としてはその責任があるし、議会としてはそのことをしっかりとチェックしていく必要があると考えます。
次に、国保会計の実質単年度収支についてお伺いしたいと思います。
行革の第3次実行プログラムでは、法定外繰り入れを標準財政規模の5%に抑えると変更されておりますけれども、27年度決算において、東久留米だけじゃなくて、武蔵村山市、東大和市、清瀬市、そして当市、この5市の法定外繰り入れの状況がどうなっているのか、我が市の行革の物差しである標準財政規模で割った数値を確認させていただきます。
○健康福祉部長(山口俊英君) 当市の27年度決算額における法定外繰入金に当たるその他一般会計繰入金12億1,645万942円と、基金繰入金3億2,000万円、実質収支不足額の8,273万8,580円を加えた16億1,918万9,522円を標準財政規模の286億2,151万1,000円で除した数値は5.66%でございます。
近隣市の数値でございますが、実質収支不足額が生じた市はなく、それぞれ東久留米市が3.53%、武蔵村山市が8.56%、東大和市が5.1%、清瀬市が5.0%となっております。
○20番(伊藤真一議員) ②についてはお尋ねしませんでしたけれども、これは私も東久留米市議会で調査してきておりますが、平成15年においては東村山が約15億円、東久留米が10億円だったものが、現在は全くこれが、東久留米は黒字転換していて、4,000万円の黒字になっています。我が市は12億9,900万円という数値だったと思うんですが、これだけ13億円近い財政力の差が隣まちで、さして財政力に違いのないまちに誕生しているということは、非常に脅威というか、びっくりしてしまいました。
ぜひ、この数値を埋めていくために、さきの質問の答弁でありました、徴税努力にしっかりと取り組んでいかなきゃならないということがあろうかと思います。ただ、一般会計からの繰り入れに関して必ずしも批判的に申し上げるわけではなくて、きちんと市民の理解をいただいた上で、その必要があるとは思います。
行革目標でいうと、我が市は5.66%、武蔵村山は8.56%と、まちによってはばらつきがありますし、東久留米はさすがにしっかりと3%台に抑えているということでございますので、この点については、どの辺に行革目標を設定するかということが鍵になってくると思います。このハードルが、私はやや高いのではないかなという感じがいたしております。
次に、歳出のほうに向かわせていただきます。医療費総額を保険給付費と読みかえて比較した場合、東久留米市と比べた被保険者1人当たりの保険給付費を、東久留米を1とした場合の指数として経年でお聞きしたいと思います。また、15年、20年、25年、27年度でお聞きします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 東村山市の被保険者1人当たりの保険給付費を東久留米市の被保険者1人当たりの保険給付費で割り返したものを指数でお示しいたしますと、東久留米市を1とした場合の当市の指数、平成15年度1.057、平成20年度1.076、平成25年度1.045、平成27年度1.037でございます。
○20番(伊藤真一議員) 大体ずっと、10年以上前から、4%から7%ぐらい医療費が高くかかっているということがわかりました。
次に、両市の65歳以上の高齢化率をお聞きします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 平成22年の高齢化率では、全国平均22.8%で、東久留米市は23.5%、当市は22.4%であり、高齢化率は当市より1.1%高く、また全国平均と比較しましても、東久留米市は0.7%高いという結果でございます。
○20番(伊藤真一議員) もう一つ、両市の男女別の平均寿命についてもお尋ねします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 平成22年の平均寿命でございますが、東久留米市は男性が81.1歳、女性が87.1歳、当市は男性79.5歳、女性は86.6歳でございまして、東久留米市と比較しますと、男性は1.6歳、女性も0.5歳短いということとなっております。
また、平成22年の東京都保健所長会方式による65歳健康寿命の要支援1以上になるまでの期間では、東久留米市は男性81.06歳、女性83.82歳で、当市は男性80.49歳、女性82.25歳であり、男性は0.57歳短く、女性も1.57歳短いという状況となっております。
○20番(伊藤真一議員) 保健医療にお金をかけて、これだけ頑張っているのに平均寿命が短いという事実が数字に裏づけられているわけであります。医療費を多くかけているのに、平均寿命、健康寿命が見劣りすることについては、何らかの相関関係があるのかどうか、このあたりについて御見解をお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 1人当たりの医療費と市民の平均寿命、健康寿命等との相関関係ということでございますが、国民健康保険の視点から答弁申し上げますと、当市の医療費は、26市の中で医療費として高額な入院が一番高い状況で、東久留米市は26市中、高いほうから10番目と、若干の差が出ております。
実際にはさらに掘り下げる必要があろうかとは存じますが、このことから推察されることは、当市の国保被保険者の方については比較的疾病が重症化する方が多く、医療費としては高額化することがあるのではないかと思われます。当然、疾病の重症度は生命の維持に関連することもあり得ることから、平均寿命に影響を及ぼすこともあるのではないかと思われます。
また、東京都保健所長会方式、65歳健康寿命によると、東久留米市との比較では、当市が若干下回ってはいるものの、それほど大きな差は出ておりません。しかしながら、これまでの医療費分析の疾病構造等から、高齢期に入って重症化している状況が多く見受けられておりますことから、若年のうちから健康増進に努め、疾病があっても早期受診・治療することで重症化を予防し、障害期間を短く、また自立期間を長くしていくことで健康寿命を延伸していくことが、個人の生活の質の低下を防ぐこと、及び医療費の適正化の観点からも重要であると考えております。
○20番(伊藤真一議員) そのためにデータヘルス計画をやっていただいていると思うんです。その分析結果についてお聞きしたいと思うんですが、当市の1人当たりの保険給付費が他市と比較して大きい理由について、改めてお尋ねします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 当市の医療費が高額になっている理由といたしましては、1件当たり費用額が高額となる入院にかかわる医療費が高いことが大きな要因と推察いたしております。入院・入院外・歯科別のデータの最新のものは平成26年度となりますので、そちらで答弁させていただきますが、当市の1件当たり費用額としては、入院が55万4,874円、入院外が1万2,793円、歯科が1万2,776円と、圧倒的に入院の費用額が高額であり、このことが当市の医療費構造に大きく影響しているものではないかと捉えております。
また、既に御案内のとおり、国の調整交付金のメニューの結核性疾病及び精神病に係る療養給付費等が多額という項目において、東京都内で一番多い交付金をいただいていることからも明らかなように、精神疾患の割合が比較的高く、このことについては近隣に医療機関が多く所在する地域性も関係しているものと分析しているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 東久留米は病院2つで、東村山は8つでしたかね。また、小平を含め近隣にも病院が多いんですけれども、そういうことがやはり歳出の中で医療費の増大に関係していると見てよろしいんでしょうか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 受診環境が非常に整っているということで、環境的に整備がされていないと、なかなか利用できないという側面もあろうかと思いますので、影響が、絶対とまでは言い切りませんが、あるものと所管としては捉えております。
○20番(伊藤真一議員) 医療機関がそれだけ充実しているということは、逆に市民にとってみると安心感が高いまちとも言えなくはないわけですが、ただし結果として平均寿命が必ずしも高くないということになってくると、先ほどおっしゃっていただいた、さまざまな若いときからの重症化予防みたいなことにしっかりと力を入れていくことが大事なのかなと思います。
データヘルス計画、現在までの分析結果に基づきまして、歳出面の財政健全化策をどう立てていらっしゃるのかお聞きしたいと思います。
○健康福祉部長(山口俊英君) 医療費分析により、疾病ごとの医療費や高額レセプトの発生状況から、被保険者の潜在的な課題の把握に努めてまいりましたが、当市の疾病構造として、医療費の上位には生活習慣が原因と思われる疾病が多く見受けられております。中でも人工透析は1人当たり医療費が高額な疾病として知られておりますが、全透析者の88%は糖尿病性腎症であることが確認されております。
このような疾病については、日々の生活を改めることで疾病予防や重症化を防ぐことができるものでございますが、データヘルス計画は短期的、中・長期的効果を期待し、医療費分析に基づく効果的な施策展開を実施することで、健康寿命の延伸と医療費を伸ばさないことを主眼に作成したものでございますので、今後、中・長期的な効果も含め判断してまいりたいと考えております。
また、データヘルス計画による保健事業だけにとらわれることなく、さらに有効な保健事業の展開についても、さらに研究を深めてまいる所存でございます。
○20番(伊藤真一議員) 歳入歳出にわたりまして、さまざまな角度から質問してまいりましたけれども、今後、国保事業の広域化が予定されております。また、だからといって財政の健全化がやらなくていいという方向に行くわけじゃなくて、なお一層これから財政の健全化が求められてくるのではないかと思いながら、次をお尋ねしますが、行革の第3次実行プログラムにおいて、法定外繰入限度を標準財政5%以下と変更されました。これについて妥当かどうか、改めて見解をお伺いします。
○経営政策部長(小林俊治君) 第4次行革大綱第3次実行プログラムで、基準外繰入金の国保会計の歳出総額に占める割合8%以下から、標準財政規模に対する一般会計からの基準外繰入金と国保事業運営基金からの繰入金の合計の割合を5%以下に、目標を見直した経過がございます。
基本的にどちらの目標も、プログラム策定時におきます多摩地域の平均値を目標に設定したものでございますが、国保特別会計の歳出総額を基準とするのではなく、標準財政規模を基準とすることで、一般会計の規模に応じた基準外繰入金の上限額を定めることができ、また、国保特別会計の歳出予算規模に連動しない上限額が定まることになります。
一般会計からの赤字補塡というのは、税の公平性やその使途を考慮すれば、できる限り少なく抑えることが理想と考えます。このことからすれば、国保特別会計の健全化を促す意味において、多摩の標準財政規模に対する割合を平均的なものと定めていることが妥当な目標だと考えています。
○20番(伊藤真一議員) 理論的にはそうかもしれませんけれども、国保会計を預かっている所管はかなり苦しいと思います。確かに理屈はそうだと思います。もともとは歳出総額の何%という基準から、そうじゃなくて東村山市のまち全体の規模から見ていっているわけですから、だから医療費がどんどん膨れていくとかということが今後続いていくと、大変厳しい目標であろうかと思います。
考え方はとても理論的、筋が通っていると思います。ただ、現実はなかなか厳しいところがあるので、それを実現していくために、そしてなおかつ赤字決算が3期連続とならないように、これは全庁を挙げて取り組んでいただく課題かなと思います。
次に、今回、国保税改定を行いましたが、その効果、見通しをお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 国保税改正により、平成28年度当初予算ベースで31億7,901万円、対前年比1億9,223万3,000円の増収を見込んで計上したところでございます。
既に御案内のとおり平成27年度決算は、12億1,645万942円の一般会計繰入金を投入して、なお収支差で8,273万9,000円の赤字決算となりました。今回の税改定による増収効果は、この赤字分の解消及び法定外繰入金と言われる一般会計繰入金を減少させることに効果を発揮するものと考えております。
しかしながら、依然として保険給付費は高どまりしている状況にあり、また被保険者数の減少も相まって、増収効果も次年度は若干薄くなる可能性は否めません。引き続き動向を注視し、分析を進めるとともに、収支改善できるよう努力してまいりたいと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 国保税を上げたばかりですけれども、次にいつ、どれだけの幅で上げなきゃならないかみたいなことを考えなきゃいけないような状況が、国保税の収入ではなくて、歳出のお話とか、都からの補助金の状況とか、そういった観点からも非常に厳しいことが見えてきますので、これは会計全体にわたって、本当にいろいろな角度から合理化を進めていく必要があると思います。
広域化後、国保事業はどうなっていくのか、展望をお聞かせください。
○健康福祉部長(山口俊英君) まず、あらあらではございますが、現在判明しているところで国保運営の都道府県化について申し上げますと、今後、区市町村は東京都から示される国保事業費納付金を納め、それを原資として東京都より保険給付費に必要な額を交付金として受け取り、区市町村が保険給付費を支払うという形態に変わる予定でございます。
この国保事業費納付金は、国民健康保険税が原資であり、納付金を納めるために必要となる国民健康保険税の税率については、東京都から標準保険税率として示されることとなっております。
また、今回の広域化は、国が、制度の抱える赤字分、約3,400億円の公費を毎年度投入することで赤字解消を図りますが、現状多くの赤字を抱える地域に対して手厚く補塡するというものではございませんが、国は早期に赤字繰り入れを解消するよう求めております。
当市の平成27年度決算における繰上充用金なども含めた赤字額は約16億2,000万円でございますが、この額は既に国の公費のうち1,700億円が投入された状態であり、さらなる1,700億円の公費投入は直接各保険者に入るものではございません。現在得ている情報の中では、国保事業の広域化が、すぐさま当市の赤字解消となるものではないと捉えており、平成30年度以降も公費獲得などを主眼とした歳入確保や医療費適正化施策のさらなる展開を軸として、引き続き保険者として赤字解消に向けた努力を継続しなければならないものと考えているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 今やっていただいている施策をもっと進めていただくとともに、我々議会としても、また市民の皆さんとともに、この問題について立ち向かっていかなければならない、そういう大きな課題なんだということだと思います。一人一人の健康や命のかかっていることでございますので、お金の整理だけで済むことではありませんけれども、ただ一方で、そういう問題も非常に深刻な状況になってきていますので、しっかり我々も考えていきたいと思います。
最後に、この東久留米市の取り組みを踏まえて、市長のお考えをお聞きします。
○市長(渡部尚君) きょう伊藤議員から改めて東久留米市と当市の比較を詳細にいただいて、大分おくれをとっているなというのが率直な感想でございます。私も実は、市長に就任して、国保が毎年のようにずっと赤字が続いてきておりまして、当時、所管と随分やりとりをした中で、東久留米が数年前に国保税の算定方式を見直して、応能・応益割50対50に多摩地域で一番最初に導入されて、インセンティブをかなり受けておられるということから、当市もそれまでのただし書き、3方式から、思い切って50対50に切りかえるという見直しを行わせていただきました。
そういう意味では、東久留米を一つのモデルとしながら国保会計の健全化を進めてきたところでございますが、ただ、詳細に見るとやはり、いわゆる寿命、健康寿命等々に著しい差があって、東久留米市の場合は、医療費の伸びに一定の歯どめをかけることに成功しているものの、当市の場合は、被保険者が減っているにもかかわらず、医療費総体の伸びになかなか歯どめがかけられない状態が継続してしまっているということが1つ。
それから、徴収率については、かなりの差がやはりずっと、以前はうちのほうがよかったのが、完全にもう水をあけられている状況があって、ここはまだまだ我々も頑張らなければならないところかなと思います。特に、後半御指摘いただいたように、広域化に向けてかなり思い切った措置をとっていかないと、広域化以降、非常に厳しい状況にならざるを得ないという危機感は我々も抱いているところでございます。
全国の保険者に目を向けますと、運営の詳細はわかりませんけれども、2012年度現在で、全国で約4分の1の保険者は、赤字繰り入れをすることなく運営しているというデータがございます。全国4分の1の保険者、単独でやっているところもあれば、広域で保険者になっているところもありますが、その4分の1は赤字繰り入れを全くしないで運営しているという状況で、国は赤字繰り入れの解消を求めているところで、そのためには徴収率の向上を図るとともに、何といっても医療費の適正化を進めていくことが当市にとっては大事だろうと思っております。
確かに、東久留米と隣接しているんですが、当市の場合は市内に病院の数が多いということと、精神疾患系の病院が多くて、そういったことが全体として医療費を押し上げざるを得ない傾向があるわけですけれども、先ほど来、所管部長が申し上げているように、生活習慣病に伴う重症化も大きな医療費を押し上げる要因で、特に糖尿病からくる腎疾患等で透析を受ける。
1人透析者が出れば、年間医療費、それだけで500万円、単純に押し上げてしまうと言われています。ですから、10人だと5,000万円、20人出ればそれだけで1億円ということなので、いかにそれらを抑えるというか、重症化に至らないようにしていくかということに、やはり我々は注力をしていかなければならないと考えています。
ただ当市も、ようやくデータヘルス計画は端緒についたところでございまして、今後もエビデンスとしてレセプトデータや健診データを有効活用しながら、ICTなどを用いた効率的で効果の上がる施策展開を図ってまいりたいと考えているところでございます。
再三にわたって議会でも申し上げてまいりましたけれども、国民健康保険は、保険方式で運営されている以上、被保険者の相互扶助が基本となります。被保険者については高齢化と低所得者層が多いという構造的な問題を抱えておりますので、一挙に赤字繰り入れをゼロにすることについては困難性があるわけですけれども、御指摘いただいたように、他の保険に加入されている広い市民の方が国保財政も支えているという実態もお示ししながら、可能な限り市民1人当たりの赤字繰入額を圧縮できるように、実効性がある施策展開をこれからも強力に推し進めてまいりたいと考えているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 今回の質問の意図は、懸命に行革努力をしている隣まちがあるということを、所管はもとより議員各位、そして広く市民にも知っていただくことであります。2期連続の赤字決算事業をどう立て直すかということは、行政の重い責任であります。歳入歳出全般に知恵と工夫を入れていただきたいと思います。
平成29年度予算を来春審査するわけでありますけれども、議会においても、単に保険税の多寡ばかりではなく、歳入歳出全般にわたる責任ある議論がなされるべきであることを申し上げて、次に移ります。
2番、庁舎包括施設管理業務委託をお聞きしたいと思います。
流山市がデザインビルド型包括施設管理業務委託を導入して効果を上げております。当市でも、後期基本計画に包括管理委託導入の検討というのを上げておりまして、平成29年を実施の目標としておられたと思います。
