第 6 号 平成5年 3月16日(3月定例会)
更新日:2011年2月15日
平成 5年 3月 定例会
平成5年東村山市議会3月定例会
東村山市議会会議録第6号
1.日時 平成5年3月16日(火)午前10時
1.場所 東村山市役所議場
1.出席議員 28名
1番 遠藤正之君 2番 町田茂君
3番 木内徹君 4番 勝部レイ子君
5番 朝木明代君 6番 丸山登君
7番 小町佐市君 8番 小峯栄蔵君
9番 清水雅美君 10番 鈴木茂雄君
11番 罍信雄君 12番 根本文江君
13番 小石恵子君 14番 佐藤貞子君
15番 荒川昭典君 16番 立川武治君
17番 清水好勇君 18番 渡部尚君
19番 倉林辰雄君 20番 肥沼昭久君
21番 金子哲男君 22番 川上隆之君
23番 大橋朝男君 24番 木村芳彦君
25番 田中富造君 26番 土屋光子君
27番 小松恭子君 28番 国分秋男君
1.欠席議員 0名
1.出席説明員
市長 市川一男君 助役 原史郎君
収入役 池谷隆次君 企画部長 沢田泉君
企画部参事 橋本偈君 総務部長 市川雅章君
市民部長 入江弘君 保健福祉部長 間野蕃君
保健福祉部参事 粕谷クニ子君 環境部長 石井仁君
都市建設部長 中村政夫君 都市建設部参事 清水春夫君
上下水道部長 小暮悌治君 上下水道部参事 小町章君
財政課長 小泉征也君 教育長 渡邉静夫君
学校教育部長 小町征弘君 社会教育部長 細淵進君
1.議会事務局職員
議会事務局長 川崎千代吉君 議会事務局次長 内田昭雄君
書記 中岡優君 書記 宮下啓君
書記 武田猛君 書記 池谷茂君
書記 粕谷順子君 書記 小暮政子君
書記 北田典子君
1.議事日程
第1 議案第15号 平成5年度東京都東村山市一般会計予算
第2 議案第16号 平成5年度東京都東村山市国民健康保険事業特別会計予算
第3 議案第17号 平成5年度東京都東村山市老人保健医療特別会計予算
第4 議案第18号 平成5年度東京都東村山市下水道事業特別会計予算
第5 議案第19号 平成5年度東京都東村山市受託水道事業特別会計予算
午前10時6分開議
○議長(遠藤正之君) ただいまより本日の会議を開きます。
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△日程第1 議案第15号 平成5年度東京都東村山市一般会計予算
○議長(遠藤正之君) 日程第1、議案第15号を議題といたします。
本案については、提案説明の終わった段階で保留となっておりますので、質疑より入ります。
なお、質疑につきましては総括、歳入、歳出の3つに分けて進めます。
最初に総括より入ります。
総括質疑ございませんか。倉林辰雄君。
〔19番 倉林辰雄君登壇〕
◆19番(倉林辰雄君) それでは、自由民主党東村山市議団を代表いたしまして、提案されました議案第15号、東村山市一般会計予算の総括の質疑を行わせていただきます。
今さら申し上げるまでもございませんが、我が国を取り巻く世界の情勢を見ますと、東西冷戦構造の崩壊により、特に、米国、ロシアの関係で言うならば、昨年2月のキャンプデービット宣言、さらに、その6月には協調と友好のためのワシントン憲章を生み出し、米露の新時代を構築するなど、新しい時代を迎え、国際情勢は大きな変革の時期にあると考えるところであります。従前の超大国のみの世界秩序保持は、そのような背景から集団的協調による国連等の機能強化と積極的な役割が増大していることが事実であり、お互いに当然の認識に立つべきことを申し添えておきたいと思います。
他方では、地球的規模での資源、あるいは環境破壊、旧ユーゴスラビア連邦の解体と民族的紛争、中南米でのテロの多発など、民族、人種、国境をめぐる政治的紛争や、一部地域への紛因の深化、人権の抑圧など、秩序攪乱要因に対して国際的協調による強力な処方せんが求められていることも明らかであります。世界はまさに新しい秩序の編成過程にあると思うのであります。
そのような大きな転換期において、経済超大国と言われる日本の世界平和と繁栄や環境保全、そして地域紛争の拡大防止措置のための役割などが各国から強く求められていることも事実であります。したがって私は、一国平和主義、一国繁栄主義の殻に閉じこもることなく、グローバルな視点から経済的、政治的役割を積極的に果たす必要があると認識をいたしているところでございます。世界平和を希求し、それを達成するための我が国の国際貢献への道、条件整備については、さきの国連平和協力法に基づく、いわゆるアンタックへの協力について一部憲法論議があるものの、過去は過去としての認識の上で国民の合意形成の中で課題の整理を行いつつ、国際社会の一員としてその役割を果たすことが最も大切ではないかと思っているところであります。
今世界が平和を望む中、それぞれ苦しい試練を受けながらその目的に向かって努力しているのに、一国日本だけがかやの外にあるということは国際正義の上からも許されるものではないと存じます。
私ども自由民主党は、以上のような認識に立って国際協調主義に基づく世界の平和と自由と民主主義を党の基本政策、すなわち党是として希求し、新しい世界平和秩序の構築に取り組んでいることをまず最初に明確にしておきたいと思うところであります。以上の点を踏まえて、もし市長さんの御所見等がありましたらあわせてお伺いをしておきたいと思います。
一方、国内に目を向けますと複合的不況の中で低迷観否めないものがあることも事実であります。いわゆる、経団連によります共生の提言によりますと、これは日本の経済及び企業経営活動が他の国の経済、企業のそれと折り合って共存を図るために求められている価値観、思想を言うんだそうでありますが、日本経済のまさに指針足り得るかとも言われておりますし、また、政府では昨年景気対策として、事業規模の総額で10兆 7,000億円という史上最大の総合経済対策を決定し、景気回復に向けて推進されることとなり、その効果が期待されるところであります。まさに近未来を予測しつつ、新しい時代の展望を確かなものとするための諸施策を積極的に推進いたしているところでもあるわけでございます。
このような国の内外におきまして大きな変動がある中で、新年早々皇太子様と小和田雅子さんの御成婚のニュースが報道されました。この人をと思い定めて(不規則発言多し)--よく聞け。この人をと思い定めてそれを貫き、国際的に豊富な御経験をお持ちの殿下と外交官としてのキャリアを積まれたお二人の組み合わせがまたすばらしく、多くの国民の共感を呼んだと思うわけであります。(「関係ないよ」と呼ぶ者あり)おまえの方が年中関係ないだろうよ。次の時代の皇室を担う新しいカップルに、私どもは心から祝福のお言葉を申し述べるところでございます。
加えて、先日の新聞報道によれば、国民待望の結婚の儀も6月9日に内定いたしたようで、まさに喜びにたえないところであります。これからの国際社会でますます重要な役割が求められている我が国の国際交流、国際外交にお二人が果たされるであろう御活躍に国民はまた大きな期待を寄せていることでありますが、まさにほんの一部の一握りの中には皇室外交は国事行為であり憲法に反するものだなどと難癖をつけ、国民と皇室の離反を策謀する、まことに残念なグループもいるようでありますが、皇族の外国訪問の効果は千人の外交官、万人の外交官の働きにも勝るというたとえのあることをこの際改めて再認識をしていただくよう申し添えておくものでございます。
市長はこのお二人の御慶事についてまずどのようにお感じになられているのか、また、当初申し上げました私どもの国外、国内問題についてもあわせて所見等ございましたらお聞かせいただきたいのと、所見等がない場合におきましてはまさに私どもと同感であるという認識に立ちますこともお許しいただきたいと思います。(「年の割には古いことを言うな」と呼ぶ者あり)--差はないよ。
それでは、平成5年度の具体的予算につきまして、前段で申し上げました多くの背景を踏まえた中で、我が党の基本的な見解をも示しながら、さらに質疑をさせていただきたいと思います。
まず初めに、新時代を見据えた予算としての特徴と位置づけについてお尋ねをいたします。市長の予算編成方針では、1つには投資余力の確保に努め、第4次実施計画の初年度としての取り組みを行うとともに、2つ目には、引き続き簡素にして効率的な行政運営に徹するなどの基本方針が示されました。また、先日の施政方針説明でもこれに触れまして説明なされ、対前年度比 4.3%増の財源確保を図り編成をされたわけでありますが、新しい時代を見据えた予算の性格づけは予算編成の極めて重要課題でありますと同時に、革新的事項であるとの認識に立ちますので、その特徴や位置づけ等につきまして、この際市長の御見解をお尋ねいたすものであります。
続きまして第2点目、我が党議員団の政策、予算要望に対する市の取り組み、対応についてをお伺いいたしたいと存じます。予算要望の中で、我が党議員団は平成5年度は実施計画の総仕上げの年度であること、また多くの社会的、経済的変化を視野に入れながら施策の展開を図っていくことなどを位置づけながら、特に基本的重点的事項といたしまして、1つに、北山公園再生整備工事の早期完全着工と完成、2つ目に、秋水園、柳泉園とのごみ及びし尿処理広域化の対応、3つ目に、東村山駅並びに周辺及び街路整備の推進、4つ目に、市センター地区整備の推進、5つ目に、政策形成開発能力を持った職員育成のシステム化等の確立、6つ目に、投資余力の確保に努め行財政運営の堅実、健全化の推進などの6項目の基本的重点的要望とともに、国、都への要望約20項目、市政への要望約50項目について要望をいたしながらも、我が党は今後も市川市長を支え、行政と議会が一体となり、車の両輪として魅力あるまちづくりに全力で取り組む覚悟を持っていることからあえて要請をいたしたものでありますので、その取り組みと、それらをどのように反映されたかをお伺いいたすものでございます。
次に、第3点目といたしまして、総合計画第4次実施計画との整合性についてをお尋ねいたします。平成8年度からの次期基本構想等計画を念頭に入れながら、34事業に及ぶ新規事業を計画し、最終実施総事業として 108事業、 473億 2,700万円の計画内容であるとの説明を受けておりますが、第1点目にもお聞きをいたしましたように、本予算の特徴や位置づけの中で、日本経済の厳しい不況観漂う中で財政見通しを立て計画をされたと思うのでありますが、これら社会的変化、経済的実態、見通し等を取り巻く背景との兼ね合いと将来見通しについて、この際明確にしていただきたくお尋ねをいたすものでございます。
続きまして、第4点目といたしまして、国、都とのかかわりとその影響についてをお伺いいたします。国の予算原案が昨年の末に発表されましたが、一般会計予算は72兆 3,548億円で、前年度に比べて 0.2%と6年ぶりの低い伸び率であったことは事実でありますが、その中でも生活大国を目指すとともに、国民生活の質の向上を図るために、住宅、環境衛生、下水道、道路、そして公園等の社会資本の生活関連の公共投資で手厚く配慮をされております。結果として公共事業費 4.8%と実質的に高い伸びを確保し、景気回復への先導的役割を果たすため最大限の配慮をするとともに、一方では歳出を徹底して見直し、赤字国債の発行回避を断行するなど、厳しい経済環境での条件下で編成をなされ、さらに、党としても景気動向を的確に把握し、適時有効な提言を行い、経済の活性化を促するために総合経済対策本部を設置するなど、あらゆる努力がなされ、高く評価をいたすものであります。
また、東京都におきましては一般会計7兆 112億円で、前年対比マイナス3%と14年ぶりの減少率となっております。これは景気後退によります都税収入の大幅な落ち込み、税収が見込まれており、都政治始まって以来の現象と聞きますが、その中にあって、鈴木知事はマイタウン東京実現のための総合実施計画の着実な具現化を図り、ごみ問題、住宅、景気対策など、市民生活向上のための緊急課題等にはきめ細かく、かつ、重点的に財源の配慮がなされ、一方では従来よりさらに厳しく都政の効率的運営をするとともに、より堅実な行財政運営に努めることとしており、マイナス予算であるにもかかわらず、前年度より行政サービスの低下をすることなく対応をされたところでございます。
このような国、都の予算は、厳しい経済状況の中にあって当面する重要諸課題に、また、中期展望に立った対応についても十分こたえた予算であると私は思うところであります。が、特に国、都の補助金等、特定財源依存型の当市といたしましては、国、都の動向による影響大なるものがあろうかと思うわけでありますが、それらのかかわりの中で当市の予算を見るとしたらどのように見たらよろしいのか、教えていただきたいと思います。
また、考えられている国、都の制度の見直し等による影響はあるのか、あるとしたならばどのようなものがおありなのかをお伺いいたすものであります。
次に、第5点目、当市の財政構造についてをお伺いいたします。平成3年度及び平成4年度の積極型予算に比べ若干のトータルダウンはあるものの、厳しい財政状況下にあって市民生活の低下を招かない上に、さらに充実を目指した予算であると考えております。そこで、当市の予算を見るときにどうしても避けて通れないのがその財政構造上の見方であります。これを見る場合、経常収支比率、財政力指数等により判断することは言うまでもありませんが、市では市財政の健全化運営のため、昭和58年の特別実施計画の策定、63年の行財政改革大綱の策定とその取り組みがなされ、私ども自民党議員団もその努力に対し評価をいたしておるところでありますが、これらの努力を踏まえた中で、その状態が好転をしているのかどうかを伺うものであります。
と同時に、現状の社会経済背景の推移の中で財政力が脆弱なほど財政構造の悪化があろうかと考えられますが、平成5年度予算からこの点についてどのように見ているのか、今後の見通しも含めてお伺いをいたすものであります。
続きまして、第6点目といたしまして三多摩各市の予算編成と当市の編成との位置づけについてをお尋ねいたします。深刻な不況が続く中、各自治体がどんな予算を組まれるのか、私どもにとりましても大変注目をされたところでありますけれども、先日の新聞等で知る限り、対前年比率だけで見ますと、小金井市の18.3%の減を筆頭に、国分寺市も13%の減などの減額予算を組んでおり、一方ではまた、狛江市の33.1%の増、八王子市の14.6%の増などが見られるものの、多くの市は徴増の予算編成となっているようでありますが、このように三多摩各自治体においてもそれぞれ大きな差異がございます。それはその市の行政面積、人口、歴史、性格、そして立地条件などが自治体のそれぞれ、先ほど申し上げました条件は違うところでありますが、大変苦慮した予算であったのではないかと推測をいたすわけでありますが、そこで予算編成の1つの見方といたしまして、他市のそれぞれの状況の中で当市の位置づけはどのようにとらえて見たらよろしいのか、市長の率直な所信も踏まえてお尋ねをいたすものでございます。
第7点目に、市民サービスの向上についてをお伺いいたします。先ほども申し上げましたが、厳しい財政状況の中で大きな新規事業等を積極的に予算化し、市民生活の向上、まちづくりのために充てられたことは大変喜ばしいところでありますが、市民サービスの面で、特に、昨年8月より完全週休2日制が施行されました。約8カ月間ぐらい経過をいたしたと思うのでありますが、今日までの市民の反響はどのようなものであったのか、国民の労働時間の短縮、余暇時間の増により、国や都と違いまして市民と直結している当市の場合、一定の行政サービスを考えなければならない実態になっていると思うわけでありますが、そういう状況の中で、他市では勤務時間を延長して窓口をあけたり、休日に窓口を開設するなど、それぞれ創意工夫を加えまして、市民サービスの保持、向上をいたしている自治体もあります。当市の場合、現実に3月から実施されているテレホンサービスや新年度予算にも、地域サービス窓口事業等の予算も計上されており創意工夫のあらわれと思うのでありますが、市では今後市民サービスの向上についてどのような取り組みをなされようとしているのか、それぞれの事業予算を踏まえて明らかにしていただきたいと思います。
続きまして、緊急かつ重要課題でありますごみ減量対策についてを第8点目としてお伺いをいたします。昨年、廃棄物処理条例がリサイクル等も加味いたしまして全面改正がなされました。今後総合的な施策の展開が図られ、大いに期待をいたすところでありますが、廃棄物の流れの、いわゆる収集、処理、処分という体系の中で、終末処分については広域処分組合による日の出町谷戸沢処分場の埋め立て期限が平成8年であることや、それに基づく第2処分場建設についても早期建設に向けて鋭意推進努力がなされていることも承知をいたしております。私も設立当初から広域処分地組合議員でもあった関係からも常に関心を持っておるところであります。構成市の首長を初め、関係者皆様方の努力と熱意に心から敬意をいたすものでございますが、したがって、このような現状で大きな課題を抱えているとき、廃棄物の発生を抑制し、また再利用を促進することは、まさに急務であることと申し上げる次第でありますが、この取り組みについての決意と見通しとを、この際明らかにしていただきたいと思います。
また、お聞きいたしましたところによりますと、効率的な清掃事業の推進を図ることを目的といたしまして、清掃事業推進庁内検討委員会が組織され、この中間答申が3月初めに出されたということを伺っておりますが、市長はこの答申についてどのように分析をなされ、今後の清掃行政の中でどのように扱っていくお考えなのかもあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
最後に、多摩移管百年と、市制施行30周年を迎えての各種事業の取り組み、推進等についてお尋ねをいたします。本年は、三多摩が東京都に移管されてから 100年目という節目の年を迎え、TAMAらいふ21協会を中心に、都、市町村一体となって各種事業の推進をなされようとしておられますが、当市の位置づけはどのようにとらえてよいのか。また、どのように我が市のまちづくりに反映させようとしているのか、お伺いをいたしておきたいと思います。
続いて、来年は当市も市制施行30周年を迎えることとなるわけでありますが、このことを1つの起爆剤としてとらえ、どのように諸事業の取り組みをなされようとしているのか。30周年の意義と取り組みについてをお伺いいたすものでございます。
また市長は、近隣6市で構成されております多摩北部広域行政圏協議会の会長として御苦労なされておられるわけでありますが、その領域であります広域行政の上での取り組みについてもあわせてお尋ねをしておきたいと思います。
以上、総括であることから、基本的な考え方や姿勢を中心にお尋ねをいたしてまいりましたが、厳しい財政事情の中での対応により新しい時代がよりすばらしいものとするためのまさにステップの時期でもあります。今日まで予算編成に全力を上げて取り組んでこられました市川市長を初め理事者、部課長、そして職員の皆さんのその御労苦に心から感謝を申し上げますとともに、予算執行に当たりましては市民の期待に十分こたえていただきますよう、今後の取り組みと対応をあわせてお願いを申し上げ、私の総括質疑を終わらせていただきます。
◎市長(市川一男君) 19番議員さんより、平成5年度一般会計予算に対します大変基本的な事項や多くの御質問をいただきましたので、順を追って御答弁をさせていただきたいと思います。
前段にありました世界情勢並びに我が国日本の立場等の御意見等ございました。確かに、冷戦構造から今世界の協調、そして、それに基づく世界全体の発展というようなこと、いわゆる民族紛争等も乗り越えながら、世界の平和、あるいは民族の協調を含めた平和、地球環境に対する取り組み、これらについては御質問者が申されたように、日本として大変重要な今後の役割を果たさなければならないであろう、そのように私も思っておるところであります。
そしてまた、皇太子殿下の御成婚についてでございますが、国の内外とも激変の時代を迎えた中、そして経済的にも不況観がまだ漂うときに、まことに明るいニュースであった。それぞれの新聞が、あるいはマスメディア等が伝えておるところでございますが、この御慶事というものはまさに国民にとっても大きな喜びであり、我が国の輝かしい未来を象徴するものであろう、そのように私も存じております。私も子を持つ親として、そしてまた国民の一人として、ぜひお幸せになっていただきたいと思うとともに、今後の御活躍というものをお祈りをするものでございます。
御質問の第1点、いわゆる新時代を見据えた予算としての特徴とその位置づけという御質問をいただきました。施政方針説明でも申し上げましたが、1点といたしましては、社会経済情勢の変化を踏まえた財政収支の見通しを立て、長期的な財政施策のもとに投資余力の確保に努め、そして、後期計画第4次実施計画の初年度としての取り組みを行い、真に必要な施策の充実と活力あるまちづくりを推進するということ。
2点目といたしましては、引き続き、簡素にして効率的な行政運営に徹し、経費の圧縮と収入確保を旨として、一層合理性を持った市政の推進に努めること、この2つの方針を示達し、編成をしたところでございます。
予算規模としては、御提案申し上げておりますように 396億 8,526万 8,000円で、対前年度比 4.3%の伸びとなり、国、都よりも伸び率は高くなっておりますが、これにつきましては基金の活用を図るなど、一定の財源確保に努めての予算でございます。
5年度の特徴といたしましては、景気回復の見通しがいまだ明らかでなく、回復のおくれが懸念される経済情勢の中でありますが、後期計画の着実な推進、すなわち、第4次実施計画と整合性を持った中で計画されている施策への体系であります都市基盤の良好な環境づくり、健康増進と福祉の充実、教育文化の向上とふるさとづくり、そして、産業経済の振興の4本の柱に沿って計画事業を予算化させていただいたものであります。このことが当市にとって最も重要なことであり、限られた財源を計画的事業財源として充当することであすへの伸展が望める、そのように考えているところであります。
また、市制30周年に向けての事業、ごみ減量対策事業、それにTAMAらいふ21事業関係につきましても予算化をしたところであります。結果として自主財源に加え、基金、起債等の他力財源の活用を図り、行政課題解決に向けて努めたところであり、そのようにとらえているところでございます。
次に、御要望をいただいておりました予算要望に対する反映についての御質問でありますが、当市を取り巻く社会情勢の変化や現実の市政運営状況を見た中で、後年度も展望しながら、平成5年度に取り組んでほしい事項として、予算要望についての基本的な考え方、また、国、都への要望、そして市政への要望の3項目の内容を持った要望書をいただきました。
まず、国都への要望事項として19項目の内容でありますが、どの項目とも市長として市政運営上常々考えている内容でございまして、為政者として意を強くしたところであります。都市長会、また、全国市長会を通して早期実現に向けて努力してまいりたいと考えております。特に、高齢化社会に向かいつつある今日、老人福祉施策の充実に対する国、都の補助の拡大、国民健康保険事業補助の拡大につきましては痛感をしているところであります。
次に、市政への要望でありますが、項目については50項目にも及ぶことと存じておりますが、財政状況を踏まえた中で予算化に向けて私としては鋭意努力してきたところでございます。内容的には、限られた時間でありますのですべてを申し上げるわけにはまいりませんけれども、要望事項に対し予算化できた幾つかの例を申し上げさせていただきます。
