令和3年4月1日 市長庁内放送
更新日:2021年4月1日
令和3年度第1四半期を迎えて
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音声による市長メッセージです。ぜひ市長のお声をお聞きください。
令和3年度第1四半期を迎えて
ご来庁の市民の皆様、そして職員の皆さん、おはようございます。東村山市長の渡部 尚(わたなべ たかし)です。
今年は桜の開花が殊の外早かったことから、本日少し盛りは過ぎてはおりますが、花吹雪が舞う中で、新年度の幕開けを迎えることとなりました。令和3年度、2021年度のスタートに当たり、一言ご挨拶申し上げます。
コロナ禍の中での二回目の新年度を迎えて
振り返って見ますと、昨年令和2年度はその幕開け直前の3月29日に当市出身のスーパースター志村けんさんが新型コロナウイルス感染症により突然ご逝去され、日本国中が強い衝撃と深い悲しみに包まれ、国民の誰もが我が身の危険を感じるある種異様な雰囲気の中で4月1日を迎えることとなりました。その僅か1週間後の4月7日には東京都等7都府県に緊急事態宣言が発令され、16日には対象範囲が全国に拡大されるなど、日本中が未知のウイルスに対する「恐怖」に覆われた中でスタートすることとなったところです。
あれから1年。新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界の政治・経済・社会は大きな影響を受け、私たちの生活も一変しました。全世界での累計の感染者数は昨日時点で、1億2,800万人にも及び、死亡された方は280万人にのぼります。日本国内でも47万人の方が感染し、9千人を超える方がすでにお亡くなりになっています。
あらためて新型コロナウイルスにより犠牲となられた志村けんさんをはじめとする世界中の方々に哀悼の誠を捧げ、ご冥福をお祈り申し上げますとともに、今なおこの新型コロナウイルスと闘病されておられる世界中の方々、後遺症に苦しんでおられる皆さまに、心よりお見舞い申し上げ、1日も早いご回復をお祈り申し上げます。
また、コロナ禍の1年、高い感染リスクに曝されながら、人々の命を守り、生活を支えてこられた医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆さま、そして、生活が一変する等大変な中、日々地道に感染拡大防止に努めていただきました市民の皆さま、またしっかりと業務を遂行してくれた職員の皆さんに、心より感謝申し上げます。
残念ながら、本年度も2度目の緊急事態宣言は解除となったものの、第4波に発展するのではないかと言われる感染拡大が続く中での幕開けとなりました。ワクチンの接種が我が国でも始まりましたが、依然としてパンデミックの収束を見通すことはできない状況が続いています。
長引くコロナ禍により、本年度は昨年度のような差し迫った身の危険を感じるような強い「恐怖」感は薄れ、逆に「いったいいつまで続くのか」といった「倦厭」的な雰囲気と先行きへの不安に包まれたスタートとなったように思います。
「もう、いい加減コロナにはうんざり、我慢も限界」という気持ちは今や世界中の人々が共通して抱いていることかと思います。しかし、そうした気持ちに任せて、いわゆる「コロナ慣れ」となって感染防止対策を疎かにしてしまえば、感染のリバウンドを引き起こすことにつながりかねません。
私達は、今一度、志村けんさんの死を思い起こし、新型コロナウイルスは人の命を奪うことを再認識しつつ、この1年間ほどで得た知見に基づきこのウイルスを正しく恐れながら、様々な行動が制限を受ける新しい日常の中においても、生きる喜びや楽しみを見出し、他者との絆を築いてことが、我が身と家族など自分の大切な方を守っていく上でとても重要だと存じます。
本年度も市民の皆さまの命と暮らしを守るため、市政の最重要課題として新型コロナウイルス感染拡大防止に全力で取り組んでまいりますので、市民の皆さま、職員の皆さんにおかれましても、引き続きマスクの着用、小まめな手洗い、ソーシャルディスタンスの確保、大人数・長時間での会食の自粛、三密の回避等の感染拡大防止のための基本的な行動の徹底を改めてお願いいたします。
新型コロナウイルスは私達一人一人の注意と行動によって、感染拡大を防ぐことが十分可能です。コロナ禍の収束に向けて、まだしばらくは辛く先行きの見えない我慢の時期が続くこととはなりますが、ワクチンと私たち自身の行動によって必ずやコロナ禍を収束に導くことが出来ると信じ、距離を保ちつつ、心と心を繋いで、リバウンドを抑え込んでいきましょう!