公共施設総合管理計画によると、東村山市には208の施設がありますが、この保守管理には、例えば業者契約を一元化することで、職員の事務負担を大幅に削減することが期待できます。全てを市一本に一気にまとめることが難しいのであれば、学校とか公民館のような複数の似たような施設があるものから着手して、早期に行革効果を上げるべきであると考えて質問いたします。
今回は、5館あります公民館を事例として、具体的な手法と効果を考えたいと思います。
最初に、公民館で、現在具体的にどのような管理業務を委託対象としているかを確認させていただきます。
○教育部長(曽我伸清君) 公民館では、施設の管理及びホール等の維持、利用者の利便性、安全を確保するために、5館合わせておおむね80本の業務委託契約、賃貸借契約を結んでおります。
主な業務委託といたしましては、建物管理業務委託や自家用電気工作物保守点検委託ほか、消防法等に基づく保守点検委託などがございます。ホール設備の音響設備保守点検委託、照明設備保守点検委託などがございます。その他、印刷機やコピー機の賃貸借契約もございます。
建物管理業務委託といたしましては、日常清掃、定期清掃、設置機器の維持管理等を行っており、消防法等法令に基づいた保守点検業務委託といたしましては、消防設備保守点検委託として、消火器、消火設備の保守点検等を行っているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) 80本あるとおっしゃいましたけれども、5館あったらそれぞれの公民館ごとに、起案書みたいなもの、申請書みたいなものを起こしているような事務があるんでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 5館合わせて、先ほどおおむね80本の業務委託契約、賃貸借契約があると答弁させていただきました。その内容ですけれども、中央公民館の庶務係で契約事務、毎月の支払い業務を一本で行っているところでございます。
施設管理等日常的な業務は地区公民館ごとに行っておりまして、突発的な修繕等の業務処理につきましては、中央公民館と地区公民館とで協議を行っているところでございます。
○20番(伊藤真一議員) そういったものを一本化して1つの業者に任せて行っていくというのが包括管理委託なんだと思います。これを行革大綱に掲げているわけでありますけれども、私が今イメージで申し上げましたけれども、改めて、包括管理委託を行革の具体的施策とする狙いはどこにあるのか確認させていただきたいと思います。
○経営政策部長(小林俊治君) 包括管理委託につきましては、従前のコストでは頭打ちのサービスにつきまして、包括化によるスケールメリットの範囲で、事業者の提案によりサービスの付加価値を生み出すことで、サービス向上を目指すものでございます。また、包括化により契約事務ですとか業務連絡窓口を一本化できることから、事務事業の改善につながるものでございます。
このことにより、劇的にコストを削減できるといったものではございませんが、従前のコスト範囲の中で新たな価値を生み出し、サービスの向上と職員の事務改善を両立させる点で、行革の具体的施策と位置づけたものでございます。
○20番(伊藤真一議員) 行革のプログラムによると、来年、検討結果に基づいて包括管理委託を実施するとありますが、現状の進捗はどうなっていますでしょうか。
○経営政策部長(小林俊治君) 今現在、どういった形で包括化に向けて進めていくかということを調査している段階でございます。
○20番(伊藤真一議員) 調査していただいているというところですけれども、その調査結果がもし間に合えば、行革の計画におくれることなく、ぜひ平成29年度の予算に組み入れて早期の実施を、例えばきょうは公民館と申し上げましたけれども、できるところから始めていただくことがいいのかなと思います。
それから、流山市を紹介いたしましたけれども、箕面市とか鎌倉市なども実行しているようでありますけれども、先進市の動向をどのように見ておられるのか、お考えをお聞きしたいと思います。
○経営政策部長(小林俊治君) 当市として把握しております包括管理委託の先進自治体といたしましては、香川県まんのう町、大阪府箕面市、それと御質問者からもありましたように千葉県の流山市がございます。
まず、まんのう町の例でございますが、老朽化した中学校等をPFI手法で整備する際、町内の施設の保守点検業務契約を1つにまとめてPFI事業に含めた包括管理委託の形態でございまして、こうした前例がない中、民間企業との対話で制度をつくり上げたものとして、包括管理委託の先駆けと言えるものでございます。
次に、箕面市の例ですが、市が提示した業務を事業者が自由に選択して入札することができる、希望業務選択方式と呼ばれる手法で公募しておりまして、民間業者が自由な発想でよりよい提案がされるものを目指したものです。
最後に、流山市の例でございますが、それらの先進自治体の事例を改良し、流山市が公共施設マネジメントを進める中で培いました民間との協議型プロポーザルといった手法を取り入れ、民間とのノウハウの最大活用を目指したものです。
例えば、事業の詳細は優先交渉権者との協議で決定していくという方法を編み出し、行政と民間の双方で生じる包括委託に係る事務負担の低減を図っております。こうした方法をマニュアル化して、包括管理委託をさまざまな自治体で実施できるようなレベルまで整えた点で、当市としても非常に評価される点であると考えています。
いずれの場合におきましても、市が単独で従来の手法を用いることに甘んじず、民間との対話により限られた財源をさらに有効に活用していくことを目指しておりますことから、大変参考になるものと考えております。
○20番(伊藤真一議員) ということは、ある程度、先進市の調査をしていらっしゃると思うんですが、この時期や手法、また対象施設の規模について、どんなお考えをお持ちでしょうか。
○経営政策部長(小林俊治君) 時期につきましては、先ほども触れておられましたように、29年度に契約締結、30年度からの業務開始を目指してまいりたいと考えております。
手法や対象施設につきましては、現在、庁内の意向調査などを実施して検討している段階でございますが、まずは、仕様書が定型的であり調整に時間がかからないものなど、できる施設や業務から包括化してまいり、その制度を運用しながら、順次対象を拡大していくことを考えております。
○20番(伊藤真一議員) 仕様書が定型的という意味では、学校とか公民館というのはかなり重複している部分が多いと思うんですが、導入効果が大きいと私は考えましたけれども、いかがでしょうか。
○経営政策部長(小林俊治君) 伊藤議員御指摘のとおり、学校や公民館は施設管理に係る業務が多数ございます。そういったことから、それに係るコストの規模もございますことから、一定スケールメリットがあるものと認識しております。
○20番(伊藤真一議員) それだけの展望を持って、できれば来年度、再来年度には実現という方向へ動いていらっしゃることを評価したいと思いますけれども、今後の導入の進め方について、改めて市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○市長(渡部尚君) 今定例会というか、いつもの議会、いつも御指摘いただくように、施設、インフラを含めて非常に老朽化が進んでおりまして、なかなか財政的には全ての施設改修等に適切にお応えできないという現状が一方であって、施設を所管している職員と話をすると、施設管理面でのさまざまな、いわゆる市民からのクレーム対応とか要望対応で相当時間やエネルギーを費やしていて、この辺を少し低減化していかないと、本来的な業務にエネルギーを注ぎ込むことができにくいという声をいろいろな現場の職員からもらっているという現状でございます。
そういう意味では、流山市を初めとする先進市で行われているような包括施設管理業務委託というのは、私どもとしても、コストの削減や職員の事務量の低減等々、大きなメリットがあるのではないかということで、先ほど経営政策部長のほうからお答えさせていただいたように、今、鋭意研究を進めているところであります。
一つの課題としては受け皿の問題が、先日どなたかもおっしゃっていましたけれども、やはり大手に流れてしまって、市内業者が全て排除されてしまうおそれがあるのではないかというところで、受け皿をうまく整えて、市内事業者にとってもメリットがある枠組み、仕組みをどのように構築していくかということが課題かなと思っておりますし、どういう分野やどういう施設、インフラなのか、あるいは施設をどういう形で取りまとめるのが一番効率的なのか、その辺についても鋭意研究させていただいているところでございます。
いずれにいたしましても、限られた人員、限られた財源の中で、経営資源を最大化して効果を得られるようにするには、今後、包括管理委託について東村山市なりの考え方を取りまとめて、1つでも2つでも実行に早期に移せるように、これからも鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
○20番(伊藤真一議員) 早期の実現を期待して、質問を終わります。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後零時32分休憩
午後1時45分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
次に、21番、駒崎高行議員。
○21番(駒崎高行議員) 3点伺ってまいります。1点目は、ごみ収集ステーションの活用と管理について伺います。
ごみの戸別収集化に伴いまして、市が使用しなくなったステーションについては、調査し、有効活用や売却の方向で進んでいると聞いています。その状況を明らかにするために伺います。また、市が所有しないステーションについても、隣接する方への所有権の移動や不法投棄への対策が必要と考えまして、一定伺います。
(1)です。調査についてですが、何をどのように行いましたか。
○資源循環部長(間野雅之君) ごみ集積所の調査でございますが、平成26年10月からの収集方法の変更に伴いまして、市が所有しております約450カ所の集積所の現況を確認するために、平成27年8月より、職員が各集積所を回りまして現況調査を行ったところでございます。
調査の内容といたしましては、市で管理している台帳をもとに現地へ出向き、各集積所の現場写真を撮影し、集積所の所在地、取得年月日や地積を確認するとともに、集団資源回収事業等に利用されているかどうか、隣接している用地などの現況調査を行い、市所有のごみ集積所管理台帳の整備を行ってまいったところでございます。
○21番(駒崎高行議員) (2)です。調査結果について、今伺ったところ、市所有のところを台帳をもとに行ったということなので、調査とは直接関係ないのかもしれませんが、ごみ集積所、ごみ収集ステーションの総数、市所有は450カ所ということでわかりましたが、住民単独で所有しているものや近隣住民が複数で所有、それぞれ件数を伺いたいと思います。また、この間ほかに明らかになった事柄があれば、あわせて伺いたいと思います。
○資源循環部長(間野雅之君) 今回の調査でございますが、先ほどお答えさせていただきましたように、市が所有している集積所についての現況の確認を行ったところでございます。
ごみ集積所の総数といたしましては、平成26年10月におきまして約4,500件となっておりますが、市が所有している集積所は約450カ所、住民単独で所有、近隣住民が複数で所有している集積所につきましては調査を行っていないところから、それぞれの集積所の件数は把握していないところでございます。
また、市所有の集積所、現地調査を行ったことによりまして、集団資源回収事業や生ごみ集団回収事業で活用されている状況や、集積所の隣接地が民間所有地か公共用地なのかなどが、今回の調査により明らかになったところでございます。
以上です。
○21番(駒崎高行議員) (3)です。市が持っているものが450カ所ということですが、活用ということでいうと、その方法は大別して何があるんでしょうか。決定しているのであれば、活用方法、それぞれの件数も伺います。
○資源循環部長(間野雅之君) 市が所有する集積所の活用方法でございますが、具体的には、先ほど申しました集団資源回収事業及び生ごみ集団回収事業の集積所として活用する場合と、仲よし広場や土のうステーションとして活用する方法などがございます。
それぞれの件数ということでございますが、現時点で集団資源回収等の集積所として使用している集積所は84カ所、生ごみ集団回収で使用している集積所は3カ所となっております。仲よし広場の用地拡張としての活用が考えられる候補地といたしまして23カ所、土のうステーションとしての活用が考えられている候補地は13カ所となっているものでございます。
○21番(駒崎高行議員) (4)です。もちろん市が持っている450カ所が対象だと思いますが、売却について以下、伺います。対象は何件でしょうか。
○資源循環部長(間野雅之君) 市で所有している集積所につきましては、集積所の形状や売却が困難なもの、また今後集団資源回収で使用する集積所もあると思われ、売却に際しては現地を慎重に精査する必要があることから、現時点におきまして、売却の対象となる具体的な件数としてお示しするのはなかなか難しいものと考えております。御理解いただきたいと思います。
○21番(駒崎高行議員) ②です。売却までの手順はどのように行うのでしょうか。
○資源循環部長(間野雅之君) 売却までの手順でございますが、集積所の払い下げを希望する方からお問い合わせがあった場合、まず売却に関しての概要等を丁寧に説明させていただきまして、払い下げ申請書を御本人様より提出していただくようになっております。それをもとに、職員が現地確認や集団資源回収等で使用されていないかなどの調査を行います。
調査の結果、売却しても問題ないと判断できた場合は、次に売却金額を算定の上、御本人様に再度御購入の意思があるかないかを確認いたしまして、合意が得られましたら、売却契約を締結し、売却を行うとなっております。
○21番(駒崎高行議員) 過去、議会で何件か既に売却したというお話があったんですが、それは今の御答弁によると、市民の方のほうから売ってくださいと来たということだとは思うんですが、既に何件、または現在進行中のものがあれば、その件数も伺いたいと思います。
○資源循環部長(間野雅之君) 今御質問いただきました売却済みの件数でございますが、8件でございます。また、現在、事務処理をしている件数が4件ございます。そして、問い合わせ等があった相談検討中というものが14件ございます。
○21番(駒崎高行議員) その際、実際は市が所有していないけれどもというか、問い合わせた方が、市の所有かどうかもわからないまま市に問い合わせてきたパターンとかもありますか。
○資源循環部長(間野雅之君) 正確な件数は把握しておりませんが、何件かは、今、議員御指摘のように、その集積所がどういう形態かわからない方はいらっしゃったということで、それは市のほうの持ち物ではないということで説明したところでございます。
○21番(駒崎高行議員) ③です。売却の条件、これは市が活用しないという決定をしたということだとは思うんですが、ただ、先ほどの御答弁によると、もう既に売ったものもあるけれども、活用についてもまだちょっと触れているようなところもあるんですけれども、売却してしまったことについての御意見もあるのかなとは思いますし、売却の条件と、この売却金額の決定についてはどのようにされたか、またされるか伺います。
○資源循環部長(間野雅之君) 今、議員御指摘のように、これから引き続き集団資源回収とか、市がいろいろな面で活用したい場合もございますので、基本的に集積所の跡地に隣接する土地所有者へ優先的に、できるだけそれ以外のものに関しては売却していきたいと考えているところでございます。
次に、売却額でございますが、固定資産税路線価を標準値補正で割り戻し、時点修正率、地形減価率、そして地積を乗じて算定いたしまして売却額としているところであります。
○21番(駒崎高行議員) 実績もあるということなので、1つの集積所でお幾らぐらいになるか教えてください。
○資源循環部長(間野雅之君) 面積にもよるんですが、平均でいきますと、1平米単価で7万8,000円ぐらいです。全体の8件の平均としましては、15万円ぐらいでの売却になっているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) まだこれからなんでしょうけれども、次に伺うんですが、金額などが折り合わず売却がうまくいかなかった場合はどうなるのか。残ってしまうわけですよね、基本的に、ほかに活用しないとすれば。その土地の考え方はどのようになるんでしょうか。
○資源循環部長(間野雅之君) 先ほどお答えさせていただきましたように、基本的には、集積所跡地に隣接する土地所有者に優先的に売却していきたいと考えているところでございます。仮に金銭面で折り合わなかった場合には、購入時期等の相談をさせていただくなど、丁寧に説明させていただき、御理解いただいて購入していただけるように努力したいと考えているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) さっきもそうおっしゃっていたんですけれども、所有者に売るというのがちょっと理解できないんですが、所有者に売ると御答弁されていましたけれども、所有されている方に市が(「隣接地の」と呼ぶ者あり)隣接地の所有者、失礼しました。
その場合だと、隣接する方が2件、3件あるときというのは、現状だと早い者勝ちという考え方ですか。地形によっては2件、3件あり得ると思うんです。
○資源循環部長(間野雅之君) 集積所のそれぞれの形態があると思うんです。2件とか、実際に今隣接しているところもございます。その場合は、どのように分筆するか、または、その方々とどのように協議していくかというお話し合いの中で決めていきたいと思っているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) もう一回あれですけれども、隣接するということですけれども、その土地が何らかの理由で欲しいという遠隔地の方にもお売りはするんですか。隣接が絶対条件と考えていいんですか。
○資源循環部長(間野雅之君) 条件としては、絶対ということはございません。ただ、近隣とか隣接している方々のお気持ちを考えると、やはりその方に御理解いただくのが一番最良な方法だと思って考えているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) でも、市は活用しない、隣接地の方も欲しくない、ずっと残すという考え方ですか。一応確認したいです。
○資源循環部長(間野雅之君) そういった場合の活用におきましては、市のほうで何らかの活用ができないか、それか、地域などでその用地を活用して、地域の防犯とか安全とか、いろいろなことに寄与できないかということも考えた中で、いろいろ検討はしていきたいと考えているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) ⑤で伺っていますが、売却、もう既にしてしまったという事実から見て、売却についての広報は極端に少なかったんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。私はどうも、全てがきちっと固まってから、しっかり広報して売却していくのかなというイメージを持っていたので、もう既に8件なり、現在進行中のものもあるということですと、何となく見切り発車のような状態に見えるんですけれども、いかがですか。
○資源循環部長(間野雅之君) 用地の売り払いにつきましては、どのように売り払いをするかという方針をきちっと決めて、それからやっていくということでおります。また事務に関して、1件売却するのに大体2カ月から3カ月かかるということもありまして、まずは、今要望のある方を最初に売却の手続をして、きちんと売却を終えた後に、市民に広報していきたいと思っています。
