令和元年10月1日 市長庁内放送
更新日:2019年10月2日
令和元年度第3四半期を迎えて
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音声による市長メッセージです。ぜひ市長の声をお聞きください。
第3四半期を迎えて
市民の皆さまには、日頃より市政推進にご理解とご協力を賜り、感謝申し上げます。また、職員の皆さんには、市民福祉の向上のため、献身的に業務に取り組んでいただいていることに感謝申し上げます。
今年度も早いもので半年が過ぎ、暑さ和らぐ季節となってまいりました。本日より年度の後半が開始いたします。第3四半期を迎えるにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。
台風15号の被災状況及び停電の発生
先ず初めに去る9月9日、千葉県に上陸した台風15号について申し上げます。
規模は大きくはないものの極めて強い勢力の台風15号の接近・上陸により、関東地方では猛烈な風が吹き、多くの地点で観測史上1位の最大風速や最大瞬間風速を記録いたしました。千葉県を中心に倒木や電柱や家屋の倒壊等の被害が相次ぎ、一時期は最大で約93万戸を越える世帯が停電になり、復旧にも多くの時間を要することとなりました。
残暑の厳しい中、多くの方々が電気や水道のない生活を余儀なくされるとともに、農業や商工業、観光業など地域経済を支える主力産業にも甚大な被害をもたらしました。
改めて被災された千葉県ならびに神奈川県、東京都伊豆諸島等の皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
東村山市といたしましても市民の皆さまからの災害義援金の受付を開始するとともに、東京都市長会の取り決めに基づき被災地への職員派遣の準備をするなど、被災地支援にこれからも取り組んでまいります。
さて、当市における台風15号への対応としましては、河川の溢水等を考慮し、市民の皆様の自主避難所を市内公共施設6カ所に開設したところであります。結果としては合計で4名の方が避難され、無事に一夜を過ごされました。
なお、この台風に対する体制といたしましては、市職員77人、消防団員81人が参集し、消防・警察といった防災関係機関と連携を図りながら、巡回広報、危険の除去といった作業を9月8日夕方から翌朝まで実施いたしました。幸いにして大きな被害もなく、河川の溢水、大規模な道路の冠水等もございませんでした。
また、この台風で初めて防災ナビの「災害モード」を稼働させたところ、市民、関係機関合わせて9件の投稿があり、被害状況の早期把握の一助とすることができ、その実用化を図ることができました。
さらに、台風が去った2日後、9月11日には関東地方を中心に短時間に強い雨が降り、当市では40分間で25ミリを超える局地的な豪雨に見舞われ、また、落雷によりおよそ1時間45分の間に最大で約2千4百世帯の停電が発生し、停電の影響を受けた住民の皆様に対し、廻田文化センターを臨時避難所として開放したところでございます。
改めて停電の影響を受けられた市民の皆さまにはお見舞い申し上げます。幸いにも停電は長期化することなく復旧し、この豪雨についても、河川の溢水、大規模な冠水等大きな被害には至らず、胸をなでおろしているところでございます。
近年、これまで経験したことのないような雨量や風速を伴う台風等が頻発しており、あらためて首都直下地震とともに「メガ台風」への備えの重要性を痛感しているところであり、特に自然災害による長期に及ぶ停電への対策の強化が大きな課題と受け止めております。今後も市として自主避難所等の適時適切な開設、防災ナビの効率的な運用を図るとともに、停電対策の強化に向けた研究・検討を進め、市民の皆様の安全・安心のために万全を期して参りたいと考えております。
東村山市・蘇州市スポーツ交流事業の報告会
次に「東村山市・蘇州市スポーツ交流事業」報告会について申し上げます。
去る7月31日から8月3日の3泊4日の日程で私を団長に市内15校に在学している小学6年生20名及びスタッフ等28名で構成する訪中団が、昨年度に引き続き友好交流都市である中国蘇州市を訪問し、サッカーや文化を通じた国際交流を行いました。
