平成26年1月6日 市長庁内放送
更新日:2016年4月1日
「新年を迎えて」(平成26年1月6日 市長庁内放送より)
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音声による市長メッセージです。是非、市長の声をお聞きください。
新年を迎えて
ご来庁の市民の皆さま、そして職員の皆さん、新年明けましておめでとうございます。東村山市長の渡部 尚でございます。
この年末年始は、強い冬型の気圧配置により日本海側や北海道では暴風に見舞われましたが、東村山市内では温かで穏やかな天候に恵まれました。
市民の皆さま、また職員の皆さんも、平成26年の新春を、お健やかにお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。
私も元日の朝、中央公園でのラジオ体操の帰り、八坂駅前の歩道橋の上から初日の出と朝日に染まる富士山を仰ぐことができ、清々しい気持ちで新たな年を迎えることができました。
旧年中は市政推進にあたり、市民の皆さま、職員の皆さんには深いご理解と温かいご協力を賜り、誠にありがとうございました。
国体の成功体験を活かし、良い「ポジティブ・シンキング」の一年に
特に東京で54年ぶりとなる国民体育大会・スポーツ祭東京2013の開催に当たっては、市民の皆さま、職員の皆さんのご理解とご協力により、「スポーツ都市」を全国に先駆けて宣言した東村山市らしい真心のこもった大会とすることができ、「東村山の底力」とも言うべきパワーを感じ、とても心強く思ったところです。改めてご尽力頂いた全ての皆さまに感謝申し上げます。
国体の成功は、何よりも中心となって活躍した国体推進室や体育協会の皆さんの熱い思いが庁内はじめ市民の皆さまへも伝播、言い換えれば「伝染」し、「いい大会にしたい」「全国から当市を訪れる選手や観客の皆さまに良い思い出を持って帰って頂きたい」との思いを全庁はもとより多くの市民の皆さまと共有し、一体感を持てたことが大きいと思います。
何事も事を成し遂げるには、目標やビジョン、そして思いをそこに関わる多くの人々が共有することが決定的に重要です。そのためには中心となる人自身が明確な目標を定め、周囲に熱く伝え、その思いをある意味「伝染」させなくてはなりません。そして「感染」した人が更に周囲に「伝染」の輪を広げることが大切です。
こうした「思いの伝染」のプロセスは国体のような特別なイベントだけでなく、日常の業務を遂行する上でも業務品質を向上させていくために極めて重要だと思います。
職員の皆さんには、国体の成功体験から今一度今後に活かすべき教訓を学び取り、私達の究極の目標でありビジョンである「人と人 人とみどりが響きあい 笑顔あふれる東村山」を全庁で共有しつつ、一人ひとりがその実現のために自ら成すべき事を自覚して、仕事にかける思いを奮い立たせ、ぜひ他の職員や市民の皆さまにその思いを「伝染」させていって欲しいと思います。
一昨年以来「ポジティブ・シンキング」ということを申し上げてまいりましたが、良い「ポジティブ・シンキング」は他者への「伝染力」を持っているのではないでしょうか。その意味で言い方は変ですが、今年一年私達の「伝染力」を高め、磨いていこうではありませんか。
市長就任8年目 持続可能な行財政運営に向けて
さて、今年の5月で私は市長就任し8年目を迎えます。平成19年、深刻な財政危機から出発した渡部市政の最大かつ緊急の課題は、何と言っても財政再建でした。「このままでは財政が破綻し、東村山の自治を守れない」との強い危機意識から給与構造改革、職員数の削減、事務事業の見直し、受益者負担の適正化等、市長就任以来、市民の皆さま、職員の皆さんのご理解とご協力により、血の滲むような様々な行財政改革に取組んでまいりました。その結果、当面の差し迫った危機を脱し、更に将来に向け一定の財政基盤を築くことができたものと自負しております。