ちなみに、ほかの市でございますが、広報したことにより百何十件とかが一度に来たということがありますと、今要望してみずから来ていただく方のことが事務的におくれたりするといけませんので、まずはそこを処理してから、これから広報していきたいと考えております。
○21番(駒崎高行議員) 感覚的にはわからなくもないんですけれども、パイロットケースというか、テストケースとしてお売りになったというのが、今の8件ないし14件と考えたらいいんですかね。欲しい方の熱意によって、熱意順みたいな、先着順みたいなイメージなので、ちょっと公平さという点でいうとどうなのかなと見えるところもあるので、一応一言申し上げます。
(5)です。このステーションが市のものであろうとなかろうとですが、使用されないまま残ってしまっている場合には、不法投棄やごみの投げ捨てなどが懸念されます。市民からの相談はどのくらいありますか。また、その場合の対策としては何を行っていくか、また行えるか伺います。
○資源循環部長(間野雅之君) 御承知のとおり、市では平成26年10月から収集形態の変更を行いまして、集合住宅を除いた戸別収集としたところでございますが、集積所への不法投棄やごみの投げ捨てなどに関する市民の方々からの相談件数といたしましては、平成26年度が24件、平成27年度が14件となっております。
相談された場合における市民への対応といたしましては、まずはお話をお伺いして、必要に応じて職員が現地を確認しまして、職員及びごみ減量推進員によるパトロールを強化して、不法投棄がされないよう対策を行っているところでございます。
また、なかなか改善されない場合には、それぞれの状況等により異なりますが、不法投棄禁止の張り紙や看板、ネットや板で集積所自体を封鎖するなどの対策を行っているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 今の点も、私も具体例として市民から相談を受けて、ネットですか、板ですか、やっていただいた事例も存じ上げています。ただ残念ながら、それもぜひ広報をしっかりやっていただいて、極端に言えば市の広報、その旧のステーション、使わなくなった元ごみ集積所が自分たちのものだとわかっているから、市にはなかなか相談に行けないみたいな事例もあるように思いますので、相談には乗りますと。これは長期的な問題になってくると私は思っておりますので、ぜひお願いします。
(6)です。このごみ集積所、使わなくなったところについてですが、基本的には宅地開発時の指導によって設置が行われたと思っているんです。その事実を考えると、市所有でないステーションの今後についても、市に一定の責任があるものと考えます。見解を伺います。
○資源循環部長(間野雅之君) 議員御指摘のように、ごみ集積所の設置につきましては、東村山市宅地開発及び建築物の建築に関する指導要綱に基づき、設置のお願いをし御協力いただいてきたことから、市では所有していないもので活用していないごみ集積所に対する今後につきましては、一定の責任というよりも、市としてどのような協力ができるものかと今考えているところでございますが、先ほど議員御指摘のような集積所への不法投棄などにおきましては、今後も相談に乗りまして、対策に協力してまいりたいと思っております。
○21番(駒崎高行議員) その責任について、あるという前提で(7)の質問になるんですが、その中でも近隣住民が複数で所有している場合、単独で持たれている場合は御自分の土地ですので活用していただくしかないと思うんですが、その場合には、例えば私道を共同でというか、どこがということじゃなくて共同で持っているときなんかには、もともとの土地の処分に大変困ってしまうような事例もありますし、将来的にいえば争いみたいなことが起こらないとも限らないと思っているんです。
なので、隣接の方への所有権の移動についても、近隣の10件、20件の方の意見をまとめて、隣接地の人が欲しい場合でも、なかなかそれをやるパワーというのはすごいものだなとも思います。
そういった点で、市は先ほど一定の責任ということで、責任のとり方としては、私は、その土地を取得したがっている方の意向を受けて、近隣の方の同意を得ることや、場合によっては登記費用、登記変更すれば費用が一定かかるというのもありますし、一番問題なのは、欲しい人は払ってもいいんでしょうけれども、欲しくない人も登記変更しなきゃいけない場合もあると思うんです。その費用負担など、市が考えていかなければならないことが多くあると思うんですが、いかがでしょうか。
○資源循環部長(間野雅之君) 近隣住民の方々が複数で所有しているごみ集積所の所有権移転における仲介とか登記変更の費用負担においては、市の立場としてはなかなか難しいものと考えているところでございますが、しかしながら御相談の内容によっては、担当する所管とか関係機関に照会するなど、行政としてできる範囲内での協力は、今後もできるだけ行っていきたいと思っているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 市長に伺いたいと思います。今の御答弁等を聞いていただいて、私は、ある意味の負の財産みたいなものが残ってしまうと非常に困るなと思っているんですが、御見解を伺いたいと思います。
○市長(渡部尚君) かつての集積所、ステーションの跡地につきましては、今、資源循環部長がお答えしたとおりでございまして、市所有のものについては、隣接する方からのお求めがあれば隣接地の方に優先して売却するというのは、私どもとしては極めて合理的だと思っております。
ただ、2件や3件にまたがった敷地に隣接している場合は、確かに御懸念のように、どちらに売却するのかというのはケース・バイ・ケースで、そこは議論というか協議して、合意の上で売却しなければならないと考えております。
問題はやはり御懸念のように、隣接する方がうちは要りませんよと言われた場合に、ずっとごみステーションの形状のままで何年も放置するのかということですが、これについても、まだ全容がしっかりわかってきているわけではないので、これから順次、購入のお願いを隣接地権者にさせていただいた結果として、どうしても所有権が市のほうに残っているものについては何らかの対応を検討する必要があると思っております。
場所によっては、前から議会から御指摘いただいているような土のうステーションに切りかえるだとか、幾つかの対応をこれから研究させていただきたいと考えているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 市長、再度で申しわけないんですけれども、市が所有じゃないごみステーションについての御見解もいただければと思うんです。
○市長(渡部尚君) 市が所有していない、お借りしてきたところについては、先ほど御指摘いただいたような、いわば開発時に共同名義等でお持ちになっているところだろうと思われます。こちらについては、権原は市にございませんので、権原をお持ちの方が今後の活用をどうされるのか、そこは所有者がわかれば促していく必要があるかなと。
場合によっては、もともとの開発した業者がそのままお持ちになっているケースもあるかもしれませんし、私道の共有名義のように、その一区画で所有されている方々全員が、その権原を分割所有して共有でされているとか─分割ということはちょっとあり得ないですね、失礼しました。
共有でお持ちになっていらっしゃるケースが想定されるわけですけれども、その場合はやはり隣接されている方に、基本的には名義を移しかえていただくのが一番合理的ではないかと思いますが、これは近隣の関係もありますことから、市のほうから、こうせい、ああせいということはなかなか難しさがあるかなと思いますので、それについても今後の研究課題とさせていただければと思っております。
○21番(駒崎高行議員) 大きな2点目です。保育士加配と定員について伺います。市の保育士加配の考え方と、月齢がふえることでの保育園の定員増、いわゆる弾力的な運用について伺います。
(1)市の保育士加配の考え方を伺います。中でも、医師の診断を受けず療育手帳も持たない園児─いわゆるグレーゾーンとここではあえて言わせていただきますが─への加配の考え方を伺います。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後2時11分休憩
午後2時11分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 保育士の加配につきましては、東村山市障害児保育実施規則第4条に基づきまして、障害児保育の実施において安全な集団保育環境を確保するため、児童2人に対しまして保育士1名を加配しております。
障害児保育につきましては、手帳の所持等にかかわらず、手厚い保育を必要とされる保護者の方からの申し込みにより実施しているところですが、お申し込みいただく際に、お子さんの様子の聞き取りを行ったり、子ども相談室の相談員等により助言させていただいているほか、子ども育成課の保健師による家庭訪問なども実施し、ふだんのお子さんの様子などを確認した上で手厚い保育の必要性を判断しております。
また、障害児保育の利用手続につきましても、公立も私立も同様に行っており、私立保育所につきましては、東京都のサービス推進事業において保育士の加配に対する補助金が交付されているほか、市の加算補助規則に基づく独自の補助金についても交付し、加配による手厚い保育を実施している私立保育所に対し、一定の配慮を図っているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 絶対条件は保護者からの申し出ですか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 議員御指摘のとおり、保護者からのお申し込みにより実施して、また状況によって関連機関のお話、助言等を総合的に判断しております。
○21番(駒崎高行議員) 保育園からの起案等で加配をお願いしたいというものはないですか。保育園から起案されることはないですか。この子には加配が必要だということはないですか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) それぞれの園からそのような状況によって相談があります。それで、その状況によって相談させていただいて判断しております。
○21番(駒崎高行議員) そうすると、保護者からの申し出は絶対条件ではないですよね、確認です。
私が問題にしているのは、そちらのほうというか、保護者の方が申し出をしないパターンのほうがメーンなので、特にグレーゾーンへのということなので、その場合は、先ほどの御答弁で子ども相談室とか保健師とかということなんですが、専任の見ていくような役職の方はいらっしゃらないということですか。例えば保育園から起案があったパターンでいうと、それで保育園に行ってお子さんの様子を見にいくような職責の方はいらっしゃらないということでよろしいですか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 具体的には、子ども育成課の保健師がその任務に当たっております。
○21番(駒崎高行議員) (2)です。現在の市の加配の状況を伺っておきます。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 障害児保育における保育士の加配につきましては、公立・私立ともに、児童2名に対し保育士1名を加配しております。そのほかにも、公立・私立とも、必要に応じ、現場の判断に基づき、臨時職員を雇用したりシフトを変更するなどして、集団保育において、全てのお子さんに対し安全な保育を行うために、柔軟に対応しております。
なお、私立保育所につきましては、障害児保育への対応に限ったものではありませんが、施設型給付費の国の公定価格におきまして、3歳児に対する保育士の配置を認可基準上の児童20人に対し1人から児童15人に対し1人としている場合に加算がなされていることから、平成28年度においては、市内私立保育所全園において、そうした加配が実施されているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 一部、さきに答弁いただいたようですが、(3)です。いわゆるグレーゾーンの園児がいて、先ほど言ったように保育園から起案等も出ていて、加配にはなっていないというパターンがあると想定しているんですが、クラス運営上、補助保育士を配置している状況を伺います。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 先ほども答弁申し上げましたとおり、必要に応じて現場の判断に基づきまして、臨時職員を雇用したりシフトを変更するなどして、集団保育において全てのお子さんに対して安全な保育を行うために、柔軟に対応しております。
○21番(駒崎高行議員) (4)です。いわゆるグレーゾーンに対する加配を決定するプロセスを伺いたいと思います。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 障害児保育の加配につきましては、先ほども申し上げましたが、入園申し込み手続の過程で加配を決定しているものであり、対象となるお子さんに緊急的な対応やより柔軟な対応の必要性が生じた場合には、各園においてその事情を考慮して、適切に配置決定をしております。
○21番(駒崎高行議員) その数というのはおわかりになりますか。入園してから明らかになってという状態のお子さんの数というのはどのぐらいですか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) その場合は、そのときの状況によって判断しているところなので、今、28年度は何名とかというところは手元にないので、答弁できません。
○21番(駒崎高行議員) 次の民営の認可保育園についての加配の状況は、先ほど御答弁があったので割愛しますが、先ほどから言っているグレーゾーン、さきの質問に対する再質問です。これは保健師が全て決定するということですが、必要だということでいえば、端的に言って、先ほどからの御答弁でも、保健師の判断も全て安全な集団保育という角度ですよね。
加配というのは配慮を加えるですので、もう一方、そのお子さんが手をかけることでよりよく育つとか、ないしは、そのお子さんがいることで保育士がそちらに、いろいろシフトを工夫されたりして苦労されているんでしょうけれども、でもそこに保育士をとられることによって、クラスのほかのお子さんたちの育ちに影響があるとか、決してこの加配で、規則では確かに安全な集団保育なのかもしれませんけれども、今の時代、育ちに対して、また子供の将来というか未来に対して、希望に対して、しっかり手をかけてよくしていくんだということはあると思うんですけれども、その辺はいかがですか。特にグレーゾーンのお子さんに対してです。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 手厚い保育の必要性が顕在化して初めて障害児保育の加配というものをしているところでありまして、先ほど、保健師のほうで出向いていって見ていたりとか、それは保健師という役割として様子を見せていただいて、また園では園長という立場で園の運営に関して、また園の中には統括主任、また担任になる保育士もいますので、それぞれの立場、役割からどのようにクラスを運営していったらいいか、集団保育を安定的、安全的に運営できるかというのが、さまざまな視点において加配の内容も、先ほどシフトというお話をさせていただきましたが、例えば嘱託職員のシフト時間を変更して、この時間をこのように充てたら、よりこのクラス運営が安定的にいくだろうと、そのように総合的に判断して内容を決めているところであります。
○21番(駒崎高行議員) 今の御答弁にありました保健師のお話なんですけれども、これは保育の専門家ではないですよね、確認させてください。
先ほど私が言ったクラスの状況とか、そういったものがきちんと見られているのかということが知りたいんですけれども、この保健師がかなりキーマンになるわけですよね、その決定をする中で。もう一方には、必要だと言っている保育園の保育士とか園長先生がいらっしゃって、どっちかなわけじゃないですか。加配するかしないかということですよね。そこら辺の力関係という中で、どういう関係なのかなということを知りたいんです。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後2時22分休憩
午後2時22分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 保健師はあくまで保健師という専門職の立場での視点で、助言したり確認しております。園の運営は園長の視点、また園長の役割から判断、それからまた統括主任の判断、それから担任を持つ保育士の判断、それぞれの役割分担の中で総合的に判断しております。
○21番(駒崎高行議員) 端的に伺います。誰が決めるのかという、決定する権利を持っているのは誰なのかということを聞きたいんです。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後2時23分休憩
午後2時23分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) さまざまな役割分担の中で、いろいろな視点で総合的に判断して、所管である子ども育成課、組織として決定、判断しております。
○21番(駒崎高行議員) 他市では、元保育士が役所に入ってその専任の役割をしていたりという事例もありますし、配慮を加えるという角度の加配、また、同じシフト等で、加配にはならないまでも、園内努力というんですかね、しっかりやっていただくことに対して、市がしっかり、所管が見ていってほしいなとは思います。これは感想というかお願いです。
(6)です。月齢がふえることでの保育園の定員増についての現状と考え方を伺います。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 議員御案内の月齢がふえることでの定員増につきましては、ゼロ歳児の募集人数を年度途中で増加する運用を行うものと捉えて答弁を申し上げます。
4月の募集時につきましては、進級、卒園に伴い多くの欠員が生じるところでございますが、年度途中で新規の募集を行うためには、4月の募集人数を本来の定員よりも少なく設定し、年度途中まで欠員枠を確保しておくことが必要となります。
年度途中でお生まれになられたゼロ歳児のいらっしゃる御家庭におかれては、認可保育所の入園予約といった取り組みに関して希望される場合もあろうかと認識いたしておりますが、当市のように一定数の待機児童が存在する現状におきましては、そのような枠を確保することは現実的には困難であるものと考えており、他自治体の動向も踏まえながら、引き続き研究していく必要があるものと考えているところでございます。
○21番(駒崎高行議員) 逆に、定員いっぱいまでとって月齢が上がったら定員をふやすというのは、違法に当たっちゃうんですか、教えてください。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後2時26分休憩
午後2時30分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 4月の現状において弾力運用を受け入れている状態であり、基準にもいっぱいでやっておりますので、それ以上に対応することは困難である、違法となる可能性があると思います。
○21番(駒崎高行議員) 今の御答弁により(7)は割愛いたします。
大きな3点目です。「緑地の管理について」と題してしまいましたが、もっと言えば、都からの委託による緑地の管理という形になると思いますが、先日、青葉町2丁目の下堀緑地の一番西側の地域におきまして、約15メートルの木が倒れました。倒れる方向によっては、隣接家屋に被害が出る可能性も非常に大きかったところです。
その倒れた木の近所にも、見た感じ危ない木があったので、近隣の方のお申し出によって、都にもかけ合ったり、その方がされて、そのもう一本の木自体も伐採していただいたというのもあります。