この報告会を去る9月25日に中央公民館において開催し、訪中団の選手20名一人一人に中国での貴重な体験を報告してもらい、参加した市内の小学生にもスポーツ・文化を通じた国際交流・異なる文化への理解を深めたところです。
当日は、会場である中央公民館の大ホールがほぼ満席となるなど、多くの方々のご来場をいただき、派遣された選手20名が役割を分担し、進行・報告の全てを行いましたが、選手自身が「サッカーに勝てて嬉しかった」と言った率直な感想のみならず「言葉は通じなくても中国の人達とサッカーを楽しむことができて、とても身近に感じた」「中国を知って改めて日本の生活のあり難さを感じた」「中国の交通ルールが違うことに驚いた」「世界の広さを感じた」など、中国での4日間で感じたことを自分の言葉でいきいきと伝え、会場は驚きや笑い声など来場者の共感で包まれ、20名の体験が会場に輪として広がった素晴らしい会となりました。
選手として訪中した子ども達には貴重な体験を生かし、これからもサッカーや勉強に頑張って欲しいと思います。
本事業は、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての東村山市の取組み方針」に掲げる重点的取組み事項の一つである、「交流促進・多文化共生・人権意識の醸成」として、一昨年度より実施しております。今後も引き続き、友好交流都市である中国蘇州市との交流を継続させながら、東京2020オリンピック・パラリンピックのホストタウンとして多文化共生社会の推進や大会に向けた気運の醸成を図ってまいりたいと考えております。
平沢保治氏への市民栄誉賞の贈呈
次に平沢保治氏への市民栄誉賞の贈呈について申し上げます。
さる9月27日、多磨全生園入所者自治会会長である平沢保治氏に市民栄誉賞をお贈りする贈呈式を挙行いたしました。
市民栄誉賞につきましては、社会に明るい希望と活力を与えるとともに市民の誇りとして敬愛され東村山市の名を高めたかたへ贈り、その栄誉をたたえる賞であり、これまで女流棋士名人の清水市代氏、パラリンリックに出場されメダルを獲得された要田美紀氏、上村知佳氏、人間国宝・尺八奏者の故青木鈴翁氏の4名にお贈りしており、今回は17年ぶりの贈呈となります。
平沢氏は、これまで、多磨全生園入所者自治会会長として人権の森構想推進に情熱を傾けられるとともに、ハンセン病の理解啓発活動のための講演や、語り部活動等を全国で行い、命の大切さ、人権の尊さを長きに渡り市内外の数多くの方に伝えられております。
また、市内小・中学校の児童生徒へ限りない愛情を注ぎ、自分の命も他人の命も大切にし、いじめや差別はいけないことであるという人権教育を直接行っていただいており、児童生徒の豊かな心を育成する上で、多大な貢献をいただいております。
今年多磨全生園は創立110周年を迎えられるとともに、先日、東京2020オリンピック聖火リレーのセレブレーション会場に決定されるなど、大きな社会的な注目を集めているところであり、この機会に、困難を乗り越えながら、人間の尊厳と生きることの素晴らしさを発信し続ける平沢氏のこれまでの比類ないご功績を顕揚するため、東村山市民栄誉賞をお贈りさせていただいたものであります。
当日は、御来賓に熊木議長はじめ市議会議員の皆さまや衆議院議員、都議会議員のほか、石井園長をはじめ国立療養所多磨全生園の多くの関係者の方等をお迎えし、盛大に開催することができました。
よく平沢氏は「怨念を怨念で返して未来はない。」「糾弾することによって差別はなくならない。交流することこそが差別をなくす。」と言っておられます。
こうした平沢氏の言葉と生き方は、世界そして日本国内にも「対立と分断」が広がりつつある今、誰もが人間として尊重される明るい平和な世の中をつくっていくために、かけがえのない道しるべとなり、私たちに生きる希望と勇気を与えてくれます。
当日、平沢氏からは、「このような賞をいただいて胸がいっぱいです。今後の夢は100歳まで子供たちと一緒に勉強をしていきたいと思う。」とおっしゃっていただきました。これからも、お元気でご活躍頂きますよう心からご祈念申し上げるとともに、平沢氏の生き方に思いを致し、これからも「対話と交流」によって「分断と対立」を乗り越え、偏見や差別のない平和な社会を目指して私も歩んでまいりたいと存じます。
高齢者食支援・フレイル予防推進のモデル事業を開始
次に高齢者食支援・フレイル予防推進事業について申し上げます。
