国連の日本政府に対する勧告を踏まえ、沖縄の辺野古、高江の米軍基地建設の中止を求める意見書に関する陳情
更新日:2016年11月29日
要旨
沖縄県は、日本国土の0.6%の面積を有している。この小さな地に国内在日米軍基地の73.8%が存在する。そして今、辺野古と東村高江では、派遣された500名以上の機動隊によって、制圧体制の下、米軍新基地とオスプレイヘリコプター離着陸帯の建設工事が強行されている。
1965年8月19日、沖縄返還に向けて戦後の首相としてはじめて沖縄の地を踏んだ佐藤栄作首相(当時)は「沖縄が本土から離れて20年、私たち国民は沖縄90万人のみなさんのことを片時も忘れたことはありません…沖縄の祖国復帰が実現しない限り、…“戦後”は終わっていない」と述べた。首相は非核三原則を表明し、1972年、沖縄は日本国に返還された。
ところが返還には密約があった。1969年11月21日に取り交わされた《ニクソン米合衆国大統領と佐藤日本国総理大臣との間の共同声明についての合意議事録》(極秘印)には、共同声明にあるように「沖縄の施設権が実際に日本国に返還されるときまでに、沖縄からのすべての核兵器を撤去することが米国政府の意図である。…しかしながら、日本を含む極東諸国の防衛のため米国政府は、日本国政府と事前協議を行った上で、核兵器を沖縄に再び持ち込むこと、及び沖縄を通過する権利が認められることを必要とするであろう」と(当文書の存在は朝日新聞の公開請求によって確認されている)。
さらに2001年、発見された米公文書によって、ノーベル平和賞受賞者の佐藤首相は、「非核なんてナンセンスだ」と述べていたことも発覚した。
1946年4月10日の衆議選、本土では女性が参政権を得て、女性議員が誕生していた一方、沖縄では選挙権が停止され、「帝国憲法改正案」の審議に対して、旧植民地出身者と共に排除されていた。
2015年9月21日、国連人権理事会において、翁長雄志沖縄県知事は、沖縄県民は日米政府から米軍基地を押し付けられている。自己決定権や人権をないがしろにされ、自由、平等、人権、民主主義すら守れていない。日本政府による沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設を阻止する、と述べた。
2008年、国連の自由権規約委員会は、日本政府が先住民族として沖縄の人々を特別な権利と保護を付与される先住民族と公式に求めていないことを懸念すると公式見解。2009年、ユネスコは、沖縄固有の民族性を認め、歴史、文化、伝統、琉球語の保護をするよう日本政府に求めた。
2010年3月9日、国連人種差別撤廃委員会は、「沖縄への米軍基地の不均衡な集中は現代的な形の人種差別だ。沖縄の人々が被っている根強い差別に懸念を表明」し、差別を監視する為に、沖縄の人々の代表者と幅広く協議を行うよう勧告した。2012年にも、米軍基地普天間飛行場の辺野古への「移設」や高江の米軍オスプレイヘリコプター離着陸帯建設について、「沖縄の人々を関与させるための明確な措置が取られていない」と懸念を表明。
さらに2014年8月29日、沖縄の人々は、先住民族だとして、その権利を保護するようにと最終見解を発表し、日本政府に対して当勧告の対応を求めた。また、同人権委員会も7月24日、同様の勧告を行った。日本政府はこうした勧告を無視し続けている。
琉球国は、1879年前まで存在した。これまで差別撤回委員会などは、沖縄の人々を先住民族として認め、土地や天然資源に対する権利を保障するよう日本政府に対して法改正も求めている。
以上のことから下記について決議し、地方自治法99条により、東村山市議会の意見書として、安倍首相、衆議院議長、参議院議長に提出して下さい。
陳情項目
一、日本政府は、沖縄に対する上記国連の勧告を踏まえ、現在強行されている辺野古、東村高江の米軍新基地並びにヘリコプター離着陸帯の工事を中止すること。
以上
平成28年11月11日
陳情人 東村山市萩山町5-3-4-503
みんなの憲法委員会
篠原 勇
外11名
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