また、恩多町5丁目の野火止小学校に隣接する都有地におきましても、近隣の方から、木が倒れるのではないか、腐っているんじゃないかという不安の声が寄せられています。
どちらも都有地でありまして、さらに市に管理が委託されているということが明らかになりました。都の年度の予算で一定の管理を市が行っているということや、市は市有地の樹木の倒木や枝の落下については、安全確保を強く進めていただいていることは承知していますが、都有地についてもよりよく管理していくことを希望して、以下伺います。
(1)です。都から管理を委託されている緑地の場所、面積、委託金額、委託の初年度を伺います。
○まちづくり部長(野崎満君) 都有地で市が管理を委託されている緑地は3つの保全地域にまたがっておりまして、1つ目は野火止用水歴史環境保全地域のうち東大和境の富士見町2丁目15番地内、富士見町2丁目16番地内と、恩多町5丁目45番地内、及び恩多町5丁目41番地内の野火止用水南東の4区画、約1万580平方メートル。
2つ目は、大沼田緑地保全地域のうち、青葉3丁目45番地内、青葉町3丁目46番地内、ハンセン病研究所センター北側の2区画、約9,997平方メートル。
3つ目は、下堀緑地保全地域のうち青葉町2丁目11番地内、青葉町2丁目19番地内、まりあ幼稚園北側の2区画、約9,244平方メートルでございます。
次に、委託金額でございますが、平成28年度の協定額で、総額で480万3,840円となってございます。
委託の初年度でございますが、野火止用水歴史環境保全地域は平成5年度、大沼田緑地保全地域が平成17年度、下堀緑地保全地域が平成28年度となってございます。
○21番(駒崎高行議員) 私が先ほど申しました野火止小学校というのがこの、違いますね。野火止小学校の隣接地域も委託で市が、それは単独委託という意味なんでしょうか、動かしていると思うんですが、いかがですか。
○まちづくり部長(野崎満君) 野火止小学校の東側、南側に位置するところについては、野火止用水歴史環境保全地域ということで、広い地域があるわけですけれども、そのうちの先ほど申し上げた一部ということです。
○21番(駒崎高行議員) すみません、私の勘違いです。
特に青葉町2丁目は平成28年度からということなのでこの質問をしているわけですが、先に述べた倒木の事例で、被害があった場合の責任の所在を伺っておきます。
○まちづくり部長(野崎満君) 被害があった場合の対応でございますけれども、基本的には東京都が対応することとなります。過去の事例で申し上げますと、平成24年9月、台風の影響によりまして大沼田緑地内の樹木の枝が倒れ、隣接住宅のテラスの一部を壊すという被害が発生し、市からの報告を受け、保全地域の管理担当部署である東京都環境局の多摩環境事務所が窓口となり、本庁部局とともに、補償等も含め速やかに被害への対応が行われたと伺っております。
○21番(駒崎高行議員) 法的な責任と聞くからそういうあれだと思いますが、(3)です。1回は、特に委託初年度、先ほどの例でも青葉町2丁目11番、委託初年度は、その緑地の危険性などを調査することを標準とするべきだと考えるんですが、いかがですか。あわせてというか、イメージとしては、どういう経緯で委託がされるのかというのも知りたいなと思うんです。
○まちづくり部長(野崎満君) まず、委託の初年度での調査でございますけれども、下堀緑地保全地域につきましては、今年度からの協定締結に向けまして、協定事項の内容や平成27年度内に東京都が実施する剪定作業等について、事前協議を行っております。
今回倒木した樹木につきましては、葉や枝の状態等、外見上の問題はなく、倒木の危険性を予見することができませんでしたが、今後も緑地の状況を把握し、東京都と連携しながら適切な管理に努めていきたいと考えております。
そして、受託する経緯でございますけれども、東京都とすると、都内の緑地保全地域はたくさんありますけれども、理由といたしますと、やはり地元自治体が管理することで、その地域の住民の方々に対する、例えば何か起こった場合にすぐに対処ができるということで、地元自治体に管理を委託する方向になっているということです。
今回、下堀緑地については今年度だったんですが、双方と協議する中で、全てを市がやるということではなくて、委託料の範囲内でできるもの、下草刈りですとかごみ拾いですとか、そういったものを市が行うという協定になっておりまして、例えば大がかりに費用がかかるもの等については、東京都でこれまでどおり対応するといった内容になっています。
○21番(駒崎高行議員) 予算の範囲内で市ができることをやるという状態が、さきに述べられた、地元なのですぐ対応できるということとちょっと矛盾というか、どっちつかずになってしまうような感じはするんですが、市としては、地元住民の安全のためとか環境のために、逆に都にしっかりやってくださいと言うべき立場だと私は思うんですけれども、それが委託を受けることで仕事を押しつけ合っちゃっているように見えるんですけれども、そういった状況はないでしょうか。
逆に、倒木があったら市が、何をしてくれているんだと都に怒らなきゃいけない立場だとは思うんですけれども、実際には委託しちゃっているという、果たして委託を軽々に受けていいんだろうかと思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。
○まちづくり部長(野崎満君) 先ほども申し上げましたけれども、緑地の一部について、地域的な一部について、それで内容も一部について市が受けているということで、先ほども申し上げましたけれども、地元自治体がその公園を見守るというか、何かあったときに発見しやすいという住民にとってのメリットというのがございますので、東京都と協議の中では、それぞれ、市に余り負担が起きないような形で協定を結ばせていただいているということでございます。
○21番(駒崎高行議員) もう一回あれですが、都有地といえども東村山市にあるので、管理をしっかりしてくださいという立場ですよね、東村山市としては。それはよろしいですか。確認させてください。
○まちづくり部長(野崎満君) それは議員のおっしゃるとおりでございます。
○21番(駒崎高行議員) 先ほども言いましたように、都は都の予算もあるし、年度の予算の限られた中でやっているということも理解するんですが、せめて初年度は、先ほど予見できなかったということですけれども、見てだめだということと、しっかり調査してだめだというのは意味合いが違うと思うんです。せめてそこまでやって、東京都が業者なり専門家にしっかり頼んだ上で、大丈夫だなということで委託を受けるような状態というのを目指すべきだと思うんですが、いかがですか。
○まちづくり部長(野崎満君) ただいま議員から御指摘がございましたので、今後、新たに受けるようなことがあった場合には、そのような対応を心がけていきたいと思います。
○21番(駒崎高行議員) 最後です。直接、市が委託を受けていないのであれなんですが、そのほかにも都有地、国有地がいっぱいあるんですが、特に気になるのが空堀川の河川敷などなんですが、都有地で都が直接管理している場所の管理、特に安全性の確保については、市はどのように考えているか伺いたいと思います。
○まちづくり部長(野崎満君) 都有地で都が直接管理している場所につきましては、東京都により適切な管理が行われているものと認識しておりますけれども、何らかの変化や異常が見受けられた際には、市から東京都へ情報提供を行うなど、安全性の確保に向け、地元自治体として協力してまいりたいと考えております。
○議長(肥沼茂男議員) 次に、22番、山口みよ議員。
○22番(山口みよ議員) きょうは4つの課題について質問させていただきます。まず、最初に生活保護受給者の資産調査強化をやめるようにという質問です。
これまで生活保護申請時だけだった預貯金などの資産申告を、厚労省が2015年3月の通知で、一律に年1回にふやしました。これをもとに、東村山市の福祉事務所から受給者のところに、資産申告書を2016年11月末までに出すようにと、2回に分けて一斉に通知書が送られています。このような資産調査の強化は人権侵害ではないかと考え、以下質問いたします。
①、資産申告書の内容を伺います。各項目名、預貯金通帳のコピーはいつからいつまでを要求しているのか。資産申告書を1年に1回とした目的は何か。通知書の最後に、これに従わなければ生活保護の打ち切りもあり得るなどということが書かれているが、この指示はどこから出されたものかお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) まず、項目としましては、不動産、現金、預貯金、有価証券、生命保険等、自動車、貴金属、負債の有無やその種類、金額について申告をいただいております。
次に、預金通帳のコピーについてですが、最終取引分まで記帳の上、保有する通帳全ての表紙のページと最終ページの提出をお願いしております。
年に1回行うとした目的についてでございますが、生活保護制度は、利用できる資産を最低限度の生活維持のために活用することを要件としているため、定期的な資産状況の把握が必要なことから、少なくとも12カ月ごとに行うこととされております。
最後に、今回の資産申告は、生活保護制度が国民の信頼に応えられる制度であるために、透明性を図ることを目的に、厚生労働省の通知に基づき行ったものでございます。この指示がどこから出されたのかとの御質問ですが、厚生労働省社会・援護局保護課長通知において資産申告の時期及び回数について示されておりますが、実施方法等詳細については、東京都に意見を伺った上で行ったものでございます。
○22番(山口みよ議員) 再質問させていただきます。今の預貯金通帳のコピーというのは、最終取引分までということは、ずっと最初からということですか。最後のページだけでいいということですか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 基本的に、取引が全部最後まで載っているという前提でございますが、それで今申し上げましたように、最初と最後ということでございます。
○22番(山口みよ議員) 貯金の上限額というのは幾らまで認められているんでしょうか。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後2時46分休憩
午後2時48分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○健康福祉部長(山口俊英君) 最低生活費のおおむね6カ月までは認められております。これは東京都の運用事例集からとなっております。
○22番(山口みよ議員) この通知書は、どのような法的根拠のもとに出されているのかお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 平成27年度に生活保護法による保護の実施要領が改正されたことに基づき、先ほど申し上げました通知が行われたことで実施させていただいております。
○22番(山口みよ議員) 厚労省に確認しましたところ、これは法的な根拠が余りなくて、これに対する処罰も別にない、出しても出さなくても任意ですという答えなんですが、その辺についてはどうなんでしょうか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 先ほど申し上げましたように、そもそも生活保護制度というのは、活用できるべき資産を活用した上で受けていただくという制度になっております。生活保護の公正性等を担保するために今回のような資産の確認が行われると所管としては認識しておりますが、これはとりもなおさず、制度の公正性、透明性等を証明することによって、結果として保護を受けていらっしゃる方を守ることにつながるものと所管としては認識しております。
○22番(山口みよ議員) 時間が余りないので、このようなやり方で、この文書の中に、これをこの期日までに出さなければ保護の打ち切りもあり得るということも書かれて、これはおどしじゃないかということで、これをもらった人がすごく怖いということで、かなり動揺されている方が多いんですが、この辺について、窓口のほうとかに相談に来られている方はたくさんいらっしゃるんではないかと思うんですが、その辺はどうでしょうか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 議員がおっしゃられたような形で、御不安になられた方がいらっしゃるというのは事実ということで所管から聞いております。
個別に説明を差し上げているということと、それから実態として、この通知をもって生活保護の廃止ということはございませんで、生活保護の中では、さまざま申告・申請をしていただくべきものがございますので、そういったものについて申告していただけない場合について、必ず個別にその後、申告していただけるようにということで働きかけをしておりますし、今回につきましても、期日までに御提出がなかった方については、最終的には個別にケースワーカーが提出についての依頼を再度させていただくような対応をしていくことになろうかと思っております。
ただ、御本人が不安になってしまったという部分については、不安を取り除くような対応をケースワーカーのほうからするようにということで、所管では対応を考えていると聞いております。
○22番(山口みよ議員) 次に進みます。現金の確認はどのようにして行っているのかお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 現金の確認につきましては、あくまでも本人の申告に基づき、口頭で確認を行っております。
○22番(山口みよ議員) ③、訪問について。生活保護手帳には抜き打ちで行うことが望ましいと書かれているようなんですが、このようなことは全員を対象にして実行しているのかお伺いいたします。
次に、受給者宅へはケースワーカーが訪問するのか、または委託業者が訪問するのかお伺いします。そして、もし抜き打ちで訪問しているとしたら、その理由をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) まず、生活保護手帳の記載として、抜き打ちで行うことが望ましいという表記はございません。要保護者の生活状況を把握し、これに基づき自立を助長することを目的として、原則ケースワーカーが訪問しております。したがいまして、委託業者が訪問するということについては、金銭管理事業において自宅に伺うことはございますが、生活状況把握のために訪問することはございません。
日ごろの生活実態を正確に把握するという理由で、あえて連絡せずに訪問に行くこともございますし、また一方で、要保護者の事情に即し、必要に応じて連絡を入れた上で訪問することもあるということで、ケース・バイ・ケースと御理解いただければと思います。
○22番(山口みよ議員) よかったです。全国的に今、生活保護受給者に対してのバッシングや人権侵害が目立ってきています。最後のセーフティーネットであることを踏まえて、丁寧な対応をお願いしたいと思います。
次に進みます。大きな2番、国民健康保険税の引き下げを求めます。
さきの議員が国保税の一般会計からの繰り入れがかなり多いと、いかに多いかということをるる数字を挙げて説明していらっしゃいましたが、そもそも国民健康保険制度は社会保障制度であるということが明記されています。また、地方自治法第1条で、地方自治体は、住民の福祉の増進を図ることを基本とするとしています。これらのことを後方に追いやり、自助・共助だと強調し、国も市も補助額を減らし、国保加入者の自己負担が大幅にふえています。このため、病気になっても病院に行けず患者になれない人がふえ、人権問題だとして社会問題になっています。
①として、2008年度と2015年度の2割減免、5割減免、7割減免の世帯数と割合をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 2008年度時点では、現在の7割・5割・2割軽減ではなく、6割及び4割軽減が採用されていたため、当時の軽減制度にて答弁を差し上げます。
2008年度の世帯数が2万5,116世帯に対し、6割軽減世帯数が5,277世帯であることから、割合が21.0%、同様に4割軽減世帯数が659世帯でありますので、2.6%になります。
次に、2015年度の世帯数が2万4,800世帯に対し、7割軽減世帯数が6,217世帯であることから、割合は25.1%、同様に5割軽減世帯数が2,413世帯でありますので、9.7%、また2割軽減世帯数、2,406世帯でありますので、9.7%になります。
○22番(山口みよ議員) 次に進みます。②、2008年度と2015年度の算定基礎額が100万円以下、200万円以下、300万円以下、400万円以下、500万円以下、600万円以下、700万円以上の世帯数と割合をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 2008年度時点の内訳数値がないため、2015年度の内訳で答弁申し上げます。なお、本算定時点の割合となりますので、異動により世帯数や割合が多少変動しておりますので、参考数値となる点を御了承ください。
算定基礎額、世帯数、割合の順で答弁申し上げます。ゼロ円、1万347世帯、40.4%、100万円以下、6,238世帯、24.4%、200万円以下、4,576世帯、17.9%、300万円以下、2,092世帯、8.2%、400万円以下、980世帯、3.8%、500万円以下、464世帯、1.8%、600万円以下、251世帯、1.0%、700万円以下、148世帯、0.6%、700万円以上、503世帯、2.0%、以上でございます。
○22番(山口みよ議員) 今の数字を見ても、かなり貧困世帯が多いわけです。200万円以下で合わせると、80%もの世帯が200万円以下という生活の状況の中で、やはり今の国保税がすごく高いということで、払いたくても払えない世帯が多くあるのではないかと考えられます。
そこで、③です。差し押さえ件数のうち、預貯金通帳や保険など金融資産の内訳とそれぞれの件数をお伺いいたします。そしてさらに、この中に給料と思われるものも、これを見ればわかるようなものもあると思うのですが、そのことも含めてお伺いいたします。
○市民部長(大西岳宏君) 平成27年度決算値にてお答えいたします。
国民健康保険税滞納者に対する差し押さえ処分は、参加差し押さえ処分を含め349件、そのうち預貯金の差し押さえ処分は198件、生命保険の差し押さえ処分は83件となっております。
また、差し押さえ執行した預貯金口座が給与等の振込口座である場合があるかとの御質問ですが、給与の振込口座である場合もございます。
○22番(山口みよ議員) 保険の中に、生命保険だけじゃなくて学資保険とか、そういうものもありますか。それからもう一つは、給料の差し押さえ、給料と思われるものもあったとお伺いしましたけれども、これは何件ぐらいだったかお伺いします。
○市民部長(大西岳宏君) まず、給与が振り込まれている口座かどうかということですけれども、こちらについては、今、資産調査をして、口座を見つけて差し押さえという形になりますので、その中で、それが給与専門口座なのかとか、そちらのところは把握ができかねます。
また、保険等の中で学資保険等ということがございましたけれども、こちらも含まれております。
○22番(山口みよ議員) 学資保険、何件ぐらいですか。
○市民部長(大西岳宏君) そちらまで細かい数値は出ておりません。
○22番(山口みよ議員) これは調べればすぐわかりますよね。後で結構ですので、この数字をお願いします。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後3時2分休憩
午後3時2分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
○市民部長(大西岳宏君) 生命保険としての差し押さえはしていますので、細かい内訳までは集計をとっておりませんので、内訳が算出できません。