国では高齢者のフレイル(虚弱)予防には「栄養」「身体活動」「社会参加」を挙げ、運動や社会参加とともに食や口腔機能の面からのアプローチも重要であると示しています。当市ではこれまで高齢者の健康寿命の延伸・介護予防の取り組みとしては運動や社会参加に力点をおいてきましたが、今後は高齢者の低栄養対策や口腔ケアなど食支援の取り組みも重要となってくると考えております。
こうしたことから、さる8月6日に東京大学高齢社会総合研究機構とフレイル予防と会食を通じた食支援に関する協定を締結し、早速その日に我が国におけるフレイル研究の第一人者である飯島勝矢東大教授にグリーンボイスにて市民向けのフレイル予防についての講演会を行っていただきました。
この講演会をキックオフとして、フレイルサポーター(食支援サポーター)養成講座を実施するとともに、久米川駅東住宅をモデル地区に食支援サポーターや運営スタッフなどの市民ボランティアのご協力もいただきながら「元気アップ食堂」とネーミングされた会食サロンをさる9月24日に開始したところです。
お弁当の配食を利用して行われる会食サロンは約5か月の間に8回を予定しており、管理栄養士や保健師、歯科衛生士等の専門職が会食時に参加者を観察させていただき経時的な変化を見るとともに、初回と最終回にオーラルフレイルと栄養の健康チェックを行い、参加者の開始前と開始後の評価をし、その方に即した食支援や食指導などを行ってまいります。
今後は、久米川駅東住宅で得られた成果や事業ノウハウなどの蓄積・分析を踏まえ、新たな食支援とフレイル予防の東村山モデルを構築しながら全市に展開してまいりたいと考えております。
結びに
さて、本日から消費税が10%となり、また幼児教育・保育の無償化も始まります。また、当市では子育て世代包括支援センター事業も本日からスタートします。
年度の途中ですが、こうした国の大きな制度改正や市の新たな事業開始に当たっては、市民の皆さまにご迷惑をおかけすることのないよう万全を期して対応していかなければなりません。職員の皆さんには令和元年度の後半戦のスタートにあたって、更に緊張感を持って業務に邁進していただきますようお願いいたします。
また、9月21日に総合防災訓練を実施させていただきましたが、先程申し上げましたが、全国で自然災害が多発する昨今、日頃から自分の身は自分で守る、自分の家族は自分たち互いが守る、そして自分たちのまちは地域のみんなで守るという自助・共助の意識を高め、平時から自宅家具の転倒防止、飲料水や食料の備蓄など自らできる防災・減災に取り組んでいくことが重要です。
市民の皆さまには、いつ起きてもおかしくない災害を我が事として捉え、日頃からの備えを実行いただくようお願い申し上げます。また、職員の皆さんには、いざという場合、市民の皆さまのいのちとくらしを守る責務を有する公務員としての自覚を持って、平時から災害が発生した場合どのように行動すべきか職場等で話し合い、シュミレーションと訓練を怠らないようお願いいたします。
また、明後日3日には予算編成会議ならびに予算編成事務説明会が開催される予定です。改めて令和2年度予算の編成方針についてはお示しさせていただきますが、令和2年度は第4次総合計画の最終年度であることから、これまでの10年間の取り組みの総仕上げを行うとともに、これまでの成果と課題を踏まえつつ次の10年を見据え、「持続可能なまちづくり」が中心的テーマとなる第5次総合計画へと繋いでいくことが求められます。
職員の皆さんには、こうした令和2年度予算の位置づけを念頭に、社会経済の変化や市民や議会からの指摘や要望等を踏まえ、予算の要求や積算を的確に行うようにお願いいたします。
さて、秋には市民文化祭、市民運動会、市民産業まつり、健康のつどい等イベント、行事が目白押しですが、お互い健康に留意しながらそれぞれの部署の事務や事業のこれまでの進捗を確認し、令和元年度初期の目標を達成し、市民の皆さまに対し、確かな成果を挙げられるよう後半戦もチャレンジする心を忘れずに頑張ってまいりましょう。
最後になりますが、市民の皆さま、職員の皆さんのご健勝とご多幸をご祈念させていただき、第3四半期のスタートの挨拶とさせていただきます。ご静聴有難うございました。
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