しかし、これら財政再建は私たちの自助努力だけで成し遂げられたものではなく、三位一体改革により大きく傷み、疲弊した地方財政を救済するために、福田内閣以降国が臨時財政対策債を含め地方交付税総額を増額する方向に政策を転換したことに依るところが大きいのであります。
この5年ほどの間、政権交代があったにも関わらず、交付税総額は毎年増額され、全国の交付自治体の財政健全化の追い風となってまいりました。
ところが、25年度の地方財政計画では地方の一般財源総額では前年度水準を維持するとされたものの地方交付税は減額され、26年度も引き続き交付税そして臨時財政対策債も減額されることとなるなど、デフレ脱却と国の財政再建を至上命題とする安倍内閣の誕生により、地方財政をめぐる国の基本姿勢は再び大きく変わろうとしております。
今年4月からは消費税が8%となり、地方消費税は増額となるものの、地方法人税の一部国税化が盛り込まれた26年度税制改正大綱が決定され、東京都では1千億円の減収が見込まれる等、今後の国や都の動向は不透明感が増しています。
残念ながら元々財政基盤が脆弱な当市は財源的には国や都に依存せざるを得ず、今後の経済動向や国・都の政策の如何によっては、再び危機的な財政状態に陥る危険性があります。
そうはならないよう、ここ数年の財政状況の好転に気を緩めることなく、引き続き歯をくいしばって行財政改革に取り組むとともに、総合計画に基づいたまちづくりを着実に推進し、魅力と活力ある「生活充実都市」を築くことで、結果として中長期的には財政の自立性、健全性を高めていかなければならないと考えます。
新年早々景気のいいお話でなくて恐縮ですが、国の地方財政政策の潮目が変わった今、改めて持続可能な行財政運営に市民の皆さま、職員の皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。
東村山誕生125周年 市制施行50周年の節目を迎えて
さて、本年は、南秋津、久米川、大岱(恩多)、野口、廻田の旧5カ村が合併し東村山が誕生して125周年、また町から市になって丁度半世紀、市制施行50周年の大きな節目の年にあたります。
東京オリンピックが開催された昭和39年の4月に市になった当時の人口は、約6万5千人、のどかな農村がベットタウンとして急成長している時でした。
その後、50年の時を経て現在では、人口15万2千人、都市基盤や公共施設、市民サービス等もある程度整備され、八国山などの自然と都市の利便性が調和する、暮らしやすい生活都市として成熟してまいりました。
成長から成熟へ、単に寝に帰る場所であったベットタウンから人々が暮らし、つどい、憩い、学び、働く、生活都市へ。これまでの東村山を築いてこられた先人の皆さまに感謝と敬意を申し上げるとともに、市民の皆さまとともに培ってきた当市の良さを大切に次代に引き継ぎながら、次の100周年を見据えて、市の将来都市像「人と人 人とみどりが響きあい 笑顔あふれる 東村山」に向かって、市民の皆さまと共に、また職員の皆さんと一丸となって、まちのバージョンアップを進めていく所存でございます。
東村山駅周辺連続立体交差事業がいよいよスタート
特に今年は、西武新宿線・国分寺線・西武園線の東村山駅周辺の連続立体交差事業が昨年暮れに事業認可を取得したことを受け、本格的に事業が開始される東村山の「新たな歴史」を開く記念すべき年となると考えております。
鉄道を約4.5キロ高架にすることで、府中街道・鷹の道・大踏切など交通渋滞が激しい5つの踏切を取り除くもので、事業期間は、2024年度までの12年間、事業費は約714億円の大事業であります。
都の事業ではありますが、市でも現時点で約87億円を拠出しなければならないなど、一定の負担もございます。しかし、交通渋滞を解消し、人も車も安全に且つ、スムーズに行き交えるようになるなど、鉄道で大きく東西に分断されていた当市の中心部の一体化を図り、都市としての安全性・防災性や利便性、交通モビリティーを飛躍的に向上させるものであります。
高架下の有効活用を含め、50年後100年後の方々に、「あの時の先人はいい仕事をした」「いいものを残してくれた」と言っていただけるよう、全力で取り組んでまいります。