○22番(山口みよ議員) 前に、学資保険もやっているということでおっしゃっていたので、調べればわかるんではないかと思うんですが、やはりこういう統計はとっていただけたらと思います。要望です。
④です。2016年度の国からの保険者支援金は幾らになるのか、国保税の引き下げに使う考えはないのかお伺いいたします。先ほど答弁されていましたけれども、もう一度お願いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 今年度の保険者支援金については、まだ確定しておりませんので答弁はいたしかねます。また、国保税の引き下げに使う考えはないかとのことでございますが、以前にも同様の御質疑をいただいております。
その際にも答弁申し上げましたが、保険者支援金の拡充に伴い均等割額を1人1万円引き下げた場合には、インセンティブ分も含め約5億円の歳入減が見込まれ、そのことにより一般会計からの赤字繰り入れの増大を余儀なくされることにつながります。赤字繰り入れの拡大は、国保加入者以外の市民に国保財政の負担を今以上に強いることにつながりますことから、国保税の引き下げを行うことは現実的ではないものと考えております。
○22番(山口みよ議員) ほかのまちでは、高い国保税に対して、市民の暮らしを守るために、この保険者支援金を使って引き下げるというまちが幾つかあります。ぜひこの東村山市でも、そのような配慮をお願いしたいと思います。
次に進みます。⑤、高い保険税で市民が精神的に追い詰められるようなことはすべきではないと考えますが、総括的に市長の考えをお伺いいたします。
○市長(渡部尚君) 国保の問題については、先ほど伊藤議員から精緻な御質問をいただいて、るる答弁申し上げたとおりでございます。
繰り返しになりますけれども、国民健康保険制度は社会保険方式に基づく社会保障の一つでございます。基本的な枠組みとしては、全国同様で行われているわけでございます。たびたび引き下げについて御質問いただいて、一例で、山口議員が書かれたのかどうかは確認しておりませんが、以前どこぞの団体が出されたビラで、福島県いわき市が引き下げを行ったことについて例を出して答弁させていただきましたけれども、いわき市の医療分所得割は引き下げ後で7.9%、均等割、平等割の合計は4万5,200円ということでございまして、当市は現状で4.95%で3万9,000円ということで、大きな開きがあるところでございます。
また、いわき市の場合は、引き下げる前の前年度繰越金が約25億円もあったということなので、先ほども伊藤議員にお答えしましたけれども、やはり医療費そのものを抑制していかないと、なかなか引き下げには結びつかないというのが現状かなと思います。
医療費総体が引き下がらない中で保険料を引き下げるとすれば、当然さらなる赤字繰入金を一般会計から出さなければならない。直近のは12億円で、さらに5億円ということになると、17億円という巨額の赤字繰り出しをしなければならないわけですけれども、他の社会保険、医療保険に加入されている方も大勢いらっしゃるわけで、それらの方々の納められた税金を、国民健康保険税を引き下げるだけの目的で巨額投入することについては、税の使い方として著しく公平性を欠くのではないかと私どもとしては考えております。
今後もやはり、先ほども伊藤議員に申し上げましたが、データヘルス計画等を用いつつ、効果的な医療費の伸びを抑制する方策、それから徴収努力を重ねていくということが、我々に課せられた責務かなと認識いたしております。
○22番(山口みよ議員) 確かに、医療費の伸びがすごく大きいです。それは、高額な医療器械とかそういったものがふえてくる中で、医療費がかかってきているのはわかりますけれども、それであるならば、もっと検診に力を入れて、もっと項目もふやし、早期発見の、がんなど、重症化しないうちにかかれるような、そういったところにもお金をかける必要があるんではないかと思います。
やはり市長としては、地方自治法の立場を守ることで、市民の命と健康を守るということの立場で、この国保税に関しては臨んでほしいと思います。これは要望です。
3番目です。水害対策のまちづくりについてお伺いします。台風9号により、かつてない被害が市内全域に広がりました。市の防災まちづくりの方針の中からお伺いします。
①として、最近のゲリラ豪雨に対処するには、緊急の対策が必要と考えます。災害が起こってからではなく、水害対策についてはどのような対策会議が開かれているのか、今回のような災害が再び起きないようにするために緊急対策が必要だと考えますが、この対策会議についてお伺いいたします。
○環境安全部長(平岡和富君) 水害対策の対策会議ということでございますが、毎年、台風・ゲリラ豪雨が頻発する時期までに、東村山市水防連絡会を開催しまして、市、消防、警察、建設業協会、東京都北多摩北部建設事務所などの関係機関で水害対応について確認を行い、顔の見える関係をつくることで相互の連携を図っております。
また、台風の上陸が想定される際には、事前にタイムラインに従いまして防災・防犯推進会議を開催し、全庁的な情報共有並びに必要な対策について検討を行っております。
ゲリラ豪雨等の突発的な豪雨につきましては、その発生予測が非常に難しいものではございますが、気象警報が発表された際には、各関係所管に情報を提供し、必要に応じて防災・防犯対策推進本部を開催しまして、水害発生に備えた情報共有及び対応を図っておるところでございます。
○22番(山口みよ議員) そのような短期的なものではなくて、長期的にもっと専門家を入れた、どのようにすればこのような水害を防ぐことができるか、こういったことをやるべきではないかと思います。
それで②です。この方針で出されていることの具体化、幾つか出されていますけれども、そのうちの、特に雨水が急激に流出しないようなまちづくりについての具体化、これを専門家を入れた中で行っているのかどうかお伺いします。
これは、流量計算とか貯留槽をどこにどの程度つくれば、これで大丈夫だと、何リットルぐらい防ぐことができる、ためることができるのか、それから貯留タンクを各家にどの程度ふやせばいいか、それから浸透ますなどの貯水量の計算など、こういったものを、専門家を交えた長期的な対策が今は必要ではないかと思うんですが、この辺についてお考えをお伺いいたします。
○まちづくり部長(野崎満君) 東村山市都市計画マスタープランに定めた防災まちづくりの方針では、水害対策のまちづくりといたしまして、①として河川の排水能力の向上、②として降水処理を担う雨水排水幹線の整備、③として雨水が急激に流出しないようなまちづくりの推進等を方針としております。
具体的には、河川の排水能力の向上につきましては、河川改修の進捗により空堀川が時間当たり30ミリメートルまで排水能力が向上したものの、前川につきましては、下流の柳瀬川の未改修、並びに河川法の適用を受ける河川でないことから、河床の掘り下げ工事や堆積した土砂のしゅんせつ工事などで対応しているところでございます。
2点目の雨水排水幹線の整備につきましては、都市計画道路整備事業の進捗に合わせ、公共下水道(雨水)整備を進めております。
また、3点目の河川へ流れ出る雨水の流出抑制施策の推進につきましては、開発行為に対し、雨水浸透槽等の雨水流出抑制施設設置の指導や、第二前川橋周辺の市道への雨水流出抑制施設整備工事、また一般家庭を対象とした雨水貯留・浸透施設設置助成制度を設け、普及に努めているところでございます。
なお、これら事業の推進に当たりましては、専門家を入れての検討は行っておりませんが、東京都等から示される基準類に基づき実施していることから、専門的な知見を取り入れたものとなってございます。
○22番(山口みよ議員) このまちづくりのあれは、市の防災まちづくりの方針の中にはそのようなことが書いてあるんですが、これが具体的にどうするのかというのがないですよね。それで、今、台風9号のときにこれほどの被害がたくさん出ているわけですから、東村山市内も住宅がどんどんふえているし、このような水害というのは、またこれからも起きる可能性がかなり高いと思うんです。
ですから、市内全体の抜本的な改革が必要ではないかと思うんですが、ここに、雨がどの程度降ったときに、どの程度水をためることができるかとか、そういったことをきちんと計算して、それでどうすればいいかというのをやらないと、また同じことを繰り返すんではないかと思うんです。
川を広げたり準用河川にしたり、前川と北川を準用河川にしたりとか、そのようにすればいいんでしょうけれども、これには相当お金もかかってすぐにはできない。それから、都計道をつくって、そこに貯留槽をつくるとかという話もありますけれども、これも10年以上はかかる話ではないかと思いますし、こういったことをもっと早急にするためには、具体的に、貯留タンクは、市民のそれぞれの住宅にどの程度ふやせば、どれだけ防ぐことができるのか、それから浸透ますもどこまで進めればいいかとか、そういった計算も含めて、私は必要じゃないかと思うんです。
それから、この間、化成小のグラウンドに貯留槽をつくるとかという話も出されていましたが、ああいう貯留槽をほかのところにも、どの程度つくれば、そこにどのぐらいの水がたまって、50ミリ対応とか30ミリ対応の、今の川で対応できるのかとか、そういった専門家を入れた対策をしなければ、私は間に合わないんではないかと思うんです。来年またこのような被害が出れば、東村山市の住民の財産が奪われるわけですから、このことは本当に緊急に、お金をかけても、ここに専門家を入れてきちんとした対策を講じるべきじゃないかと思うんですが、この辺についていかがでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 具体的な実施ということですけれども、先ほど申し上げましたように、さまざまな施策を実施しているところでありますし、これからも続けていく考えでございます。
この間の台風9号のようなときに、抜本的な解決というのは、専門家を入れたところで解決する問題ではございませんし、大規模な河川改修、柳瀬川、空堀川の抜本的な改修等が必要になりますので、これは長期的な課題と捉えております。
○22番(山口みよ議員) 貯留タンクなんかも、国から補助金が出て、そういったものを住民に知らせてたくさん設置してもらうとか、そういうことのお知らせも余りされていなくて、住民は余り知らないですよね。そういうこととか、私は萩山町のほうを回っていて、雨が降ったら雨どいから浸透ますどころか、それが全部道路に流れているような家とか、まだまだそういうのがあるわけですから、もっと、そういったことも含めて、やはり計算する必要があると思うんです。
70ミリも降るような雨が、これからいつ起きるかわからないのであれば、そういったことも含めたもっと具体的な対策、そしてそのために市がどこまで努力していくか、市民にどれだけ働きかけていくか、そういったことが必要だと思うんですが、そういう具体策はないんでしょうか。
○まちづくり部長(野崎満君) 市といたしましては、さまざまな施策を打って努力しているつもりでおりますし、抜本的な解決策というのは、勝手に貯留槽をつけたとしても、この間の時間70ミリといった雨に対応できるものではございませんので、河川改修という大規模な改修が必要になると捉えております。
○22番(山口みよ議員) 小金井とか国分寺とか、野川の縁のところではかなり必死で、職員も努力してそういった対策をとっておられるようですけれども、ぜひ対策をお願いいたします。
次に進みます。4番目、コミュニケーション事業を無料にすることを要望することについてです。
全ての障害者に対する支援は、障害者が生きていくための権利であって、そこに自己負担を強いるのは間違っているのではないでしょうか。その中でも、特に言語であるコミュニケーション支援事業については、聴覚障害者にとって、生きていくために必要な権利です。
そこで①、市内の聴覚障害者の全人数をお伺いいたします。小学校と中学校の児童・生徒数、高校生と大学生の人数をお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 平成28年11月1日現在で、市内で身体障害者手帳を所持している聴覚障害者の人数は381名でございます。
次に、児童・生徒数の内訳でございますが、手帳を所持している児童・生徒の個々の就学状況までは所管で把握し切れませんので、平成28年11月1日現在の年齢別としてお答えします。小学校に通われる年齢の7歳から12歳までの人数が7名、中学校に通われる年齢の13歳から15歳までの人数が4名、高校に通われる年齢の16歳から18歳までの人数が3名、4年制大学に通われる年齢の19歳から22歳までの人数が6名となっております。
○22番(山口みよ議員) ②に進みます。無料にした場合、市の予算は幾らになるのか。通院と教育は無料となっていますが、それぞれの利用回数と時間数、年齢層、小・中学生、高校、大学生、社会人をお伺いします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 初めに、予算への影響については、平成28年度の当初予算額をもとにお答えさせていただきます。
歳出では、手話通訳者派遣事業委託料として738万7,000円、要約筆記者派遣事業委託料として122万6,000円を計上しておりますが、利用料を無料にした場合でも、派遣元に支払う委託料の金額に差異は生じませんので、予算額そのものに変化はないものと思われます。
歳入では、手話通訳者派遣利用料として2万円、要約筆記者派遣利用料として1万4,000円分を計上しておりますので、利用料を無料にした場合には、合計3万4,000円分の歳入減につながるものと思われます。
次に、通院と教育を目的とした利用回数と時間数、年齢層の内訳についてでございますが、平成28年4月から9月末までの半年間の利用実績としてお答えしますが、教育を目的とした利用実績はありませんでしたので、通院の内訳としてお答えします。また、年齢層につきましては、小学生から大学生、すなわち7歳から22歳までの利用実績はありませんでしたので、23歳以上の内訳でお答えします。
手話通訳の利用回数は81回で、利用時間数の合計は116時間、要約筆記の利用回数は20回で、利用時間数の合計は26時間となっております。
○22番(山口みよ議員) 今の場合に、かなり少ないなと思うんですけれども、これは使いにくいからなんでしょうか。それとも、何かほかに理由があるんでしょうか。人が足りない、要約筆記者とか手話通訳者が少なくて使えないとか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 所管でお聞きしている範囲では、そういった形ではお聞きしておりません。逆に手話通訳の方から余り御要望がいただけていないような話も、最近のお話としてはちょっとお聞きしたりすることもありますので、そういった中で、今、議員がおっしゃられるような状況にはないのかなと思っております。
○22番(山口みよ議員) 聴覚障害者の方からの声というのは、いろいろと要望は大きくあって、出されていると思うんですが、ぜひそういう声も拾うように努力をお願いしたいと思います。
③です。障害者自立支援法が成立し、10%の利用料が発生してからとそれ以前の利用状況は、どのように変化したのかお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 障害者自立支援法は平成18年10月から施行され、障害者サービス全般におきまして1割の利用者負担が導入されたところでございますが、当市の手話通訳者派遣事業におきましては、法施行以降、利用者負担の割合を少しずつ引き上げており、平成22年度からは他の障害サービスと同様に、現行の1割負担とさせていただいております。
御質問の利用状況の変化につきましては、法施行前の平成17年度実績と、22年度実績の比較ということでお答えさせていただきます。なお、障害者自立支援法施行以前に要約筆記者派遣事業は実施しておりませんので、手話通訳者派遣事業としてのお答えとなります。
利用者人数が、平成17年度25人、22年度は30人、派遣延べ件数は、平成17年度241件、22年度は318件、派遣延べ時間は、平成17年度が842時間、22年度は576時間となっております。したがいまして、利用者数及び派遣延べ件数は増加した一方で延べ時間数は減少していますので、派遣1回当たりの時間数が、平成22年度当時は一時的に減少したものと捉えております。
なお、参考までに、平成27年度実績では、利用者人数は33人、派遣延べ件数は484件、派遣延べ時間は841時間と、それぞれ平成17年度より増加しているところでございます。
○22番(山口みよ議員) 障害があって、いろいろなところに出ていきたい、そしていろいろなことを活動したいし、いろいろなことを見たり聞いたりしたい、勉強したい、そういう人たちが、自分の言語である手話とか要約筆記が有料であるというのは、やはり問題ではないかと思うんです。
それで、どんどんふえてきているのは、障害がある人が、昔は隠さなくちゃいけないような状況があって、手話を使うのは禁止されていた時代もありましたよね。そういうときから、だんだんと今は、外に障害がある人も出てくるようになって、こういう必要性も高まっているんだと思うんです。そういうときに、10%の利用料が発生するというのはどうなのかと思います。
今、平成18年に国際連合で採択されて、それから平成26年2月に日本で発効された障害者の権利に関する条約は、言語には音声言語だけではなく、手話その他の形態の非言語、非音声言語も含まれると明確に定められました。こういった中で、それでも都内で唯一、東村山市だけが有料としているのはなぜなのか、この有料にこだわる理由を市長にお伺いいたします。
○市長(渡部尚君) 当市が手話通訳についても10%の利用料をいただいているというのは、障害者自立支援法が平成18年10月に施行されたことに伴って、全てのというか、障害者サービス全般において原則1割利用者負担が導入されたことに伴って行われたものでございます。
確かにコミュニケーション事業なのでということについては、ある程度理解もできないわけではないんですが、基本的に、障害種別に関係なく、障害のある方を対象にしたサービスについては原則1割負担をいただくということが、いろいろな障害があって、それぞれの方々にとってそれぞれのサービスというのは、やはりかなり重要なサービスばかりで、こちらだけ無料でこっちは有料ということは、なかなか我々としてはできないなということで、これまでもずっと継続させていただいてきたところでございます。
しかしながら、一方で東村山市の場合は、負担を原則としておりますけれども、免除の規定もございますし、また対象の範囲を職場及び仕事先まで広く認めておりまして、職業に関する派遣を他市ではお断りしているところもある中で、当市はそれについては対応させていただいているところでございます。
今後も、この問題はやはり、法も自立支援法から新たな法に変わりましたけれども、基本的には、サービス全般について、障害種別に関係なく1割負担ということが原則にされているものでございますので、市としては現状を御理解いただければと考えているところでございます。
○22番(山口みよ議員) やはり聴覚障害者に対する手話とか要約筆記というのは、命にかかわる問題でもあるわけですよね、このコミュニケーションは。これがなければ、いろいろ災害があっても、何が起きているのか全然わからない。こういう状況の中で手話とか要約筆記が必要だということで、私たちが会話するのにお金は要らないし、聞こえにくければマイクを用意するとか、そういったことをやるわけです。ですから、やはり聴覚障害者にとっても、それが不便であれば、普通に生活できるように準備するのが行政の仕事だと思います。
それで、先ほど白石議員からもありましたけれども、市区長会でのこの会がありましたけれども、全国手話言語市区長会が始まりましたけれども、市長は時間がなくてこの間は出られなかったとおっしゃっていましたが、ぜひこういうところに参加されて、それで、聴覚障害者の方たちがどういうふうに不便と、それから大変さを思っていらっしゃるのか、そのことを学んでほしいと思います。そして、この東村山市でも、都内でただ一つの有料だという現状をぜひ改善してほしいと思います。いかがでしょうか。
