令和2年度 東村山考古学講演会
更新日:2021年2月4日
テーマ 「縄文時代の社会構造と精神世界」
東村山市多摩湖町にある下宅部(しもやけべ)遺跡は、低湿地遺跡として全国的にも知られた遺跡です。令和2年9月30日には「下宅部遺跡出土品」392点が国の重要文化財に指定されました。漆工関連遺物が注目されていますが、他にも木材加工やカゴの作製、狩りの獲物の解体や堅果類の下処理など、河原を利用した作業場の痕跡が見つかっています。さらに、出土した遺物には、集落遺跡からの出土品のような土偶や石棒等の祭祀具があり、石を配した墓も見つかっています。また、秋津町の笹塚遺跡からは、大きな土器を埋めた墓が見つかっており、縄文人の精神世界や社会構造を垣間見せてくれます。今回、「縄文時代の社会構造と精神世界」をテーマに、最新の研究成果を踏まえた多角的な視点からの講演会を開催します。これを機に、多くの方々に下宅部遺跡や縄文時代についてより深く興味を持っていただけたらと思います。
なお、下宅部遺跡出土資料は、八国山たいけんの里で常設展示しています。
下宅部遺跡の配石墓
笹塚遺跡の土器埋設墓
下宅部遺跡出土の土偶
下宅部遺跡の石棒の出土状況
第1回 「縄文時代の社会と精神文化」
山田康弘氏
日時 令和3年2月14日(日曜)午後2時00分から4時00分
講師 山田康弘氏(東京都立大学教授)
「縄文時代の呪術具を見渡してみると,男性性を表したものや女性性を表したものが目立ちます。たとえば土偶は女性性を,石棒は男性性を表しています。このことから当時の精神文化や世界観が男女両性を中心に組み立てられていたことがわかります。男性と女性という二項対立の世界観は非常に古くからのものですが,現代社会においても影響を与えています。今回は男性と女性という観点から縄文時代の社会と精神文化を考えてみたいと思います。」
定員 先着40名
参加費 200円(資料代)
申込方法 定員に達したため、申し込みを終了させていただきました。ありがとうございました。
第2回 精神世界の象徴「土偶」
三上徹也氏
日時 令和3年3月7日(日曜)午後1時00分から3時00分
講師 三上徹也氏(諏訪市教育委員会)
「精神世界の解明を、この学問では最も苦手としています。特に土偶は、粗末な作りでバラバラに壊されてしまったものが多い一方、国宝に指定されるようなほぼ完全に残る素晴らしい作りのものもあって、問題の深さを突き付けます。この違いや理由について、少し考えてみたいと思います。」
定員 先着40名
参加費 200円(資料代)
申込方法 定員に達したため、申し込みを終了させていただきました。ありがとうございました。
第3回 縄文時代の弓と狩猟儀礼
日時 令和3年3月27日(土曜)午後2時00分から4時00分
講師 千葉敏朗(東村山ふるさと歴史館学芸員)
「縄文時代の弓には、漆塗りの弓と白木の弓があります。これらの弓の製作技術や、獲物の解体の際に行っていた弓を伴う狩猟儀礼などから、縄文人が弓に託した思いを考えます。」
定員 先着40名
参加費 100円(資料代)
申込方法 3月3日(水曜)の午前9時30分から直接又は電話(042-396-3800)、又は電子申請で、ふるさと歴史館へ。
場所
東村山ふるさと歴史館 視聴覚室
郵便番号189-0021 東村山市諏訪町1丁目6番地3
電話:042-396-3800
交通案内
- 西武鉄道新宿線・国分寺線・西武園線「東村山駅」西口から徒歩約8分
- 東村山駅西口よりグリーンバス諏訪町循環に乗り、「ふるさと歴史館」停留所下車
注意事項
車でのご来場は、ご遠慮ください。
主催・問い合わせ
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電話:042-396-3800
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電話:042-396-3800
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