より一層「市民が中心の自治」を推進するために~「東村山市みんなで進めるまちづくり基本条例」が可決
いずれにしても「よいまち」を作っていくためには、市民の皆さまのご理解とご協力を欠かすことはできません。
当市では、「みんなで創るみんなの東村山」の理念のもと、これまでも市民参加と協働による自治力向上を図ってまいりましたが、これらを条例化し「法」として更なる徹底を図ることを目的に平成21年度から4年余にわたり、市民参加や庁内での検討を経て「(仮称)自治基本条例」の制定に取り組んでまいりました。
そして、昨年12月定例会におきまして名称を「東村山市みんなで進めるまちづくり基本条例」として条例案を提出し、議会でのご審議により一部修正の上ご可決いただくことができたところであります。
この条例は「市民が中心の自治」を基本的な考え方として、まちづくりの理念や基本原則、市民・議会・市長・職員等の役割や責務、市政運営の原則、参加と協働のルールなどを取りまとめたもので、市民の皆さまがまちづくりに参加することを権利として新たに位置づけています。逆に私たち行政の責務として市民の皆さまのまちづくりへの参加を保障すること、その前提として市民の皆さまとの情報共有に努めることを明確にしています。
更に市民参加の方策の一つとして常設型の住民投票制度を盛り込み、市議会議員や市長の選挙を補完し、より一層「市民が中心の自治」を推進する仕組みを実装したものとなっています。
この間、無作為抽出で選ばれた自治基本条例策定市民会議の皆さまに18ヶ月間にわたり条例に盛り込むべき骨子についてご議論いただき、自治基本条例市民参画推進審議会の皆さまには条例の章立てや条文について検討していただきました。
また、市民討議会やタウンミーティング、パブリックコメントなどにも多くの市民のご参加をいただき、数多くのご意見をいただいてまいりました。この条例はこれら市民の皆さまのご意見を整理し、それを基に条例案としてとりまとめたもので、文字通り市民の皆さまと創り上げた条例であります。
改めて、この間に関係された多くの市民の皆さまや職員の皆さんに深く感謝を申し上げます。私としてもこの条例は市長1期目の選挙から公約に掲げ、この間、要所要所で自ら直接携わってきただけに、制定に至り、まさに感無量であります。
この条例によって劇的に何かが変わるというものではありません。しかし、徐々に「自分たちのまちは自分たちで良くする」意識が高まり、自治力を向上させ、ひいてはまち全体の活性化につながるものと確信しております。そのためには、これまで以上に私たちには市民の皆さまに対し、「向き合い、寄り添い、分かち合い、共に歩む」姿勢が求められます。
今後も「みんなで創るみんなの東村山」の理念のもと、この条例に則って市民の皆さまにきちんと「向き合い、寄り添い、分かち合い、共に歩み」住み良いまち、住み続けたいまち、そして住みたいまち東村山を目指し、全力で頑張ってまいります。どうか市民の皆さま、職員の皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。
結びに~市制施行50周年記念事業の取り組みについて
最後に、市制施行50周年の記念事業の取り組みについて申し上げます。テーマを「人と緑と笑顔とともに」とし、多くの市民の皆さまが参加いただけるよう、また、今後の市政発展につながるよう、事業案などについて、これまで市制施行50周年記念推進本部を中心に、様々な検討を重ねてまいりました。
現在、最終的な事業計画の詰めを行っておりますが、市制施行50周年記念式典を10月26日の日曜日に市民スポーツセンターで開催する予定としております。多くの市民の皆さま並びに職員の皆さんと、この節目である50周年を盛りあげてまいりたいと考えております。
結びにあたり、皆さまにとりまして本年が健康で幸多い年となりますようお祈り申し上げ、年頭のご挨拶といたします。ご静聴、誠に有難うございました。
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