○市長(渡部尚君) 先ほどお答えしたとおりで、確かに聴覚障害の方にとって手話通訳というのは非常に重要で、時と場合によっては命にかかわるというのは我々も認識しているとおりでございますが、例えば視覚障害者の方にとってはガイドヘルパー等も、やはりある意味、死活問題というか命にかかわるようなサービスであったりするわけで、自立支援法が導入されて障害者サービス全般が、一部利用者負担が導入されたという経緯を鑑みますと、このサービスだけ無料にすることについては、当市としては、今後ともそうではなくて、やはり全体のバランスの中で考えさせていただきたいと考えているところでございます。
○22番(山口みよ議員) 視覚障害者についても同じです。これが命にかかわる大変なことであれば、ガイドヘルパーを無料でやはりつけるべきだと思いますし、低いほうに合わせるというのは合理的ではないと思いますし、やはり市の考え方としては(不規則発言多数あり)市の考え方としては、ぜひ改善してほしいと思います。
○議長(肥沼茂男議員) 休憩します。
午後3時34分休憩
午後4時14分再開
○議長(肥沼茂男議員) 再開します。
お諮りいたします。
この際、会議時間を暫時延長したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(肥沼茂男議員) 御異議なしと認めます。よって、会議時間は暫時延長されました。
一般質問を続けます。次に、23番、渡辺みのる議員。
○23番(渡辺みのる議員) 今回は3点にわたって質問させていただきます。
まず大きな1点目、地震時の被害を最小限に抑えるためにということで、久しぶりに感震ブレーカーのことを質問させていただきます。
というのも、本年3月に内閣府は、「感震ブレーカーの普及に向けた取組状況」ということで、こういう報告書を取りまとめました。これによって、他市における取り組みはどういうものがあるのか、そういったものを共有できるようになっております。
そして、本年10月29日に秋津小学校で行われた東村山市総合震災訓練では、感震ブレーカーを紹介したリーフレットも配られたと聞いております。私は他用で参加ができなかったんですけれども、大変うれしく思っております。
昨年、ちょうど1年前、同じく感震ブレーカーを取り上げた際に、当時の環境安全部長、現総務部長でありますけれども、あくまでも私見、個人的な見解という前置きはありましたけれども、電力事業者が果たすべき役割もあるのではないか、東京ガスでもできているじゃないかという御答弁をいただいております。
それで、先日、実は日本共産党3名と島崎議員、朝木議員と、東京ガスの震災に対する防災の対策について視察してまいりました。東京ガスは本当にいろいろな対策をされているんです。マイコンメーターも義務化されておりますし、「ガバナ」というんですけれども、変圧器がある場所で地震が起きた際にガスの供給をとめたりだとか、そういったことをいろいろやった上で現状があるということです。
ぜひ東京電力にも東村山だとやっていただきたいというのがありますが、それを待っていると何年先になるかわからないというのがありますので、いつ起こるかわからない地震に対して、東村山市内での被害を最小限に抑えるために、また市民の命を守るために、ぜひ感震ブレーカー設置費補助制度を導入していただきたいと強く要望して、以下質問いたします。
東村山市の防災ガイドマップ、17ページに感震ブレーカーを取り上げていただきました。これに対しては高く評価しておりますし、取り上げた者としては大変うれしく思っております。
しかし、もう一歩踏み込んだ普及策が必要と考えております。日本共産党はかねてより設置費補助制度の創設を提案しておりますけれども、ほかに、今後さらに普及を進めていくために、どういった取り組みを検討されているでしょうかお伺いします。
○環境安全部長(平岡和富君) 感震ブレーカーということで、ちょっと答弁が長くなりますが御容赦ください。
感震ブレーカーにつきましては、昨年の9月、12月の定例会の一般質問ですとか、ことし3月の予算特別委員会でも、渡辺みのる議員より御指摘いただいたところでございます。
今回はもう一歩踏み込んだ普及策ということでございますが、答弁としては、申しわけありません、全く同じでございますが、感震ブレーカーには4つのタイプがございます。タイプごとにその信頼性が異なることや、発災と同時に電源が遮断されることによって、避難に十分な照明が確保されない、あるいは電話がつながらない、テレビを見ることができない、そして在宅用家庭医療機器が使えなくなるといったさまざまな課題があることから、十分な検討が必要と認識しているところでございます。
しかしながら、直近では状況に変化が見られておりまして、具体的には、報道によりますが、4月の熊本地震の際、4月14日の前震直後から最大47万6,000戸が停電し、4月20日の夜に南阿蘇村で送電を終えて解消されましたが、通電再開の際に電力供給事業者が事前に広報車を巡回させまして、倒壊家屋については電柱からの引き込み線を切ってしまった。切断し慎重に通電作業を行ったことが、地震発生時間帯の要因もございますが、通電火災が発生しなかったという報道がございました。
さらに、11月9日には、さいたま市と電力供給事業者が、通電火災防止のため災害時における電力復旧等に関する協定の締結をしたという報道がございました。この協定の目的は、電力供給事業者の技術力と動員力、そして市が持つ住民周知の手段を生かして、被災地一帯の電力復旧期には1戸ずつ戸別に確認・復旧をしていく、いわゆる各戸送電を基本に、確実・安全な方法として取り組み、通電火災を防止するとしておるところでございます。
昨年12月の一般質問で、先ほどお話がありました電力供給事業者の責任や役割という議論もございましたので、電力供給事業者が一定の役割を担ってきていることも事実でございます。当市としましても、電力供給事業者との協議に今後入ってまいりたいと考えております。
また、御指摘のように、内閣府は「感震ブレーカーの普及に向けた取組状況」を3月に公表したわけでございますが、同時に自治体向けのガイドラインも発表するとしておりましたが、現時点においては発表されておりませんで、全国的な統一基準が設定されていない状況でございます。当市としましては、先ほど申しました課題等もございますので、この自治体向けのガイドラインの発表を待ち、明確な基準に基づいた上で検討してまいりたいと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) 少し進んだ感じですね。前回は考えておりませんという答弁だったと思うんです。それが検討に進んだということで、テーブルに上げていただいたということで、少し進んだのかなと思いますので、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
②です。先ほど紹介した内閣府の「感震ブレーカー普及に向けた取組状況」で紹介されております千葉県市川市の取り組みでございますけれども、住宅の改築費補助、正確には市川市あんしん住宅助成制度というそうですけれども、これはかなり、当市の耐震改修費助成と住宅修改築費補助などを合わせ、さらに広げたような補助制度となっていますので、ぜひ御参考にしていただきたいんですけれども、この制度の中に「感震ブレーカー」という項目を盛り込んで補助しているといいます。
当市における住宅修改築費補助や木造住宅耐震改修費助成制度などに項目をつけ加えることはできないでしょうか、見解をお伺いいたします。
○環境安全部長(平岡和富君) ただいま御指摘いただきました市川市の取り組み、こちらの補助対象は分電盤タイプで、いわゆる簡易型ですとかコンセント型は対象外となっております。
感震ブレーカーに関する助成事業の実施につきましては、こちらの取り組み状況にありまして、各種補助事業やあっせん、それから紹介のみといった、さまざまな各市の対応がございます。
先ほど答弁申し上げましたとおり、自治体向けのガイドラインの発表を待って検討を行いたいと考えておりますので、その状況に応じて、補助制度なのか、あっせん事業なのか、または紹介事業なのか、あるいは対象をどのタイプにするのか等々、市民の皆様の自助に対する公助として何が適切なのか、関係所管とも十分協議を行ってまいりたいと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) ちなみに市川市のは、分電盤に内蔵されているタイプと接続するタイプの助成をしておりますので、簡易タイプも入っております。
ぜひ前向きに検討していただいて、先ほどおっしゃっていたように、もちろん公助だけではどうにもならないと思っております。本人がつけたいと思わないとつけられないと思いますので、自助を促すための公助として、ぜひ前向きに検討いただきたいと思います。
大きな2番に移ります。待機児対策と民間移管について、子どもによりそった対応をということで通告させていただきました。
(1)待機児対策と保育計画についてであります。
本年4月1日時点での待機児は、昨年から倍増して76人となりました。待機児対策は喫緊の課題である、私だけではなく、所管の皆さんも他の議員も、皆さん思っていることだと思いますけれども、来年度以降どのようにして待機児対策をしていくのか、子ども・子育て支援事業計画をどのように実現していくのか、以下についてお伺いいたします。
まず①として、10月1日時点での待機児数をお伺いいたします。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 10月1日付の待機児童数は153人でございます。
○23番(渡辺みのる議員) 毎年この時期は年度当初よりふえるというのはわかっておりますので、ふえたことに対して驚くわけではないんですけれども、やはりそのふえることを想定した上で年度当初から計画していくことが大事かなと思っております。
そこで②なんですが、来年度、新たな保育所を整備する計画はあるのかお伺いいたします。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 現時点では、来年度の施設定員の拡充策としましては、あきつ認定こども園の幼保連携型認定こども園への類型移行や、りんごっこ保育園の増改築事業がございます。また、青葉町にございます秋津療育園において、福利厚生の一環として運営されております認可外保育施設こひつじ園におきまして、事業所内保育事業への類型移行を計画しており、これにより地域の児童の受け入れ枠を設けることを予定しております。
○23番(渡辺みのる議員) 確認なんですけれども、こひつじ園のところで、先日、他の議員からもありました事業所内保育、新制度の中の事業所内保育という理解でよろしいですか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 子ども・子育て支援法に基づいた地域型保育事業の4類型の中の一類型であります。
○23番(渡辺みのる議員) これは以前も私は指摘したんですが、27年、昨年3月に策定された子ども・子育て支援事業計画で、いろいろこれからどう保育施設を整備していくのかという計画が立てられているんですけれども、計画に追いついていない実態があると思います。なので、31年度までに一定の保育施設を整備して待機児をなくしていくという計画が立てられておりますので、ぜひそれに沿って待機児解消に向けて取り組んでいただきたいと思います。
そこで、③なんですけれども、厚生労働省は、2015年度版少子化社会対策白書の第2部第1章第1節2というところで、その前の年度の待機児が50人を超えた特定自治体、特定団体と呼んでいるようですけれども、保育計画を策定することとされております。これに基づいた保育計画は策定されたのでしょうか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 議員御指摘の特定自治体につきましては、児童福祉法の改正によりまして規定が削除されたところであり、市としても、個別計画としての保育計画は、平成26年度末をもって計画期間を終了したところでございます。
現状としましては、保育の量的拡大・確保、教育・保育の質的改善の充実を含む子ども・子育て支援全体としての計画であります子ども・子育て支援事業計画に基づいて、量的な確保の方策を着実に実施していきたいと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) 先ほどもお話しいたしましたが、この白書に基づく計画ではないですけれども、ちゃんと計画ができておりますので、計画に基づいて、追いついていない部分は早急に対応していただいて、待機児解消に努めていただきたいと思います。
次に進みますが、保育を希望しても保育所に入れないということは、私は親の働く権利を侵害していると思っております。これは日本国憲法第27条、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」権利も憲法で規定されております。また、第22条で職業選択の自由についても保障されております。
それについて、保育所を整備して親の働く権利を保障するというのは、自治体としての責任だと私は思っております。児童福祉法にも子ども・子育て支援法にも、「自治体の役割として保育をしなければならない。」という言い切りで義務を課しております。その責任を持つ自治体として待機児問題をどのように考えていくのか、市長の見解をお伺いいたします。
○市長(渡部尚君) 例の「保育園落ちた日本死ね!!!」というブログから、待機児問題が非常にクローズアップされて、そうした中で待機児の問題、保育園に預けたくても預けられないというのは、今おっしゃられた憲法第27条に規定された働くことの権利を侵害するのではないかという議論が一部でされるようになってきたことは、承知いたしております。
ただ、この第27条の規定については、これまでもいろいろな解釈が実はあって、我々が承知しているところでいえば、働くことの権利については、失業保険制度であるとか、あるいはハローワークのような職業あっせんといったことで、直接的に国に働くことを請求することはできないというふうに解されていると承知いたしております。したがいまして、現状、待機児が出ることがイコール即憲法違反に当たるということについては、広く国民の間で定着した認識ではまだないのかなと思っております。
とはいえ、児童福祉法第1条第2項で、「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」と規定されておりまして、今、御質問者がおっしゃられるように、保育所は保育を必要とする全ての児童の健やかな育成を保障する施設でありますので、待機児童がいるという状況は我々としても大きな問題ということで、これまでも待機児童の解消に努めてきたところでございます。
今後も国や、それから今回の所信表明でも申し上げましたけれども、ここで知事がかわられて、東京都でも緊急対策が打たれたところであります。先般、知事と都内の50名以上の待機児がいる全ての自治体の首長との懇談の場も設けられて、さまざまな意見が交わされたところであります。
こうした国や東京都の新たなメニュー、ただ、東京都の場合は、基本的には全ての補助事業は3年で打ち切るのが大方針になっているようなので、どこまで乗っかれるのかという若干の懸念がないわけではありませんけれども、私どもとしても使える手はできるだけ使って、待機児童の解消に向けて努力してまいりたいと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) ぜひ早急に対策を練っていただいて、実行に移していただきたいと思います。
私がここまで待機児に対してこだわりを持っているのは、私自身の子供も待機児になって、保育園に入れない、また入りたい保育園に入れなかったのがどれだけ大変かというのが身をもってわかっているからで、これから子育てをする方々、東村山で子育てをしたいと思っている方々に同じ思いを味わわせたくないという思いでこの質問を取り上げさせていただいておりますので、ぜひ前向きに実施して待機児解消に向けて前進していただきたいと、強く要望いたします。
(2)「子ども・保護者によりそった保育施策を」と題しました。
公立保育所民間移管事業は、公募要項もまとまりまして、第1回の事業者説明会も開かれたということで、所信表明でもあったと思います。
2017年度4月の入所申し込み、第1次分が終了いたしまして、希望者を受け入れ切れるのかということが非常に心配であります。新制度や民間移管の説明が十分になされたのか、ここもかなり心配なところでありますので、以下についてお伺いさせていただきます。
まず①として、2015年度より開始されました子ども・子育て支援新制度では、地域型保育施設は連携施設を設定することとなっております。2017年度、来年度当初より入所のための教育・保育のしおりの中では、連携施設と卒園後の受け入れ施設が異なる保育施設があります。これはなぜでしょうか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 子ども・子育て支援新制度におきまして、特定地域型保育事業者は次に挙げる3つの事項に係る連携協力を行う認定こども園、幼稚園または保育所を適切に確保しなければならないとされております。具体的には3点ありまして、1点目、日常の保育における支援を行うこと、2点目、必要に応じて代替保育を行うこと、そして3点目、卒園児の受け入れを行うこととなっております。
御質問の教育・保育のしおりにおける連携施設と卒園後の受け入れ施設の違いにつきましては、それぞれの連携事項の性質に応じて、施設間の協議により決定されているものであり、結果として卒園後の受け入れとそれ以外の事項の連携施設が異なる場合もございます。
○23番(渡辺みのる議員) これは子ども・子育て支援新制度が始まる際に、特定地域型保育施設として小規模保育施設が認可される、そのときに、3歳児以降、特定地域型保育施設を卒園した後にどこが受け入れるのか、どうするのかというところが、かなり議論になったと私は記憶しております。
そこで、そのときの説明の際に、連携保育施設、特定地域型保育施設を卒園して、これまで通っていない保育施設に移らなければいけない、そのとき子供はどうなるのか。今まで全然知らない保育士に面倒を見てもらう、保育を受ける、それがどうなるのかというところも議論になったと思うんです。その際に連携保育施設としてふだんから交流しているから大丈夫だという説明もあったと記憶しているんですけれども、その辺というのは、このしおりの中の部分との整合性というのはどうなんでしょうか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 確かに連携施設の卒園の受け入れ先と同じところであれば、同じ保育士に当たる可能性もありますけれども、それぞれの保育園でもクラスによって担任の先生がかわったりというのもありますので、厳密に言うと、全てが一致するというところまではいかないと思います。
ただ、小規模保育事業の中で、連携の内容を先ほどもお話ししましたけれども、小規模保育ですので、小規模の集団保育をやっている中で、連携施設のところに一緒になって、もうちょっと大きい集団の中で保育したりという連携をすることによって、卒園してから急に全ての環境が変わるというところがないように配慮しているものと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) 保育士は、特に長時間保育を利用されている子供と、親と同じぐらいの時間をふだん過ごしていると私は理解しています。特に12時間、13時間保育を受けているお子さんは、もしかしたらお母さんより多い時間、保育士と過ごしている。その保育士が、3歳になったら急にかわってしまうというのをしっかりと考えていただいて、子供がそれによって影響を受けないように、ぜひ配慮をお願いしたいと思います。
