「基幹型地域包括支援センター」について 事業の『実行成果』検証を求め、委託事業に改善を求める陳情
更新日:2018年2月21日
「基幹型地域包括支援センター」の役割事業を「規則第3条第2項」で明記。他の「地域包括支援センター」と密接な連携を図るとともに、次に掲げる事業を市の全域を統括する立場から行うものとする。とし、7事業を掲げ、『東村山市社会福祉協議会』に〔運営委託〕している「規則第8条」。
特に(4)、(5)の2事業等((注記)含む)につき、検証を求める。
(4)各種の保健、福祉、医療及び介護保険サービスの存在、利用方法等に関する情報の提供及びその積極的な利用について啓発を行う事業
(5)市内の介護保険事業者の資質の向上を図るため、市と連携しながら研修活動等のサポートを行う事業
((注記))「介護保険事業者連絡会」(4事業種)の事務局を担当・27年度~
理由
介護保険法では「基幹型地域包括支援センター」の設置について、「地域包括支援センター」間における地域課題や目標をセンター間で共有しながら、「地域包括支援センター」が相互に連携する効果的な取組を推進していくことを目的に、平成18年4月から設置づけられた。
具体的事業は、地域の中で基幹的な役割を担い、「地域包括支援センター」間の『総合調整』や『介護予防のケアマネジメント』及び『地域ケア会議等の後方支援』、機能強化型として、『権利擁護業務』や『認知症支援』等、他の「地域包括支援センター」を支援する機能を補足的に持つが「地域包括支援センター」の一類型であって、特別機能を更に拡大する事業を求められてはいない。
全国の介護保険者(市町村)向け「介護保険法」の「事業運用ガイドライン」通達には、(4)、(5)事業の趣旨記述は見られず、近隣市で「基幹型地域包括支援センター」を設置した4市(別紙資料)との比較でも他市に例はなく、多摩地域26市では「基幹型」の「設置なし」の運営自治体も多い。
規則(4)の文意からは「市民向け」提供、啓発事業と解釈でき、「市民向け事業者ガイドブック」作成及び情報提供も含まれているのではないか。しかしながら「基幹型」への設置目的からは過積載となる委託事業である。
規則(5)の対象事業者は、社福、社団、NPO等の非営利法人のみならず、株式会社等、営利企業の参入を認めた「市場原理導入」・「自己責任」の認可サービス事業である。運輸業、建設業、不動産賃貸住宅業、保険業、飲食業、他業種からの参入事業者も大、中、小企業多彩であり、「人手不足」や「競争激化」で倒産事業者、撤退事業者数も増えている。現状の自主自立的、サービス競争に立つ介護保険サービス事業者の運用枠組みで、(5)事業についても「基幹型」の設置目的からは過積載となる委託事業である。
((注記))現在は4サービス業種のみであり、全サービス業種にまたがる「介護サービス事業者(企業)」の参加が求められる連絡会の設置運営とすべきではないか。小平市の先例(別紙資料)等を参考に、検討し改善を求める。
平成30年2月5日
陳情人 東村山市富士見町2-3-60
福岡 美與
別紙資料
○近隣4市「基幹型地域包括支援センター」設置の自治体と役割機能を比較する
1 国分寺市・・
平成25年10月・単独機能で市直営により追加新設した。他に委託事業で6地域包括支援センター有
「国分寺市地域包括支援センター事業実施規則」により
「基幹型地域包括支援センター」の役割4項目の機能を明記
(1)総合調整機能 各地域包括支援センターにおける課題等の把握、関係機関との調整等
(2)統括機能 各地域包括支援センターにおける業務、運営状況等の管理及び監督指導並びに相談状況等の情報集約及び管理
(3)人材育成支援機能 各地域包括支援センターにおける職員の人材育成及び研修等の企画運営
(4)後方支援直接加入機能 困難事例の支援並びに老人福祉法に基づく措置及び高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等の実施
2 立川市・・
平成18年4月・「立川市地域包括支援センター」6か所(委託事業)のうち、1か所(立川市社会福祉協議会)に「基幹型地域包括支援センター」機能を追加設定した
「立川市地域包括支援センター運営事業実施要綱」により「基幹型地域包括支援センター」機能を明記
(1)前項各号に掲げる業務に関すること。(6か所の「地域包括支援センター」の共通業務7事業)
(2)地域包括支援センター及び相談センターを統括し、連絡及び連携を図ること。
(3)職員に対し、必要な指導及び助言を行うこと。
3 小平市・・
平成24年7月・「小平市地域包括支援センター中央センター(直営)」に「基幹型」機能を追加設定
役割機能は、
(ア)市内5か所(4か所委託)の「地域包括支援センター」の1地域担当(直営)
(イ)地域包括支援センターへの活動支援、指導
(ウ)地域の関係機関とのネットワークづくり
((注記))「介護サービス事業所連絡会」の設置については、
「小平市介護サービス事業所連絡会設置要綱」を「事務執行規程」で明記、所管が庶務・運営担当
4 武蔵野市・・
平成21年4月・「武蔵野市基幹型地域包括支援センター(直営)」独立機能で開設、市内6か所(委託)の「地域包括支援センター」に対応、役割は、
(1)介護予防ケアマネジメント事業
(2)総合相談支援事業
(3)権利擁護事業
(4)包括的・継続的ケアマネジメント事業
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