市民センター地区整備関係といたしましては、市センター地区整備事業費として 896万8,000 円、また、新生産緑地法の施行に伴う都市近郊農業施策の充実と市民農園の拡充等、農業をまちづくりに生かす施策の充実につきましては、(仮称)農とみどりの体験パーク整備事業に 4,600万円、そして小口事業資金融資制度の充実とモデル商店街事業の推進といたしまして、小口事業資金融資基金条例につきましては過日御可決をいただきました。
そしてコミュニティ商店街配電線の地中化委託料 4,500万円、また東村山駅東口、西口の再開発事業の推進といたしまして、東村山駅東口土地区画整理組合の助成金 1,100万円、西口地区事業化検討調査委託料といたしまして 2,000万円、郷土博物館事業の特色ある展開といたしましては、仮称でございますが市立郷土博物館建設計画事業として 2,400万円、都市計画道路早期整備といたしまして3・4・26号線の整備事業関係で12億 1,001万 3,000円、3・4・27号線の整備事業関係では5億 7,854万 8,000円、そして北山公園再生整備工事の早期完成といたしまして北山公園再生計画整備工事1億 4,500万円、それらと、また自治会への補助の増額、老人クラブ連合会への補助金の増額、私立幼稚園父母負担軽減にも、これらにも努めたところであります。
要望事項の中には、今後検討を要するものもございまして、必ずしも全部御満足いただける内容とは思っておりませんが、要望事項の反映に努めたところでございまして、意のあるところをおくみ取りいただければ幸いであります。今後も市政運営に対しましてぜひ御指導、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
次に、第4次実施計画との整合性についての御質問でございます。今期の実施計画は基本構想の最終期に当たる実施計画でございまして、計画策定に当たりましては10カ年の総括として、また、次期構想に展開をさせていくステップとして、さらに、諸情勢の変化の対応を基本として昨年の6月に策定方針を示しました。その間、総合計画審議会の御指導、また関係所管、関係機関との調整を重ね、結果として34事業に及ぶ新規事業を加え 108事業、事業費といたしまして3カ年で 473億 2,700万円の規模といたしております。
また、現下の経済情勢につきましては私が市長に就任して以来経験のない大変厳しい状況であります。御質問にもございましたとおり、国における積極的景気浮揚策の展開がなされておりますが、いまだ好転の兆しを見ていない昨今、報道によりますと再度の対策が打ち出されるとの状況にあると聞き及んでおります。
市政を取り巻く環境も同様に、この景気低迷に連動して厳しさを増してきております。特に、財源の根幹であります税収、そして利子割交付金等に大きく影響を与え、計画策定にはこのような状況のもとで作業を、そのような状況のもとでの作業になりました。策定の上では多様化しているニーズや新たな課題にいかに弾力的に対応していくか、また、現実可能な計画としていくか、慎重に検討をしてまいりました。その結果、起債等の特財を後年度負担にならない範囲で可能な限り活用し、税収等の一般財源を堅実に想定した財政計画を立て、事業を取捨選択し財源配分を行ってまいりました。中でも、長期的計画となっております4つのプランの推進に当たりましては、次期構想期間であります17年度までの財政フレームを試算し、さらには施設計画、都市基盤整備計画、基金計画、用地取得計画等の事業計画をもとに、財政フレームとの整合を図りながら慎重に計画時期を設定をしてまいりました。
次に、将来の見通しの件でございますが、施政方針でも触れさせていただきましたとおり、第4次実施計画では「自然と調和した住み良いまちづくりをめざして」、これを基調とし、次期基本構想への計画に結びつける多くの事業を取り入れており、これら具体化するためには財政基盤の確立を図り、基金と土地開発公社の活用を抱き合わせをした財政運用が不可欠であると考えております。そこで、第4次実施計画では長期展望の上に立って、公共施設等の年度配分の積み上げをしてまいりました。これらの対策はすべて将来都市像の実現に向けた施策である、そのように思っております。
次、第4点として、国都のかかわりの影響についての御質問でございます。提案説明の中で若干述べさせていただいておりますが、何と申しましても、税初め税外収入の伸びの鈍化の影響が第1に考えられるところでございます。例えば、地方交付税算定の基礎となります国税である所得税は 0.9%、法人税は12%それぞれのマイナス、酒税が 1.3の増と減額項目や伸びが低いことから、交付税総額が前年当初比 1.6%のマイナスになるなどの実態がございます。
利子割収入につきましても、地方財政計画の中で40.3%の大幅な減、また自動車取得税は前年度比 2.4%の伸びは見込んでおりますが、当市の当初予算ではマイナス計上とせざるを得ない状況にあったことであります。
さらに、地方譲与税関係では全体では 3.6%の増を地方財政計画では見込んでおります。このうち、地方道路譲与税のもととなります地方道路税の税率改正がなされ、地方道路譲与税の都道府県指定都市に対する譲与割合が、現行の 100分の64から5年度は 100分の62に引き下げられ、市町村分は 100分の36が 100分の38になる予定などがございます。
さらに、5年度の地方財政計画の制度の見直しの中で大きな影響となりますのは、国民健康保険基盤安定事業における国庫負担金の暫定引き下げに伴う一般財源化でありまして、4年度ベースで 560億円が5年度 100億円に削減され、定率負担が定額負担となり 460億円は地方財源措置をするとしております。しかし、これらの実質的内容につきましては現時点では把握し切れない状況であり、地方団体への影響が懸念されるところでございます。
さらに、制度改正では公共事業にかかわる国庫補助負担率の恒久化がありまして、直轄事業3分の2、補助事業の2分の1を基本として恒久化することとし、5年度から適用される見込みでありますが、恒久化に伴う影響額でありますが、59年度の水準と比較して 6,900億円の地方負担額と見込んでおります。
当市に与える影響額でありますが、主なものといたしましては市営住宅建設補助では1種が2分の1、2種が3分の2と補助率は変わっておりません。また、公共下水道補助も2分の1のままであり、影響額はそれほどないものととらえております。
一方、都においては一般会計、御質問にありましたように、また公表されておりますように、3%マイナスが示すように、都財政状況の厳しさを痛感しておりまして、何点かの影響があるものと見込んでおります。主なものといたしましては、振興交付金は各市の要望が強いということから前年同額の 120億円、調整交付金につきましては都財政を反映して10億円の減、振興基金も15億 6,600万円の減、そのように厳しい内容となっておりますが、これらにつきましては市長会を通じて復活要求をする中で、最小限度の影響額にとどめたもの、そのように考えております。いずれにいたしましても、振興基金の減は5年度の財政運営の中では心配されることがありますが、政府債の導入を積極的に要望する中で財源確保を図ってまいりたい、そのように考えております。
また、当市の5年度当初では計上はしておりませんけれども、ふるさとふれあい事業であります市町村活性化事業補助は、復活要望を強くお願いをしたところでありますが、4年度、20億円が当初はゼロでありましたけれども10億円の減の10億円、そのようになっておりますが、5年度の事業の中で活性化に該当する事業につきましては要望をしてまいる考えでおります。
さらに、コミュニティースポーツ施設建設補助は前年同額の12億円が確保されておりまして、当市も(仮称)廻田憩いの家建設に伴う集会室分、グラウンドの夜間照明、整備補助を予定しているところであります。
また一方では、手当等の福祉関連経費につきましては単価アップ、制度の充実も図っているところであります。
このように、国の地方財政計画、都の予算の内容を見ますと、4年度に増して大変厳しい対応が要求されるところでありますので、5年度事業を進めていく中で、これら国、都の歳入確保には一層の努力に努めて財政運営の適正化を図ってまいりたい、そのように考えております。
次の御質問であります当市の財政構造についてでありますが、まずここ数年の財政構造を見てまいりますと、財政力指数の単年度指数は昭和63年度が 0.922と初めて 0.9%台に上昇しましたが、この要因は利子割交付金が創設され収入が確保されたこと。さらに、元年度には消費税創設に伴う消費譲与税が歳入されたことに伴い財政力指数が単年度で 0.978となり、不交付団体である1に近づいたところであります。このため、当初算定では御案内のように不交付団体となったものであります。そして、その間の税の伸びは63年度 5.1%、元年度が6.1 %の大きな伸びはないものの、一定の増はあったところであります。そして、2年度におきましては景気のピークであったこともあり利子割交付金が大きく伸び、消費税もある程度浸透してきたこともありまして、消費譲与税の増があったこととあわせて行政経費の効率化に努めてきたことなどから、2年度初めて経常収支比率が76.5%と80%を割ることができまして、26市平均70.6%には届きませんけれども、当市の財政構造のより、構造とのこれらの性格を考えるときに、好転をしてきたと言える決算でありました。
しかしながら、その後の景気の後退を初め、社会経済情勢の全体的な後退に伴う影響から、3年度の経常収支比率は79.5%を確保いたしましたが、財政力指数は単年度で 0.898まで下降している状況でございます。このような状況の中で5年度予算について見ますと、率直に申し上げて精いっぱい歳入の見込みを立て、市民ニーズへの歳出に工夫をしつつ配分をしたところでございます。
具体的には、税が総じて伸びが低いこと、税外収入の減が確実の中で収入全体の伸びが前年度に比べ低いことから見込まれる中で、収入の確実な見込みをできるだけ早目に積算することを主眼に置き、市民生活に欠かすことのできない事業を選択し、さらに、第4次実施計画との整合をどのように図っていくか等、大きな課題を抱えての予算編成としたところであります。
このような中で、歳出においては、現在、当市を含めた地方団体の大きな課題でありますごみ減量対策として、昨年12月の議会におきまして条例改正の御可決をいただきました。東村山市の廃棄物処理及び再利用の促進に関する条例に基づき、5年度予算の中でより適正なごみ減量対策に向け対応や検討を加えながらの一定の対策費を計上したものであります。
さらに、平成6年4月に市制施行30周年を迎える節目の年でもあることから、市民一体となってこの30年に向けての取り組みへの着手をするものであります。
そして、このような事業とは別に、経常的な経費であります電算化の推進に伴う機器使用料や、機器の整備に伴う物件費の上昇、また、扶助費では措置費の増加や市単独事業の手当の充実を含めての全体的な伸び、さらには、下水道特別会計への平成7年度完全普及を図るための繰出金の大幅な増額、国保会計における税改正により、本年満年度予算編成としながらもさらに財源不足を補うための一般財源繰り出しがふえたことなどの影響がありまして、財政力指数や経常収支比率の改善には率直のところ大変厳しい状況にある中で、改めて5年度予算の全体を見ますと、自主財源の伸びが減、あるいは低い伸びの中で、歳出における一定の事業確保を図っての予算編成でございました。
何といっても、市民とのかかわりの中で行政水準を低下させないことを中心に備え、最大の努力をした結果でありますし、場合によっては、このことから、財政構造の観点から一時的にマイナス要因になり得るとしても、当市の持てる力を数次の長期計画を見通しての予算編成となることが当市の現実を直視する中で好ましいのではないかと判断をしたところでございます。ぜひ御理解をいただきたいと存じます。
次に、多摩各市の予算編成と当市の編成との位置づけという御質問でございました。当市の平成5年度の当初予算状況につきましては、新聞報道により既に公表されてるところでございますが、現時点では詳細にわたる内容につきましては把握困難部分もございますので、御理解をいただきたいと存じます。
暫定予算となりました小平市を除く26市の状況と当市の予算について、比較等しつつ、若干申し上げたいと存じます。総じて申し上げるならば、各市とも一様に景気低迷の影響を受ける中で、各市のそれぞれの事業推進や課題があり、表面化しております数字のみからは端的には分析しかねますが、予算総額としては11市が対前年度当初比マイナス、そのようになっており、その規模はマイナス 0.2%から、多いところではマイナス18.3%と、その幅はもろもろございます。26市全体平均では 2.7%の増、そのようになっておりますので、当市の4.3 %はやや高い伸び率の位置づけにあります。
また、これらの財源のうち市税がマイナスの伸びとなっておりますのが3市、その他の市は 0.1から13.3%とばらつきになっております。平均では 1.8%の伸びとなっておりますので、御案内のように、当市の 3.6%の伸びを下回っております。
また、当市といたしましても予算編成上の論議になりました財政調整基金の繰り入れの点でございますが、2市を除く24市が取り崩し繰り入れをしており、その規模は最高22億円、最低で2億 8,000万円、平均約8億 5,200万円でございます。この財源取り崩し額が予算規模に占める度合いでありますが、 1.1%から 5.7%に及んでおります。さらに、地方債の依存率につきましては26市平均 6.4%、当市は 6.2%となっておりますので、大方他市並みの位置となっております。
ちなみに、平成4年度状況でございますが、予算規模で27市平均 9.5%と平成5年度 2.7%を大きく上回っての率となっております。さらに市税につきましても同様に調整してみますと、平成4年度、27市平均 9.4%の伸び、平成5年度で 1.8%ですから、平成4年度、5年度の相違は極めて明解に予算にあらわれていると言えると思います。全体的に見てみまして、それぞれ各市の実情の中で、行財政運営に苦慮されつつの平成5年度当初予算編成であった、そのようにうかがわれるところであります。
次に、第7点目の市民サービスの向上についてお答えをさせていただきます。御案内のように、昨年の8月より完全週休制度を導入し実施をさせていただいておるところでありますが、実施当初は閉庁を知らずに来庁した市民が何人かおりましたが、それ以降は周知が徹底し、特にトラブル等を含めて反響は聞いておりません。
また、完全閉庁に対するサービスといたしましては、住民票の時間外交付を8月10日から始めました。これは時間内に受け付けた住民票の申請に対しまして当日の午後8時まで宿直者が交付するシステムで、市民より毎月申請がまいっており、これらの効果を上げていると存じております。また、3月1日から東村山暮らしのテレホンガイドのサービスを始めたのは施政方針説明でお話しし、また御質問にもございました。平日はもとより、日曜祭日でも午前8時から午後10時まで利用でき、きめ細かいサービスの1つ、そのように考えているところであります。ちなみに、初日は 249件の御利用がありました。
また、遠隔地への地域サービスといたしましては、現在、動く市役所で対応しておりますけれども、交通事情の悪化、駐車場確保の困難性、これらを加味し、その代替といたしまして各地域の公共施設に証明発行コーナーの位置づけを平成5年度予算でいたしました。年次的にこれらは取り組んでまいりたい、そのように存じております。
なお、御案内のように、市民に身近な公民館、図書館、保育園などにつきましては土曜日も引き続き開所しており、市民生活サービスの低下を来さないよう努力をしているところであります。
次に、ごみ減量対策について御質問をいただきました。この件につきましては所信表明の中でも決意の一端を述べさせていただきましたが、新条例施行に向けて一部組織の見直し、また、当市のごみ減量計画並びに行動計画を策定する中で、市報によるPR、また減量リサイクルパンフレットを作成し、全戸に配布も予定をしております。
また、環境部の組織、職員の再構築を進め、指導員の増員を図り、廃棄物の発生段階での市民、事業者に対する指導を徹底する中で、廃棄物の発生抑制と再利用の促進を進めてまいりたい、そのように考えております。
そこで、清掃事業推進庁内検討委員会の御指摘でございますが、これらの推進の具体化のために昨年6月30日、当委員会を組織いたしまして検討を指示したわけであります。その後、精力的に審議を重ね、去る3月2日に当委員会の委員長である助役より中間答申を受けたところであります。本答申は、さきに御可決をいただきました新条例の施行を4月に控え、5年度以降の取り組むべき基本方針の整理並びに減量施策及び体制整備等についてまとめられたところでございます。また、答申書では昭和61年度以降続けてまいりましたごみの5分別収集をさらに見直し、高度なリサイクル施策の方策を求めております。
市長としては、基本的にこの答申の内容を尊重すべきものと判断をしております。したがいまして、本答申の具体的施策の実現のためには全庁的な取り組みを図るとともに、環境部の、先ほど申し上げたような組織、定数を見直した中で、業務の役割分担についてもこれらの踏み込みに対応していく考えでございますので、ぜひ御理解、また、御協力を賜りたいと存じます。
最後の御質問であります3点についてお答えを申し上げます。
まず第1は、多摩東京移管百年事業についてでありますが、この 100年の間多摩地域は大きく変貌を遂げております。特に、昭和30年代以降の急激な人口の増加は、多摩の各市町村におきましては区部からの多くの人口の流入によって行政需要の増大に追われ、都市基盤整備がおくれ、区部との行政格差、すなわち「三多摩格差」という言葉も生まれてきたことは申し上げるまでもないところでございます。多摩地域は無秩序な都市化が進み、このままの状況がさらに進めば、特別区と同じスプロール化がますます進行することが予測をされております。現在の多摩地域は、都市基盤整備や公共交通の整備を初め、多くの課題が山積されていることが現実であります。反面、特別区に比べ比較的に緑や農地も多く残っていることも事実であり、これら緑や農地等の空間を保全しつつ、課題解決に向けた多摩のあり方を考えるとともに、記念事業を通じ、将来の多摩のまちづくりの出発点としあわせて、広域的な視点から考えていこう、そのように位置づけるものであります。
また、記念事業といたしましてはTAMAらいふ21協会を中心に、東京都、多摩32市町村及び民間企業を含め、大きく生活、自然、文化、スポーツの3つの分野をテーマプログラムといたし、それぞれの分野において多摩地域が共通課題としております内容、すなわち、生活分野においては 365万人リサイクル都市型の形成及び都市型近郊農業の新しい展開、自然分野における多摩川の復権及び多摩の湧水、崖線の保全。また、文化スポーツ分野にあっては国際芸術、文化ゾーン多摩の創造及び多摩スポーツ交流ネットワークの形成、これらをそれぞれのテーマとしており、さらに、総括プログラムにおきましては自治と暮らしと題し、地域の振興を考え、多摩地域の課題について自治と暮らしの観点から包括的にとらえ、その解決案を探りつつ具体的なプランを提言することとして、多摩北部地域においては企業、大学、行政、市民による多摩都市づくり会議プロジェクトにより、多摩北部地域のまちづくりに向けた議論が行われております。
さらに、7月31日から 100日間にわたり「多摩暮らしの祭典ボイス93」が立川市の昭和記念公園で開催が予定されております。既にテーマプログラムを中心に、平成4年度よりプレイベントとしてシンポジウム等が開催されております。このテーマプログラムや暮らしの祭典等における成果は、多摩の新時代の創造に向けて多摩新時代宣言へ集約し、TAMAらいふ21白書に取りまとめるとともに、課題に対する提言として、将来のまちづくりに向け基本的な素材として将来へ引き継いでいこう、そのようにするものであります。したがいまして、当市におきましてもTAMAらいふの基本的な考え方により各種事業へ参加していくものでありまして、テーマプログラムへの対応、地域企画、自主企画プログラム等を行っていく中で、地域企画プログラムに対する一定の予算化を行ったものであります。
この事業は単なる博覧会的なものと異なりまして、将来、21世紀に向けて課題の提起、また、課題解決へ向けての仕組みづくり等を考えていくものであり、この事業で提言等を参考として東村山の21世紀に向けたまちづくりの指針として考えてみたい、そのように思っております。
次に、市制30周年記念についてでありますが、平成6年で30周年を迎えるわけであります。この30年の間、国の内外はもちろん東村山市も大きく変化してきており、高齢化の進展、国際化、高度情報化等、目まぐるしいものがあります。これらに伴い、市民の価値観や複雑多様化するニーズとなってきてもおります。市制30周年は過去の周年事業とはその重みなど違った節目の年である、そのように感じておるところであります。この30周年の歴史を振り返るとともに、将来の東村山のあり方や将来都市像の実現に向けた出発点として位置づけていきたい、そのように考えているところであります。
市制施行以来、東村山は都市としての機能を整えてきておりますが、まだまだ都市基盤整備のおくれがあることも事実でありまして、市制30周年を1つの契機として21世紀の出発と考え、自然と調和した将来都市像の実現に向けていきたいと考えております。
また、具体的な記念事業につきましても、まず庁内の意識を醸成することから出発し、記念事業推進に当たって準備委員会を設け取り組みを始めたところでございまして、今後、市民、企業等の参加のあり方等も含め、具体的な事業を考えていくことを思っているところであります。
最後になりますが、広域行政に対する御質問であります。広域行政に対する多様な考え方があると存じますが、基本的には市民ニーズの高度化や生活サイクルの広がり等を考えるに当たり、今後の行政運営に当たっては避けて通ることのできないものと考えております。私は平成4年度、5年度の両年度にわたり、多摩北部都市広域行政圏協議会の会長としての任に当たっております。
TAMAらいふ21事業においても触れましたが、多摩地域や北多摩北部地域や、この東村山市は昭和30年代以降の急激な人口増は、その結果として財政力の脆弱な中で行政需要の増大に追われ、道路、下水道等、都市基盤の整備や生活関連施設の立ちおくれの原因となったものでございまして、特別区との格差が生じてきております。
最近におきましては、多摩各市の財政力の違いから、多摩内の格差が生じてきているとの指摘もございます。このような状況にあって、市町村を取り巻く社会状況の変化は新たな行政課題が生じてきていることもまた事実でございます。この圏域を見た場合、水と緑に比較的恵まれており、圏域における将来像として、圏域の基本構想に基づき、圏域の総合的一体的な整備のための課題と施策が求められるもので、現在、それらについて推進中であります。いずれにいたしましても、東村山市、また圏域の他市においても、将来の発展を展望し、安全性、快適性、利便性を整えた都市として発展していく上で幹線道路の整備、公共交通機関の充実、緑のネットワーク、ごみ処理、また、公園などの生活環境等の整備、大規模ホール等整備と、これらを申し上げたそれらの課題というものは、基礎自治体である各市はもちろんのこと、広域行政の視点に立って考えていく必要がある、そのように思っております。