②です。同じく教育・保育のしおりの中で施設紹介編、第二・第六保育園の紹介のページには民間移管の記載がありません。これはなぜでしょうか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 現在、平成29年度東村山市教育・保育のしおりの利用案内編の第9章におきまして公立保育園の民間移管についてのページを設けており、施設紹介編におきましては5ページの市内公立保育所一覧表において、「東村山市保育施策の推進に関する基本方針」に基づき、第二保育園及び第六保育園は今後民間移管される予定があります、詳細は平成29年度東村山市教育・保育のしおり、利用案内編の第9章または市ホームページをごらんいただくか、子ども育成課へお問い合わせくださいと記載させていただいております。
議員御指摘の施設紹介編の第二保育園・第六保育園のページにおきましては、これまで現在の各園の保育内容などの御紹介を主眼として紙面を構成しておりましたことから、直接的にはその旨を記載してこなかったところでございます。御指摘の点を踏まえまして、今後改訂版を発行する際には、各施設の紹介ページにもそうした記載を盛り込んでいく方向で準備を進めてまいりたいと考えております。
○23番(渡辺みのる議員) 民間移管の方針が出されてから、保護者に対して十分に説明するべきだ、納得、理解を得るべきだということで私は再三申し上げているので、こういったところもやはりその一つだと思うんです。保育園を選ぶ、その紹介をされているページにそれを載せる。そして、今回通告しておりませんのであれなんですけれども、入所申込書を提出された際に、第二保育園・第六保育園の申し込みをした方に対してもしっかりと説明していらっしゃると思うんですけれども、それもちゃんとやっていくべきだと考えております。
③に移ります。民間移管を実施すれば保育士が入れかわります。第二保育園では、保育園そのものの場所も変わってしまいます。当該園に通う子供たちが受ける影響をどのようにお考えでしょうか。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 本年5月までの間、ガイドライン案の策定を通じまして、また東村山市公立保育所民間移管ガイドライン検討会議の進捗に合わせながら、約1年間の長きにわたり両園合わせて26回に及ぶ説明会を開催し、丁寧な説明対応に尽くしてきたことは、これまでも重ねて答弁を申し上げてまいりました。
第二保育園及び第六保育園の在園児保護者の皆様には、本事業の実施によるお子様への影響を可能な限り軽減させるための対応が必要であり、そうした対応を図っていく考えであることをガイドラインに記載する旨を説明申し上げてきたところでございます。
具体的な対応について申し上げますと、移管前6カ月の期間に行う合同保育において、3カ月前からは各クラスに移管後のクラス担任になる予定の保育士が入り、いわば保育士と児童の顔つなぎをしながら引き継ぎに当たっていくこと、移管後の民間事業者には、現在第二保育園及び第六保育園に勤務している正規職員以外の職員のうち、移管後の民間保育所で勤務を希望する者の積極的な雇用に努めていただくこと。
また、議員御案内の所在地の移転を伴う第二保育園におきましては、民間移管後の新しい園へ優先的に入園するほか、引き続き第二保育園に卒園まで在園するかについての選択を可能とし、その際、適切な選択に資するよう、事前に在園児保護者を対象とした在園の意向調査を2回にわたり実施し、保護者間で調査結果を共有していただけるようにしたこと。
この際、経過措置として、引き続き第二保育園への在園を希望された場合においても、就学前の集団保育の経験を可能な限り継続させていくための配慮として、平成27年度在園児の在園期間中に限り、平成28年度以降に同じクラス、同じ学年に途中入園した園児についても引き続き保育を行い、移管前の最終年度においても一定数の児童が在園できる保育環境を整えられるような仕組みにしたことなどが挙げられ、当市といたしましても、ガイドラインへの記載等を通じ、児童への影響を可能な限り軽減させる仕組みの構築に努めてきたところであり、今後においても可能な限り対応を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) やはり環境が大きく変わるということで、相当な影響が考えられます。以前も他市の事例などを紹介させていただいておるので、これ以上は申しませんが、私は民間移管には反対しております。ただ、保護者がいいよと言っているのに私だけ反対するわけにもいきませんので、それは保護者の判断だと思うんですが、(3)に移るんですけれども、いまだに保護者は納得していないと、私は周りの保護者との会話の中で感じております。
そして、民間移管をしても定員増はわずか10人です。待機児解消が急がれている中で、なぜ民間移管を急いで行うのか、見解を伺います。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) このたびの公立保育所民間移管事業につきましては、これまでにもさまざまな機会を通じて説明申し上げてまいりましたとおり、東村山市保育施策の推進に関する基本方針におきまして、公立保育所と私立保育所の役割を整理した上で、公立保育所が今後担うべき8つの役割を明確化し、5つの拠点公立保育所を引き続き直営で運営する一方、2つの公立保育所につきましては民間事業者に運営をお願いする民間移管事業を推進することにより、公立保育所が今後担うべき8つの役割の実現に必要な人材・財源を確保し、将来にわたって持続可能な保育環境の維持向上を目指すことを主眼に進めてきたところでございます。
したがいまして、本民間移管事業は、直接的には待機児童対策を主眼にして進めてきたものではないと認識しているところでございます。
一方で、当市の保育所の待機児童数につきましては、平成23年度当初の222名をピークに平成27年度当初に32名となるまで、この間の積極的な施設整備により、おおむね減少傾向で推移してまいりましたが、平成28年度当初においては76名と再び増加に転じたところであり、議員御指摘のとおり、待機児の解消は喫緊の課題であると認識しております。
したがいまして、公立保育所の民間移管事業と待機児童対策につきましては、どちらも現在の児童や保護者を取り巻く社会環境を踏まえた保育行政の重要課題として、並行して解決していくべき問題であると認識しているところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) 1点、確認させていただきたいんですけれども、今、民間移管は待機児解消を主眼としていないとおっしゃっておりましたけれども、前回9月定例会のときに、そのとき時間がなくて再質問できなかったんですけれども、市長の答弁の中で、民間移管を進める上で待機児解消を図っていきたいという答弁があったと思うんですけれども、そことの整合性はいかがでしょう。
○子ども家庭部長(野口浩詞君) 今私が答弁させていただきましたのは、民間移管事業が待機児童対策を目的に進めるものではないという趣旨のものであります。今回、例に挙げますと、第二保育園は現在定員90名であります。ただいま募集しておりますけれども、そこでは定員100名を予定しておりますので、結果的にはそこでも待機児童の解消は、10名は結果的にはできるものと思います。
私が申し上げたのは、要は何を目的にしてこの事業を進めているのかというところで答弁させていただきました。
○23番(渡辺みのる議員) 時間がありませんので先に進みますが、やはり私は現状、待機児対策を本当に急がなければいけない、そしてこの民間移管に関しては、当該園の保護者たち、ほとんど納得されていないという中で進めるべきではないということを申し上げて、次に進みます。
大きな3番です。「児童・生徒一人ひとりと向き合える学校を」と題しました。
(1)として、教員は忙しいと言われて久しいですが、なかなか改善の兆しが見えません。文部科学省が2013年に策定した教職員定数改善計画、これは案ですけれども、少人数学級の実現を中学3年生まで5年間で実施すると明記しておりました。小学校1年生は法律で、2年生は加配で実現しておるところで頓挫しています。東京都は中学1年生も都の加配でやっておるところですけれども、それから先が進んでいないのが現状だと思います。
そこで、子供一人一人と向き合って、教員が生き生きと働くことのできる学校を実現するために、以下伺います。
①です。少人数学級について、東村山市教育委員会としてどのような見解をお持ちなのか、教育長にお伺いいたします。
○教育長(森純君) 国は平成23年度から小学校1年生の学級編制基準を35人に改めましたが、東京都におきましては、それに加えて、平成24年度には小学校2年生の35人学級対応加配を実施し、平成25年度からは中学校1年生の35人学級対応加配を実施しているところでございます。
少人数学級編制につきましては、当市においても各学校の先生方や保護者の方から、子供一人一人に向き合い、個に応じた指導ができるなど、一定の評価を受けているところでございます。本市教育委員会といたしましても、小・中学校における全学年35人以下学級編制の実現は、さまざまな教育課題を解消し、学校教育を充実させるために必要なことであると捉えているところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) そこで②なんですけれども、私は年度を間違えちゃいましたが、2013年9月定例会でありました。日本共産党の代表質問への答弁で、教育長は、少人数学級の実現に向けて、都・市教育長会や校長会を通じて要望していると答弁されております。この要望というのは毎年行っているのでしょうか。また、要望はどのような内容なんでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 都・市教育長会及び校長会では、毎年、全学年35人以下学級編制の実現及び、現在措置されている少人数指導加配教員の維持・充実を東京都に要望しているところでございます。
東京都には、35人以下学級編制基準について、学校施設整備のバランスや国の動向を考慮しながら検討していただくとともに、文部科学省に対して、少人数学級の推進について働きかけていただくよう求めております。さらに、習熟度別の少人数指導の充実に向けて、現在の加配制度を維持・継続するよう要望しております。
今後も、さまざまな機会を通して要望してまいります。
○23番(渡辺みのる議員) 他の議員からもやはり、子供のいろいろな環境に対して教師がしっかりと向き合えるようにということは、これまでもいろいろな機会に議論されてきたと思うので、ぜひ実現に向けて、さらに強く東京都に対して働きかけをお願いしたいところです。
③です。文部科学省が公表いたしました「次世代の学校指導体制の在り方」という文書の最終まとめでは、OECD諸国と比べて日本の教員の勤務時間が長いということが指摘されています。改善に向けて取り組まれたことは何かあるでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) OECDによる国際教員指導環境調査の結果を見ますと、他のOECD加盟国等34カ国・地域と比べ、日本の教員の勤務時間は長い現状でございます。調査結果によると、勤務時間のうち授業時間については参加国平均と同程度である一方、事務業務や課外活動の指導等で参加国の平均を大きく上回っております。
東村山市教育委員会では、平成28年度から学校事務の共同実施を進め、副校長や教員の事務量の軽減を検証しているところでございます。また、課外活動の指導につきましては、外部指導員や学生ボランティア、地域人材等を活用するなど、勤務状況の改善に向け取り組んでいるところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) 事務の共同化や外部指導員ということでおっしゃられましたけれども、今検証中ということで、共同事務のほうは。ちゃんと検証していただいて、本当に教員の方の負担が減っているのかというところもしっかりと検証していただいて、共同事務については、私たちは、やはり学校個々の特性を生かした事務というのもあると思いますので、そこはちょっと慎重になったほうがいいと申し上げてきたところではありますけれども、他の方法も模索していただいて、市単独では難しいと思いますけれども、ぜひ東京都に呼びかけて、働きかけていただいて、教員の加配ですとか、教師が余裕を持って子供たちと向き合える環境をつくっていただきたいと思います。
④に移ります。全国的に一定の外国人の子供、「外国人」という言い方が私は余り好きではないんですけれども、そういう表記になっておりますので、このように質問いたします。
子供たちが学校に通っていない、通えていない実態があるとの調査結果が報告されております。これは、文部科学省の「外国人の子どもの不就学実態調査」という調査であります。当市において、同様の調査は行っていらっしゃるんでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 当市における調査につきましては、小学校へ就学する前に就学対象外国人登録者の小学校入学希望調査を、住民登録がある外国人に対して行っているところでございます。
東村山市の住民基本台帳に登録しております学齢の外国人は、平成28年11月24日現在でございますけれども、小学校対象者が70人、中学校対象者が35人、合計105人となっておるところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) この小学校70人、中学校35人の子供たちは、今学校に通えている状態という理解でよろしいでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) そのとおりでございます。
○23番(渡辺みのる議員) 当市に学校に通っていない子供たちがいないというのは安心したところではあるんですけれども、あくまでも当市においてだけということも考えられるということで、当市においてはいないということで喜ばしいんですが、全国的には約1.1%、調査の中では、行けていない、通っていないという子供たちがいるということで、大きな理由が、日本語がわからないですとかお金がないという理由で、通えていない子供たちがいるという調査結果も出ています。
そこで⑤なんですが、当市に転居してきた外国人に子供がいた場合、就学などの支援はどのように対応しているのかお伺いいたします。
○教育部長(曽我伸清君) 当市に転居してこられた外国人に学齢の子供がいた場合には、通常の日本人と同様に、住民登録の手続を行う際に市民課職員より、教育委員会学務課へ学校の手続を行うよう案内させていただいております。また、先ほども答弁させていただきましたけれども、小学校へ就学する前の子供がいらっしゃった場合には、就学対象外国人登録者の小学校入学希望調査を、当市に住民登録がある外国人に対して行っているところでございます。
なお、当市の小・中学校へ通学することになった外国人への支援といたしましては、日本語の使用に著しい困難を有する児童・生徒につきましては、ボランティア登録を行っております言語指導者を派遣し、主に学校の授業中の教員の説明や教科書の翻訳を行っているところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) 文部科学省のほうで、初等・中等教育国際教育課というところですかね、「外国人児童生徒等教育の現状と課題」ということで、日本語指導に対する研修も行っているらしいです。これは教員対象で行っているらしいので、ぜひ東村山の先生方にもこういった研修に参加していただいて、ボランティアの方が翻訳してくださっているということで大きな支障はないかもしれないんですけれども、やはり直接意思疎通をするというのが大事だと思いますので、こういった研修も参考にしていただきたいと思っております。
これまで質問してきたことを踏まえまして、⑥で、市内に暮らす全ての子供たち、これは外国人に限ったことではないつもりではあるんですけれども、障害のあるなし、日本国籍のあるなし、日本語がしゃべれる、しゃべれないに関係なくして、子供たち一人一人と正面から向き合える教育行政を期待して、今後、東村山の教育行政をどのように進めていくのか、最後、教育長にお伺いいたします。
○教育長(森純君) 文部科学省では、現在の学校指導体制について高く評価する一方、グローバル化の進展や人工知能の飛躍的進化など、社会の加速度的な変化に対応するために必要な課題として、次世代の学校指導体制の構築を検討しております。今まで以上に子供たちに向き合う時間を確保し、質の高い授業や個に応じた重点的な学習指導により、これからの時代に必要な資質・能力を保障することが求められているところでございます。
次世代の学校の創生に必要不可欠な教職員の定数の充実を図ることも大変重要であると捉えており、先ほど教育部長のほうから答弁がありましたように、毎年、予算要望の際には東京都に定数の充実を要望しているところでございますけれども、今後も教育長会等を通じて東京都へ要望してまいりたいと考えております。
また、チーム学校の実現に向け、地域とともにある学校への転換を図り、連携・協働による社会総がかりの教育を実現し、多くの人材が本市の児童・生徒一人一人にかかわるためのコミュニティースクールの推進も図ってまいりたいと考えているところでございます。
○23番(渡辺みのる議員) やはり子供たちと向き合うためには、それなりの先生の数が必要だと思っておりますので、ぜひ要望は続けていただきたい。続けていくという御答弁もありましたので、お願いしたいと思います。また、子どもの権利条約では、国籍の有無にかかわらず、全ての子供が教育を受ける権利を有すると規定されておりますので、その辺もぜひよろしくお願いいたします。
○議長(肥沼茂男議員) 最後に、24番、さとう直子議員。
○24番(さとう直子議員) 12月議会最後の質問者になります。今回、大きく3つについて質問させていただきます。
まず1つ目の義務教育について。
①、市内の中学校は、全ての学校で標準服が規定されていますが、標準服の目的は何でしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 標準服は、中学生らしい身だしなみを保ち、集団や組織の一員としての自覚を持たせることを目的としているところでございます。
○24番(さとう直子議員) 中学生らしいということ、それから集団、組織の一員である自覚をするということはもちろん必要なことだと思いますけれども、それと保護者の方からも、一中では制服のときと私服のときがありますけれども、やはり制服、標準服のときのほうが学校帰りだなということがわかって、保護者としても安心感があるというお声もありました。
しかし、中学生であることがわかれば、学校別に、市内全部の学校がもちろんデザインが違うわけですから、デザインを変える必要が逆にないのではないかという私の考えなんですけれども、それは、以前に市内の学校で、一定の学校に入学してすぐにいじめに遭って、同じ市内で転校して、標準服をつくり直してくださいと学校のほうから指導されたという話がありましたので、標準服自体、準備するのに結構高額な費用を要しますので、そういった意味では、市内の学校が同じであれば、少なくとも市内の転校であれば、新たにつくる必要もないんではないかなと思います。
中学校の入学の準備に要する費用が4万2,000円から6万6,000円と、前回の9月の質問のときにお答えいただきました。1.5倍もの開きがあるという大きな原因は、標準服のデザインによるものも大きいのではないかと思いますが、再質問で見解をお伺いします。
○議長(肥沼茂男議員) ③を質問してもらって、答弁もらって、それで今のにつながるか(「そうなるとちょっと私の質問が違ってくるので、中学生らしいという部分ではそうなんですけれども、学校別にデザインが変わっていることがその費用の格差につながっているのではないかという件の見解です」と呼ぶ者あり)(不規則発言多数あり)(「いいです。②にいきます」と呼ぶ者あり)
②を言っていただけますか。
○24番(さとう直子議員) では②で、私はつい制服と言ってしまうんですが、制服ではなくてあえて標準服と、どの学校でも聞き取り調査のときにもおっしゃっていたので、標準服という位置づけで認識してよろしいでしょうか。
