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機能性低血糖症に係る国の取り組みを求める意見書

更新日:2011年2月15日

 慢性的に血糖値が高い状態が続くと糖尿病を発症することは知られていますが、すい臓の機能失調等による血糖値の調節異常によって発症する「機能性低血糖症」は医師ですらまだ認知度が低い病です。

 機能性低血糖症は、糖の過剰摂取や過激な食事制限、過食といった食生活の乱れやストレスなどが原因となって、血糖値が急激に低下したり、低い状態にとどまってしまう疾患で、現代の食生活も誘因の一つと指摘されており、近年、研究が進むと共に、患者の数も増えております。

 機能性低血糖症は、脳への血統補給不足に加え、アドレナリンなどの内分泌系異常や自律神経にも影響し、慢性疲労やうつ状態、集中力不足、情緒不安定、記憶障害など、身体面、精神面ともに実にさまざまな症状が引き起こされることが分かってきています。症状から精神疾患や神経疾患などと誤った診断をされるケースも少なくありません。また、妊産婦の「低血糖症」は「新生児低血糖症」の要因となり、脳障害を引き起こすことが知られており、発達障害(自閉症スペクトラム)の危険因子の一つであると指摘されております。

 この「機能性低血糖症」の診断には、糖尿病診断に用いられている常用負荷試験および耐糖能精密検査が有効とされていますが、保険適用で行なわれる一般的な2時間検査では、上昇するはずの血糖値が上昇せず、変化のない平坦な曲線を描く「無反応性低血糖症」や、4時間経過後に血糖値が急落する「反応性血糖症」などを診断することが難しいのです。精度を高めて5時間かけて検査を行なうことが必要で、さらにすい臓の機能障害の程度を診るためにはインスリン値を調べることも重要なポイントです。ところが、5時間の耐糖能精密検査は保険適用されておらず、高額な自己負担が必要なほか、実施する医療機関も少ないのが問題です。

 機能性低血糖症と正しく診断されたことで、機能性低血糖症のための治療により症状が改善、社会復帰する事例は数多くあります。

 そこで、「機能性低血糖症」に関する調査研究、病名の認知及び意識啓発、検査態勢の拡充等が図られるよう、以下の取り組みを国に要望いたします。

1、「機能性低血糖症」についての医学研究の進展と診断・治療法の普及にむけ国として調査研究を進めること。

2、「機能性低血糖症」診断の為の5時間の耐糖能精密検査を保険適用の対象とすること。

3、新生児の「機能性低血糖症」による障害発生を予防するため、周産期医療において妊産婦の生活習慣の改善を図るとともに、早期発見と治療の態勢づくりを推進すること。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。

平成22年6月18日

東京都東村山市議会議長 川上 隆之

内閣総理大臣 殿

厚生労働大臣 殿

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