したがって、多摩北部都市広域行政圏協議会の会長といたしまして種々の事業に取り組んできており、図書館情報ネットワークシステムの引き続きの検討、緑化専門委員会における水と緑の保全と回復にかかわる調査研究、圏域の愛称の募集等、さらに、平成5年度に向けては圏域振興施策の調査、研究、圏域ガイドの発行、ママさんバレー等共同事業の実施、さらに、広域的施設整備課題の推進及び都市建設専門委員会等の各専門委員会の設置等により推進し、快適な圏域づくりを目指していきたい、そのように考えておりますので、御理解とまた御協力を賜りますようお願いを申し上げるものであります。
以上、総括的に御質問をいただきましたそれぞれの項目について、大変重要な課題であり、今後の精力的対応が必要であるという認識を深めながら御答弁をさせていただきましたが、限られた時間で言い尽くせない点もございますがぜひ意図する点をおくみ取りをいただき、年間を通しましての御指導をお願いを申し上げ、答弁を終わらせていただきます。
○議長(遠藤正之君) ほかに総括質疑ございませんか。川上隆之君。
〔22番 川上隆之君登壇〕
◆22番(川上隆之君) 提案されました議案第15号、平成5年度東京都東村山市一般会計予算案について、東村山市公明党市議団を代表いたしまして総括質疑をさせていただきます。
初めに、現在、我が国日本も、また世界の国々も深刻な不景気、不況の風が隅々まで吹き渡っており、その結果さまざまな形で政治、経済、文化、教育、産業等の分野の至るところでひずみや問題等が生じており、その解決方法としての景気回復策はまさしくこれだといった決定打もなく現在に至っていることは周知のとおりであります。先月ロンドンで開かれた先進国首脳会議G7においても、日本の貿易収支の減少のための国内景気の刺激策を強く求められるという外的圧力も強まる一方であります。景気回復の具体的方策として公共事業の前倒し、10兆円を越えるさまざまな形での投資や、平成3年7月以来からの6度にわたる公定歩合の引き下げなど、手は打たれてはいるものの、依然状況は変わっておらずこの複合不況というトンネルの出口はいまだに見えてこないところであります。
このような中で、今国会では4兆円から5兆円の所得税減税、すなわち、1人当たり10万円の戻し税の論議が与野党間で協議がなされているところであります。いずれにしても、このバブル経済崩壊後の大不況はかなりの長時間続くであろうと予測する識者が多いという点から見ても、ただならぬ気配が感じられるのであります。こういうときだからこそ、高度成長期以来の過度の利益追求主義や合理主義、能率主義、利己主義などを改めて、今こそ我が生命に心の豊かさやゆとり、安らぎ、いたわりなどを呼び戻す人間性の復興、回復を目指すルネッサンス運動が求められていると訴えたいのであります。
それでは質問に入らせていただきます。
最初に、新年度の政府予算案について市長の見解を問うものであります。既に衆議院を通過して参議院で審議中でありますが、一般会計総額72兆 3,548億円で、前年度当初比 0.2%増で、その性格は国際貢献への期待にこたえる形で、政府開発援助ODAを確保し、高齢者対策を中心とする社会福祉や科学技術振興費などを手厚くしている反面、景気対策の柱となる公共事業費は前年度当初比 4.8%増を確保しましたが、昨年8月末の総合経済対策を受けて公共事業費を追加した4年度補正との比較では、約13%のマイナスとなっております。また、5年度が生活大国5カ年計画の事実上の初年度になるのを踏まえ、下水道整備前年度比7.0 %増、住宅整備同じく 6.1%増など、生活関連分野に重点配分しているのが特徴と言えましょう。
しかし一方、歳入面では柱となる税収が長引く景気後退で同じく 1.9%減の61兆 3,030億円に低迷し、残りの財源は建設国債を当初予算として過去最高の8兆 1,300億円発行することなどで手当てをしており、国債依存度は11.1%に上昇、未払いや償還に充当する国債費も増加して、歳出全体に占める比率は21.3%と、4年連続の20%となっており、厳しい財政運営を余儀なくされることは必至でありましょう。このような政府予算案についてどのように受けとめられておられるのか、お尋ねをいたします。
そして、地方交付税についてでありますが、前年度当初比では 1.6%の減額の15兆 6,174億円となっておりますが、この減額が当市へどのように影響するのかもあわせて伺いたいと思います。
次に、新年度の東京都の予算案についての市長の見解を伺います。都の一般会計予算案は前年度当初比 3.0%減の7兆 112億円であります。都政始まって以来という税収の激減、都債は前年度比87.7%の増発という内容であり、まさに不況直撃のマイナス編成を強いられているのであります。主たる原因は、都税収入の柱となる法人2税、すなわち法人都民税、法人事業税の落ち込みが一番と言われており、各種基金を取り崩しての対応であります。これら都予算案に向けて市長はどのように受けとめて分析をしておられるのか。そして、この不況直撃のマイナス編成が当市にどのように影響すると把握しているのかを伺うものであります。
加えて伺います。東京都市長会は去る1月22日に鈴木都知事あてに復活要望書を提出いたしました。その内容は①、市町村の調整交付金、振興交付金、振興基金の大幅な確保。②、今年度の20億円からゼロ査定に落ち込んだ市町村活性化事業、別名ふるさとふれあい振興事業交付金の復活。③、私立幼稚園など園児保護者の補助単価の増額など含めて5点にわたっておりますが、都知事の回答はいかがなものであったのか、具体的にお尋ねいたします。
第3に、新年度予算編成方針と助役のお示しになった依命通達について幾つかお伺いいたしますが、その前に1つお尋ねをしておきたいと思います。私ども公明党東村山市議団は昨年の12月1日に市川市長に対しまして 106項目にわたる平成5年度の予算要望書を提出させていただきました。信頼と協調をモットーに行政執行されている市長は、当席上、真心には真心をもって積極的にお答えをしたい旨の回答がありました。そこで伺いますが、我が党の予算要望が本予算案にどのように盛り込まれているのか、具体的に明らかにしていただきたいと思います。
平成5年度予算編成方針案1)に、社会経済情勢の変化を踏まえた財政収支の見通しを立てて、長期的な財政施策のもとに投資余力の確保に努め、後期計画第4次実施計画の初年度としての取り組みを行い、真に必要な施策の充実と活力あるまちづくりを推進するとありますが、この文中、「長期的な財政策のもとに投資余力の確保に努め」とは何を意味しているのか、具体的に明らかにしていただきたいと思います。
また、2)には、引き続き簡素にして効率的な財政運営に徹し、経費の圧縮と収入確保を旨として、一層合理性を持った市政の推進に努めるとあります。私どもは、機会あるごとに行財政改革と増収対策を根本に、健全な行財政運営を訴えてきた経過がございます。文中、経費の圧縮と収入確保を旨としてとはいかなることをお考え、何をされようとしているのか、具体的にお尋ねをいたします。
次に、依命通達の中、1、予算編成の留意事項に3)、財政認識と経済情勢の関心についてというタイトルの中から1点ほど伺います。その文中、なかんずく税収の見積もりに当たっては景気の動向、税制改正等に十分留意をして極力正確な積算に努めることとあります。過去の議会の中で、税収が当初予算と最終補正との比較で余りにも差が開き過ぎて、過少見積もりではなかったのではないかという論議が何度かありましたが、この点も踏まえて伺いたいのであります。すなわち、税収の正確な積算は可能なのか、どのように捕捉、把握をしていく考えか、明らかにしていただきたいと思います。
同じく2の、5年度予算見積もりに対する指示事項の2)歳入事項の中に、②として、市税については5年度から適用を明示されている改正を含め現行制度によっていくものとするが、今後の動向、経済情勢を可能な限り捕捉し、補正で大幅な増減が生じないよう年間収入見込みを積算すること。なお、徴収率についてその向上策を具体的に策定することとあります。この文中の、「徴収率についてその向上策を具体的に策定する」とはいかなる方法を考えているのか、お尋ねをいたします。
第4に、財政調整基金の基本的役割と使途について伺います。繰越金については地方自治法 233条の2に、決算剰余金として定められており、地方財政法7条ではその2分の1を下らない金額を決算した翌々年度まで積み立てるか、起債の繰り上げ償還に充当するものと定められております。当市の平成3年度決算では財調基金は13億 7,981万 7,121円であります。4年度最終補正でも約 7,000万円ぐらい、本予算案においても約4億 3,000万円ぐらい取り崩しをされようとしておりますが、この基金の基本的性格と使途についてお尋ねをいたします。
特に、各種基金の積み立てについては議会において一部の方々が「ため込みだ」と短絡的な批判をされております。このような方々を、ある人は先天性好景気依存症候群とか、あるいは、独断と偏見による自己満足症候群とも分析されておりますが、このような、ため込みとの批判に対して市長はどのようなお考えであるかも含めて見解を問うものであります。
第5として、後期計画第4次実施計画について伺います。本計画は東村山市総合計画の総仕上げというべき性格を持ち、次期構想への接続となるものであります。特に、その中で37ページ、39ページにはそれぞれ東京都施設の誘致要請として、水と緑のやかた建設と斎場建設の計画が審議されております。2つとも当市にとっては大変に価値のある事業と考えますが、この事業に対する市の基本的姿勢、そして実現への努力と、その環境づくりについてお尋ねするものであります。
都の施設ということで関連して伺いたいことがあります。それは東村山市保健所の改築問題であります。平成7年度に建設、完成、開所と伺っておりますが、当市の東京都への要望等についてお尋ねをしておきます。
次に、農と緑の体験パーク事業についてでありますが、同じく37ページに、秋津町に5,665 平方メートルの用地と知られており、実施設計委託料として 260万円計上されております。今までのレジャー農園とはひと味違った事業として期待しているところであります。この目的と効果について、何を目指しているのか、その見解を具体的に問うものであります。
第6に、北山公園整備工事について伺います。この工事にかかわる経過並びに状況につきましては、本定例会冒頭における市長の施政方針説明の中でも説明がありました。長い間、身近な公園やショウブ園として市民に広く親しまれてきた北山公園の開園は、東村山市商工会を初めとする各種団体や、多くの市民の方々が、心から期待しているところであります。一日も早い完成が待たれるのでありますが、工事完成への市長の決意についてお伺いをいたします。
第7に、当市における公共事業の早期発注についてお尋ねいたします。政府においても景気の浮揚策として公共事業の前倒しを考えており、一方、東京都においても景気対策に必要な公共事業を確保できたとしております。当市においても景気対策と商工業の活性化の見地から見て、公共事業の早期発注についてどのような見解を持っておられるか、お伺いいたします。
第8に、市民管外施設の建設構想について伺います。第4次実施計画の49ページには、平成6年度に調査費を計上しております。労働時間の短縮、週休2日制の定着、余暇の増大などを考えますと、多くの市民がいつでも気楽に利用できる保養や研修、合宿等に活用できる総合的な施設が望まれるところであります。市民サービスの向上の視点から見た場合、市長はどのような見解を持っているのか、明らかにしていただきたいと思います。
そして、この市民管外施設の実現への努力と市長の決意をつまびらかにしていただきたいと考えますので、よろしく御答弁を求めます。
第9に、職員の士気の高揚と職場の活性化について伺います。私どもは機会あるごとに管理職の研修の充実、職務職階制の給与制度の導入や、人材登用における能力主義の採用などを訴えかけてまいりました。最近では、職員の綱紀の乱れやモラルの低下なども多発していると聞き及んでおります。例えば、酒酔い運転、酒気帯び運転、あるいは駐車違反の開き直りなど、続発しているようにありますが、これらを踏まえて、士気の高揚、労働力の向上、職場の活性化についてどのように当たっていくお考えかお伺いをいたします。
第10に、雨水計画事業について伺います。急激な市街化などが原因で台風時や大雨で雨水が大量に出水して、市内各地で道路の冠水や床下浸水など、多くの市民の方々が大変に困っていることは周知のとおりであります。平成7年度には公共事業が全市に普及するわけでございますが、雨水の対策も急がれております。4年度にも調査費が計上して調査をしているようでありますが、その進捗状況とその結果について伺います。
また、この事業の総事業費は幾らぐらいになると予測しているでしょうか。
また、財政フレームとの関連をどのように把握しているのかをお伺いいたします。
以上で質問を終わらせていただきますが、平成5年度一般会計予算案編成に当たりまして、理事者を初め多くの関係職員の御努力に対しまして感謝と敬意を申し上げ、総括質疑を終わらせていただきます。
○議長(遠藤正之君) 休憩します。
午前11時51分休憩
午後1時6分開議
○議長(遠藤正之君) 会議を再開いたします。
-------------------◇-------------------
○議長(遠藤正之君) 答弁よりお願いいたします。市長。
◎市長(市川一男君) 22番議員さんから総括として大変多くの御質問をいただきました。順次答弁をさせていただきたいと存じます。
まず、新年度の政府予算に関連してでございますが、我が国経済は引き続き低迷し、内需を中心とするインフレなき持続可能な成長経済へ円滑に移行させることがテーマとなっております。また、中・長期的には、国民一人一人が、御質問にもありましたが、豊かさとゆとりを日々の生活の中で実感できる社会の形成、また、高齢化社会のますますの進展、生活関連社会資本の整備等、重要政策課題を推進していく上で、地方公共団体はますます大きな役割を担わなければならない状況となってきておるわけであります。このような中で、国は主要施策として景気対策や投資的経費の地方単独事業の拡大、ふるさとづくり事業の推進、社会福祉の充実、環境保全対策の拡充など、景気を考慮した予算編成がなされたものととらえております。
しかしながら、一方では、地方財政に大きな影響を与える国庫支出金は、国庫負担金の一般財源化や国庫補助負担率の簡素化、恒久化など、一面では地方財政を圧迫する施策も出されていることも事実としてありますが、総じて、国、地方が一体となっての低迷景気を打開していこうとする総合的な経済対策を第1に、あらゆる施策を盛り込んだ予算であると認識をしておるところであります。
また、地方交付税についての御質問でありますが、5年度の出口ベースで15兆 4,351億2,200 万円で 2,400億、 1.6%の減となっております。しかし、当市に与える影響といたしましてはそれほど大きな影響とならないものと考えられます。
なお、特例減債措置額 4,000億につきましては、平成6年度から平成13年度の各年度で精算されることとなります。
次に、新年度の東京都予算についてでありますが、東京都におきましても質問者がおっしゃっておられますように、都税収入が大きく減収し、5年度に計上した都税収入は63年度の都税決算額をも下回るものであるとし、このことからも今回の落ち込みの深さというものがうかがえるところであります。当初予算におけるこれほどの大幅な減少は都政始まって以来のことで、しかも、このような都税収入の低迷は既に平成2年度以来続いているとし、いかにその落ち込みの期間の長さや額の大きさは極めて異例としております。この都税収入の減に対応いたしまして、財政調整基金、減債基金、そして、その他特定目的基金から多額を取り崩し、さらには、都債については87.7%と大きく伸ばして歳入を確保し、事業の推進を図ったものであろう、そのように理解をしております。
このような厳しい中にあっても、都としては、老人、障害者等の福祉手当や、諸事業の拡充、充実が図られていることにつきましては評価はできるものであります。都の当初内示に対して、市長会といたしまして復活折衝を進めてまいりました。調整交付金で10億円、振興交付金で10億円、市町村活性化事業に10億円の計30億円が復活をされたわけであります。そのほかに、振興基金では35億 5,800万円を復活させることができました。また、私立幼稚園保護者負担軽減につきましては 100%の復活が認められ、32億 8,500万円の計上となっております。
次に、予算要望に対しての予算の状況についての御質問でございますが、平成5年度の予算編成に当たりまして、各党より多くの要望が出されてまいりました。その中で、公明党議員団からは 106項目にも及ぶ多くの予算要望をいただきました。そこで、予算編成に当たりましては、それらの内容を十分しんしゃくしながら作業に当たってまいったところであります。また、5年度は第4次の実施計画策定と並行作業となっておりました関係もありましたのでこの実施計画での計画化を進めて、要請の趣旨を吸収させていただきました。
具体的な主な内容といたしましては、職員の能力開発向上に海外研修を含めた各種研修費、また、住みよい生活環境を目指してについては、飯所線検討調査、公共下水道の雨水計画の策定、都市計画道路3・4・26号線、また27号線、東村山西口再開発事業、北山公園再生事業、景観指標作成経費、緑のまちづくり計画策定委託、農と緑の体験パーク整備事業、親水施設調査委託、児童遊園トイレ設置、駅前トイレ設置など。また、都市計画事業の誘致として狭山公園に水と緑の館や、小平霊園に大葬祭場の設置を。また、幸せと健康を目指してといたしましては、在宅サービスセンター建設補助、廻田憩いの家の建設、高齢者アパート事業、北山児童館の建設実施計画等を。また、生き生きとした教育、文化を目指してでは、私立幼稚園保護者軽減補助、夜間照明灯の整備工事、国際交流基金果実の運用、屋内プール整備の位置づけ、郷土博物館の建設等。そして活力ある産業を目指してにつきましては、工業アパートの都住合築、商店街電線地中化の事業、そして勤労者互助会の法人化積立金等であります。
次に、新年度予算編成方針の示達と助役の依命通達についてであります。御承知のとおり、予算編成方針は1年間を通じての市政の財政運営における指針でありまして、年間を通しての事業を実施していく中で、後年度事業、後年度計画などとの継続、連続性を持ちながらも常に財政運営を考慮していかなければならないものであります。国、都の予算を見ておわかりのとおり、大変厳しい予算編成の内容であることは申し上げてまいりましたとおりでありまして、当市におきましても市税、税外収入ともに伸びが低く、予算では必ずしも投資余力の確保が満足されているとは申し上げられませんけれども、限りある財源の中で経費の抑制や効率的な執行を旨とし、また、歳入については今後ともより一層の財源確保を図っていく中で投資余力の確保に努めていきたいこのように考えております。
次に、経費の圧縮と収入確保についての御質問でございますが、経費の圧縮につきましては、事業実施に向けては最小の経費で最大の効果を上げるという原則をもとに考えております。経費の抑制策といたしましては、いわゆる、内部管理経費であるところの需用費、役務費、使用料等につきましては、国のシーリングと同様に枠配分方式を採用し、経費の圧縮に努めているところであります。5年度の枠配額といたしましては9億 1,181万 7,000円、そのようになっております。
また、収入確保についてでありますが、実施計画は行政の指針であり、計画した事業を着実に推進させることが基本であります。このための財源確保といたしましては、市税の収納率の向上や、国都の補助金の導入を最大限に図るなど、増収に努めてまいります。5年度におきましては商店街デザイン化補助事業や農と緑の体験パーク整備事業、小学校のグラウンドの夜間照明整備事業などに国都の補助金を導入しております。今後とも計画事業の推進に当たりましては補助制度の導入を積極的に図り、財源の確保に努めてまいる所存であります。
次に、市税の収入の関係でありますが、依命通達では、特に税収の見積もりに当たりましてはでき得る限り正確な積算に努めるよう求めたものであります。所管といたしましても不透明経済情勢の中で最大限の努力を払い、個人市民税につきましては給与所得の伸びの見積もりや産業界の減益傾向が顕著であることによる法人市民税への影響、また、固定資産税につきましてはできるだけ賦課期日に近い時点での数値見込みなど、より的確な賦課見積もりを念頭に、税収の確保に留意しての積算に努めたものでございます。
次に、収納率の向上策でございますが、まず、現年度課税分は年度内の徹底した徴収で新規滞納の発生を防止するように努め、督促状、催告書の送付、必要に応じた臨戸徴収、日曜窓口の開催、夜間電話による催告等を実施しておるところであります。また、滞納繰り越し分は計画的な分割納付、財産の差し押さえ、法に基づく厳正な滞納処分の体制で臨んでおります。しかし、このところの社会経済背景はいまだに景気の回復がおくれて、その先行きが不安定要素も多く、市税の徴収確保は大変厳しい状況ではないかと考えられますが、収納率の向上効果が出るように不断の努力をしてまいる所存でありますので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、財政調整基金の基本的性格と使途についてでございますが、目的といたしましては、年度間における財源の調整を図り、市財政の運営を円滑に推進するために最も必要なのがこの積立金制度である、そのように確信をしております。まさにこのような経済的不安定な時代にはこの制度が生きてくるものと考えられます。制度的には、御案内のことと存じますけれども、地方自治法第 241条及び地方財政法の第4条の第3第1項、同第7条の第1項の規定に基づくものであります。
また、使途につきましては財政事情が著しく変動し、予定財源の確保が年度間の中で調整が難しい状況が社会的に認められる場合、不足財源として使用することができます。また、災害により不慮の財源を必要とするような場合等、5項目からの取り崩しの条件があります。率直に申し上げ、当市の基金総額は当市の財政事情から他市より少額でありますが、財政運営の厳しさがある中で、毎年度少額であっても努力して積み立ててきたことが大きく寄与した、そのように存じております。
具体的には、4年度決算見込みによる赤字補てん並びに5年度当初予算におきましては予定する計画事業等を実行するためにはどうしても不足財源をこの財政基金制度を活用せざるを得ないのが実態でございました。年間見通しではでき得る限り増収を図り、財調基金を再度取り崩さずに済むよう努力を払ってまいりたい、そのように考えております。
次に、第4次実施計画について何点かの御質問をいただきました。このたびの実施計画は基本構想に基づきます最終計画でありますので、第4次実施計画の策定は、計画した事業の総仕上げ、次期構想への展開に結びついていくこと。さらには、後期計画策定後の情勢変化にも弾力的に対応していくことを基本理念といたしまして策定方針を示し、策定に当たってまいりました。基本的には、後期計画の施策、すなわち、4つのプランの展開を具体化していくものであります。このプランの展開を含め、将来都市像の実現を図るには広域的機能分担も加味し、東村山の位置づけの中で一体的に戦略を展開し、まちづくりを実行していかなければならない、そのように考えております。
そのような観点から、当市にふさわしい都の施設計画を誘致することによって市民ニーズの対応ができるものとなり、私としても積極的にその誘致について、今回の実施計画の中へその姿勢を取り入れました。具体的には、水と緑の自然館構想であり、文化と緑のネットワークプランを進めていく上で重要な施設と考えております。