○教育部長(曽我伸清君) 標準服は、制服のように必ずしも定められたものを着用しなければならないものではないことから、位置づけといたしましては、制服ではなく標準服と捉えているところでございます。
○24番(さとう直子議員) それであれば、先ほどお話ししたように、市内の学校で学校がかわった場合に、あえて新しい学校、転校先の学校の標準服を準備する必要はないのではないかと思います。
市内の全部の中学校に一応私も聞き取り調査をしましたが、それぞれで在籍の期間が、3年生の後半ぐらいで転校された場合は、在籍期間が残りが短いので前の学校のものでも構いませんが、一定の期間があるようでしたら、それぞれの学校指定の標準服を用意してくださいというお答えが返ってきたんですけれども、その辺のところは教育委員会としてはどのようにお考えでしょうか。
○教育部次長(青木由美子君) 標準服のことについてですけれども、各学校にお聞きになったということでございましたが、転校ということで、あくまで標準服ですので、一定の制服に近い、標準服に近いということであれば、買いかえることを強要しているという認識ではございません。もしそういうことであれば、また今後、校長会等を通して、そういったことをこちらとしてもお話ししていきたいと考えております。
また、PTA等で卒業生のリサイクルなどを活用して、そういうものを紹介しているということも聞いておりますので、必ずしも買いかえる必要のないように配慮していくことも、今後もそのようにしていきたいと学校のほうに伝えていきたいと思います。
○24番(さとう直子議員) リサイクルの件も一応お話の中には出てきて、PTAなどでそういったことをやっているところもありますということでしたが、中には制服が、人気があってリサイクル品が出てこないという声もありましたので、その辺で価格差が出ているのかなと私個人としては思いました。
市内で、やはりうちの娘なんかも制服で高校を選んだという時期もあったみたいですけれども、少なくとも中学校は義務教育ですので、あそこの学校が制服がかわいいからというような、学区域が決まっているので、それで学校を選べるわけではありませんけれども、少なくともそういったところで費用負担の差があってはならないと思い、次の③に移ります。
9月議会で質問して、入学準備に要する費用が、中学校では先ほども言いましたが、1.5倍の差がついています。このことについて、教育長はどのようにお考えでしょうか。
○教育長(森純君) 入学準備に要する費用でございますが、入学時に購入していただくものとして、自由に物品等の購入に充てることができる費用となっております。特に、学校間にて差が生じております標準服では、確かに購入すると高額になってしまいますけれども、標準服を新規に変更する場合は、PTA等との協議をし、決定しているところでございます。
学校によりましては、PTAにより卒業生や、先ほど話に出ておりましたが、サイズの合わなくなった標準服等を収集しリサイクル活動を行っており、新入生などに提供している学校もございます。ただ、ほとんどが小さくなって大きいものに買いかえるということなので、リサイクル品が大体小さいというのが欠点になります。
また、上履きなどは、学校指定品がなく、規格やサイズが合っていればよい場合や、これまで使用していたものを引き続き使用してもよい学校もございますので、一概に金額の比較はできないものと考えております。
具体的な例としてお話をさせていただきますが、市内7校ある学校で、標準服の金額が男女で1万円ほど差がございます。一番安いのが第一中学校なんですが、第一中学校は御存じのように、ふだんは私服で生活をしている。ただし、卒業式や入学式などの学校行事の際には標準服に準じた服装をしなさいということで指導している関係があるんですけれども、全て既製品で十分間に合ってしまうということで、比較的値段が安いものを購入できるということです。
それから、第七中学校の場合には、四、五年前に新しく制服を変えた関係もございますので、デザインが新しいとか、胸のエンブレムをつけなければいけないとか、そういう部分で値段がかなり高くなってきているのではないかと思っております。
ただ、一中を除いて、二中から七中までは、そんなに大きな差はないのかなと感じているところでございます。
○24番(さとう直子議員) 今、一中の話が出ましたが、ふだんは私服で、行事のときとか新学期からの一定の期間は標準服でということで、それに準ずるものでいいと今おっしゃいましたけれども、結果的には皆さん、いわゆる一中の標準服を着ておられて、私はことし卒業式に出て、一中は私服じゃなかったのかな、一中も標準服があったのかというぐらいの認識で、一中は私服というのがこびりついていたものですから、その辺では逆に、標準服で学校帰りだということがわかるという反面、両方の準備をしなければならない。
まして、年間を通してではなくて、一定の期間しか着用しないものを一応標準服として着用を指示されれば、当然準備はすると思うので、その辺については、やはりもうちょっと検討が必要ではないかなと思います。
次、④に移ります。就学援助の入学準備金の額は、小学校が2万470円、中学校で2万3,550円が国の基準となっていますが、この金額は実態と大きくかけ離れた金額ではないでしょうか。小学校入学時のランドセルは今、平均で4万円ということで、もちろんピンからキリで、もっと安いものもあると思いますけれども、反対に10万円を超えるものもあるということです。それから考えると、この平均の4万円で考えても、入学の準備が2万470円というのは、かなり現実からはかけ離れているのかなと思います。
そのほかの学校指定品が、小学校でおよそ9,000円、教材費などもかかるということです。中学校では、先ほど言ったように4万2,000円から6万6,000円ということでしたが、そのほかに5月にはいろいろな教材費として2万5,000円程度、それから移動教室の費用が5万円前後ということで、積み立てをするなりという形で、かなりの費用がかかります。憲法に保障されている義務教育は無償というにふさわしい見直しが必要ではないかと思いますが、お考えを伺います。
○教育部長(曽我伸清君) 義務教育の無償とは授業料不徴収の意味でありまして、学用品その他、教育に必要な一切の費用まで無償としなければならないというものではないと認識しております。
就学援助の入学準備金につきましては、自由に入学前にそろえる物品等の支度金の補助として位置づけているところでございまして、議員御指摘のランドセルにつきましては、金額がさまざまであることも承知しているところでございます。
また、入学準備金とは別に、学用品費として小学1年生に1万1,420円、2年生から6年生に1万3,650円、中学1年生に2万2,320円、中学2年生から3年生には2万4,550円を支給しており、学用品費に関しましても学用品との位置づけではございますが、入学に必要な準備費として活用することも可能でございます。
また、移動教室の費用は実費負担としており、現時点におきましては金額等の見直しは考えていないところでございます。
○24番(さとう直子議員) 以前に市長も、義務教育が無償というのは、授業料と教科書が無償だということでしたけれども、実態は小学校でも年間で、給食費を除いても10万円近いお金がかかり、中学校では20万円近いお金がかかります。これはやはり保護者にとっては負担が大きいことで、子供の貧困と格差の拡大につながるのではないかと思います。
次、⑤に移ります。就学援助の入学準備金の前倒し支給について、9月にも質問させていただいていますが、来年度から前倒し支給を予定している自治体が都内でもふえていますが、平成27年8月24日付の文部科学省の通知で、児童・生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給できるよう十分配慮するようにと出されています。当市はこの通知をどのように受けとめていますか。
○教育部長(曽我伸清君) 平成27年8月24日付、平成27年度要保護児童生徒援助費補助金の事務処理についての通知につきましては、要保護者への支給の留意事項でございまして、要保護者への入学準備金に対しては、当市でも入学前の3月の生活保護費に上乗せ支給していることから、通知上の配慮は行われているものと捉えております。
○24番(さとう直子議員) 生活保護の御家庭では、3月の保護費と一緒にということも前回お伺いしましたが、実際には、大変なのは生活保護を受給している御家庭だけではなくて、進級してから申請ということになっていますけれども、就学援助を受けている御家庭ももちろん、準備には負担が大きいのではないかと思いますし、前回調査した中でも、当市は入学準備金を受けている児童・生徒の割合が、小学生では全国平均の貧困の16.3%を下回って14%台ですが、中学校では18%を超えていました。その分やはり負担が大きいと思いますので、今後ともぜひ前倒し支給を御検討いただきたいと思います。
次に、2番目の公共交通の整備の強化で高齢者の足を確保についてお伺いいたします。
①、コミュニティバス運行の本来の目的をお伺いします。
○まちづくり部長(野崎満君) 当市のコミュニティバスガイドラインの中で、コミュニティバスの役割として、公共交通空白・不便地域の解消、鉄道・一般路線バス網の補完、市民生活に密着した施設へのアクセス向上による地域の活性化を掲げてございます。このことが当市のコミュニティバス運行の目的と理解してございます。
○24番(さとう直子議員) ガイドラインにもそのように書いてありますので、私もそのように認識していますが、コミュニティバスとは、空白地域などで住民の移動手段を確保するために主に自治体などが運営するものですという、ほかのものの記述もあります。
②に移ります。シルバーパスと同様に、コミュニティバスも高齢者の外出促進の目的も含まれていると思いますが、この点について市ではどのようにお考えかお伺いいたします。
○まちづくり部長(野崎満君) 御案内のとおり、コミュニティバスには多くの高齢者の方にも乗車いただいておりますことから、御高齢の皆様の足としても御利用いただいているものと考えてございます。
○24番(さとう直子議員) 本当に高齢者の方々にとっても重要な足であることは私も十分認識していますし、今回、9月から富士見・美住ルートで運行されて、大変助かっているというお声をたくさん聞いていますので、その点で本当に重要だなと思います。
③です。平成26年6月にコミバスの料金が100円から180円に値上げされてから、年間約10万人がバスに乗れなくなっています。一方でコミバスの収支率は、平成25年度の平均45.9%から26年度は49.7%、平成27年度は52.9%と伸びています。コミバス運行基準の収支率40%を大きく上回っています。
値上げの際、乗車率が20から25%下がることも想定の範囲であったと思いますが、大幅な値上げによって乗れなくなった人々についてはどのように対策をとるのかお伺いいたします。
○まちづくり部長(野崎満君) ただいまの議員の御質問にもございましたように、運賃改定の際に乗車率が一定下がることは、他市の状況等を見ても想定しておりました。運賃改定につきましては、これまでもたびたび申し上げてまいりましたけれども、地域公共交通会議の中でさまざま御議論いただき、大きな税財源を投入し運行しているコミバスを今後も継続していくために、また交通不便地域を少しでも解消していくために、さらには民間路線バスを使用している市民や、バスを利用しない多くの市民の方との税配分の公平性といった観点から現在の運賃設定がされたことを、ぜひ御理解いただきたいと思います。
○24番(さとう直子議員) 最近、高齢者の車の事故がふえてきています。交通不便地域にお住まいの高齢者にとっては、買い物も通院も車がなくては生活ができないということです。高齢者の交通事故を減らすためにも、身近で気軽に乗れる公共交通の必要性は喫緊の課題であると思いますが、その点について見解をお伺いします。
○まちづくり部長(野崎満君) 高齢者の事故が多発しているということは私どもも認識してございます。コミバスの目的につきましては、高齢者に特化したということではなく、先ほど申し上げたような目的・役割があるものと考えてございます。
○24番(さとう直子議員) 高齢者のことが気になりますので、④です。東村山市でシルバーパスを申請している人数をお伺いいたします。
○まちづくり部長(野崎満君) バス事業者に問い合わせをいたしましたところ、平成27年11月から平成28年10月までの受付期間において、新規648名、更新7,986名の方の申請があったと伺っております。
○24番(さとう直子議員) 高齢者の中で、更新と新規を含めて8,500人ぐらいの方がシルバーパスを利用されているということですが、結局それはほとんどの方が、登録費用というんでしょうか、初期費用というか、会費みたいなものが1,000円と、その間がなくて2万円ということで、かなり格差が大きいんですけれども、シルバーパスが使える民間バス路線が、駅の西側は立川行きの路線ぐらいしかなくて、余り使えない割には多くの方が申請しているということが今わかりました。
逆に、西側のほうでは余り使えないので申請しないということもあって、今回のコミュニティバスの路線も、何とか富士見町周辺も通してほしいという声も大きくありました。
⑤に移ります。現在シルバーパスを利用されている方が、コミバスでシルバーパスを利用した場合の利用拡大は試算されているのかお伺いします。
○まちづくり部長(野崎満君) 御案内のとおり、東京都シルバーパス条例施行規則により、当市が運行しているようなコミバスは補助の適用から除外されておりますので、試算は行ってございません。
○24番(さとう直子議員) 民間の銀河鉄道では、高齢者が免許を返納した場合に、その証明書によって1年間は無料で、2年目からも1年間乗り放題で9,990円というサービスも行っているということですので、やはり高齢者にとっては地域に密着した交通手段というのは必要だと思いますので、高齢者の方がもっと利用しやすい形でぜひ御検討をお願いしたいと思います。
⑥です。高齢者割引を導入した場合の経費がどのぐらいになると試算しているのかお伺いいたします。
○まちづくり部長(野崎満君) 現時点では高齢者割引の導入の予定はございませんので詳細な試算は行っておりませんけれども、運賃改定に向けた検討の中で、平成25年度に高齢者割引のシミュレーションを行っております。平成24年度の実績をもとに試算したものでございますが、利用者の38%を65歳以上の高齢者と仮定し、仮に半額とした場合、約1,200万円の減収と試算されたところでございます。
○24番(さとう直子議員) 一応高齢者割引の導入も試算はされたということですので、1,200万円は、もちろん特定の方という認識であれば公平性を欠くことにもなると思いますけれども、現実には交通不便地域にいらっしゃるということでは、同じ市内で今まで頑張って働いてこられて、税金も納められてきた方たちですので、やはりその辺のところはもう少し御検討いただきたいと思います。
⑦です。富士見・美住の南ルートを初め、今後の交通不便地域の解消はどのように検討されているかお伺いします。
○まちづくり部長(野崎満君) 現在、当市の交通不便地域は行政境に多く存在しております。また、こうした地域は道路幅員等の問題があり、ガイドラインに沿ったコミュニティバス運行が困難な状況にあるのは御案内のとおりでございます。大変困難な状況ではございますが、引き続き地域の皆様と一緒に知恵を出し合い、地域の実態に即した運行形態等を研究してまいりたいと考えております。
○24番(さとう直子議員) きのうの蜂屋議員の質問でも多摩湖町にということで取り上げられていましたが、隣接自治体との相互乗り入れも含め、より住みやすい東村山にするために、交通不便地域を解消し、誰でも駅や市役所など公共施設に気軽に出かけられる環境を整備することを強く要望して、3番の介護保険の質問に移ります。
①、昨年、平成27年9月現在及び平成28年9月現在のそれぞれについて、65歳以上の方の人口と、介護保険認定者の介護度別の人数をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 初めに、平成27年9月末現在の65歳以上の人口は3万8,319人でございます。介護度別人数、要支援1、1,018人、要支援2、808人、要介護1、2,199人、要介護2、1,088人、要介護3、778人、要介護4、777人、要介護5、771人、合計7,439人です。
次に、28年9月、65歳以上人口、3万9,119人、介護度別人数、要支援1、1,032人、要支援2、707人、要介護1、2,327人、要介護2、1,172人、要介護3、814人、要介護4、752人、要介護5、731人、合計7,535人です。
○24番(さとう直子議員) 高齢化が進んでいると言っている割には、全体では高齢者、65歳以上の数が1,000人程度しかふえていないのかなと感じます。
②です。要支援1・2から総合事業へ移行した人数をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 平成28年4月1日から9月30日で、移行した方は130人でございます。
○24番(さとう直子議員) その方たちは、いわゆる総合支援事業で簡易なサービスを受けられるように変わられたということでしょうか。
○健康福祉部長(山口俊英君) 議員も御認識のように、要介護認定からチェックシートによる簡易なほうに移られたということでございます。
○24番(さとう直子議員) ③です。介護認定を受けている方で、介護保険の利用料が2割負担の方の割合をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 直近で公表されております平成28年6月東京都介護保険事業状況報告より、第1号被保険者は7,550人で、そのうち2割負担の方は1,103人で、割合で申し上げますと14.61%になります。
○24番(さとう直子議員) 昨年の8月から2割負担となって、利用料負担が重いという声が多く聞かれます。また、デイサービスなどでは、以前は1カ月単位での請求だったものが回数の請求になって、回数を減らせば当然、2割の方が2回を1回にすれば今までと同じですけれども、それで、体力的な低下を考えて今までどおりという方は、やはり2割負担がかなり重いということ、それから通所している人同士でも、2割負担になってその負担が大変なので、週2回を1回に減らしたという声も上がっているということですので、2割負担というのは、かなり高齢者にとって重い負担ではないかと思います。これで体力が低下したり、ひいては介護度が上がることを非常に懸念します。
④です。28年9月現在の特養ホームの待機者の数をお伺いいたします。
○健康福祉部長(山口俊英君) 直近で把握しております平成28年3月31日現在の待機者数で答弁申し上げます。市内の特別養護老人ホームにおける当市被保険者の入所待機者数は1,069人でございます。
○24番(さとう直子議員) 特養ホームの待機者数、昨年3月では999人ということでしたので、やはり待機者の方はふえているということです。以前にも、サービス付き高齢者住宅に入所していた方でも、昨年から2割負担となって払い切れないと、都外の特養ホームに移られた方もいると報告しましたが、年金も削減されて大変になっている中で、今求められているのは、年金でも安心して入所できる特養ホームの増設だと思います。国有地の活用で特養ホームの整備を強く要望して、質問を終わります。
○議長(肥沼茂男議員) お諮りいたします。
議事の都合により、明日12月3日から12月18日までの間は常任委員会等開催の予定になっておりますので、本会議は休会といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(肥沼茂男議員) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
本日は、以上をもって散会といたします。
午後5時39分散会
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