新型コロナウイルスワクチン接種を全庁挙げて進めます
それでは続きまして、感染症対策の要となりますワクチン接種について申し上げます。
2月1日に松谷副市長を本部長として「新型コロナウイルスワクチン接種事業本部」を立ち上げ、この間国からの段階的に示される情報をもとに、当市での予防接種事業を安全かつ円滑に実施できるよう、3月1日にはワクチン接種に関するコールセンターを開設するなど鋭意準備を進めているところでございます。
先日、東京都より当市へは4月26日の週にワクチン1箱約1000回接種分が配布されることが示されましたが、このようにごく少量しかワクチンが配布されないことから、まずは、高齢者施設から接種をはじめ、安定供給の見込みが立った段階で、在宅の高齢者の皆様への接種クーポンの送付を開始し、その後順次接種を行っていきたいと考えております。
接種会場につきましては、集団接種を市役所いきいきプラザと市民スポーツセンターで行う他、市内の7つの病院で個別接種を行っていただく予定です。また、複数のクリニックからも接種の意向が示されており、現在これら病院やクリニックとの調整を進めております。また、高齢者の接種期間中については、各地域や東村山駅と集団接種会場をつなぐマイクロバスやシャトルバス等の運行を検討しているところです。
今後、国ならびに東京都より当市へのワクチン供給量が示され次第、医師会や各医療機関と調整の上、スケジュール等事業の詳細を確定させ、市報等で市民の皆さまには十分な情報提供に努めてまいります。
いずれにしましても、16歳以上の市民の皆さま全員が対象となるという今回のワクチン接種は、市政始まって以来の最大の事業になることから、接種を希望される市民の皆さまが安全かつ円滑に接種をお受けいただけるよう、全庁を挙げて取り組んでまいります。
短期間に約13万人もの市民の皆さまに接種を行うことから、多少お待たせするようなこともあるかもしれませんが、市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第でございます。また職員の皆さんには、ワクチン接種は全市を挙げた事業であるということを念頭に、全職員の積極的なご協力をお願いいたします。
令和3年度新組織体制について
さて、昨日、定年退職12名、普通退職9名、東京都等からの派遣者で派遣元への帰任2名の計23名の方々をお送りさせていただきました。長年東村山市の発展と市民福祉の向上に尽力された退職者の皆様には、あらためてこの場をお借りいたしまして感謝申し上げます。
また、本日は、これより25名の新入職員を迎えるとともに、異動132名、昇任47名、派遣など20名の合計199名の職員に対し、人事異動の発令を行います。新入職員の皆さんや異動される職員の皆さんは新たな業務への不安もあろうかと思いますが、是非挑戦する前向きな気持ちを忘れずに新たな職場で頑張っていただきたいと思います。
第5次総合計画のスタートとなる令和3年度の組織体制につきましては、新たな将来都市像の実現に向け、各施策を着実に推進するとともに、社会状況の変化に伴うさまざまな課題に的確に対応できるよう、部の再編や担当部長の設置など、必要な見直しを行いました。
見直しの主な内容としましては、経営政策部におきまして、公共施設の再生や行政のデジタル化、スマートシティの推進など、今後の市政運営を大きく左右する重要なテーマに対して、より機動的な対応を採るため経営改革・情報化担当部長を設置いたしました。また、まちづくり部におきまして、連続立体交差事業や都市計画道路の整備などの都市計画事業の推進強化を図るため都市計画担当部長を設置いたしました。
この他、環境安全部におきまして、これまで防災や環境、公共交通など幅広い分野の業務を担ってまいりましたが、災害時等の危機管理体制の強化を図るため事務分掌を見直し、防災・防犯の業務に特化した防災安全部を設置いたしました。
これらの見直しにより、令和3年度の組織体制につきましては、11部、2担当部長、60課、2主幹体制となります。
限られた人員を適正に配置しながら、組織体制の維持・強化に努め、諸課題に対応してまいりたいと考えておりますので、職員の皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。コロナ禍の中ではありますが、庁内一丸となって本年度も東村山市の発展と15万市民の皆様のしあわせのために頑張ってまいりましょう。
新たな総合計画で「わたしたちのSDGs」を進めよう!