また、公営葬斎場についてであります。市の施策としてより近場にこれらの施策が設置されることは市民ニーズとして非常に高く、私としても必要な施設と認識をしているところであります。
これらの施策の実現には1市だけの施策で対応するのでなく、他近隣市との同一歩調の上に運動を展開してまいりたいと考えております。誘致実現に向けて運動を盛り上げ、実現化を図ってまいる所存でありますので、ぜひとも、議会におきましても御理解を賜りたいと存じます。
次に、保健所の関係でございますが、東村山保健所の改築につきましては平成2年7月に、都は東京都保健所問題検討会から、「地域保健に新しいかぜを」という報告書を受けております。これによりますと、東村山保健所は平成5年度に基本計画が位置づけられ、保健所の充実は市民ニーズであると考えます。また、保健所法の見直しも現在進められており、これらを勘案しながら、今後の保健所はより一層地域に親しまれる施設でなくてはならない、そのように考えております。
次に、農と緑の体験パーク事業についてでありますが、この施策は新たな発想に基づくもので、東村山市緑のまちづくり計画を基本に、農地の緑の保全と地域のコミュニティーの場として、都市公園における市民農園の位置づけの1つとして取り上げられているものであります。目的といたしましては、市民の方々が野菜や花の栽培を通じて、土と触れ合いながら、緑と農にかかわりを持っていただき、緑の資源として農地の保全を図っていくことを目的にしております。イメージとしましては、多くの市民が利用できるような農地の中に、公園的要素の広場やコミュニティー施設として設置し、そこで農業体験ができるような市民参加型の農業公園を考えております。したがいまして、この農業公園は緑を基調にしたものであり、4つのプランの1つとして、文化と緑のネットワーク構想に結びつけていきたい、そのように考えております。
次に、北山公園の関係についてでございますが、基本的には現行の計画をもとに取り組み、多くの市民の期待と要望を一日も早く実現できるよう、最善の努力を払っているところであります。大変御心配をおかけした中で、第4期工事も1年おくれで何とか国、都の手続きも完了し、工事を再開する運びとなりました。現在では工事も順調に進んでおりますが、何分にも1月に再開した関係から、再度工事延長を22号議案でお願いをしたところであります。今後は一日も早く完成させ、多くの市民の方々、また、近隣の方々の御期待に沿っていく決意でおりますので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、公共事業の早期発注についてでございますが、政府は景気のてこ入れのため、平成4年3月の経済対策閣僚会議におきまして緊急経済対策が打ち出されました。これによって地方自治体も公共事業等の促進、中小企業の受注機会の増大等について、国に準じ措置を取るよう要請がございました。当市におきましてもこれを受けて、各所管に通達したところであります。このときの公共事業前倒しは、上半期の具体的な契約率を75.2%と設定、地方公共団体にも75%を上回る事業執行を行うようとの要請でありました。その後、8月には経済の停滞と金融システムの不安の解消に向けて公共事業に3兆円を追加し、総額10兆円を上回る総合経済対策が打ち出され、景気浮揚策が取られました。現下の経済情勢は相変わらず不透明な状況を呈しておりますが、新聞等の情報によりますと、大蔵省は5年度も、前年同様に公共事業の前倒しについて実行する方針を打ち出しております。
一方、建設省におきましても景気回復のため、工事発注を早める措置を取られるものと考えられ、当市においては用地取得を含め、単独事業にも同様の措置を取ってまいる所存であります。
一方、当市の商工業の実態は、一部の企業を除きほとんどは経営基盤の弱い中小企業や商店であり、景気変動に適切に対応できる体制でないのが実態であります。そのためにも、できるだけ公共事業の前倒しと施設改善等の融資支援などを積極的に取り入れ、都などにも現行制度の拡充等を要請をしながら対策を取ってまいりたいと考えております。今定例議会で御議決をいただきました小口融資基金条例の改正並びに融資限度額等の引き上げも、その一環としてとらえております。
次に、管外市民施設の考え方についてお尋ねがございました。御案内のとおり、白州に青少年活動施設、すなわち、白州山の家を開設して以来16年目を迎えようとしておりますが、この山の家も白州町の廃校を利用していることから、現在、老朽化が進み、建てかえの時期にきていることは事実であります。そこで、この施設の建てかえ計画を後期5カ年計画に打ち出し、広く市民保養施設を兼ねた施設として調査検討を重ねてまいりました。しかし、現有の白州の施設はそれなりに歴史を積み重ねてまいっており、市民もなじんでいる施設として捨てがたく、青少年健全育成として、目下のところ利用していく方針とし、施設問題については議会等の御指導、白州町の意向等も踏まえた中で方向性を見出してまいりたい、そのように思っております。
また、市民の利用する管外保養施設につきましては、市民が総合的に利用できるような施設として別途検討していきたいと思っており、第4次実施計画では6年度にその調査費を計上をしたところであります。今後の大きな施策の1つとして取り上げていかなければならない、そのように考えております。
御質問の9点目についてでございます。組織は人なりと申しますけれども、組織がその組織の目的とするところを達成し、十分に機能するためには、適所に適材が配置され、個々人が生き生きと、その持てる力を発揮できる環境が整えられなければなりません。問題は、そうした環境づくりと、適所に適材が配置される人事管理制度の確立にあるわけでありますが、日々変化する時代の推移に対応するためには、絶えず様々な情勢に目配りする必要と同時に、体系的な人事給与制度の策定が肝要と存じております。
こうした観点から、議会の御承認も得ながら人事給与の担当主幹、研修担当主幹も設置したわけでありますが、率直に申し上げ、一定の成果を得ながらも現時点では望ましい人事管理制度、研修制度へのスタートに立った段階、そのように言わざるを得ません。職員の士気の高揚と職場の活性化については、総体的な、つまり給与、人材登用、綱紀、福利厚生、研修等、人事給与制度全般にかかわるすべてについて、有機的にそれぞれが作用し合う体系化が必要かと考えております。今日の当市の職場環境、職場風土については、もちろん、さまざまな御指摘もあろうかと存じますが、是は是、非は非として一歩一歩改善に向け努力したいと思っております。
なお、ただいま申し上げたようなことから、人事給与制度の体系化に向け、課題研修のテーマとして有志職員の積極的な参加を得ながら構想をまとめたい、そのように考えております。言うまでもなく、できることはやり、お知恵を拝借すべきところは謙虚に受けとめ、これを行いたいと存じております。端的に申し上げれば、士気高揚、職場の活性化は職務職階制の給与制度、信賞必罰、能力主義による人材登用といった事柄が浮かびますが、さまざまな要素と絡み合って初めて実を上げると考えており、着実にこうした目的に向かって努力をしていく所存であります。
次に、公共下水道雨水計画事業についての御質問でございますが、近年、急速な市街化の進行に伴い、雨水流出量の増大による浸水被害が発生し、市民の方々には大変御迷惑をおかけしており、この対応に取り組むべきことは認識をしております。当市の雨水計画を大きく分けますと、黒目川排水区、空堀川排水区、柳瀬川排水区の3系統になるわけでございます。
まず、黒目川流域の雨水整備計画でございますが、昭和62年11月24日、小平、東久留米、そして東村山市の3市で黒目川流域公共下水道雨水整備促進協議会を設立いたしました。2市以上の雨水を広域的に整備する広域的雨水整備事業の導入について、関係機関への協議、陳情を行ってまいりました結果、建設省及び東京都で流域公共下水道雨水事業として承認をされる運びとなりました。当市の黒目川流域区域は野火止用水南側 202ヘクタールの区域が対象になっております。既に、黒目川流域の雨水計画は都市計画変更をするために、平成5年1月8日の東村山市の都市計画審議会、そして、平成5年2月25日の東京都都市計画地方審議会に上程をいたしまして、承認をいただいているところでございます。東京都は、流域公共下水道雨水事業といたしまして平成5年度から着手するよう進めているところでございます。当市の黒目川流域の公共下水道雨水整備事業でございますが、東京都が施行いたします荒川右岸東京流域下水道黒目川雨水幹線及び出水川の雨水幹線の進捗状況を見通した中で、面的整備の事業実施を考えていきたいと思っております。
次に、空堀川及び柳瀬川排水流域の公共下水道雨水計画でございますが、既に平成4年度予算計上させていただき、基本構想の作業をさせていただいております。引き続き、平成5年度基本計画、平成6年度に基本設計、平成7年度認可申請を実施させていただくために、第4次実施計画の中で基本的な考え方の位置づけをさせていただいておりますことをぜひ御理解を願いたいと存じます。
総事業費、財政フレーム等の関連でございますが、既設暫定管の取り扱い、河川放流の問題、新設雨水管埋設の問題等、現在調査中の段階で、すべての事業手法が把握できていない現時点でのこれらについて、詳細な検討に入るまで、率直のところ入っておりません。いずれにいたしましても、浸水問題は市民の方々から切実な問題として要望を受けております。下水道事業は道路事業と違いまして、悪い箇所を直せば要望が満たされる、そういうものではございません。したがいまして、しっかりとした計画を立て、計画に沿った事業を実施ができるようにしていきたいと考えております。御案内のとおり、公共下水道汚水事業は平成7年度整備が完了する予定で進めておりますので、引き続き公共下水道の雨水事業が実施できるように、さらに、努力をしてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解、御協力をお願いをいたすところであります。
以上、多くの御質問をいただき順次御答弁をさせていただきましたが、今年度は、特に第4次実施計画の初年度として、また、来るべき21世紀のステップとして大事な年であったものと認識をしております。今後におきましては計画をした施策を実現させ、将来都市像に向けて一歩一歩着実に進展していくよう努力を重ねてまいる所存であります。今後ともどうぞよろしく御指導のほどをお願い申し上げ答弁を終わります。
○議長(遠藤正之君) ほかに総括質疑ございませんか。田中富造君。
〔25番 田中富造君登壇〕
◆25番(田中富造君) 93年度東村山市一般会計予算案につきまして、日本共産党市議団を代表して総括質疑をさせていただきます。
質問に入る前に、今回の予算質疑から自民、公明、民社、社民連、社会、生活ネットの皆さんによりまして時間制限が導入されたことは極めて遺憾であり、私たち日本共産党は強く撤回を求めるものであります。私たちは昨年11月19日、市長に対し、市民の皆さんの要求を183 項目にまとめ、93年度市予算要求書として提出し、市政に反映していただけるよう求めてまいりましたが、市民の皆さんの運動と相まって幾つかの点で実現、前進いたしました。例えば、東村山駅東トイレ新設工事、廻田架道橋改築工事、中学校音楽室冷暖房設備工事、諸証明発行コーナー、老人性白内障特殊眼鏡等助成、小口事業資金融資制度等々であり、これらの施策の実施に評価をするものであります。
さて、国の予算案にあっては租税、印紙収入が前年度当初対比でマイナス 1.9%、都税収入にあっては同様マイナス13.1%、東村山市予算にあっては、市税前年度当初対比プラス3.6 %としたものの、92年度のプラス11.2%から比べれば税収の伸び率が大きく鈍化し、いずれにしても、バブル経済崩壊後の不況の影響が大きくあらわれております。こうした中で、焦眉の課題である不況打開策について、国はもちろん、地方自治体が今こそこぞって取り組むことが求められています。
そこで第1点目の質問でありますが、国庫補助金、負担金の一部一般財源化についてであります。ここ数年の流れとして地方分権論を背景に、地方の自主性の尊重をうたいながら、地方への権限委譲と、それに伴い国庫補助負担金のカットや一般財源化、すなわち、交付税化を進めるという方向が政府主導で強められています。86年度に保育所や老人保健、福祉等の措置事務が市町村へ権限委譲されたことを理由に、89年度に措置費の国の負担割合を10分の8から2分の1へ引き下げて恒久化したり、92年度には地方への権限委譲は何もなしに国民健康保険事務費国庫負担の一部 870億円の削減、保険基盤安定制度にかかわる国庫負担金の縮減で 460億円、そのため東村山市予算では92年度予算で 2,200万円だったものが、93年度 447万 2,000円と大きく落ち込んでいます。94年度では措置費として国が2分の1負担している公立保育所の保母らの人件費を一般財源化する方向で、厚生省と大蔵省との間で合意されているとも言われています。補助金カット分は交付税で手当てするといっても、従来の補助金に見合う額が必ずしも押さえられるわけではなく、ましてや、交付税不交付団体は補助金全面カット同様の事態になります。このような自治体の権限委譲もなく、自治体と住民自治への一般財源化に反対の声が強まっているのは当然のことでありますが、市長はこの事態をどのようにとらえているのか明らかにしていただくとともに国への働きをどのように進めていこうとしているのか、見解を示していただきたい。
また、公共事業関係も補助事業は2分の1を基本に、93年度からは恒久化する措置が取られましたが、10分の8補助率の84年度のベースで見た場合、東村山市予算における国庫負担補助金のカット総額はどのくらいとなるのか、明らかにしていただきたい。
第2点は、地方交付税の削減問題についてであります。今、地方自治体は高齢者保健福祉対策や廃棄物環境問題対策など、住民要求に根差した新たな財政需要が求められており、自治体の一般財源である地方税や地方交付税の増額を図ることこそ地方財政対策の中心とされなければなりません。ところが、政府は地方交付税を増額するのではなく、逆に減額し、一方的な地方への負担と犠牲を強いる措置を取っています。
93年度は特例減額 4,000億円、法定加算額の繰り延べ 7,241億円、合計1兆 1,241億円が減額され、15兆 4,351億円とされました。東村山市予算で見ると92年度当初13億 700万円、93年度当初20億 1,000万円と53.8%の増をしているところでありますが、これは利子割交付金6億 9,000万円の減収を基準財政収入額に見込んだと言われています。しかし、法定加算額等の繰り延べや特例減額問題等を解消すれば、さらに地方交付税の交付見込み額は増額するはずであります。この点についての見解を明らかにしていただくとともに、交付税の減額見込み額はどの程度になるのか、御回答していただきます。
さらに、93年度は歳入不足を補てんするために財政調整基金から4億 3,000万円の繰り入れを行いました。これをもって市とは91年度末で13億 8,000万円の貯金があったればこそできたのだと言われるかもしれません。しかし、政府の地方財政対策によって交付税の減額が行われた結果、本来、教育、福祉、暮らしの向上へと施策の充実に使われるべき基金が、行政水準を維持するための財源確保として取り崩しとなるのであります。このような地方財政対策は、国庫補助金、負担金同様、地方自治体と住民に犠牲を強いるものと思いますが、市長の見解を求めます。
第3点は消費税についてであります。消費税が実施に移されてから丸4年が経過いたします。これは最悪の不公平税制であり、消費圧迫の元凶でもあります。日本共産党は広く国民の皆さんとともに廃止を求めて、粘り強い運動を続けてきました。当面、食料品の非課税化を緊急に実施するよう提案し、日本共産党国会議員団の93年度予算に対する要求の中に盛り込まれています。さらに、私たち市議団も市長に対し、93年度予算要求書の中で消費税の廃止を政府に求めるよう提言してきました。特に、食料品の非課税化は3年前の総選挙での政府や自民党の公約でもあります。東村山市における91年度予算では5億円余、92年度予算での歳出における影響額は2億 9,000万円余との答弁がありました。93年度における影響額はどのくらいなのか、明らかにしていただきたい。
○議長(遠藤正之君) 休憩します。
午後1時53分休憩
午後1時53分開議
○議長(遠藤正之君) 再開いたします。
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○議長(遠藤正之君) 田中富造君。
◆25番(田中富造君) このように東村山市の予算と住民に重大な影響を与える消費税は廃止以外にないと考えるものですが、改めて市長の見解をお伺いするものです。
さらに、都は89年3月と92年3月定例都議会で消費税を上乗せした公共料金を可決させていますが、東村山市では各種使用料・手数料には一切上乗せしない政策を続けていただきたいと思うところですが、市長の見解を伺います。
第4点目には都政についての見解を伺います。かねてから、都政をめぐる最大の焦点となっている臨海副都心開発及び東京フロンティア、東京世界博覧会は行き詰まりが深まり、破綻が一層鮮明になってきました。東京副都心開発計画は、1、東京のビル不足が深刻化し、企業の入居応募が 100%満たされる。2、暴騰地価のピーク時を基準に、地価が毎年平均6%上がるから、物価上昇分も入れ、地代を毎年8%上げることが大前提でした。しかしバブルの崩壊とともに、2つの大前提がもろくも崩れたのであります。ところが現状では、都は今後3兆円以上の設備投資や利子の支払い、施設の維持管理、その他で30年間に6兆 8,000億円もの予算を費やさなければならなくなります。一方、2つの大前提が満たされたとしても、30年間で4兆 9,000億円の収入に過ぎず、巨額な赤字必至という状況であります。こうした重大な事態の中で臨海開発を強行すれば、都財政全体が破綻に追い込まれ、都民と市町村の要求が激しく踏みにじられることは必至であります。93年度都予算では 3,000億円の予算で臨海副都心開発を強行する一方、わずか 140万円の予算で実施できる低肺機能者の酸素濃縮器電気代補助がカットされたり、無認可保育所の補助や各種福祉手当の増額を小幅にとどめたり、国民健康保険事業補助にペナルティ制度の導入など、東村山市と市財政に重大な影響を与えています。
日本共産党は都知事に対して、1、臨海副都心開発は凍結すること。2、東京フロンティアは中止すること。3、埋立地の利用計画は都民参加で根本的再検討を、と申し入れました。このままでは孫子の代まで借金漬けとなり、市民の要求がたな上げされ、市財政に重大な影響を及ぼすこととなる、臨海副都心開発と東京フロンティアについて市長はどのような見解を持っているかお尋ねするものです。
第5点目には、西武鉄道に対する諸要求についてであります。市内には基幹的交通機関として8つの駅を持つ西武鉄道新宿線、池袋線の利便性の向上を図ることは、地方自治体の任務でもあります。日本共産党市議団は例年、所沢市にある西武鉄道本社との交渉から、秋津駅北口、南口にスロープ、トイレや手すりなどの設置で障害者対策を盛り込んだ福祉駅化や、萩山町5丁目の久米川駅用の駐輪場用地提供などを実現させてきました。今年も去る2月12日交渉を行い、1、橋上駅の東村山駅にエスカレーターを設置すること。2、久米川駅、秋津駅のホームの屋根の延長。3、秋津駅西側踏切を拡幅し、人と自転車を安全に通行させることなどを要求してきました。市長は西武鉄道に対するこれら市民の諸要求について93年度どのように開発を図っていくのか、見解を伺います。
第6点目には、場外車券売り場の問題についてです。昨年秋ごろ、サンシティ久米川という企業が久米川駅北口都民銀行左隣に地下1階地上7階のビルを建て、その2階部分を京王閣競輪と立川競輪の場外車券売り場として日本自転車振興会に賃貸する計画が明らかになりました。以来、周辺地におきましては青少年の教育問題、風紀上の問題、交通問題などで地域の生活環境を破壊する恐れがあるとして、周辺自治会の住民アンケートに81%の人が反対を表明しています。2月1日、日本共産党市議団はこの問題で周辺自治会役員有志、市民団体の方々とともに市長と話し合いをさせていただきました。市長は地元との合意がなければ進めていけないというのが基本姿勢であると見解を述べられましたところであります。自転車競技法施行規則第4条の3では、場外車券売り場の設置基準としては、「学校その他の文教施設及び病院その他の医療施設から相当の距離を有し」とあります。東京通産局の見解では「相当の距離とは 1,000メーター」としています。この 1,000メーター範囲内には三中、東萩山小、久米川病院等が所在し、もともと法的にも設置不可能な場所であります。市長は設置が市民の合意を前提とするとの基本姿勢は現在も変わりはないか。また、法的問題等も考慮に入れ、企業に対し積極的に計画を撤回するよう働きかけをすることはできないか、見解を伺います。
第7点目には、ごみの減量、特に事業系ごみに絞ってお伺いいたします。私たち日本共産党は都議団と各区市町村議員団共同して2月10日に対都交渉を行ないました。私は清掃局との交渉に臨み、大企業などの事業者責任を明確にした上で、都民参加でごみの減量をしリサイクルを促進する清掃事業への抜本的転換を求めました。これに対し、当局は各界への協力を求めながら減量リサイクルを進めていきたいと述べるにとどまりました。廃棄物の処理及び再利用に関する都条例の成立に関して、我が党は問題点として大企業がつくり上げてきた大量生産、大量流通、大量販売の使い捨て仕組みなど、ごみの大量発生の構造にメスを入れる点で、事業者に対する規定は単なる努力規定にとどまった問題点を指摘してきましたが、早くもその問題点が露呈した形となりました。
市条例の質疑の中で私は、第13条、事業者の減量義務について、イ、努力義務であり講じなければならないと真の義務化にすべきだ。ロ、再利用困難物は最初から使用しない。ハ、その製品や容器が廃棄物とならないことを基本とすべきだと指摘してきました。一般市民の減量への協力は今までの実績もあり期待できるとしても、市、事業者の減量は第13条の実態を考慮しどのような方策で結びつけていくのか、見解を伺うものであります。
第8点目では、第4次実施計画と地域福祉計画、女性プランについて伺います。第4次実施計画では地域福祉計画の推進がうたわれています。3月1日付市報では、地域福祉計画の基本方針が発表されています。計画の目標としては、例えばホームヘルパーの介護型は毎日、家事援助型は週2日程度の派遣ができることを目標として想定しています。最終目標年次である2000年、平成12年での到達目標数値は高齢化社会への取り組む市の政治姿勢を示すものとなります。2000年における常勤ホームヘルパーの数、在宅サービスセンターの数、介護支援センター、ケアつき高齢者住宅、特別養護老人ホーム等々、どのような数値になるのか明らかにしていただくよう求めるものです。
実施計画で調査研究の位置づけがされている(仮称)福祉公社は、今、社会福祉協議会が中心となって進めている住民活動計画や、現在の市からの委託事業をそのまま引き継ぐ機関でするのか、あるいは、市報に記載されているように有償サービス部分に限定するのかどうか、見解を求めます。
第4次実施計画では女性プランの策定が95年度の2年後に位置づけられました。89年度は婦人問題懇談会が婦人行動計画に関する提言を行って以来、現在で3年経過しています。この間、女性紙フィーリングの評価も高く、3月6日の女性フォーラム「自分らしく生きるには」は私も参加いたしましたが、示唆に富み、すばらしい内容でした。しかし、男女平等の啓発推進、自立と社会参加の促進を目的とした女性プランがなぜ直ちに策定できないのか、見解を求めるものです。
