更新日:2021年6月4日
日本の歴史公園100選「下宅部遺跡はっけんのもり」
トトロの森「狭山丘陵」の麓から「北川」にかけてひろがる「下宅部遺跡」は 、都営住宅建替え工事を機に発見された遺跡です。1996年から約8年にわたる発掘調査の結果、昔の北川の姿とともに、今でも豊富な湧水のおかげで、通常の遺跡では残りづらい木の道具や水辺の施設、当時の植物や動物の骨などが発見されました。
その結果、縄文時代後・晩期、古墳時代、奈良・平安時代、中世にかけての低湿地遺跡であることがわかりました。
この貴重な遺跡という財産を未来の子どもたちに残すために、住宅建設の計画を変更し、遺跡の最重要地点約3000平方メートルを、地下に遺跡が眠ったままの状態で「埋没保存」することとなりました。
その場所を「成長する遺跡広場」として整備しようと、「下宅部遺跡はっけんのもりを育てる会」として、みんなで知恵を出し合って広場を育てていこうとする市民が集まって、整備計画や活用を考えた結果、この「はっけんのもり」が2004年に生まれました。
その後も、毎年5月には開園記念の縄文イベント「お誕生日会」を実施し、火おこしやドングリつぶし体験などを実施。また、市民や中学生による除草・清掃作業を毎月おこなっており、貴重な遺跡を守り、育てる活動が続いています。
こうした活動の結果、現在では東京都の『史跡』として文化財指定され、ほかに『日本の歴史公園100選』にも選ばれています。
下宅部遺跡はっけんのもり平面図
【はっけんのもりの植物】
木本類:イヌガヤ、カヤ、スダジイ、マテバシイ、ヤブツバキ、アオダモ、イヌシデ、イロハモミジ、イタヤカエデ、エゴノキ、エノキ、オニグルミ、クヌギ、コナラ、トチノキ、ニワトコ、ハンノキ、ムクノキ、ヤマグリ、ヤマグワ、ヤマザクラ、マユミ。
草本類:アジサイ、コムラサキシキブ、タニウツギ、ニシキギ、ヤマハギ、ヤマブキ、イカリソウ、オオバ、ジャノヒゲ、キスゲ、ギボウシ、シャガ一二、タマリュウ、ツワブキ、フッキソウ、ヤブコウジ、ヤブラン、野芝。
下宅部遺跡関係論文等一覧表(ニュース91号/平成21年 1月)(PDF:311KB)
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