最後に、いよいよ本日からスタートする東村山市の最上位の計画である第5次総合計画について改めて申し上げます。
これまでも申し上げてまいりましたが、第5次総合計画の根幹となる将来都市像は、「みどり にぎわい いろどり豊かに 笑顔つながる東村山」です。これは、人口減少・少子高齢化という時代の大きな転換期を迎え、科学技術の進展など社会環境が急激に変化し、当市においてもまちの持続性が大きな課題となっている中、誰もが笑顔で生涯にわたって幸せに暮らすことができるまちを次の世代またその次の世代へと未来に引き継いでいくとともに、様々な魅力をもったまちで、多様な人々がその個性を活かし、高めあいながら、笑顔でつながり、さらにその笑顔が未来にもつながる東村山の実現を目指したものです。
将来都市像の実現には、総合計画をはじめ各個別計画に基づき、市役所の全部署、全職員がそれぞれまちづくりに取り組むことはもちろん、市民の皆さま、事業者の皆さんにも「我がことと」して主体的に地域課題の解決に関わっていただくなど、市全体で進めていく必要があります。
ご案内のように国際社会におきましても、地球そして人類そのものの持続性が課題となっており、「誰一人として取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現し、豊かで活力ある未来をつくるため、達成すべき17のゴール等を定めた持続的な開発目標、いわゆるSDGsが国連で採択されています。SDGsは発展途上国だけでなく、先進国も含めて取り組む普遍的なもので、各国政府や民間セクターなど、あらゆるステークホルダーが役割を担うこととされており、私たち地方自治体もそして市民個人もその一主体として役割を担うことが期待されています。
こうしたことから、当市としては総合計画に初めてサブタイトルを掲げ、その名称を「わたしたちのSDGs」としました。
これは、持続可能な地域づくりとともに、持続可能な地球のために貢献する姿勢を内外に明らかにし、東村山に関わる全ての人々とともにその思いを共有し、強いパートナーシップのもと、持続可能で誰一人取り残すことのない東村山づくりを推進していくという私達の決意をお示しさせていただいたものでもあり、多くの市民の皆さまと共有していきたいと考えております。
そして市では、早速行政が率先してSDGsに取り組もうということで、早速、国が募集・選定を行っている「SDGs未来都市」に昨年度末にエントリーしました。
具体的には、東村山駅を中心とした都市基盤整備や産業の活性化支援、多様な市民の就労支援や市民サービスのICT化、公園を中心とした自然空間の保全・創出や地球環境にやさしいエネルギー利用の推進などがあり、これらの相乗効果によるまちづくりの好循環を見込んでいるものです。こうした取組をより良いものにしていくために、市民の皆さまや事業者の皆さんとの一層の協働・連携が重要になってくることから、SDGsの趣旨の理解や行動促進を目指し、多様な方に参加していただき、相互につながりを作る場として「東村山市SDGsオープンラボ」の創設を検討している他、より力強く取組を推進していくためのSDGs事業提案制度も整備していきたいと考えており、職員の皆さんはもとより市民の皆さま、事業者の皆さんも、東村山市の持続可能なまちづくりをより自分事として捉えていただければと期待しておりますので、ぜひご参加をお願いいたします。みんなで東村山市と地球のために「私たちのSDGs」を推進してまいりましょう。
ピンチをチャンスに変え、「笑顔つながる東村山」の実現を!
たまたまではありますが、第5次総合計画はコロナ禍という未曾有の中でスタートすることになります。これは喩えて言えば、嵐の中、はるかかなたの目的地に向かって、大荒れの海に漕ぎ出すようなものです。
しかし、考えてみればコロナ禍によりデジタル化やリモートワーク等の急速な普及により、大都市圏における郊外型住宅都市のあり方も根本的に変わろうとしているのです。これまで有利であったことがリスクに、これまで不利であったことが新たな可能性に生まれ変る。そのような時代ではないでしょうか。「ピンチをチャンスに」というポジティブなマインドと柔軟な発想を持って、困難にも果敢に挑戦していけば、「笑顔つながる東村山」への活路は必ず開ける、私はそのように確信しています。
今こそ、距離を保ちながらも心と心をつなぎ、コロナ禍を将来に向けた転機と捉え、「住んでよし・働いてよし・楽しんでよし」の三拍子そろった「笑顔つながる東村山」に向かって、自らを変革・進化させながら、共に前に進んでいこうではありませんか。
結びに本年度一年の市民の皆様、そして職員の皆さんのご健康とお幸せをお祈りし、令和3年度スタートにあたっての市長挨拶とさせていただきます。
どうぞ本年度もよろしくお願いいたします。ご静聴、誠に有難うございました。
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