第9点目には、国連障害者の10年新行動計画についてであります。宮沢首相は新行動計画を3月中に策定する予定であることを日本共産党の質問で明らかにしました。東村山市の地域福祉計画では、高齢者福祉ばかりでなく障害者福祉も位置づけ、両制度の整合を図るとしています。これはこれで評価できるものではありますが、障害者にとって生活の援助、住宅、仕事、医療、福祉の充実、交通、道路、公共施設の建築上の配慮等々、障害者の人間らしい生活を保障することは欠かすことができません。国連の障害者の権利宣言は、障害者は同年代の市民と同等の基本的権利を有するとうたっています。第4次実施計画における障害者福祉の施策の体系では、保健、療育体制の充実、生活の支援と自立促進、社会参加の促進、生活環境の改善が目標として掲げられていますが、どれも具体性に欠けています。障害者福祉都市推進事業の指定を受けた経験を持つ我が市が、ノーマライゼーションの精神を発揮し、目標数値、目標年次を明らかにした新行動計画の策定が求められていますが、市長の見解を伺います。
第10点目は、非核平和事業の推進についてであります。核兵器をすべての国から、全世界から放逐しようとする運動、広島・長崎アピール市民運動は世界 150を超える国々で取り組まれ、1億人の人々が署名をいたしました。東村山市内でも東村山原水協などを中心にこの署名運動が進められ、人口過半数の署名を目指しながら、現在5万 7,000人の署名になっていると聞いています。こうした核兵器の廃絶と平和を求める幅広い市民に支えられ、東村山市の核兵器廃絶平和都市宣言を行い、被爆モニュメント、宣言塔、宣言プレート、被爆展等の事業を行ってきました。これらの実績の上に立ち、非核平和条例の制定と、今も燃え続ける広島の原爆の火を市役所に設置する考えについて、市長の見解を伺うものであります。
第11点目にはTAMAらいふ21と広域行政について、市長の見解を伺います。4月1日、三多摩地域が神奈川県から東京府に移管編入されてからちょうど 100年になります。これを記念した多摩東京移管百周年記念事業が各種、多方面にわたって取り組まれます。記念事業は真に 365万三多摩住民の抱えている暮らしや福祉、教育、環境、平和への願いなど、切実な課題を正面から取り上げ解決への方向を探究するというのであれば 100周年の節目は意義あるものと言えます。その意味から、テーマプログラムに取り上げた生活、自然、文化、スポーツ……3つの分野から引き出した
○議長(遠藤正之君) 傍聴席はうるさいですよ。
◆25番(田中富造君) ごみ問題、農業、多摩川の復権など、6つのテーマはそれぞれに三多摩の現状と住民の要求を反映しており賛成できるものであります。しかし問題なのは、記念事業すべてにわたる基調として、広域行政推進の視点が貫かれていることであります。多摩の自治を考えるということでは、これまでの制度や枠組みにとらわれない柔軟な発想で新しい都市の自治のあり方を探ると説明づけられ、総括プログラムも広域行政が指向され、都市間の連携の具体案、都市連合構想を提案するとまで企画されています。政府の新行革審は都道府県や市町村の自治体連合制度の導入、道州制の検討を始め、地方自治体を政府の下請け機関にするための全面的な再編成案を答申しています。市長はTAMAらいふ21にあらわれた広域行政、都市連合構想、地方自治体を政府の下請け機関化し、地方自治を形骸化しようとする流れに対しどのような見解をお持ちなのが、明らかにしていただきたい。
第12点目には、北山公園再生計画整備工事1億 4,500万円について伺います。市長は第3期工事の再開に当たって昨年9月15日、8項目の提案を行いました。これにより3期工事が進められています。(不規則発言多し)そこで4期工事とそれ以降の内容について明らかにしていただきたいと思います。
○議長(遠藤正之君) お静かに願います。
◆25番(田中富造君) 1、学校田はもとの位置に戻し、仮植え田は水田として残すという提案から、一部借り上げ田を含め、再生整備工事前と比較し、何平米水田面積が拡がるものでしょうか。2、北川の水量調査についてはどのような手法で、いつごろ公開実施するのでしょうか。3、南側水路は以前の姿は……
○議長(遠藤正之君) お静かに願います。
◆25番(田中富造君) 形態のまま保全するのでしょうか。4、新しょうちゃん池は大幅に拡張し、野鳥が繁殖できるように、植生その他の整備を施すとともに、コンクリート護岸を改善して自然に近い形態がとれないのでしょうか。5、今後の市民、市民団体との話し合いはどのように進めていくのでしょうか。
第13点目では、新学習指導要領について教育長に伺います。新学習指導要領は92年度から小学校で全面実施され、93年度からは中学校でも実施に移されます。新学習指導要領は小学校6年間で学ぶ漢字を、1958年当時 881であったものを 1,060とし、今の親たちの小学生のころと比較し、倍近くにふやしています。算数にしても、今まで6年生で学んでいたものを2年生で学ぶものがあるなど、難しい問題を低学年から詰め込んでいます。中学校では、能力別による事実上のコース振り分けも行われると聞いています。これでは小学校の早い時期から落ちこぼれができ、そのハンディを持ったまま中学に進み、そこではもう将来の進路のあら方は固定されてしまう、こんな冷酷な方針が全面的に実施されようとしています。
新学習指導要領では非科学的で超自然的なもの、つまり宗教的な感情をはぐくむことが重要だとし、日本人としての感覚という表現を通じて、天皇礼讃の教育に結びつけようとしています。また、日の丸、君が代についても、国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するよう指導すると改訂しました。だれもが国旗・国歌と認めてなく、法律的にも根拠のないものを文部省は一方的に決めて、学校教育に押しつけることは大変な問題です。国民が学校と教育に求めているものは子供が人として大切にされ、人間らしく成長していく教育であるとし、あってほしいということではないでしょうか、それが憲法、教育基本法の精神であると思います。新学習指導要領の実施1年を経過した中で、教育長はこれに対しどのような見解を持っておられるかお伺いすると同時に、憲法、教育基本法の精神を今後の教育行政にどのように反映させていかれるのか、お尋ねをいたします。
第14点目には、学校5日制について教育長に伺います。昨年9月から月1回の土曜日休校、学校5日制が導入されました。子供たちは学校5日制を通じてもっと自然に親しんだり、文化、スポーツ活動や勤労を含むさまざまな社会的活動に参加して生活を豊かにすること、親子の触れ合いを深め、地域での体験を楽しむゆとりが求められています。教職員にとっても子供たちの学力形成、人間形成を助けるという使命を果たすためにも、みずからの教育力量を高め、自己研さんを積むという自由な時間が必要です。東村山市は学校5日制に対する条件づくりとして、図書館、公民館、児童館の開館、児童クラブの運営、学校施設の開放で対処してきました。教育長は6カ月間の学校5日制を実施する中での成果並びに今後の課題をどのように把握されているのか。
また、青少年団体、市民団体等を通じた地域との連携についての今後の考え方を明らかにしていただきたいと思います。
学校5日制完全実施と新学習指導要領の関係では、基礎学力を養うために教育内容を精選して授業時間を減らすなどの工夫が必要と言われています。昨年2月8日付、日本教育新聞によると、全国組織の校長会が月3回以上実施の場合には、新学習指導要領の具体再改訂が必要と文部省に意見具申したことが伝えられています。教育長はこの問題についてどのような見解を持っておられるか伺います。
以上、市長と教育長に前向きの御答弁を期待いたしまして、総括質疑を終わります。
◎市長(市川一男君) 25番議員さんから、総括にて多くの御質疑をいただきましたが、順次お答えをさせていただきます。
初めに、権限等委譲の国庫補助の一般財源化に関しての御質問でありますが、まず権限の委譲につきましては、言われるまでもなく、私は自治体の人口規模、能力に応じた権限の委譲と、それに伴う財源の付与について主張してまいりました。また、投資的経費にかかわる補助負担率につきましても、地方負担増加額に対しても万全の補てん措置を講ずるよう主張してまいりました。権限の委譲、補助金に関しては地方公共団体としても大きな問題としてとらえられており、全国市長会としても、平成5年度、国の施策及び予算に対しまして決議、そして要望を行ったところであります。
また、御質問の一般財源化の点でありますが、8年間にわたる暫定措置期間中の補助率の引き下げは、地方財政にとっては負担増となり、また、国と地方の財源関係は不安定であった部分があったと感ずるところであります。今回の補助負担率の恒久化につきましても、5年度ベースに戻し恒久化されるのがベター、そのように私は考えており、この点につきましては、既に関東市長会の要望事項の1つとして出したところであります。
次に、10分の8の補助率、59年度ベースの影響額についてでありますが、老人保護負担金を例として申し上げますと、昭和60年に10分の8から10分の7に、そして61年に10分の5となったわけでありますが、昭和60年度予算にかかわる国の負担、補助の引き下げ措置の対象となる地方公共団体に対しては、その事務、または、事務の執行に当たり財政運営に支障が生じないよう財政措置を講ずるとした経過がありましたが、この間の影響額、60年から5年度をトータルいたしますと12億 1,005万円と試算できます。このような結果からも、地方への転嫁をしないよう強く要望してまいりたい、そのように考えているところであります。
次に、地方交付税の削減問題についてでございますが、本件につきましては22番議員さんに御回答を申し上げたとおりでございます。
なお、関連いたしまして、税外収入として大きなウエートを占めております利子割交付金につきましては、バブル崩壊から平成4年度は大きく減額となっており、5年度もその影響から66.5%の減額が予想されるところから、5年度の交付税の当初予算推計につきましては施政方針説明で申し述べたとおり、基準財政収入額は市税、利子割交付金等の税の伸びを推計し、基準財政需要額は単位費用の過去の伸びを見まして推計し、需要額を算出しまして、その結果として5年度当初予算、交付税を見込んだものであります。
また、特例減額が取られなかった場合の交付税の増額見込みとの御質問でございますが、交付税算定は御案内のとおり、需要額はその市の人口等により補正後の数値を求め、それをもとに単位費用を乗じて算出するものでございまして、特例減額による影響額の算出は大変難しい状況にあり、また、情報等の少ない中での算定作業となっておりまして、御理解をいただきたいと思います。
もう1点の御質問の財政調整基金4億 3,000万円の取り崩しにつきましては、交付税の特例減額による影響は多少はあると予想されるところでありますけれども、5年度当初予算の交付税は対前年度比53.8%と大きな伸びを見込んでおり、景気の低迷による利子割交付金等の減収、また、市税の伸びが少ないことなどから、計画している事業を推進するためには、社会情勢の大きな変化、税収等の減収に対応すべく財政調整基金を積極的に取り崩しをし後年度へつなぐ事業の推進を図ってまいりたい、そのように考えております。
次に、消費税に対する市長の見解はということでございますが、消費譲与税、譲与金を受けている地方団体の長の立場として云々することは適当でない、そのように思っておりますが、あえて申し上げれば、既に国民の大半に定着、理解を得てきている、そのように思っております。
なお、5年度予算に対して歳入関係の公共料金等の消費税の転嫁は行っておりません。また、5 年度予算の消費税における計上額といたしましては、全体で2億 8,312万 1,000円となっております。
次に、都政、そして臨海副都心開発及び東京フロンティアについての市長の見解ということの御質問がございました。本件でございますが、平成5年度の東京都予算案では、現在これらについては都議会で御審議されておりますが、都財政始まって以来という税収激減の中での予算編成がなされたと報道されておりますのは御案内のとおりであります。
特に、こうした不況下の中で臨海副都心開発と世界博覧会、東京フロンティアの事業推進につきましては、都知事も重要な課題として施政方針の中で取り上げておられるわけであります。
まず、臨海副都心につきましては、東京が将来にわたって世界の中枢を担う都市であり、続けるためには、欠かせない事業として経済状況に応じ、柔軟に対応を講じながら作業を積み上げていかなければならない、そのように言われております。
また、平成8年3月開催予定の東京フロンティアにつきましても、社会経済状況など諸般の動向を的確に見極めつつ、適切に計画を推進していくことと改めて強調をされております。本件について市長の見解ということでございますが、この問題につきましては、東京の都市構造を多芯型に転換していくための首都東京の課題である、そのように認識しており、現在、都議会でも種々論議がされておりますので、見解というのは差し控えさせていただきます。
次に、西武鉄道に対する諸要求の件でありますが、市内にはJR新秋津駅を含めて、御案内のように9駅があるわけであります。利用客要望を含めて西武鉄道、あるいはJRと協議しているところでございます。まず、東村山駅構内のエスカレーターの設置でありますが、西武鉄道との協議の中では、乗りかえ駅としての利用客も多く、沿線の主要駅として認識しているとのことで、早い時期にエスカレーターの設置をお願いしているところでございます。
次に、久米川駅、秋津駅のホームの屋根の延長でございますが、東村山駅につきましては平成3年度に跨線橋を含めて完成したのは御案内のとおりでございます。乗降客が多い久米川駅、秋津駅につきましても、時期は未定でございますが、10両編成に対する屋根の増設を計画していくとの答えをいただいているところでございます。
次に、秋津駅西側踏切拡幅整備の件でございますが、市といたしましても現状を把握した中で拡幅整備は必要であるとの認識に立ち、西武鉄道と協議を重ねております。
今後も西武鉄道及び関係地権者と協議を重ね、あわせて警察署等の指導もいただきながら取り組んでまいりたいと考えております。
次に、場外車券場の問題についてであります。御質問にあります久米川駅北口の場外車券売り場の設置の問題につきましては、率直に申し上げ、設置者より日本自転車振興会に対して相談があり、日本自転車振興会よりその旨の連絡というものを口頭で一度聞いた経過はありますが、許認可は東京通産局を経由して通商産業大臣が許可することになります。当然、御質問にもございましたけれども、許可条件といたしましては法的な問題はもちろんのこと、地域社会との調整が十分行われることを前提とし、首長の同意、周辺住民の同意も必要となってくるものであります。したがいまして、地元住民の意向を踏まえ、かつ、議会にも十分御指導を賜りながら慎重に対応してまいりたいと考えております。
次に、ごみ減量にかかわる企業責任についてでありますが、昨年12月、条例提案の際にも申し上げております。条例の中では、リサイクルを前提としたものの製造、加工、販売をしていただくことでの定めが御案内のとおりでございます。これらの定めを今後どう、その事業者に浸透させていくかがごみ減量の大きな課題、そのように思っております。
1つには、広域的な取り組みがあると思います。市長会等を通じ、関係機関の働きかけを今まで以上に強力にしなければならない、そのように思っております。
もう1つは、条例の趣旨に沿って、市みずからできることを具体的にしていくことが重要であります。現在、組織定数の見直しをしておりますが、指導体制の強化等を考え、その役割分担を考えているところでありますので、御理解をいただきたいと存じます。
次に、第4次実施計画における地域福祉計画でございますが、平成5年度から平成12年度の8年間を計画期間といたしまして、現在、所管において最後の詰めをしているところであります。御質問をいただきました福祉公社の目的内容及び社協とのかかわりでございますが、(仮称)福祉公社につきましては、近年、各市において設立されております。この社会的背景といたしましては、所得等の経済事情、経済的な事情とは関係なく、ホームヘルパーを主体とした家事援助や援護、給食や移送サービス等の需要が増加していること。また、行政対応ではなじまない一時的な、また日常的には短時間のケース等が求められてきております。また、供給側にしても家政婦協会等の専門家によるヘルパー不足している中で、自分たちの余暇活動をしながら家事援助をしていきたいという気運が生まれてきているようであります。そこには、ボランティア活動と、それからパート就労とも分類しがたい、いわゆる、有料福祉サービスの制度が生まれてきているわけであります。
他市の状況を見てみますと、社会福祉協議会とは別法人の、財団法人として組織化していくところが多いわけですけれども、社会福祉協議会の活動とは全く無関係ではありませんので、調査研究の過程においては社会福祉協議会とは十分連携を取り合っていきたい、そのように考えております。
また、地域福祉計画の到達目標につきましては、平成3年度から4年度における市民の実態調査や人口推計等をもとに検討をしておりますが、一例として、ホームヘルパーの需要者は平成3年度実績のおおむね3倍と見ております。そこで、お尋ねの常勤ホームヘルパー数、在宅サービスセンター、援護支援センター、ケアつき高齢者住宅、特別養護老人ホーム等の数値でございますが、常勤ホームヘルパーの役割分担、新しく発足している老人保健施設との兼ね合い、これらを配慮しながら財政状況等を勘案して策定をしていきたい、そのように考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。
次に、女性プラン策定の件でございますが、女性問題につきましては大変重要な施策の1つとしてとらえているところでありまして、基本的には、憲法の基本的人権の尊重で、男女ともに具体的に人権の保護を促し、心豊かで平和な男女共同型社会を築くことではないかと考えているところであります。
女性プランの策定でございますが、平成2年3月に婦人問題懇談会より報告を受け、その中で男女共同社会を目指す東村山女性プラン策定の提言がなされたもので、市としてこの報告書を率直に受けとめ、策定に向け検討をしてきたところであります。この間、女性啓発誌、御質問にありましたのはふぃりんぐの発行、第1回の女性フォーラムの実施等、女性問題解決のための施策を展開いたしまして、女性問題の意識の高揚に努めてきたところであります。
また、平成3年には女性プラン策定につきまして2件の陳情が提出され、昨年の12月に総務委員会にて採択されたもので、各委員の意見等を十分参考にし、第4次実施計画に位置づけ国、都の動向や各市の状況等を踏まえ、計画的に策定していく考えであります。
次に、障害者年10年としての総括、新たにどうするのかということでございますが、国際連合では1918年を国際障害年として、そのテーマを、障害を持つ人の完全参加と平等という目標を掲げ、障害を持った人も持たない人も、ともに地域の中で等しく生活できる社会の実現を目指し、昭和58年から平成4年まで国連障害者の10年、そのように定め、早期実施を各国に要請いたしました。
当市はこのことから、昭和55年10月に国際障害者年内部連絡協議会を設置し、国際障害者年にかかわる施策について全庁的に緊密な連絡を確保しながら、総合的かつ効果的に推進を図ることを明らかにいたしました。また昭和56年、そして57年と障害者福祉都市の指定を受けたことを契機といたしまして、推進協議会を設置し、各方面から具体的要望としての意見提出がありました。そして、昭和60年に東村山における障害者の福祉施策として国際障害者年東村山行動計画を策定したことろでございます。その後、行動計画の推進を目指しまして新規事業の実施、そして既存事業の充実を図ってきたところでございます。特に、社会福祉施設の設置や各種援護制度の確立など、在宅福祉事業に積極的に取り組んでまいったところでございます。
なお、平成4年が国連障害者の10年の最終年に当たることから、国際障害者年東村山行動計画で策定された施策の成果のまとめといたしまして、「生きがいのかけ橋障害者」と題する冊子をただいま策定をいたしているところでございます。これは3月下旬に発行し、配布できる見込みでございますのでお目通しをいただきたい、そのように存じます。
次に、新規行動計画の策定につきましては、現在、策定中の東村山市福祉計画の中で、高齢者のみならず、障害者も含めた総合的な地域福祉を目指した体系により策定が進められていることから、新たな行動計画の策定は行わず、この福祉計画をもって対応し、市民ニーズが多様化、複雑化する中での適切に対応できるような施策を推進し、在宅福祉の充実に向けて一層努力してまいりたいと思うところであります。
次に、非核平和条例の制定と原爆の火を市役所に設置する考えについてでございますが、非核平和条例につきましては、既に中野区において平成2年4月に、中野区における平和行政の基本に関する条例が設置され、平和の意義の普及、情報の収集、提供等の各種の平和事業を推進しているということは承知はしております。
当市におきましては御承知のとおり、平和都市宣言、また非核平和都市宣言、核兵器廃絶平和都市の、各それぞれの宣言をし、毎年度、原爆被爆展を開催し、特に4年度については核兵器廃絶平和都市宣言5周年を記念といたしまして、講演と音楽の集いを催し、平和に対する意義のとうとさを市民に強く訴えてきたところでありまして、今後も積極的にこれらの宣言の趣旨、精神に基づき平和事業を推進していく考えで、非核平和等の条例化については、現段階では考えておりません。しかし、将来的検討課題ということの必要性ということについては私としては思っているところであります。
原爆の火の設置については、平成元年9月に、広島、長崎の両市の御協力をいただきまして、貴重な被爆石のモニュメントを中央図書館の前に設置をいたしました。核兵器廃絶平和都市宣言の精神を受けて、それらを市民の平和の誓いのシンボルとしているところであり、原爆の火の設置については、現在は考えておりません。
次に、TAMAらいふ21と広域行政についてでありますが、TAMAらいふ21事業につきましては、多摩地域における多くの課題に対して、21世紀の多摩のあり方を考えるとともに、記念事業を通じ将来の多摩のまちづくりの出発点ととらえ、これらの課題に対しまして広域的視点からとらえ、解決策を探ろうとするものでございます。これらについては御案内のように、記念事業におけるテーマプログラムでは、多摩 365万人都市の抱えているさまざまな課題に対し、21世紀へ向けた新しい多摩の創造をすることで、多くの課題はそれぞれの自治体において解決に限界があり、広域的に解決していく必要もあるものであります。
御承知のように、多摩地区における各団体は財政力の違いというものは多少あるといたしましても、都市としての形態については比較的似通っておりまして、それぞれの持つ個性が大きく異なることもなく、全体的には、今までは無秩序な都市開発が進められ、急激に緑や農地の減少となってあらわれてきており、将来に向けてこの状況が続くとすれば都心と同様な形態になりかねないもので、今後は単なる特別区の受け皿ということではなくて、住宅地としてで、そのような受け皿でなくて、多摩地域の32市町村が特性を生かしたまちづくりが必要である、そのように考えております。
したがいまして、広域行政に対する見解の違いはあると思いますけれども、基本的には、基礎自治体である市町村の尊重は必要であり、このためTAMAらいふ事業においての課題提起や課題解決へ向けて白書に取りまとめるとともに、課題に対する提言として、将来のまちづくりに向け基本的な素材として将来へ引き継いでいこう、そのようにするものであります。私としてはこの提言等によって率直にその提言を期待しており、今後参考にしていきたい、そのように考えているところであります。
次に、北山公園整備事業につきまして御質問でありますけれども、第4期工事の内容でございますが、主に園路の仕上げ、木道の設置、植栽、しょうちゃん池東側の整備等を予定をいたしております。基本的には整備計画に沿って進めてまいりたいと考えておりますが、市民の方々の御意見、要望も検討し、今後の設計に生かせるものは可能な限りでは努力してまいりたいと考えております。
次に、8項目の関係での御質問の内容でございますが、第1点の水田の件でございますが、考え方としては、努めて水田を多く残していきたい、そのように思っております。最終的な面積は今後の設計の中で整理してまいりますが、新たに借用いたしました水田の面積は約2,100 平米でございます。
次に、水量調査でございますが、今後、事業の進捗と下水道の普及を考え実施してまいりたい、そのように考えております。
次に、南側の水路についてでございますが、工事に支障のない範囲においてできるだけ残す方向で今後の設計に当たってまいります。
次に、しょうちゃん池東側の整備についてでございますけれども、先ほども申し上げたとおり、設計の中でどう考慮できるか検討をしてまいります。
また、現在ある池の拡張、植生等の問題でございますが、創意工夫をしながら検討課題とさせていただきたいと思っておりますので、御理解をお願いをいたします。
以上、多くの御質問をいただきました中で御答弁をさせていただきましたが、教育問題につきましては教育長より答弁を申し上げます。以上で私の答弁を終わります。
◎教育長(渡邉静夫君) まず新学習指導要領についてであります。この趣旨等につきましては、再三にわたり私の見解を述べてきておりますので、早速に各論についてお答えをいたします。
第1点は、新学習指導要領が知識の詰め込み、児童・生徒の落ちこぼし教育になるのではないかという心配についてであります。御承知のとおり、今回の改訂では、従来から学校教育が指摘されていました、ややもすると覚え込ませることに力点を置いた教育から、みずから考え、主体的に判断し行動する能力を育成することを基調とする教育へと、質的転換を図ることが要請されております。確かに、低学年での漢字の指導字数はふえております。これは漢字の繰り返し学習をすることによる効果の期待、読み書きの基礎を養うことで低学年の字数が若干ふえたわけであります。ただし、国語科の授業時数が1時間ふえ、しかも漢字にルビを振って読ませる、上下1学年の漢字を学年配当を変更して指導できる等、児童への学習負担が過重にならないように十分に配慮されております。
また、算数では、上学年で指導していた内容が低学年に下りてきたものもあります。しかし、それらの内容は具体物を使ったり、操作をしたりして理解できるものばかりであり、そのことで落ちこぼれることは考えられません。むしろ、実生活との関連で整合性を持たせるために内容を移し、理解しやすくしたものであります。
漢字の字数がふえてきた、低学年に内容が移行したというだけでよしあしを判断するのでなく、指導書等に記されております取り扱い方をお読みいただければ改善の意図がよくわかっていただけるものと存じております。
第2点は、中学校の習熟度別学習、選択教科の拡大についての疑問であります。新学習指導要領は一人一人の児童・生徒にいかに基礎基本を定着させるか、個性を伸長させていくかを主要な改善のねらいとしていることは繰り返し述べてまいりました。児童・生徒の差別選別を進める教育などということは毛頭考えられないことであります。十人十色というとおり、子供がものを理解していくプロセスにはそれぞれ違いがあります。理解のスピードも、着眼点も、考え方の筋道にも個人差があり、それらの特性に応じた指導をすることが習熟度別学習であります。この学習方法は一人一人の学力保証のための指導法であって、能力別による振り分け、選別とは全く逆の考え方であります。
さらに、今回の中学校の改定では、生徒による選択履修の幅が拡大されたことが大きな特色であります。1、2年生では1教科、3年生では2教科以上の選択履修を行うように改められました。これは、生徒が好きな教科、得意とする教科を学ぶことにより、個性の伸長を図り、自己に自信を持たせていきたいという願いから生まれたものであります。
以上、学習指導要領は生涯学習の視点から、みずから学ぶ意欲を大切にし、個性の伸長につながる教育を推進しようとするものであり、切り捨て教育、選別教育につながるとの見方は的を得ていないと判断するところであります。
第3点は、日本人としての自覚と、国旗、国歌の指導についてであります。日本の文化や伝統の尊重と国際理解教育の推進は、今回の改訂の主要眼目であることは御承知のとおりであります。これまでも、学校教育において児童・生徒に日本国民としての自覚や国を愛する心情を育て、国際社会において尊敬され信頼される日本人として成長していくためには、国旗、国歌に対する正しい認識を育てることが重要であると考え、小学校の社会科、音楽科、小中学校の特別活動において指導してまいりました。
今回の改訂は、国際化の進展を考慮し、児童・生徒に国際社会に生きる日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育てるとともに、すべての国の国旗及び国歌に対して等しく敬意をあらわす態度を育てる観点から、国旗及び国歌の意義について理解させ、それらを尊重する態度を重視し、指導の充実が図られたわけでございます。日の丸が国旗であり、君が代が国歌であるというのは国民の間で広く定着しており、政府答弁でも明らかなことであります。よって、市教委といたしましては、学習指導要領の趣旨に沿って国旗、国歌への正しい認識を持たせるための指導を十分に徹底するとともに、卒業式、入学式などでの国旗の掲揚と国歌の斉唱をさらに一層円滑にできるよう助言していく所存であります。
第4点の、憲法、教育基本法の精神と学習指導要領との関連についてであります。もとより、学習指導要領は日本国憲法、教育基本法の理念である個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成及び普遍的にして個性豊かな文化の創造を目指す教育を踏まえて作成されたものであることは言うまでもありません。教育基本法、さらには学校教育法及び学校教育法施行規則にのっとって、法令に基づいて国が定めた教育課程の基準が学習指導要領であります。
既に述べてきましたとおり、新学習指導要領は21世紀を担う児童・生徒の一人一人が確かな学力を身につけ、思い切り自己実現、自己発揮できるように願望しています。それは、子供が人としてとうとばれることにほかなりません。また、これまでの一斉画一化の教育から、個性重視の教育へと転換を意味するものであります。このことは、まさしく日本国憲法、教育基本法の精神そのものであると考えております。
次に、学校週5日制についての御質問に答弁をいたします。本市におきます学校週5日制に対する取り組みにつきましては、校長会、教頭会、PTA連合会等において趣旨の徹底を図り、児童・生徒及び保護者への啓発活動を行うとともに、学校関係者と行政の関係部局及び各課のメンバーによる東村山市学校週5日制検討委員会を設置し、具体的な対応を検討し、実施してまいりました。これによりまして、各学校の校庭、体育館、その他可能な施設の開放、公民館、児童館の有効活用、学童クラブの開放等、子供の活動の場所と時間を確保し、現在まで円滑に対応できているものと理解しております。
今後も家庭教育の充実を支援するとともに、学校外活動における異年齢集団や青少年団体等の地域活動の振興や、環境美化や、ボランティア活動の充実等を図り、自由になった時間を自分自身の手で豊かに生活設計できるよう、人的、物的環境を整備し、充実して地域との連携を一層深めたいと考えております。
学校週5日制は次の時代を担う子供たちへの教育のあり方を問う大きな改革であるととらえ、子供の立場から、子供たちにとって意義あるものとなるよう、長期の展望に立って適切に対応していく所存でございます。
次に、学校週5日制の実施によって授業や学校行事に対してしわ寄せがきてるのではないかという指摘もありますが、教育水準を維持するためには各教科の授業時数を確保することは極めて重要なことであります。教育水準を考えるに当たっては、学力を単なる知識や技能の量の問題としてとらえるのではなく、これからの生活の中で豊かな自己実現のために、生きて働く資質や能力を高める学力ととらえて授業を改善する必要があります。
授業時数の確保につきましては、各学校で従来の週時程を変えないで、学校行事の精選や短縮授業の見直しなどによって時間を確保したり、学校裁量の時間を授業に振りかえ行う方法などで対応していただいているところであります。
また、学校行事の精選につきましては、学校行事そのものは日常の学習や経験を総合的に発揮させ、その発展を図る教育活動として各教科などでは容易に得られない教育的価値を持つ体験的な集団活動でありますが、思い切って精選し、教育的価値や必要性が減少した行事の改廃や効率的な準備や練習で時間が短縮できるもの、本来家庭で行うべき行事などで整理統合できるもの、各教科の授業として実施できるものを教科に戻す等により、学校行事を見直し、精選できるものはそれを行って授業時数を確保することも必要なことと存じます。
次に、新学習指導要領と学校週5日制の実施は矛盾しているのではないかという批判がありますが、これまでの学校教育においては教師が一定の知識や技能を児童・生徒に効率的に教え込むことを中心に進めがちであったとの指摘があります。新学習指導要領は児童・生徒の一人一人のよさや可能性を生かし、みずから学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの能力の育成を重視する新しい学力観のもとで指導が展開されることとなり、これからの社会の変化に主体的に対応し、児童・生徒が心豊かで創造的に生きていくことのできる資質や能力を育成しようとしてるものであります。
このことは、学校週5日制が、学校、家庭及び地域社会が一体となってそれぞれの教育機能を発揮する中で、子供がみずから考え、主体的に判断し、行動できる資質を身につけることを目指し、豊かな体験学習を通して望ましい人間形成を図ろうとすることと矛盾することではありません。学校週5日制の定着のためには、家庭や地域社会の御理解と御協力をぜひともお願いをいたすところであります。また、日々直接学校での授業に当たる教員の資質の向上なしにはこの円滑な定着は望むべくもありません。
また、学校週5日制の審議のまとめにも述べられておりますとおり、これを一気に完全な形で実施するのではなく、段階を追って、問題点を解決しながら円滑に実施することが適当であり、新学習指導要領のもとで実施可能な回数は月2回程度であるとの考え方も理解できるところでございます。要は、新学習指導要領と学校週5日制が、ともに目指す新しい学力観のもとに児童・生徒が自由な時間を有効に使って、豊かな体験を深め、個性や創造性を伸ばして自己実現の喜びを感じさせる機会とぜひさせたいものと考えておる次第でございます。
以上でございます。
○議長(遠藤正之君) 休憩します。
午後2時29分休憩
午後3時16分開議
○議長(遠藤正之君) 再開いたします。
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○議長(遠藤正之君) 総括質疑を続けます。荒川昭典君。
〔15番 荒川昭典君登壇〕
◆15番(荒川昭典君) 議案第15号、平成5年度東京都東村山市一般会計予算について、日本社会党市議団を代表し質疑を行ないますので、明快な御答弁をいただきたいと存じます。
日本経済はバブルの崩壊によって景気が急速に減退し、複合不況と呼ばれる状況にあります。政府はこの不況に対応するため、4年3月に公共投資の前倒し、続いて8月には10兆7,000 億円の総合経済対策を講じましたが、実効は上がっておりません。したがって、政府は平成5年度も税収難による歳入不足となり、いかに負担を地方に転嫁するかにきゅうきゅうとしたと言えます。しかし、各地方自治体も不況の深刻化は同様であり、基金の取り崩しや減収補てん債の発行が予定されています。ちなみに、平成4年度末の見通しでは、減収補てん債は過去最高の、発行額が1兆円を超えると言われています。
平成5年度地方財政計画の見通しは76兆 4,200億円、対前年度比 2.8%と低い伸びであります。国の一般会計は 0.2%の増ですから、高率であるとも見られますが、景気対策の観点から、逆に地方債の発行が10兆 3,585億円、18.4%の増となり、初めて10兆円の大台を超えたわけであります。いきおい、地方債依存率は 8.1%となり、前年度より 1.2%増加し、逆に一般財源比率は68%と、前年度より低下しています。総体的に見れば、地方も財政危機は到来したと見るのが正しいと考えますが市長の見解を伺うものであります。
次に、本年の地方財政対策の第1の焦点でありました地方交付税の特例減額問題であります。結果として、国税5税の法定額では15兆 9,803億円とされていましたが、 4,000億円の特例減額のほかいろいろのやりとりがありましたが、出口ベースで15兆 4,351億円、すなわち、原資からマイナス 5,452億円としたわけであります。地方交付税に大きく依存している当市にとって、特例減額が3年連続したことによる不安、交付税原資の落ち込みによる不安、交付税の交付ルールが一層複雑になり、国と地方の貸借関係、財政秩序の整理が困難になるとの不安などが考えられますが、どのように対処することが望ましいか、地方六団体の動向、特に市長会の意見、動向はどのようになっているのかお伺いいたします。
第2の焦点は、国庫補助金の一般財源化問題であります。補助金の一般財源化そのものは自治分権に資するものであり、これを否定するものではありませんが、今回の措置は国の財政負担を軽減するためのものであり、動機が不純であります。内容的にも、国の責任を回避する以外の何物でもありません。例えば、国民健康保険事務費の国の負担金の一部 104億円、保険基盤安定制度にかかわる暫定措置として、平成5年度、6年度に限り国庫負担2分の1が定額の 100億円とされ、これに伴う地方負担額 460億円が交付税措置になりました。当市に対する影響額は約 3,000万円と説明をされました。問題は、2年後に国保を抜本的に見直しを行うという点とあわせ、どのようにこの問題を受けとめているか、お伺いしたいと思います。
さらに加えて、公共事業関係の補助負担金の補助負担率が恒久された問題であります。原則として、直轄事業は3分の2、補助事業は2分の1となったわけでありますが、地方自治体の求めていた昭和59年度水準で比較すると 6,900億円の負担増となると言われていますが、先ほどの答弁の中ではそれほど影響を受けない旨の表明がありましたが、多くの事業を進めるに当たって、このような国の補助金カットは、以後大きな影響を受けるものと考えますので、その点について改めてお伺いをしておきたいと思います。
また、公共事業と臨時特例債の増発措置として、元利償還金は交付税措置を行うと国は約束をしているようですがこの点についてもあわせ見解をお伺いをしたいと思います。
次に、東京都の財政状況について、当市にどのような影響を与えるかについてであります。東京都平成5年度一般会計予算によりますと、対前年度比マイナス 2,202億円、 3.0%減であります。都税を見ますとマイナス 6,485億円、13.1%減であります。都が昨年の11月27日に発表しました3カ年実施計画では、都税は平成5年度はマイナス10.3%、6年度はプラス7.9 %、7年度はプラス 9.5%と見込んでいましたが、早くも崩れたわけであります。
起債については、昨年度より 3,347億円、87.7%増の 7,162億円、基金取り崩し 4,954億円、43.8%増と歳入構造は極めて不安定で、6年度以降の経済状況によっては深刻な事態を迎えると考えますが、市長の見解を伺いたいものであります。
第2に、このような財政状況を受けて、三多摩市町村に対する都支出金も予算の範囲内ということで後退せざるを得ないのではないかと予測しています。先日の市長の施政方針説明では、当市としては一定の評価をされましたが、例えば、三多摩市長会、町村長会が要求をいたしました市町村調整交付金、要求額 208億円、決定額 183億 5,400万円、その差は24億4,600 万円でありました。前年度対比も10億円のマイナスであります。
市町村振興交付金は、要求額 138億円、決定額 120億円、前年度と同額でありますが、その差は18億円、市町村活性化事業、ふるさと触れ合い事業交付金、要求額20億円、決定額10億円、その差10億円、対前年度比マイナス10億円。多摩振興基金整備基金4年度末残高見込み 619億円、5年度末残高見込み 195億円、取り崩し 424億円になっているわけであります。さらに、市町村振興基金、要求額 144億 3,200万円、決定額 136億 9,400万円、その差7億3,800 万円、対前年度比マイナス15億 6,600万円となっているわけですから、この点についても御所見を伺いたいものであります。
また、当市が5年度事業を策定し、都に対し要望をした額と、予算に計上した都支出金60億 8,964万 8,000円との差額について明らかにするとともに、今後の動向についてどのような判断をしているか明らかにしていただきたいと思うわけであります。
平成5年度当市の一般会計予算について順次お伺いをいたします。予算総額は前年度より4.3 %増であります。いわゆる、積極型予算であると言っても過言ではないでしょう。三多摩各市の中では11位とランクされています。各市町村の平均伸び率は先ほど答弁にありましたが 2.5%、前年度は15.5%の伸びを示していたことは間違いありません。歳入に示されております利子割交付金の66.5%の減と、地方交付税の53.8%増の関連について、説明を求めたいものであります。
公定歩合の引き下げは数度にわたって行われ、5年度の中では引き上げがあるかもしれないという説もあります。しかし、その結果は6年度以降になり、歳入減は予測できても増は期待できません。一方、地方交付税は単位費用、補正係数の改正があったと言われていますが、財政需要額と財政収入額の算定に問題はないのか。すなわち、今年度中にこの地方交付税の減額補正は絶対にないということを確認してよいのかどうか、お伺いをいたします。
基金取り崩しの額6億 1,000万円でありますが、減収補てん債を含め、市債の増額を検討すべきではないかと考えます。借金である地方債が少ないことはよいことのように思えます。しかし、地方債の方式は社会資本整備などにかかる費用の世代間の公平を保つという働きをしています。年度内に使われる財源と年度間を調整する基金、長期にわたる負担調整をする地方債という相互のバランスは、そのコントロールの仕組みを確立すれば危惧する必要はありません。ましてや、不況の地方財政と国の元利償還の助成がある時点は的確にとらえ対処すべきであると思いますが、所見を伺うものであります。
次に、職員手当の問題でありますが、新聞報道によりますと、職員手当の1つであります調整手当問題でございます。東京都は5年4月から11%、6年4月から12%に引き上げるとしています。東京都人事委員会は既に12%引き上げるよう勧告をしています。三多摩各市は現行10%でありますが、都は2月4日、任用給与制度諸手当の都準拠を求めています。そしてその後、調整手当を12%に引き上げる方向で自治省と交渉するとしている模様であります。経緯を説明するとともに、市長の考え方を明らかにしていただきたい。都の指導は、個々の市町村の自治権運営の介入であり、また、都区職員と同じところに住み生活をしているのでありますから、条件を前提とした引き上げ論は問題であります。
次に、福祉関係についてお伺いします。民生費予算を見ますと4億 8,557万 5,000円、3.9 %増であります。高く評価するものでありますが、現在策定中の東村山市地域福祉計画問題であります。国が、生活大国を看板にする宮沢首相の意を受けて、政策の目玉でありますゴールドプラン、既に4年目に入るわけでありますが、発表によれば、平成5年度はホームヘルパー 6,000人増、ショートステイ 4,000床増、特養老人ホーム1万床増、老人保健施設2万 2,000床増、ケアハウス 7,000人増となっていますが、施設整備などの数字だけを見せられても、どうしても計画を実現するという姿勢が感じられません。国費の負担率を引き下げた上で、これからは市町村でやれと言われても市町村は動くことができないわけであります。ゴールドメッキプランにならないための方策をどのように考えているか、伺いたいものであります。
そして、基本的視点、いわゆる理念の確立が重要であります。国の福祉サービスは救貧的な色彩が濃いものでありましたが、本格的な高齢社会を迎えて、福祉サービスは困り切ったときに利用するのではなく、より身近なところでよりよいサービスを適切に受けられる権利を保障することであり、市町村がその主体であると考えますが、所見をお伺いをしたいと思います。
また、市町村の公的責任を明確にすることであります。保健福祉の需要の把握と供給の計画を住民に示し、理解と協力を求めること。そして、1期を10カ年とした基本計画を策定し、議会の議決を必要とする制度を確立すべきであると考えますが、所信を明らかにしていただきたい。
社会福祉費について見ると、国は平成3年度 7.2%増、4年度 7.0%増、5年度は 6.0%増と下降を続けています。その中で、生活保護費は 180億円の減であります。当市でも前年度比マイナス 3,280万 8,000円、1.65%減であります。生活保護はかつての貧困者対策ではなく、一人暮らしや寝たきり老人対策にも配慮する時代に入っているのにもかかわらず、対象者を減らす政策が依然として続いていますが、市長の見解をお伺いをいたします。
保育料が7年ぶりに引き上げられました。国基準なるものを1つの目安として、その55%を計画したが、激変緩和として52.7%とした。値上げの理由として、受益者負担の観点、他の公共料金との公平さを図るためと説明していますが、児童憲章、児童福祉法の理念、趣旨から見て大きくかけ離れているのではないか。次代を担う子供たち、保育にかける子供たちの健全育成の義務を重く受けとめるべきでありますが、市長の所信を明らかにしていただきたい。
なお、公立保育園の人件費の国費カット問題は、今回撤回されましたが、平成6年度予算で再浮上してくることは間違いありません。国の方針が貫徹されると保育事業に大きな打撃を受けることになりますが、経緯と動向について、把握している内容を明らかにしていただきます。
次に、まちづくり問題についてお伺いをいたします。まず、場外車券売り場問題であります。先ほど一定の質疑・答弁がなされましたので、あえて私はここで市長にお伺いいたします。私たち社会党市議団は2月10日、市長に対しまして場外車券売り場の開設には断固反対である旨を通告し、この事件をどのように把握をしているのか、地元市長の同意がない限り開設できないとなっているが、どのような考えを持っているか。
本年1月17日、日曜日午後2時から、日本自転車振興会が栄町1丁目自治会の住民を相手に説明会を開きたいと申し入れてまいりましたが、中止をされた。そして、各自治会のそれぞれの意見についても細かく説明をいたしたところでございます。そのときは「全く存じ上げていない」、あるいは、「市民の意向は大切にする」、このように回答されたわけであります。先ほどの答弁を聞いておりますと、設置者が1回だけ東村山市を訪れた、このように述べているわけでありますから、この設置者が何月何日に、どこに、どのような話をしていったのか、この際明らかにしていただきたいと思うわけであります。
私も、その当時申し上げましたが、日本自転車振興会なる団体が地元市である東村山市に事前の連絡が一切ないということは常識的にはあり得ないと主張したわけでありますから、正確にお答えをいただきたいと思います。
また、私たちは東京通産局商工課車両係、この方は直接の認可を担当する部署になっている模様でありますが、その車両係の皆さんにもお会いをしてまいりました。その担当者の意見としては、住民の反対があった場合、また、その市の市長が同意をしない場合は絶対に許可はしない、このように述べているわけでありますから、明確にお答えをいただきたいと思います。
次に、農業公園構想についてお伺いをいたします。「93東京都総合実施計画・平成5年から7年」によれば、多摩地域に約20ヘクタールの農地を確保し、農業振興の拠点に、そして都民の憩いの場になる農業公園を設置し、平成7年度までに候補地を決めて基本計画をつくることになっています。当市が平成5年度及び平成7年度に計画した農と緑の体験パーク整備事業は、この東京都の実施計画と関連させた計画であるのかどうか。あるいは、都事業の候補地となる検討作業を進めるお考えがあるかどうか、この点についてお伺いをしておきます。
次に、要綱行政から条例行政への前進について伺います。法律で定められた範囲内でない条例は違法であるゆえに、二十数年前、川崎市や横浜市、兵庫県の川西市などが積極的なまちづくりを進める手法として開発指導要綱という内部規定をつくり、それによって開発者側に協力を求めたところであります。現在は全国に、40%近くの自治体で定着しています。しかし政府がこの自治体行政に神経質で、行き過ぎを理由にしばしば見直しを迫っていました。ましてや、最近の最高裁判決が出たことによって地方自治体の行政指導、開発事業に対する抑止力はもぎ取られたことになり、乱開発の防止は行き詰まり状態となったところであります。生産緑地法の改正により、農地が宅地に転換されるこの時代に、当市にとってもゆゆしき課題であります。法の欠陥を補うため、自治体がやむなく採用し運用してきた行政手法を、最高裁は法の建前にとらわれ、余りにも実態を無視した判断であると言わざるを得ません。幸いにして、日照権問題などで住民運動が一定の評価を得て建築基準法が改正をされ、条例化を認められることになりましたので、この際、多くの開発規定を含めて、自治体がまちのあるべき変化に対応できる条例化を急ぐべきであります。市長の見解をお伺いをいたします。
次に、清掃事業の推進についてお伺いをいたします。定数条例議案の審議の際も申し上げましたが、廃棄物の処理及び再利用の促進についての条例は本年4月1日施行となります。第4次実施計画を見ますと、ごみ減量対策の推進の中で、廃棄物の発生抑制、廃棄物の減量、協力体制の確立と期待されています。庁内検討委員会は活動を進めているとの説明がありました。条例で定められている廃棄物減量等審議会、廃棄物減量等推進委員及び清掃指導員の各制度があることは十分承知をしております。しかし今後、ごみ発生の抑制、減量、リサイクル推進の実効性を真に期待するとするならば、各界、各層の市民、事業者並びに行政が意見を出し合い、情報を交換できる緩やかな協議組織がより必要ではないかと思います。設置するお考えがあるかどうかお伺いをいたします。
庁内検討委員会で活動している問題については、既にやりとりが終わっておりますが、私はこの検討委員会が提出をしたという中間報告を、いつ議会に提出をするか。報告をするのかしないのか、この点を明らかにしていただきたいと思います。
5年度予算の中で、市が再生品を購入することは当然でありますが、総額はどの程度を予定しているか明らかにしていただきたいと思います。聞くところによると、再生品が新品より割高になってもあえて再生品を購入するとした自治体もあるようでございます。市長の所信を伺うものであります。
教育委員会関係についてお伺いいたします。ことしもまた間もなく卒業式、そして入学式を迎えることなります。当市の小中学校の児童・生徒の学校生活の状態はどうであったでしょうか。4年度を振り返って、校内暴力、非行、体罰、いじめなど、私は心配する事件があったという話を聞いておりますが、率直な所見をお伺いしたいものであります。
また、神奈川県大和市並びに相模原市の教育委員会は、公立小中学校の職員会議の議事録、日の丸、君が代に関してを、発言者の氏名を伏せて発表しました。学校教育現場の情報公開の先鞭をつけたものと高く評価をしておりますが、所見を伺いたいわけであります。
「信頼と協調」を政治理念とした市長にお伺いをいたします。連日の新聞、テレビは、金丸前自民党副総裁並びに生原元秘書の所得税脱税問題を報じています。去る3月6日、両名は逮捕され、3月13日には昭和62年分所得税脱税事件として起訴されたのは御承知のとおりであります。国民の政治不信は極限に達しています。私たちは佐川事件の徹底解明、政治腐敗防止法の制定、竹下元総理の議員辞職、政治改革を求めて活動を強化していますが、地方自治体の長としての所信を明らかにしていただきたいと思います。
次に、北山公園再生計画問題や保育料値上げ問題などの経過を見ると、日常的な市民との対話が不足しているのではないか、市民生活のあらゆる分野にわたり、市民要求は多様化、高度化しております。同時に、市民個々の価値観も複雑多岐にわたっていますので、地方自治行政の運営執行は、それゆえに試行錯誤の場面も多いと思いますが、要は、関係住民、関係団体との対話を積み重ねることであります。それによって市長の政策方針と市民の要望はすり合わせできると思います。見解を伺うものであります。
そして、本定例会で工事期間の最後の延長をせざるを得なかった北山公園再生計画事業は、明らかに事務手続き上のミスによるところが多いわけでありますから、責任の所在を明確にし、みずからを含めて、厳正な措置を取ることを強く求めるものであります。
定数条例の審議の際に、信賞必罰をしきりに強調されていたわけですから、まずもって実行していただきたいと思うわけであります。市長の決意を伺いたいものであります。
最後に、当市を取り巻く財政状況はまさしく厳しいものがあります。その中で、寝食を忘れ新年度予算編成に努力された関係者に心から感謝を申し上げ、質疑を終わります。
◎市長(市川一男君) 15番議員さんから、総括の大変多くの御質問をいただきました。順次お答えをさせていただきます。
最初に、国の財政対策の関係でございますが、確かに、一般財源比率は5年度68%、4年度当初は69.4%と、御質問者の御指摘のとおりでありますが、個々に見てまいりますと市町村税では法人税割だけがマイナス見込みとなっておりまして、地財計画の地方税を見る限りでは対前年度比 1.6%増が示されております。伸びは低いものの、税収は前年を上回る確保ができる、そのように試算されております。
また、地方譲与税につきましてもトータル的には 3.6%の増、消費譲与税は対前年度比 4.2%、地方道路譲与税は 1.4%、自動車重量譲与税は 3.6%と、前年をそれぞれ伸びを示しております。
さらに、地方交付税でありますが、特例措置といたしまして 4,000億円減額されております。4年度当初では 8,500億円の減額であり、今年度は前年度より少額な特例措置となっております。
しかし、地方財政計画を見る限りでは、総体的にはマイナスとは見込んでおらないわけであります。いずれにいたしましても、平成3年度以降、全般的に税収の伸びが落ちていることも事実としてありますので、今後の税収動向に細心の注意を払い、的確な情報収集に努め、歳入の確実な補完確保に努めてまいりたい、そのように考えておるところであります。
次に、地方交付税の特例減額の問題につきまして御質問をいただきました。国は財源不足等から、地方交付税の交付税率の引き下げなど、ここ数年大きな問題として新聞等で報道されてまいりました。平成5年度は4年度に続き 4,000億円の特例措置といたしまして国に貸すこととなっており、これにより交付税総額が減少しておりますが、後年度への加算措置が約束されての内容となっておりますことは御案内のとおりであります。
当市が取るべき、これらの減額に対処する方法といたしましては、後年度への交付税措置がされる、例えば、該当する事業があった場合には臨時特例債の発行など、後年度交付税算入の増額を図るべく努めてまいりたいと考えております。
また、この問題は当市1市のことではなく全国的な問題でありますので、東京都市長会を通じ地方交付税の実質的な確保など、要望をしてまいりたいと考えております。
次に、国庫補助金の一般財源の問題ですが、平成4年度の当初でも大変な問題になったことはまだ記憶に新しいことと思います。国はさらに平成5年度にこれらの拡大を考えていることが地方財政計画等で報道されております。御案内のとおり、国庫負担の軽減措置として交付税で調整が図られるなど、地方自治体の負担がふえることが予想されるところであります。中でも、国保一般財源化は4年度の交付税上で算入されるようになったことはこれまた御案内のとおりでありますが、5年度におきましては国保保険基盤安定制度として5年度、6年度に限り、保険基盤安定国庫負担金により補助率2分の1の措置が見られましたが、今回の見直しにより定額補助化され、全国規模で 100億円程度の補助額となっております。このベースで当市を試算いたしますと 447万 2,000円となり、前年度の9%程度にとどまることとなります。
また、一般財源化することにより、交付税上の財政措置といたしまして 460億円が算入されることが地方財政計画の中で明らかにされております。算入方法の詳細につきましてはまだ不明確なところでありますが、前年度の算入例を参考としながら推計いたしたところであります。しかし、国は2年後に国保の抜本的見直しが検討されていると聞いておりまして、今後はこれからの情報を的確に把握し、対応を考え、当市の影響を最小限のものとしていきたい、そのように思っております。
また、公共事業関係の補助負担率の恒久化措置につきましては、昭和59年度から補助率カットに伴う影響分について、国は税改正などを実施しながら、各年度における交付税特例加算がされております。昭和60年度から63年度までは建設地方債として調整債の発行を地方自治体に許可し、当市でも4億 4,800万円の借り入れをして、後年度以降の交付税に算入しているものであります。
一方、国庫補助金の影響額につきましては、19番議員さんにも申し上げたとおり、当市に該当する事業では影響はないものと判断しております。国が示している国庫負担率の恒久化等の5年度地方財政への影響額は、公共事業等臨時特例債発行額で 5,200億円、また過年度国庫分も同債を 1,500億円発行しておりますので、それぞれ後年度で交付税に地方財政措置がとられることが約束されております。これらのことから、当市では該当する事業債等の発行を考慮し、影響のないように努めてまいりたいと思っております。
次に、東京都予算に関しまして申し上げたいと存じます。平成5年度の東京都予算の編成につきましては御承知のことと存じますけれども、法人2税の大幅な落ち込み、都税では13.1%の減収となっております。こうした事態に対処いたしまして、歳入歳出両面にわたる工夫と努力を重ね、取り得る限りの方策を講じたといたしまして、都債や基金など、これまでに培ってきた財政の対応能力を最大限に活用して財源確保を図った、そのように知事は所信を述べております。
内容的には、建設債の活用を積極的に取り入れまして、前年度より87.7%、と大幅な都債の発行を計上しております。一方、基金の弾力的な活用を図り、財政調整基金、減債基金、その他、特定目的基金の取り崩しにより財源の確保に努めた予算である、そのように評価するところであります。このような深刻な都財政のマイナスを、都債と基金により財源対応し、93総合実施計画に対して重点的に配分し、ほぼ完全な形で計画が予定されているものと見ております。確かに、調整交付金、振興交付金等、前年度実績より減額されておりますことは事実であり、これらの影響というものも考えられるところであります。
今後の財政運営につきましては厳しい状況にありますが、社会経済の動向、景気の推移等を十分把握した中で対応をしてまいりたい、そのように考えております。
次に、三多摩市町村への都支出金の関係についてでありますが、調整交付金、振興基金、ふるさと触れ合い事業補助の減額につきましては、各市町村とも財政運営上、充当財源に工夫をしていく必要があると考えられます。
特に、当市といたしましては、これらの減は率直に申し上げて影響がないとは言えません。しかし、調整交付金、振興基金等は、それぞれの市の特殊財政状況を見た中で交付、あるいは貸し付けがされるものでありまして、当市の過去の例から見ましても、特殊事情が配慮されている場合が今まで多く、都の御理解の中におきまして、引き続き当市の事情を強く訴えできる限り振興交付金等、特定財源の確保を図ってまいる所存であります。
また、5年度都支出金の要望状況についてでございますが、現行制度、あるいは5年度からの都制度改正等を見込める情報を可能な限り把握し計上したところでありましたが、結果的には5年度当初の東京都の予算編成は厳しい内容であることは事実であります。年度間の財政運営の中で予定した都支出金の確保は、何としても図っていかなければならないと考えているところであります。
続きまして、利子割交付金と地方交付税について御質問をいただきました。利子割交付金は昭和63年度に創設されたものでございますが、当市の利子割交付金の交付状況は、昭和63年度5億 5,597万円、平成2年度では13億 4,298万 1,000円と、当市としては順調に伸び、財政基盤に大きく寄与されている財源の1つでありました。しかし、平成4年度に至ってバブルが崩壊し、4年度においては13億円からの減収が見込まれ、4億 2,432万円の収入と半減をしております。
また、利子割交付金の収入見込み額は東京都の指示により計上をいたしておりますが、毎年のように一定の精算額が出ておりまして、翌年度以降に一括、または分割し精算される方法をとっております。平成5年度の交付税推計におきましては、このことを考慮して東京都が示しております額を基本に、過去の精算残額を精算し、計上をしたところでございます。
一方、利子割交付金と交付税の関連でございますが、当然、利子割が減になりますと交付税の算入数値も下がり、交付税の中で精算されることとなります。
さらに、需要額の基金への算入の減額も考慮し、その結果といたしまして基準財政収入額と基準財政需要額とのバランスから、5年度当初予算普通交付税推計によりまして19億1,000 万円、対前年度比53.8%増を見込んだものであります。
次に、基金取り崩しと減収補てん債との財源充当について御質問をいただきました。御承知のとおり、5年度当初予算編成につきましては現状の厳しい財政情勢をまともに受けて、歳入歳出のアンバランスをどのような対策で補てんをするか、最後まで論議の対象となってまいりました。結果的に財政調整基金でその差を補う方向で決めさせていただきましたが、当然、質問者のおっしゃる減収補てん債の活用ということも検討の1つでございました。しかし、減収補てん債は当初の段階で活用するものではなく、年度間の中での財政運用上から社会状況等の変化に対するもので、当初からの活用は少し無理がある内容でありました。
さて、一般事業債と合わせての減収補てん債の発行についてでございますが、御承知のとおり、減収補てん債は今日のような不況などによる経済の停滞で予定をされた地方税収が全国的に確保されない場合に許可されるものでありまして、原則として、地方交付税上の普通交付税の算定基礎となった標準税収入額と実収入見込み額との差を基準として配分をされます。また、その元利償還に要する経費を地方交付税の算定上で基準財政需要額に75%算入の措置があり、大変有利な内容となっておるわけであります。
このように、地方税収入が標準税収入額を下回る場合に、その減収を補うというか、賄うため発行が許可される特例地方債でございまして、当初予算への計上は無理でありますが、今後の経済情勢に伴う財政運営の中で、結果として活用をしていくことが方策として考えられることと存じます。
なお、平成4年度では、利子割交付金の落ち込みによる対応策といたしまして、減収補てん債の発行と、今後御審議いただきますけれども、6億円程度の要望を行っていきたい、そのように考えているところであります。
次に、職員の調整手当の問題についてお答えをさせていただきます。職員の調整手当につきましては、率の引き上げをめぐり、市長会においても一定の課題として検討をしておりました。去る1月25日の定例市長会の席上で、都の行政部長から調整手当をめぐっての問題点が提起をされました。調整手当の引き上げは余りにも全国の自治体に与える影響が大きいこと、そして給与改善の計画が進まないこと。また、都と市は根本的に異なり、都は人事委員会で公民格差の算定を行っているが、市は公民格差を算定していないということ、また、諸手当の適正化が必要であること、申し上げたこの4点であります。この反響は各地ともに大きく、市長会として具体的に検討するために助役会にこの問題を下ろし、具体的に検討に入りました。
この問題は27市でもそれぞれの組合交渉の俎上にのせ、協議を重ねておりますが、各市とも現在交渉を中断しているのが実情のようであります。私も都の指導するところは謙虚に受けとめ、改善に努力を傾注していく所存でありますが、何分にも労使交渉という場の中での推進となりますと厳しさがあり、時間がかかるものと考えます。どうかこの点の御参酌をいただき、御理解賜るようにお願いを申し上げます。
次に、福祉関係につきましては大きく3点について御質問をいただいておりますのでお答えをさせていただきます。まず、当市の地域福祉計画についてでございますが、地域福祉計画を実効性のあるものにするためには、御指摘のとおり、財政的裏付けが必要でございます。新たな福祉施策には、おおむね、人件費等、義務的経費が加算されていくため、効率的運営を期しての内部的努力はもちろんのこと、国、都における一層の負担、補助を求めていくことが必要であると考えており、市長会を通じてその努力を積み重ねていきたいと考えております。
地域福祉計画が、高齢化社会を迎えることを中核とした対応策であることは御案内のとおりでありますが、市民の意識調査等でもわかりますように、ホームヘルパーやショートステイ等はまた所得等の経済事情に関係なく需要があるわけでありまして、有料であっても福祉サービスを受けたいという傾向がうかがわれます。より身近なところで、よりよい、御質問にもありましたけれども、サービスが受けられるという面でそれを市町村が担うという御質問者の御意見に、基本的には私の考えも同様であり、そのあり方について検討を深め、計画を具体化していきたいと考えております。
1期10年として議会の議決云々という御質問でありましたが、御承知のごとく、地方自治法第2条第5項の規定に基づき、10年間をスパンとした基本構想につきましては議会の議決を賜っておりまして、総合計画の基本計画、実施計画、また、当面の地域福祉計画等につきましては議決されました基本構想に準拠して定められているわけでありますが、今後とも御指導を賜りながら進めてまいりたいと存じますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
次に、生活保護費の件でございますが、生活保護費につきましては国の機関委任事務であることは御案内のとおりであります。そこで、扶助費の内容を見てみますと、平成5年度当初予算におきまして約17億 8,000万円のうち、医療扶助が約9億 4,800万円で53%を占めており、インフルエンザ等の流行により約 2,000万円から 3,000万円の支出の流動性がございます。
もう1つ、全体的な傾向といたしましては生活保護制度の基本原理の1つとして、他法、他施策の優先の原理がございます。したがいまして、障害基礎年金等の受給額が増加することに伴い、相対的に生活保護費は減少してくるわけでありまして、国、都の指導を受けながら適切に実施されていることを御理解をいただきたいと存じます。
次に、保育料に関します御質問であります。保育所は保育者の就労、疾病により、家庭において十分保育ができない乳幼児を、家庭の保護者にかわって保育することを目的とする施設でございまして、現在、市内14カ所の公・私立の認可保育所において児童福祉の理念に基づき、乳幼児の健全育成に向け日々保育に努めているところでございます。この福祉理念により、保育内容につきましても年々充実を図ってきております。
保育料につきましては、児童福祉法に基づき応能による受益者負担ということで、保護者の方から保育料を徴収させていただいておりますが、今回の改正につきましては7年間の据え置きにより公費負担の増、受益者負担等の観点により実施をさせていただくものでございまして、改定額について諸事情を考慮し、極力改定額を抑えた内容とさせていただきました。保護者の方々から、要望事項につきましては承知はしており、財政負担を伴う事項でございますので、市の財政事情等をかんがみながら、今後可能なものより検討課題としていきたいと考えておるところであります。
また、保育園の人件費等、国庫負担の件でございますが、市が児童を保育所へ入所措置した場合、市はその保育に要する費用を措置費として保育所へ支弁しており、その措置費の一部を、一定の率、2分の1で国が負担をしております。この国の負担金については平成4年12月4日、大蔵、厚生の両省から、5年度予算編成段階において措置費として国が負担している公立保育所の人件費を削除し、地方交付税で手当てをするとの方針が突然出され、全国的に大きな衝撃を与えたことは御質問にあったとおりでございます。
一方、自治省としては保育所の措置のあり方など、制度の見直しをしないまま国庫負担金を削除するということについて強い難色を示し、当然のことながら、地方交付税での肩がわりに反対をしてきました。市長会としても平成4年12月8日付で全国市長会、また、関東支部長は今現在、市長会の会長である府中の市長が支部長でございますが、全国市長会へ、国に対する働きかけをするよう要望書を提出し、さらに、平成4年12月14日付につきましては私どもの東京都市長会として、会長名で国、都へ負担金及び補助金の一般財源化に対する緊急要望をするなど、この間、地方自治体から国への活発な働きかけをいたしてまいりました。このような動きの中で、大蔵、厚生両省は平成5年度の実施の方針化を取り下げたわけでありますが、今後については大蔵、厚生、自治の3省で検討委員会を設け、その議論をもとに、早ければ6年度予算で何らかの措置を講じたい意向を示しております。このことは、地方全体の中で多くの財政負担となるため、今後も国の動向を見きわめながら対処してまいりたいと考えております。
次に、車券場問題についてでありますが、既にお答えを申し上げましたとおりでございまして、基本的な設置条件の1つとしては、自転車競技法等、法律による基準があるわけで、この条件のクリアが必要であることは言うまでもありません。去る2月10日、平成5年度の予算の説明をした際、御質問にありましたように、社会党議員団より本件についての申し入れがありました。この際、この件について承知しているかとの質問に対しまして、現在、私どもで行っております十一市競輪事業組合では全くその件については話を聞いておりませんし、話題とはなっていないということも申し上げました。
また、自転車振興会からの話というのは、いつ、何日にというようなお話ございましたが、今手帳もこの場にございませんので日にちは忘れましたけれども、前回、前回というか、前の25番議員さんにも申し上げましたが、口頭で伺っておるということをその際にも率直に回答を申し上げたとおりであります。
そこで、設置に当たっては設置者が許可を置くものであり、周辺住民、または設置場所の首長に対する同意というものが必要とされます。また、御質問にございましたが、いわゆる日本自転車振興会、この振興会というわけですから、いろいろ、その競技法に基づく立場の中でお話するんでしょうけれども、そのときにも私ははっきり申し上げましたが、地元の理解とか、そういう問題がない限りは市長としては同意というものはできませんというようなことも申し上げてあります。設置者からの同意の依頼があった場合はどうかというような御質問でございますけれども、やはりお答えしておりますように、地元住民の意向、また、議会等にも十分、出された場合ですね、協議をしながら対応をしてまいりたい、そのように考えているところであります。
次に、農と緑の体験パーク事業についてでございますが、本事業は新たな発想に基づくもので、東村山市の緑のまちづくり計画をもとに、農地を都市の良好な自然環境を構成する重要な緑の資源の1つとしてとらえ、地域のコミュニティーの場として位置づけ、市民が野菜や花の栽培を通して土と触れ合いながら、農と緑のかかわり方を体験し、学ぶ場としての農地の活用というものを考えておるところであります。
本事業は、都市公園法に基づく分区園緑地の考え方をもとに、市民が参加するイベント型公園とするものでございます。御質問の東京都の実施計画とのかかわり合いの件でございますが、特にそのようなことではなく、国、都の補助を見込んだ市独自の発案事業として取り組みを考えておるところでございます。
次に、まちづくりに関します3つ目の御質問であります。昭和48年に宅地開発等指導要綱を制定いたしまして、現在、本要綱は制定後約20年を経過いたしました。この間、社会情勢並びに住環境等の変化など、また、市街地の発展と拡大する弊害等を改善するために新たな行政指導が必要となっております。第4次実施計画の位置づけから、今回、要綱の改正を検討することといたしました。
改正の主な問題点といたしましては、適用範囲の基準や負担金の取り扱い並びに事務処理の流れ等でございますが、さらには、市民ニーズにできるだけこたえ、よりよいまちづくりが弾力的にできるよう配慮してまいりたいと考えております。
一方、都市計画法及び建築基準法の一部改正との整合性、各市の指導内容等の整合性を図ることも大切な条件の1つでございまして、慎重の上にも綿密、周到に検討を重ねてまいりたいと考えております。
また、御質問の条例化の件でございますが、法律等の範囲内での条例制定をすることは難しく、現在の要綱においてもまちづくりの目的を果たしておりますので、今回は内容の改正を重点的に検討を加え、要綱の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、清掃事業について3点の御質問をいただきました。まず、ごみ減量化に向けての市民、事業者との協議機関の必要性についてでありますが、御質問にもありましたとおり、4月施行の新条例でも位置づけした廃棄物減量審議会を設置いたしまして、市民各層の御意見を拝聴いたす考えでおります。
この審議会の構成といたしましては、議員、学識経験者、商工会、大型スーパー、資源回収業者、市職員及び市民という考え方で進めているところでございます。また、推進委員につきましては、市内13町にそれぞれ3名以内の委員を委嘱させていただき、市民と行政のパイプ役を努めていただきたいと思っております。いずれにいたしましても、ごみの減量施策の実効を上げるためには、市民、事業者の理解と協力が不可欠でございまして、新たな事業推進に当たっては事前に十分調査検討を深め進めていく所存でございます。
次に、今後の清掃事業の推進に対し、広く職員の考えを聞き検討を進める機関として、清掃事業推進庁内検討委員会を昨年6月30日に発足させ、今日まで延べ8回の委員会が開催され、去る3月2日に中間答申として報告を受けたところでございます。議員各位に近日中に御配付を申し上げたいと思います。
3点目の、再生品購入の予算額の件でございますが、公共施設ではトイレットペーパー、コピー用紙、各種パンフレット類については再生紙を活用しております。今後は、5年度の早い時期に再利用計画を策定いたしまして、具体的な施策の進展を図っている所存でございますので、御理解をいただきたいと思います。
教育関係の御質問というのは後ほど教育長より答弁をいたしますので、私の方からは残る質問につきまして、先にお答えをさせていただきます。
市長の政治姿勢についての御質問がございました。去る7日の朝、新聞、テレビは一斉に金丸前自民党副総裁の所得税違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたことが報じられたことは御案内のとおりであります、生原秘書とともにですね。私も率直に申し上げまして大変驚いた次第であります。各新聞も、社説等によりましてこの事件への論評に触れておりますが、同時に、自民党幹事長が述べられた「今後の当局の公正な捜査を見守りたい」との談話がありましたが、私も同感であります。内容に対します私的考え方というのは、今の時点ではコメントを避けたいと存じます。
また、市民要望の把握の件についてでありますが、私は市長就任以来、信頼と協調をモットーに、行政運営に対する姿勢を掲げてまいりました。御案内のとおり、現在の社会は高齢化、国際化、高度情報化、さらに技術革新と大きく変貌を遂げており、これに伴いまして住民の価値観やニーズは複雑多様化していることも十分承知はしておるところであります。すべての問題に対しすべての人が賛成するということは好ましいことでしょうけれども、なかなかそのことということに対して賛成、反対の両論というものは常にあるものと私は理解をしております。市民一人一人の価値観が異なることから、それぞれの利害や立場によりましてその意思があらわれるものと考えております。したがいまして、行政運営に当たりましては市民の要望を的確に把握し、合意を得られるよう努力、また、努めているものでありまして、今後も引き続き、東村山の住民福祉の向上のために努力を重ねてまいりたいと考えております。
現在、各種事業において市民参加を含め、市民ニーズを的確に把握し、これらの要望を基本計画、実施計画に反映させ、それらの要望を、そして反映された中から計画的な行政執行に心がけて、今までもおりましたし、今後もそのようにしたい、そのように思います。
また、市民との対話につきましても、今までも十分行ってきたつもりでありますが、引き続き、東村山の将来都市像の実現に向けて努力をしてまいりいと思っておるところであります。
なお、御質問として出されました事例、提案につきましては、それぞれの諸事業推進の中で、それぞれのケースにより進め方を考えていきたい、そのように存じております。
次に、北山公園整備工事のおくれによる責任についてでございますが、多くの市民の方々に大変御迷惑、御心配をおかけいたしましたことは、議案等を含めてお詫びをしてまいりました。大変遺憾に思っているところであります。今後、このようなことのないように所管にも強く指示をいたしたところでございます。現状では、一日も早く公園を完成させ、多くの市民の方々に御利用していただくことが大前提であるというふうに考えております。この点ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
以上、多くの御質問にお答えいたしてまいりましたが、ぜひとも意のあるところをおくみ取りくださいまして御理解いただきますようお願い申し上げて、私の答弁を終わらせていただきます。
◎教育長(渡邉静夫君) 教育委員会関係の御質問にお答えをいたします。
まず第1点目の、本市におきます生活指導の現状でございます。最近の子供たちの傾向として、自主性や自立心に欠け、物事に耐える力の欠如、情緒や社会性の未発達、社会規範を守る意識の弱さなどに起因しまして、いろいろな問題行動が起こっております。暴力行為につきましては大事には至っておりませんが、生徒間及び教師に向けられたものが発生しております。また、いじめにつきましては質的に変化してきて、なかなか実態がつかみにくく、潜在化し、長期化する傾向が懸念されます。その他、器物損壊、女子非行、喫煙、万引き等の問題行動が起こっております。子供たちは日々の生活の中でよい面を見せたり、逆に悪い面を見せたりして、いろいろな経験を重ねながら成長しております。非行はあるとき突然発生するというよりも、長期にわたって芽が培われたものであり、子供の発する幾多の危険信号を的確にとらえて適切な指導をする必要があろうかと思います。
問題行動には、親や教師が子供たちのわずかな心の変化や行動の変化を素早く見抜き、正しく対応することが大切であります。そのためには、親や教師に子供の兆候を見極める力量がなければなりません。生活指導に精通した教師の資質の向上は、青少年の問題行動が増加する現状の中で特に必要欠くべからざる条件と思います。また、問題行動が発生してからの適正な指導のあり方についても、子供の心情を理解した上で、心の琴線に触れる対応が望まれ、いやしくも、体罰等の行き過ぎた指導は厳に慎まなければなりません。
非行や問題行動の解決に当たっては、家庭においては基本的生活習慣を身につけ、正しい生活リズムで自立心を養い、学校においては意欲をもって学習させ、わかる授業を展開して友情をはぐくみ、生き生きとした生活を送らせることが大切であります。また、地域社会でも多くの人々とのかかわりの中で、多様な経験を積ませることが必要であります。学校、家庭、地域社会の教育機能を十分に働かせて、子供たちが豊かな心を持ち、たくましく生きる力をつけることを目標に、今後とも努力してまいりたいと思っておりますが、子供たちの健全育成の特効薬がこれといってあるわけではございません。一人一人を大切にし、日ごろより心の奥底に潜む悩みや不満をくみ取りながら、子供と共感しながら、正しい方向へ、できることから取り組んでいける健全な社会の建設を目指してこれからも力を注いでまいりたいと思っております。
次に、神奈川県の職員会議議事録の公開に関してでございます。公文書の公開は時代の趨勢であろうとは思いますが、教育の論理と法律の理論のコンセンサスを十分にしながら行う必要があると存じます。特に、議事録につきましては自分の発言に責任を持つことは当然のことですが、言語という表現力は論理を組み立て、発言しながら自分の考え方を整理したり確認したり、あるいは論理の組み立てを変更したり、他の意見を参考に修正をしたりすることもあり、文章ほど自分の考えを時間をかけて推敲してみる時間もなく、したがって、自分の意見を正しく述べられない面があります。会議そのものがこのような流動的な表現をしながら結論づけをされるということを念頭に置いて、議事録を読み取ることが必要なことと考えます。
また、公開されることによって心理的に自由な発言をちゅうちょすることもあろうかと思います。また、名前を伏せての公開ということでは、校長、教頭のみが対外的にも責任のある公職ということで公表されているようですが、この件につきましてもいろいろと議論の分かれるところであると思います。開かれた学校として、学校の見えない部分を明らかにすることは意義のあることとは思いますが、情報公開につきましては、国や都の動向もかんがみ、慎重に対応してまいりたいと思います。いずれにしましても、公開、非公開にかかわらず、幅の広い、奥の深い論議を学校で展開し、よりよい学校づくりに寄与できる職員会議であってほしいと願っておる次第でございます。
以上でございます。
○議長(遠藤正之君) 以上で総括質疑を終わります。
続いて、歳入の質疑に入ります。
質疑ございませんか。小峯栄蔵君。
◆8番(小峯栄蔵君) それでは質問をいたします。
総括と若干ダブる面もあろうかと思いますが、この点御理解、御容赦をいただきたいと思います。
バブル経済がはじけ、「各自治体、どこも春遠い予算編成」という新聞の見出しがございました。各市の一般会計を見てみると、景気の低迷による法人市民税の落ち込み、利子割交付金の大幅なダウンが見込まれ、今年度当初比でマイナス編成の市がすこぶる多いようであります。当市の一般会計予算につきましては約 396億 8,500万円、このうち基金の取り崩しが約6億円ありますが、対前年度比 4.3%となっております。これは過去3年間では最も低い伸びでありますが、一定の財源確保に努力なされたと推察するとともに、確保に努力をされたと推察するとともに、敬意を表するところであります。また、本年度は後期5カ年施策の大綱、第4次実施計画の初年度であり、後期5カ年を締めくくる極めて重要な年であろうと思います。
それでは、歳入につきまして順次、何点かにわたり質問をさせていただきます。
まず、12ページの市税について伺います。市税は一般財源確保の中でその根幹をなすものであり、最も重要であることは申すまでもありません。このたびの市税予算額は 203億 584万 5,000円であり、対前年比 3.6%の増であります。過去3年間の市税の伸びを見てみますと、平成2年度が 6.9%、3年度 6.4%、4年度11.2%であり、これと比較すると大幅な減となっております。冒頭にも触れましたが、バブル経済の崩壊、円高による輸出不況の追い打ちと、いまや日本経済は非常に厳しい状況に置かれております。この厳しい状況から脱皮するための、いわゆる景気回復対策として、所得税の減税や住宅減税、教育減税、公共事業の財源配分の見直しといった、具体的な施策が前向きに検討されておりますが、今後の景気の動向をどのようにとらえているか、まずは伺いたいと思います。
次に、市民税についてお伺いいたします。市民税は 124億 1,684万 8,000円で、対前年比3億 1,109万 4,000円で 2.6%の増であります。前年度11.2%の伸びに対し今年度は大変小さい伸びとなっております。過去の予算議会におきまして、当市には大きな事業所が少なく、その反面、給与所得者、いわゆるサラリーマンが多いので、市民税の徴収についてはさほどの心配はしてないというようなニュアンスの答弁がございましたが、市民税、法人税の算定基準、積算根拠、また、それに対する見解をお聞かせいただきたいと思います。
税の徴収については、対前年比、市民税は98.7%で同じでありますが、法人税については2%減の97%になっておりますが、景気の動向から察してかなり厳しい数字ではないかと思いますが、この点どのような見解をお持ちか、お伺いいたしたいと思います。
滞納繰越金につきましては決まって予算決算の都度出てまいりますが、バブルがはじけ厳しい経済状況であり、特に法人税の徴収率につきましては34.4%、前年比2%の減でありますが、この点についても伺いたいと思います。
また、滞納金の徴収については日ごろ大変御苦労をいただいておるところでございますが、徴収方法の現況並びに今後の対策についても、この際伺っておきたいと思います。
次に14ページ、固定資産税についてお伺いいたします。固定資産税は市民税とともに市税収入の2本の柱を形成しており、自治体にとりましては景気の動向に左右されない、極めて安定した収入源であります。予算額は58億 6,090万 1,000円であり、対前年比2億 8,446万1,000 円、 5.4%の伸びになっておりますが、各土地、家屋、償却資産の内容についてお伺いいたします。
次に16ページ、たばこ税についてお伺いいたします。予算額4億 9,417万 4,000円で、対前年比 569万 7,000円、 1.2%の伸びになっておりますが、最近は飛行機にも禁煙席ができたり、また、列車にも禁煙車、駅もほとんど禁煙になっており、人が集まる場所には「禁煙」の文字が多く見られます。また、人体に対するたばこの有害が問われ、喫煙者にとっては非常に厳しい状況になっており、喫煙人口も減少の傾向に感じられますが、この増額に対し予算を割るようなことはないかどうか、お伺いしておきたいと思います。
次に、特別土地保有税でありますが、対前年比 2,104万 9,000円、59.2%の大きな伸びになっております。具体的に、その内容についてお伺いいたしたいと思います。
次に20ページ、利子割交付金についてお伺いいたします。予算額3億 4,433万 2,000円、前年度当初に比べ6億 8,316万 8,000円の減、マイナス66.5%の大幅な減となっております。この数値は景気の動向に左右され、流動性があり、把握が大変難しいと言われております。予算額については東京都の推計値を採用しているということですが、景気の低迷に伴い、さらに公定歩合の引下げがあるやに聞いておりますが、今後の見通しについてお伺いしておきたいと思います。
次に26ページ、地方交付税についてお伺いいたします。地方交付税の予算額につきましては20億 1,000万円、前年度当初に比べて7億 300万円の増、53.8%の増を見込んでおります。地方交付税につきましては、基準財政需要額が基準財政収入額を超えた場合、その不足額が普通交付税として交付されることになっております。しかし、需要額、収入額とも多くの費目の積み重ねによる算定となっており、その構造は複雑多岐にわたっております。担当職員の皆さんには大変御苦労をかけるわけですが、5年度の積算に当たっては基準財政収入額は不況による総体的な税収の低下、利子割交付金の大幅減、自動車取得税交付金の減等、また、地方財政計画の交付税の分析等を把握した中での計上ということですが、そこでお伺いいたしますが、基準財政需要額の算入項目はどのようなものなのか。すなわち、地方財政計画のうち、地方交付税は前年度比 1.6%の減、当市の場合は53.8%の増で計上されておりますが、その増の積算根拠につきまして教えていただきたいと思います。
また、基準財政需要額につきましては、単位費用をどの程度に見込んで算出されたのか、お聞かせいただきたいと思います。
次に、特別交付税でございますが、前年度同額の1億円の予算計上となっておりますが、この税は普通交付税の基準財政需要額算定において捕捉されなかった特別の財政需要があったとか、また、交付税の算定期日後に生じた災害のための特別な財政需要があったときなどに交付されるものであり、必ず交付されるとは限りません。金額も毎年変動するのが普通だと思います。財源にゆとりを持たせる意味からも、当初予算に計上することが果たしてどうなんでしょうか。特別交付税を計上した根拠並びに財政需要の積算について伺いたいと思います。
33ページ、児童クラブ使用料についてお伺いいたします。これについては、昨年、我が党の清水議員が指摘しておりますが、現年度につきましては前年対比 120万 4,000円の減、滞納繰り越し分が 243万 3,000円と、昨年12月決算収入未済額 404万より減額になっております。これについては大いに評価いたすところでありますが、所管ではどのような徴収努力をなされたかお伺いいたします。
滞納についてはいろいろな事情があろうかと思いますが、受益者負担の原則からしても当然支払われるべきであり今後のさらなる徴収努力をお願いいたすところであります。
39ページ、国民健康保険基盤安定国庫負担金についてお伺いいたします。これにつきましては、先ほど荒川議員の総括の中で質問がございましたが、再度伺わせていただきます。予算額 447万 2,000円、対前年比 1,785万 5,000円の減となっております。これについては市長の施政方針説明の中にもございましたが、保険基盤安定制度にかかる暫定措置として 460億円、事務費負担金の一般財源化としての 104億円、合計 564億円が地方負担となり、それにより当市への影響額はおおよそ 3,000万円ということですが、2年間の暫定措置及び影響額の 3,000万の根拠についてお伺いいたしたいと思います。
それから43ページ、都市計画費補助金、(仮称)農と緑の体験パーク整備補助金、これにつきましては先ほど総括の中で質問がございまして、答弁もありましたので、省略させていただきたいと思います。
59ページ、児童福祉費補助金、保育所臨時財政補助金 4,238万 4,000円、対前年比2億4,697 万 5,000円の大きな減となっております。第八保育園についてということですが、内容につきましてお伺いいたしたいと思います。
それから65ページ、商工業振興費補助金、東京都コミュニティ商店街事業補助金 3,000万円、これは八坂商店街の整理と思いますが、事業内容につきましてお伺いいたしたいと思います。
また、東電柱等、地下埋設が久米川銀座商店街のように施行されるのかどうか、施行される場合、その内容について伺いたいと思います。
それから、銀座会と八坂商店街の中間に位置する久米川商店街の整備についてはどのようなお考えをお持ちか、あわせて伺っておきたいと思います。
それから70ページ、利子及び配当金、対前年比1億 4,188万 8,000円の減となっております。各項の金額の減、また、公定歩合、預金利子、プライムレートの引き下げの影響もあろうと思いますが、内容についてお伺いいたします。
71ページ、資源物売り払い収入、収入金額 1,115万 3,000円、対前年比 106万 2,000円の増になっております。景気の低迷により有価物の価格が暴落し、鉄くずに至っては逆有償とか、また、アルミ缶等も価格は大分下がっており、回収業者も大変な苦境に立たされているようです。当市は他市に先駆けて新システム、缶、瓶の分別収集を行ってきましたが、大分定着したと思いますが、現況はいかがでしょうか。推進策等についてもお聞かせいただきたいと思います。
今年度の予算額は有価物の価格動向等を踏まえての予算編成と思いますが、積算根拠並びに今後の見通しについてお伺いいたしたいと思います。
最後に76ページ、繰入金、予算額6億10万円についてお伺いいたします。職員退職手当基金繰入金1億 6,800万円、財政調整基金繰入金4億 3,000万円、国際交流基金繰入金 210万円となっておりますが、まずは内容について伺います。
財政調整基金積立金につきましては、地財法第4条の4には、積立金の処分については経済事情の著しい変動等により、財源が著しく不足する場合において当該不足額を埋めるための財源に充てるときと述べられており、今回の繰り入れについてはこれに該当すると思いますが、当初予算への基金の取り崩しは3年度に続いて2回目と思いますが、この点の考え方についてお伺いいたしたいと思います。
また、基金の積み立てにつきましてはその都度ため込みではないか、先ほどございましたが、いみじくも同じことを考えていたのではないかと思いますが、非難する党がありますが、私生活におきまして不時の支出に充てるため貯金をするとか、借金があればまずこれを返すとかが普通の人の考えではないでしょうか。いざというときの蓄えは必ず必要であります。今後の基金のあり方、運用、目標額について伺っておきたいと思います。
以上です。
○議長(遠藤正之君) お諮りいたします。本日は以上をもって延会といたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(遠藤正之君) 御異議なしと認めます。よって、本日は以上をもって延会といたします。
午後4時54分延会
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